不動産投資を始めたいけど、大都市と地方のどちらを選ぶべきなのか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
不動産投資を成功させる鍵は、エリアの選定にあると言っても過言ではありません。
どんなに優良な物件を購入しても、賃貸需要の少ない地域では利益を得ることは難しいのです。
そこで今回は不動産投資にのエリアは大都市と地方どちらを選ぶべきなのか、エリアを選定する際のポイントを解説します。
これから不動産投資を始めようと考えている方は参考にしてください。
目次
1. 不動産におけるエリアは大都市と地方どちらを選ぶべき?
不動産投資においてエリア選定の際には大都市と地方、どちらを選ぶべきなのかを解説します。
大都市なら人口が安定している
日本においては今後少子高齢化がさらに進み、人口は減り続けていくと予想されています。
しかし、その減少率は都市部と地方では大分異なり、大都市の人口減少率は軽微ながらも、地方では急激に人口の減少が進むと予測されているのです。
厚生労働省の施設等機関である「国立社会保障・人口問題研究所」が公表した「日本の地域別将来推計人口(2024年推計)」では、将来における地域別の人口予測を行っています。
2015年の人口を100としたときの指数
2030年 | 2045年 | |
東京都 | 102.7 | 100.7 |
愛知県 | 98.3 | 92.2 |
埼玉県 | 97.4 | 89.8 |
高知県 | 84.4 | 68.4 |
秋田県 | 79.6 | 58.8 |
参考:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2024年推計)」
東京都においては微増しているほどで、とても安定しているのがわかります。
一方で、秋田県では2045年には半分近くまで減少するとしており、地方の人口減は深刻な問題です。
不動産投資を成功させるためには、賃貸需要が重要。
借り手のいない場所で不動産投資を行っても利益を得ることはできません。
2. 不動産投資において選ぶべきエリアとは?
では、不動産投資において選ぶべきエリアとは、どんなエリアでしょうか?
確認しておきたい5つのポイントを説明します。
人口が多く賃貸需要が安定しているエリア
人口の多さと賃貸需要には密接な関係性があります。
人口が多ければ、借り手も多いということ。
また、賃貸需要が安定していなければなりません。
建物の供給が過剰になったり、現状人口が多くても将来に人口減少が見込まれていたりする地域では、不動産投資が立ち行かなくなる可能性が。
人口が多く、かつ安定しているエリアは不動産投資にとって有利であると言えるでしょう。
交通アクセス・インフラ整備が整っている
借り主が物件を探す際には、勤務先や学校への交通アクセス・周辺環境・室内設備などを重要視します。
賃貸物件のニーズを考慮して、有望なエリアを選択しなければなりません。
- 複数路線が使えて便利
- 駅から徒歩10分圏内
- 都心へのアクセスがよい
- スーパーやコンビニ、ドラッグストアが近い
- 飲食店が多い
- 病院や公共施設が近い
- 室内設備が整っている
ただ、現段階で不十分であっても街の再開発計画や新駅の建設など、急激に賃貸需要が高まる場合もあるので、今後期待できるエリアに目をつけておくことも重要です。
自分が住んでみたい場所
自分が住んでみたい街、地域を思い浮かべてみましょう。
活気があり、たくさんのお店や公共施設などが充実している街に住みたいと思うはず。
それが、借り手のニーズであり、今後も賃貸需要が期待できる場所なのです。
借りての立場になってエリア選定を考えてみましょう。
企業が集中している地域
企業が集まっている地域では、雇用が集中し人口が増え続ける可能性が高いです。
たとえば、2023年11月の東京都心の空室率は1.98%と、バブル経済期の1991年以来27年ぶりに2%を下回りました。(出典:日本経済新聞)
つまり、事業拡大でオフィスが増えれば雇用が増加し、ひいては借り手が増えるということ。
不動産投資においてエリアを選定する際には、企業が集中しているエリアを選ぶことは重要な条件のひとつになります。
居住者の収入が高い人が多く住んでいる場所
街の再開発や新規開発エリアには、同じような年収レベルの人が集まりやすく総じて収入が高い傾向があります。
そのような地域には新しい店舗や施設も増え、住みやすい地域として人気が上昇し、賃貸需要も増えるのです。
3. 不動産投資において投資エリアを決定する前に確認するべきポイント5つ
実際に投資エリアを決定する前に確認すべきポイントを押さえておきましょう。
①住みたい街ランキングを確認する
