金融機関にお金を預けても、ほんのわずかな利息しか付かないこの時代、不動産投資を始めて利益を得たいと考える人も多いのではないでしょうか。
不動産投資は比較的リスクは少ないと言いますが、綿密な計画なしに始めてはいけません。
不動産経営は投資であることに間違いはありませんので、しっかり計画を立てないと大きな損失を被ることも…。
不動産投資で最も大事なのは何と言っても優良物件を購入すること。
良い物件が手に入れば80%は成功と言っても過言ではありません!
この記事ではこれから不動産投資を始める人を対象に、不動産投資物件を購入する際のポイントを中心に解説します。
目次
1. 収益を出せる不動産投資物件を購入するための8つのポイント
不動産投資物件を購入する際に最も重要なのは物件をよく選定すること!
初めに「しっかり利益を出せる不動産物件とはどんなものか」から説明しましょう。
①需要が高く、空室になりにくい物件を選ぶ
賃貸の需要があり、空室になりにくい物件を購入することが、利益を得る大きなポイント。
具体的には、次のような条件が挙げられます。
交通の便が良い物件
都心には、職場や学校・大規模小売店・映画館・レストランなどがあるので、多くの人が集まります。
そのため都心へのアクセスが便利なエリアの物件は、必然的に需要が高いことに。
交通の便が良ければ、退去者が出ても空室はすぐ埋まるので、物件選定の大きなポイントです。
特に単身のサラリーマンは、周辺の環境の良さや治安よりも交通の便を最優先に選ぶ傾向に。
したがってたとえ少々日当たりが悪くても、利回りが若干少なくても、駅から徒歩で5分程度の急行の停車駅であれば購入をおすすめします。
周辺の環境が良い物件
子育て中のファミリーは、都心へのアクセスよりも周辺環境の良さが住まいを決める一番のポイント。
治安が良い街で、公園や学校・病院・役所・スーパー・銀行などが近くにあれば、ファミリー層の希望する条件に合致します。
したがって郊外の環境の良いエリアでは、ファミリー世帯向けの比較的大きな不動産を購入するべきです。
部屋の間取り・設備がターゲットにマッチング
駅から離れた郊外に単身者向けの物件を購入しても、逆に都会にファミリー向けの住まいを求めても、なかなか部屋は埋まらないでしょう。
空室をなくすためには、ターゲットとする層が住みたいと思うエリアに、希望の間取りの物件を購入することが重要!
また購入しようとする物件に、ターゲットとする人が望む設備を備えていることも必要な条件。
たとえば、独身女性をターゲットにするならば、オートロックや防犯カメラなどのセキュリティがしっかりした物件が望ましいです。
近年は単身者であっても、バス・トイレ・洗面所が分かれている物件が好まれます。
管理が行き届いている物件
住まいを探している人が現地を訪れ、最初に目にするのは建物の清掃や管理状態。
エントランスがひどく汚れていたり、共用部分の照明が切れて暗くなっていれば、入居を考えていた人も敬遠してしまいます。
管理が悪いとすべて推して知るべし、したがって管理が行き届いていない物件は購入を避けた方が無難。
②自分の目が行き届く範囲で物件を探す
遠くにある物件を購入した場合には、クレームなどの問題が発生したときにはすぐに駆けつけられません。
緊急を要するような事態の場合には、大問題に発展してしまうことも。
また日常の管理でも、遠方では交通費や時間がかかり大変。
したがって遠方は避け、自分の目が行き届く範囲で物件を探すようにしましょう。
③物件の資産価値が高いものを選ぶ
賃貸用として購入した物件でも、最終的には売却して利益を確定します。
その際、物件が老朽化し資産価値が大きく毀損していては、売却ができないこともあり得ます。
希望する価格で売却ができなければ最終的に損失となり、不動産投資が失敗であったということも。
不動産投資の成否は、売却したときに賃貸を含めてどれほどの利益が出たかということで決まります。
資産価値が維持できる物件は、次のような物件。
建物の構造がしっかりしていること
堅牢な建築構造で新耐震基準を満たしていれば、建物が少し古くなっても資産価値が大きく減じることはないでしょう。
管理が行き届いていること
