できることなら賃貸マンションやアパートのオーナーになって家賃収入のみで生活したいものです。
しかし、そのためにはある程度の専門知識が必要になるでしょう。
また、物件を購入するために、まとまった手持ち資金が必要です。資金がなければ融資を受けなければなりません。
こう聞くと資産運用は、ハードルが高いような気がします。
ところが、実際に賃貸マンションなどを購入する必要がなく、運用も専門家に任せることができる不動産投資信託というシステムがあるのです。
今回は、この不動産投資信託についてご紹介しましょう。
利益が出る仕組みや、メリット・デメリットを詳しく解説します。
まだまだREITというコトバにも馴染みのない人が少なくないでしょう。
実は、堅実な資産運用を目指している人におすすめの投資方法です。
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目次
1. 不動産投資信託(J-REIT)とは
不動産投資信託(J-REIT)とは、会社型の投資信託であり、不動産投資と投資信託をミックスした手法です。
そもそもアメリカで生まれたシステムなので、日本で上場されたREITの場合、JapanのJを付けて「J-REIT」と呼びます。
どういう仕組みで利益が出ている?
不動産投資信託では、不動産投資のプロが投資家から資金を集め、マンション・オフィスビル・商業施設など様々な物件を購入して運用し、賃貸収入や売却益といった利益を得ます。
その利益を投資家に分配するという金融商品です。
不動産投資信託の平均利回り
不動産投資信託の利回りを直近10年で確認すると、平均利回りが2008年8月には約8%を超えたのですが、2009年から2014年まで下落傾向が続き2013年3月では約3%まで下がっています。
2022年1月時点での平均利回りは約4%です。
2. 不動産投資信託(J-REIT)の投資対象物件
不動産投資信託で対象となる不動産は以下の表のとおりです。
施設の種類 | 内容 |
---|---|
住宅(一般の居住用) | 賃貸マンション・アパート |
オフィスビル | 都心や地方都市のオフィスビル |
宿泊施設 | ホテルや旅館 |
商業施設 | ショッピングモールや商業ビルなどの店舗や工場・研究施設など |
物流施設 | 大型物流施設(高速道路のIC付近や空港近くなど) |
ヘルスケア施設 | 老人ホーム・(サービス付き)高齢者向け住宅など |
3. 不動産投資信託(J-REIT)のメリット・デメリットやリスク
どのような金融商品でも、投資するためには、あらかじめメリットやデメリットを確認しておくことが欠かせません。
メリット
少額から投資できる
アパートなどを購入して不動産投資をするためには多額の資金が必要です。
金融機関の融資を受けるとしても返済の負担があります。しかし、不動産投資信託であれば、1万円程度で投資することができるのです。
不動産の知識が不要
賃貸マンションやアパートを運営するためには、最低限の不動産知識が必要です。
しかし、不動産投資信託であれば、運用を投資の専門家に任せることができるので不動産の知識がなくても投資できます。
株と同じように簡単取引
実際の不動産投資であれば、物件を売却により現金化するのに時間が必要です。
しかし、不動産投資信託は証券会社に上場しているので、株式と同じようにネット取引でいつでも売買ができます。
不動産を所有するよりも流動性の高い投資です。
配当金が高い
不動産投資信託の場合、収益の90%以上を投資家に分配すれば法人税が免除されます。
したがって、投資家に高配当を分配することができるシステムといえます。
これが3~6%の高い利回りを分配できる理由です。
デメリットやリスク
元本保証がない
不動産投資信託は、一般的に分散投資されるのでリスクは少ないといわれます。
しかし、元本が保証される仕組みではないので、元本割れのリスクを負うかもしれません。
配当金が変動する
不動産投資信託の配当は、利益により変動することがあります。
利益の確保ができなかったり、金利が上昇したりすれば、配当額が少なくなるリスクがあることを想定しておきましょう。
災害リスク
不動産投資信託でも、実際の不動産投資と同じように投資物件である不動産が災害により運用できなくなれば、収益が望めないので配当金が分配されないリスクがあります。
倒産リスク
不動産投資信託を運営している会社自体が倒産することも考えられるでしょう。
2008年のリーマン・ショックで破綻した不動産投資会社もあります。
株式投資で投資先の会社が倒産したときと同じようにリスクを負うのです。
4. 不動産投資信託の投資法は2種類!
不動産投資会社に投資するには1つの不動産投資会社に投資するだけではなく、複数の不動産投資会社に投資することもできます。
投資法には2つの種類があるのでご紹介しましょう。
REITファンド
REITでは1つの不動産投資会社に投資するのですが、REITファンドでは複数の不動産投資会社に投資するのです。
1つの不動産投資会社による分散投資よりも、さらにリスクの少ない分散投資ができます。
REITファンドには、海外の様々なREITに投資できる「グローバルREITファンド」や地域を限定した「米国REITファンド」や「アジアREITファンド」などがあります。
REIT ETF
ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で、「上場投資信託」という意味です。
REIT ETFは、市場のREIT指数に連動する投資信託になります。
REITファンドがリスク分散型投資ですが、REIT指数に連動するということで、さらにリスクが抑えられます。
投資資金がゼロになるリスクも低く、分配回数が年4回、または年6回など。投資金額も一万円程度からできるので、安定した不動産投資信託として人気があります。
5. REIT価格を知って投資先を決めよう
不動産投資信託の対象となる投資先には先述の通り、オフィスビル・住宅・商業用施設・物流施設・ホテルなどがあります。
また、投資スタイルの種類は3つ。
- 単一特化型(1つの用途)
- 複数型(2つの用途)
- 総合型(3つ以上の用途)
こうした投資先の分散は、不動産投資信託の投資先を選ぶ際のポイントとなるでしょう。
また、J-REITに投資する場合は上場株式と同じように価格を調べなければなりません。
J-REITの投資対象やポートフォリオを分析し投資先を判断するのがポイント。
価格変動の様子は証券会社のホームページで、J-REITの運用実績はJAPAN-REIT.COM(http://www.japan-reit.com/)で確認できます。
JAPAN-REIT.COMは不動産投信情報のポータルサイトで、運用実績の他に投資法人一覧・利回り・その月の決算銘柄・不動産投資法人のニュースなどを見ることができるので是非参考にしてみてください。
6. 不動産投資とREITどちらがいいの?
実際に不動産を購入する不動産投資とREITでは、どちらがお得なのでしょうか?
融資を受けて大きなレバレッジ効果を求めるのであれば、不動産投資を選択することになるでしょう。
なぜなら、REITは金融商品なので融資を受けることができないからです。
「こっちの方がいい」とは一概には言えないワケ
不動産投資とREITの選択は、投資する人の考え方で変わります。
一定の不動産知識があり、リスクを理解したうえで大きく稼ぎたいのであれば融資を受けて不動産投資をする方が良いでしょう。
しかし、堅実な収益で満足でき、かつ大きなリスクを避けたいのであれば投資のプロが分散投資を主流に運用するREITのほうが安全といえるのです。
7. 不動産投資信託はお手軽な不動産投資
不動産投資信託は、資金が少なくても不動産に投資できる金融商品です。
さらに、専門家が運用するので不動産投資の知識に自信がない人でも投資できるというメリットもあります。
これから資産運用をスタートしたい人には有効な投資方法でしょう。
しかし、本来の不動産投資のメリットである資産形成や継続した家賃収入を得るためには実際の不動産投資をおすすめします。
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