賃貸物件への入居を希望している方には、自分が住んでみたい憧れの街があるものです。
そこで、どんな場所に住みたいと考えているかの参考になるのが「住みたい街ランキング」。
関東住みたい街ランキング | |
1位 | 恵比寿 |
2位 | 吉祥寺 |
3位 | 横浜 |
4位 | 武蔵小杉 |
5位 | 自由が丘 |
路線別ランキングや居住都県別ランキング、総合ランキングなど、細かくカテゴリー別にランキングしているサイトが参考になります。
また、過去のランキングも確認できれば、人気の安定度がわかりやすく役に立つでしょう。
②物件の周辺に管理会社が十分にあるか
不動産投資において、実績があり評判のよい管理会社と契約することはとても重要です。
管理会社を探す際には、やはり多くの候補から選びたいもの。
狙っている物件の周辺に管理会社が多くあるほうが、よい管理会社を出会える確率は高まるでしょう。
③物件の稼働率が高いかどうか
都心部のマンションであれば必ずしも空室が少なく稼働率が高い、とは限りません。
物件の稼働率は立地・周辺環境・住民の年齢層など、さまざまな要因に左右されます。
検討している地域に関する十分な量の情報を得ることが重要。
物件が定まっているなら、具体的な稼働率を確認しておくべきなのはいうまでもないでしょう。
④エリアの選択範囲を限定しない
エリアの選択範囲を限定してしまうと、物件の情報量はその分減ってしまいます。
どうしても人口の多い都心部に目が行ってしまいがちですが、地方にも魅力的な物件は残っています。
利回りの観点からも、よい物件が購入できれば地方でも充分な収益を上げることが可能です。
したがって最初からエリアを限定せず、よい物件を購入できるように広い視野を持ちましょう。
⑤不安定な需要に頼らない
賃貸需要の高い地域であるからといって、賃貸需要の安定が持続するとは限りません。
たとえば、賃貸需要のある地域でどんどん新しい賃貸マンションが建設されている場合、供給が過剰になる可能性があります。
その結果空室率が上昇してしまい、思ったように利益が上がらなくなることもあるでしょう。
また、学校や工場の移転などにより、賃貸需要が激減するリスクも押さえておかなければなりません。
一方で、地方ながらもマンションやアパートがこれ以上建てられない場所などでは賃貸重要が高いです。
つまり、需要と供給のバランスが大事であり、大都市ゆえに不動産投資が成功するわけではないことを肝に銘じておきましょう。
4. 不動産投資においてのおすすめエリアとは?
それでは、不動産投資においておすすめできるのは、どのようなエリアなのでしょうか?
いくつか具体的な例をご紹介します。
人口流入が続くエリア
大都市だからといって、人口流入が続くわけではありません。
大阪では人口の減少が進んでおり、東京都でも西部地区では人口の減少が始まっています。
一方で、東京23区へのアクセスが良い東京にほど近いエリア、たとえば川崎や横浜では今後も人口が増加するとの予測もあります。
不動産投資を成功させるには、将来的に安定した賃貸需要が期待できる地域の物件を購入することが重要です。
そのためには、自治体のHPなどで人口の推移を確認できるデータをこまめにチェックしておきましょう。
単身者住宅の需要の拡大
少子高齢化に加えて昨今問題に挙がるのが、結婚しない若者が多いこと。
さらには、平均寿命が伸びたことによって、単身で生活する高齢者も増えています。
これらの傾向は都心部ほど顕著であり、3人以上の世帯より単身者世帯が著しく増加しているのが現状です。
つまり、これからはファミリー向けの戸建てより、ワンルームマンションの需要が高まるということ。
もちろん地域によっては傾向が異なる場合もあるので、やはりしっかりとしたリサーチが鍵になるでしょう。
割安感のある地域に注目する
ターミナル駅があり、多くの路線が乗り入れている地域は高い賃貸需要が見込めます。
しかし大都市部の中心部、東京で言えば千代田区・中央区・港区などの都心3区の物件相場は高く、あまり利回りも期待できません。
たとえば、池袋は多くの路線が乗り入れており交通の便が優れているのにかかわらず、家賃の相場は周辺の渋谷、新宿と比べても1~3割ほど安いです。
このように、少しエリアをずらすだけで優良物件を見つけられる可能性が高まるので、割安感のある地域に注目してください。
5. エリアの特徴・傾向を理解することが不動産投資成功への第一歩
不動産投資を成功させるには、エリアの特徴や傾向を理解することが重要です。
今回の記事を参考にしていただき、ぜひ成功への第一歩を踏み出しましょう。
もし、エリアの選択に迷った際には不動産投資のプロに相談するのが近道です。
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