共用部分の清掃・管理がなされていれば、多少建物が古くても魅力的な住まいとして評価されます。
交通の便が良いこと
交通の便が良ければ、多少建物が古くなっても住まいを求める人はいるので、売却し利益を出すことは可能。
快適性に優れていること
設備の更新やリフォームがきちんと行われていれば、いつまでも快適に住めるので資産価値は維持できるでしょう。
④実質利回りに期待できる物件を探す
利回りには、単純に年間家賃収入を物件価格で割った表面利回りと物件にかかる費用を考慮した実質利回りが。
実質利回りは、次の計算式で表せ、都会の物件は5%程度あれば良いとされます。
表面利回りは、費用を計算に入れていないので正しい利回りを表しているとはいえないため、実質利回りで物件を探すようにしましょう。
なお、実質利回りの計算式に参入する購入時諸費用および年間諸費用には主に次のようなものがあります。
購入時諸費用 |
ローン手数料 |
司法書士報酬 |
仲介手数料 |
年間諸費用 |
管理費 |
損害保険料 |
固定資産税・都市計画税 |
清掃費 |
一般的に、郊外の物件は利回りが良く、都会のものは利回りがあまり良くありません。
しかし利回りばかりに目を奪われ郊外の物件を購入すると、空室が発生した時になかなか埋まらないということも。
したがって利回りよりも、空室が出てもすぐに埋まるような都会の物件を探すようにしましょう。
⑤自分の条件に合った物件を探す
一言で不動産投資と言っても、新築マンションと中古、区分マンションと一棟ものなど選択肢はさまざま。
不動産投資をする人は、
- 自己資金がいくらあるのか
- 金融機関への返済能力はどの程度か
- 自分の属性から金融機関はいくらまで貸してくれるのか
など、自分の条件を考えて物件を探す必要があります。
一般的に中古のワンルームマンションは、投資金額を抑えられるので自己資金が少ない人向けの物件と言えます。
逆にアパートやマンションの一棟ものは、投資金額がかかるので自己資金がある人や返済能力のある人向け。
このように不動産投資は、自分の条件に合致した物件を探す必要があります。
⑥自分本位な物件の選び方はしない
賃貸物件を探す人は、それぞれの立場や条件が異なります。
例えば、すでに述べたように単身者は、交通の便の良いエリアで物件を選ぶため、利回りが良い安い物件が見つかったからと郊外に単身者用住宅を購入しても、なかなか入居者は現れないでしょう。
その結果大幅な家賃の値下げをせざるを得なくなり、金融機関への返済も不可能となりせっかく手に入れた物件を手放すことにもなりかねません。
不動産投資物件を購入するに当たっては、「自分が住みたいから」ではなく、入居をする人を想定し、その人の条件や好みに合わせた物件を選定するようにしましょう。
⑦物件の情報収集を得る
物件情報を得る方法は、ネットで探す方法や不動産会社で探す方法・折り込み広告で見つける方法・競売物件で探す方法などがあります。
ネットで探す
ネットで探す方法は、多くの情報を見られるので物件を見る目を養うには最適。
(物件情報収集サイトについて詳しくは「不動産投資物件を探そう!おすすめサイト5選」で後述します。)
不動産会社に探してもらう
大手不動産会社は、広くネットワークを張っているので広いエリアの情報を得られます。
地場の不動産会社は、エリアは狭いですが、地元に密着し掘り出し物が見つかることも。
競売物件から探す
競売物件の場合には、掘り出し物がある可能性もありますが、前のオーナーと関わらざるを得ないなど注意しなければならないことも。
このように物件情報を得る手段は多々あるので、それぞれの長所を考えて情報収集しましょう。
⑧実際に現地に行って物件をよく確認する
これは良いと思う物件が見つかったら、購入を決断する前に現地を訪れ物件を確認する必要があります。
実際に物件を見ないと、日当たりや騒音・治安・駅への道のり・バスの本数・間取り図と現物との相違などがわかりません。
十分確認しないで購入すれば、実際と異なり入居者が現れなかったという事態になりかねないからです。
2. 収益物件を購入するメリット
預貯金をしていてもほとんどメリットがない時代!
収益物件を購入し不動産投資を始める利点は、どんなものがあるのでしょうか。
ローンを利用することでレバレッジを効かせることができる
不動産投資では、自己資金があまりなくても、レバレッジ(テコの原理)を利用して何倍もの金額を借り入れることが可能。
これにより、自己資金だけだと手の届かないような物件を購入し、多額の収益を得ることができます。
また、投資する人の属性や投資物件によっては、全額借入金で購入が可能なフルローンの適用を受けられる場合も。
しかし金利が上昇したような場合には、金融機関への返済総額が増加するので気をつけねばなりません。
家賃で安定した収入が得られる
優良な収益物件を購入すれば、毎月安定した家賃収入を得られます。
したがって不動産投資では、優良な物件を探すことが大きなポイントに。
優良物件を手に入れられれば、例え退去者が出てもすぐに次の入居者が現れます。
これにより、ほかに収入がある人も生活にゆとりができ、年金対策としても有効です。
生命保険の代わりになる
金融機関からの借り入れを受けて収益物件を購入する場合には、団体信用生命保険に加入しなければなりません。
団体信用生命保険に加入することで、融資を受けた人にもしものことがあった場合には、生命保険会社がローンの残債をすべて支払ってくれます。
遺された家族は借入金の支払いを免れ、収益物件を手にすることができ、それ以降安定した家賃収入を得ることが可能に…。
したがって、融資を受けて不動産投資をすることは、生命保険代わりになります。
インフレの対策になる
現在政府は、インフレになるよう政策誘導しており、いつインフレの時代が来るかわかりません。
インフレになった場合には物価が上昇するので、現金や預貯金などの金融資産は目減りすることに。
しかし融資を受けて不動産投資をしている場合には、インフレにより借入金の価値が相対的に低下します。
また家賃はインフレで上昇していくので、借り入れを受けての不動産投資はインフレ対策になります。
3. どの会社から購入する?良い不動産会社を選ぶ3つのポイント
不動産投資で成功するためには物件選びが大きなポイントですが、同様に重要なのが不動産管理会社の選定。
物件購入時には不動産会社に仲介してもらいますが、その後の収益物件の管理は別の管理会社に委託する場合もあります。
この項では、物件を購入する不動産会社や管理会社を選ぶにあたってのポイントについて説明します。
①資本金を確認する
資本金が大きい会社は、イコール大会社なので一般的に信頼がおけるでしょう。
営業の範囲も広く、顧客数や実績も多くノウハウの蓄積もあるはず。
したがって、資本金の大きさを確認することは、不動産会社選びの一つのポイントです。
②従業員の人数を確認する
従業員の人数は、資本金の大きさと同じく大会社のバロメーター。
多くの従業員がいるということは、会社の利益がありその人たちに給与を支払っているということです。
そのため従業員の人数は、不動産会社を選ぶ上での評価すべき点になるでしょう。
③入居率をよく確認する
不動産管理会社の業務は、「投資物件購入後の管理について」で後述しますが非常に多岐。
これらの業務がうまく行われていないと、空室が多くなりがちになります。
入居率が高いことは、良い不動産会社の証拠と言っても過言ではありません。
したがって不動産会社を選定するにあたって、入居率を確認することは一つのポイントに。
4. 不動産投資物件購入の流れ
次に投資物件購入する際の一連の流れについて説明します。
自分がどれくらいの物件を購入できるか確認する
まず自分の預貯金および収入から、どの程度の物件が購入できるか確認しておかねばなりません。
一般的には、頭金は物件価格の20~30%程度は必要とされますが、
優良物件で買主の属性が優れていれば、全額ローンで賄うことも可能。
ただし、不動産投資にはさまざまなリスクがありますので、ある程度の余裕資金を持つことは必要なことです。
投資物件を探す
大まかな購入価格が決まったら、次に投資すべき物件を探します。
単身者がターゲットなら、交通の便利な駅から歩いて10分以内にある1DK以下の物件。
ファミリー層がターゲットなら、多少駅から離れていても、周辺環境や治安の良い2DK以上の物件が良いでしょう。
なお物件の探し方は、インターネットや不動産会社・折り込みチラシ・競売などの方法がありますが、最終的には自分の目で確認すること!
物件の購入の申し込みをする
自分の希望の物件が見つかったら、購入の申し込みをします。
購入の申し込みは、不動産会社に「買付証明書」を提出し意思表示します。
買付証明書には、購入予定金額・支払方法・引き渡し時期・有効期限などを記載。
なお、買付証明書は、売買契約ではないのでキャンセルは可能で、売主が拒否したり逆提案されることも。
良い物件はすぐ決まるのでスピードが大事です。
自分の希望条件と合致していれば、すぐ申し込みましょう!
金融機関に融資の審査を受ける
不動産投資をする際に全額自己資金で賄う人はまれで、通常は金融機関から融資を受けて始めます。
希望する物件が決まったら、まず銀行に融資の相談に行きましょう。
自分の取引銀行があれば良いですが、不動産仲介会社を通す方法もあります。
たとえ一社で融資を断られても、金融機関によって審査基準が異なるので、他社で借り入れ可能なことも。
一社で断念することなく、ほかの金融機関にチャレンジしてみましょう。
銀行の金利は低いですが条件は厳しく、逆にノンバンクは金利は高いですが条件は緩やかなのが一般的。
売買契約を結ぶ
売主と条件面で折り合いがついたら、売買契約を締結します。
売買契約書が締結されると、すべてこれにより縛られるので、よく読んでサインすることが大事。
サインをしたら不動産の購入が完了となるのです。
重要事項説明書で説明を受けた後契約をしますが、チェックすべきポイントは次の通り。
- 契約書の表示が登記簿と同じか
- 売買代金と手付金の支払日の確認
- 所有権の移転及び引き渡し日の確認
- 登記簿の面積と違いはないか
- 手付解除の確認
- 物件引渡し前の滅失や既存の取り扱い
- 借入できなかった時のローン特約の扱い
- 瑕疵担保責任の確認
管理会社を選ぶ
時間に余裕がある人を別として、一般的には収益物件の管理を管理会社に委託します。
管理会社の業務は、入居者の募集から始まり非常に多岐かつ煩雑。
したがって管理会社の選定は、収益物件と同じくらい大事なので、慎重に行う必要があります。
金融機関と金銭消費貸借契約を結ぶ
金銭消費貸借契約は、融資について金融機関と結ぶ契約で、一般的には決済前に行います。
契約書には、次の事項が盛り込まれています。
- 融資条件…融資金額や返済方法・返済期日・利率・返済額など
- 抵当権設定について
- 繰上返済や期日前全額返済について
- 遅延損害金にについて
なお火災保険の加入は、金銭消費貸借契約までに損害保険会社と行っておくのが普通。
契約を結ぶ際に金融機関から融資を受ける場合には、
購入する物件に抵当権を設定し、団体信用生命保険や火災保険などの加入手続きを行います。
決済し、引き渡しを行う
投資物件の最終段階は、代金決済と物件の引き渡し。
一般的には金融機関の応接室などで、売主および買主・不動産会社・金融機関・司法書士が一堂に会し行われます。
買主が売主に売買代金を支払い、売主から物件の鍵や関連する書類・設備の保証書などの引き渡しを受け、登記申請を行うのです。
以上が不動産投資物件を購入するまでの一連の流れです。
物件を探してから決済まで通常1ヵ月~1ヵ月半程度。
5. 不動産投資を始めるためにかかる諸費用
不動産投資に必要なお金は、物件を購入する費用だけではありません。
次に不動産投資に必要な諸費用について説明します。
不動産会社に支払う仲介手数料
デベロッパーから直接購入する場合を除いて、不動産会社を通して購入する場合には仲介手数料がかかります。
手数料は取引金額に応じて異なり、下表のようになります。
取引価格 | 仲介手数料の上限 |
200万円以下の部分 | 売買価格の5%以内+消費税 |
200万円以上400万円以下の部分 | 売買価格の4%以内+消費税 |
400万円を以上の部分 | 売買価格の3%以内+消費税 |
なお簡易法として400万円以上の取引については、すべて次の式で上限額を計算できます。
不動産取得にかかる税金
不動産取得税
更に、不動産を購入してから半年~1年半後に
固定資産税評価額×4%(住宅以外の家屋)もしくは3%(住宅や土地)
の不動産取得税を支払うことになります。
火災保険料
日本は災害多発国なので、災害に対する備えは必須!
もし備えを怠れば家賃収入は途絶え、それでも金融機関への支払いは続けなければなりません。
火災保険には、時価で契約する方法と再調達価格で契約する方法があります。
再調達価格で契約すれば、被災したときに同じ程度の建物を得られるので、再調達価格での契約がおすすめ。
なお地震で発生した火災などの災害は、火災保険の適用はできないので、火災保険に付帯する地震保険にも加入すべきです。
報酬や事務手数料等
不動産登記は自分でもできますが、司法書士に依頼するのが一般的。
登記の際には、登録免許税と司法書士への報酬が発生します。
登録免許税
◎土地の所有権移転登記
内容 | 課税標準 | 税率 | 軽減税率(措法72) |
売買 | 不動産の価額 | 1,000分の20 | 令和3年3月31日までの間に登記を受ける場合1,000分の15 |
相続、法人の合併又は共有物の分割 | 不動産の価額 | 1,000分の4 | - |
その他 | 不動産の価額 | 1,000分の20 | - |
(贈与・交換・収用・競売等) |
◎建物の登記
内容 | 課税標準 | 税率 | 軽減税率(措法72の2~措法75) |
所有権の保存 | 不動産の価額 | 1,000分の4 | 個人が、住宅用家屋を新築又は取得し自己の居住の用に供した場合については「(3)住宅用家屋の軽減税率」を参照してください。 |
売買又は競売による所有権の移転 | 不動産の価額 | 1,000分の20 | 同上 |
相続又は法人の合併による所有権の移転 | 不動産の価額 | 1,000分の4 | - |
その他の所有権の移転(贈与・交換・収用等) | 不動産の価額 | 1,000分の20 | - |
【引用】国税庁ホームページ
司法書士への報酬・融資の事務手数料
司法書士への報酬は不動産の価格によっても異なりますが、所有権の移転登記で3~7万円程度、抵当権設定登記で2~8万円程度が相場。
また金融機関から融資を受ける場合には、事務手数料を支払わなければなりません。
金額は金融機関によって異なりますが、通常融資額の1%〜3%程度。
毎年かかる費用があることを知っておく
不動産投資にかかる費用は、購入したら終わりではありません。
毎年必要な費用が発生します。
固定資産税
不動産を取得すると固定資産税がかかり、さらに都市部では都市計画税も。
固定資産税および都市計画税は、購入価格ではなく固定資産税評価額に対しての税率で、
固定資産税は1.4%・都市計画税は0.3%で合わせて1.7%かかります。
なお固定資産税評価額は、土地は市価の70%程度で建物は50~60%程度。
また土地建物とも軽減税率があるので、適用になるかどうか確認しましょう。
管理費・修繕費用
不動産投資を行う際にはさまざまな業務を管理会社に委託しますが、支払う管理費は家賃の5%ほど。
また建物の修繕や設備の故障などメンテナンス費用なども必要で、マンションの場合には大規模修繕費を積み立てていかなければなりません。
この管理費・修繕費用も家賃の5%程度を見込む必要があります。
その他の経費
その他の経費としては火災保険料や地震保険料があり、共用部分については外灯やエレベーターなどの光熱費がかかります。
なお共用部分の光熱費については、家賃のほかに別途共益費として入居者が負担する場合も。
6. 少額からでも始められる不動産投資もある
不動産投資はお金のかかるものですが、少額からでも始められるものもあります。
中古のワンルームマンションは安い物件もある
中古のマンルームマンションは、東京都内でも500万円以下で購入できるものもあります。
また郊外であれば、400万円以下で購入できる物件も。
メリット
- 中古マンションは何と言っても、安い価格で購入できる
- 新築マンションに比べて、利回りが良いのもメリット
デメリット
- 見えない瑕疵により、多額の修繕費がかかることがある
- 構造に問題がある建物は、自然災害でダメージを受けるリスクも
- 不動産価値が大きく下落し、家賃を下げざるを得ない場合や売却が不可能になることも
不動産投資信託(REIT)
REITは、投資法人が投資家から集めた資金で複数の不動産を購入し、家賃収入や売却利益を配当金として分配するもの。
なお不動産は証券化されており、10万円程度の少額から証券会社で購入でき売却も可能です。
メリット
- 10万円程度の少額から投資ができること
- 不動産投資と比べると、手間がかからない
- 株式投資のように自由に売買でき分配金ももらえる
デメリット
- 運用が失敗すれば、利益が出なくなる
- 金利の変動や不動産不況になれば、損失が出る
- 株式と同じように上場廃止になることもある
7. 投資物件購入後の管理について
不動産投資は投資物件を購入したら終わりではなく、管理運用し利益を得なければなりません。
不動産の管理は管理会社へ委託するのが一般的
収益物件の管理は自分でも可能ですが、業務は多岐にわたるため一般的には、管理会社に委託します。
不動産の管理業務には次のようなものがあります。
- 入居者の募集
- 賃貸契約の締結
- 家賃の収受
- 清掃
- 補修
- 滞納家賃の督促
- クレーム処理
- 契約更新
- 退去立会い
- 退去した部屋の原状回復工事
3つの賃貸管理委託契約と手数料
物件の管理方法は、すべての管理を管理会社に委託する方法とサブリースを利用する方法・自分で管理する方法があります。
賃貸管理の業務を一括して代行して貰う
賃貸管理業務はスタミナや時間を要するので、忙しい人や自宅から遠くに物件がある人がすべて管理をするのは大変。
そこで賃貸業務を一括して管理会社に委託すれば、全ての業務を代行してくれます。
なお管理手数料は、家賃の5%程度必要。
サブリースによる家賃保証
サブリースとは家賃保証制度のことを言い、管理会社がオーナーから収益物件を一括で借り上げ入居者に賃貸すること。
物件所有者は空室の有無にかかわらず、家賃の80~90%程度の収入が保証されます。
オーナーは、業務を一括で任せられ、収入が保証されるのがメリット。
しかし物件が新しく入居者を継続して確保できれば問題はありませんが、建物が老朽化すると空室が出たり家賃を下げざるを得なくなります。
そのような場合オーナーは管理会社から保証家賃を下げることを要求されることになり、利益が出ず金融機関への返済ができなくなることも。
そのためサブリース契約をする場合には、契約内容をよく読み確認しておくことが必要です。
客付けのみを依頼し、管理は自分で行う
不動産投資の経験者や時間が十分にある人、物件が自宅近くにある場合には、
客付け(入居者の募集)だけを不動産会社に依頼し、そのほかの管理は自分で行うことが可能。
この場合管理手数料(家賃の5%程度が相場)が不要になるので、コストカットに繋がります。
しかし不動産管理は煩雑な業務なので、それ相当の覚悟をして臨む必要があり、片手間ではできないと考えた方が良いでしょう。
8. よい物件を購入するために不動産投資の知識は重要!
優良物件を購入するためには、不動産投資について勉強し知識を蓄えなければなりません。
また良い物件を購入できたら、次は運営管理を上手に行って利益を出していくこと。
不動産投資を取り巻く環境は絶えず変化しているので、常にさまざまな分野の勉強をし続ける必要があります。
この章では、不動産投資をするための知識や情報を得る方法について解説をします。
セミナーに参加する
不動産管理会社や金融機関が行う投資セミナーで、知識を身に着けることは大変有効。
セミナーでは最新の知識を得ることができ、疑問点はその場で質問し解決できます。
またセミナーでほかのオーナーと知り合いになれば、生の情報を得たり今後の相談相手になることも可能でしょう。
MIRAIMOを運用している株式会社スマミンでも初心者向けの不動産投資勉強会を無料で定期開催しておりますので、お気軽にご参加ください。
色々な書籍を読んで知識を身につける
不動産投資についてのさまざまな書籍も出ていますので、読んで知識を得ることもできます。
書籍の良い点は、重要な箇所を繰り返し読めることや情報に間違いが少ないこと。
しかし気を付けないと情報が陳腐化している場合もありますので、発刊日などを確認しておくことも必要でしょう。
ネットで情報を得る
ネットで情報を得るメリットは、居ながらにしていつでも多くの情報を得られる点。
特に検索エンジンを利用すれば、ピンポイントの情報を多数得られます。
しかしネットで得る情報の中には信憑性に欠けるものや古い情報もありますので、取捨選択しなければなりません。
信頼できる繋がりを探す
新鮮な良い情報を得るには、信頼できる繋がりを探すこと。
地元に密着した不動産会社に足しげく通い、信頼関係を築ければよい情報を得られる場合もあります。
またセミナーなどで先輩のオーナーと繋がりを持てば、情報ばかりでなく難しい問題についての相談相手になってくれることもあるでしょう。
9. 不動産投資物件を探そう!おすすめサイト5選
投資物件を探す方法は、インターネット・不動産会社・タウン誌・折込広告・競売などがあります。
大手不動産会社が運営するポータルサイトもありますが、掲載物件が限られる傾向があるので、
この項では専業系ポータルサイトおよび総合ポータルサイトについてご紹介しましょう。
LIFULL HOME’S不動産投資
LIFULL HOME’Sは上部に収益物件をアパ-ト・区分マンション・一棟マンションなどに分類されているのでスピーディに検索できます。
約30,000余りの収益物件の中から都道府県別・物件種別・物件価格・利回り・更新日から検索可能。
検索だけでなく不動産投資セミナーや不動産投資のノウハウ・利回りなどさまざまな情報を得られます。
また会員登録をすれば、自分の選びたい条件を保存でき、気に入った物件はお気に入りに登録できるのです。
楽待
楽待は収益物件を沿線から検索できるほか都道府県別・物件種別・価格・利回りからも検索可能。
収益物件数は、56,000件余りと多く、新着物件や値下げ物件での検索は使い勝手が良いのが魅力です。
不動産セミナーの案内や初めて不動産投資を始める人への基本的な知識や情報を掲載したページもあり体系的に学べます。
会員登録をすれば、セミナー動画をダウンロードでき、不動産会社から物件の紹介やほかの投資家と交流のチャンスも。
健美家
健美家はサイトの入り口に、収益物件の詳細検索・セミナー・ブログなどの項目で分けられており、見やすいのが特徴です。
収益物件数は47,000程度で、地域・物件タイプ利回り・価格から検索できる。
また投資家のニーズに合わせて新着24時間・値下げ・利回り15%以上・価格交渉可・会員限定などこだわり検索も可能。
投資コラムや不動産ニュース・不動産投資家のブログなど情報面でも充実している。
at Home
at Homeのサイト入り口は、「借りる」と「買う」に分かれているので、収益物件については「買う」から検索できます。
検索方法は初めにマンション・一戸建て・土地に分かれていて、その名から都道府県別・路線別に探すことになるので目的に到達しにくいのが難点です。
こだわり検索はペット可物件・メゾネット物件・デザイナーズ物件・ルーフバルコニー物件など細かく分かれています。
不動産投資連合体
不動産投資連合体は、地域ごとに展開している不動産会社をまとめているので、地域に密着した情報を得やすいのが魅力です。
ほかのサイトと比べると、最初に物件の紹介があり下のほうに検索条件があるのでわかりづらい面も。
収益物件数は4,400件余りで、価格帯別・種別・構造別・利回り別・エリア別・築年数別に探すことになります。
10. 不動産投資で成功するには良い収益物件を見極め、購入することが不可欠
不動産投資で成功するには、まず良い収益物件を探すこと、ついで優秀な管理会社を探すことの2点に尽きます。
この記事では特にこの2点について詳細に説明を加えましたので、ぜひご参考にしてください。
なお投資物件や管理会社の探し方などで、疑問の点やお分かりにならない点があれば、MIRAIMOの不動産投資勉強会・個別相談会へご相談ください。