2011年に大空出版から「アパート経営はするな/須田忠雄・著」という本が出版され、一時期話題になっていました。
アパート経営とは不動産投資の中の一つです。
表面上だけでアパート経営のリスクを捉えていませんか?
メリットデメリットはあれど、一概に「アパート経営だから危険」とは言えません。
リスクは失敗談を基に対策を立て、回避することが可能です。
2018年現在は新たに日本が取り組んでいる
- 民泊事業
- 外国人観光客・労働者を取り入れる体制
- オリンピックに向けた様々な活動
に注目すべきではないでしょうか?
本記事では、アパート経営で成功している人もいる中、
「アパート経営はするな!」と言われる理由は何でしょう?
ただ反論をするのではなく、現在の市況に沿った明確な答えを出していきます。
Index
1. アパート経営をこれから始めたいあなたが知っておくべき4つのポイント
「アパート経営はするな」と言われても、今現在経営中の方や始めようとしている人もたくさんいることでしょう。
アパート経営をするから失敗するのではなく、「何も知らずに」経営に踏み出すことが最も危険なのです。
そこでアパート経営を始める前に知っておくべき3つのことをまとめました。
1-1. アパート経営・投資で破綻する人の割合|実は1%未満!
「アパート経営をするな」と言われると、
アパート経営はそんなに危険で失敗しやすいものなの…?と恐怖を感じてしまう人も少なくないでしょう。
まず前提として知っておいていただきたいのが
不動産投資で破産まで追い込まれてしまう人の割合は1%にも満たないということです。
アパートローンの滞納が3ヶ月以上続いた人の割合は、約0.2%と非常に少ない割合だということが分かります。
(参考:スルガ銀行 平成29年3月期 決算短信 https://www.surugabank.co.jp/surugabank/investors/ir/h29/pdf/h29_4_all.pdf)
※スルガ銀行の変動金利は平均4.5%ほどです。
1-2.民泊など新しいアパート経営に目を向ける
ただ単にアパート経営をしていても、収益はあがりません。
物件が供給過多にある現状を理解し、他の物件と差をつけることで入居者を集めましょう。
例えば賃貸としてだけではなく、
- 民泊
- シェアハウス
- 老人向けの設備環境が整う住居
- ペットと暮らす設備を設ける
など、土地活用の方法は様々です。
経営にマニュアルはありません。掟破りの方法が逆に入居者の心を掴む場合もあります。あなたなりの閃きが成功へ結びつくのです。
また、不動産市況は経済の動向とリンクします。
節約のために、マンションと比べて賃料の安いアパートの需要が再び高まることもあります。
民泊サービスを始めるポイントについてはこちらの記事をご覧ください。
1-3.アパート経営に関する失敗例と成功例のブログを読む
不動産経営には、必ず踏ん張り時が訪れます。
そんな時、先に失敗や成功を経験している人がいるからこそ、その体験談を読むことでリスクを回避することができます。
「やっぱり怖いな、辞めよう」ではなく、
「ここを改善すれば失敗する事がないんだな。ならこうしよう」という機転が大切です。
ブログを書いている方の中には、純粋に自分の不動産投資ライフを記録に残している方もいます。
記事とは違うリアルな情報を得る事ができるため、信憑性が高く参考にする価値ありです。
1-4.アパート経営に限らずどんな運用にもリスクがあることを知る
資産運用は、100種類以上あります。
どの運用にもリスクがあり、リスクヘッジするためには運用の組み合わせが大切です。
また、アパート経営は初心者にとって難易度の高い投資法になります。
自己資金をいくら用意できるかにもよりますが、まずは区分からスタートするのも1つの方法です。
ただ、土地をすでに所有していて賃貸需要のあるエリアであれば、初心者でも経営可能です。経営がうまくいけば、早期に収益が見込めるのも一棟投資であるアパート経営の魅力です。
2. アパート経営のリスクと対策12選
不動産投資をする上でリスクやデメリットにどう対処するかが非常に重要です。また、どの運用方法でもリスクは付きもの。
ここではリスクになりうる各項目と今年のトレンドをまとめていきます。
2-1. 利回りの意味と2018年現在の相場を知る
利回りから物件からどれくらいの利益を見込めるか、算出することができます。
また、不動産市況も表しているため、利回りにより経済の流れを測る事が可能です。
バブル期は、表面利回り3%時代もありました。
現在も
- 2020年の東京オリンピックの影響
- 2015年に相続税の基礎控除額が引き下げられたことによる相続税対策
などでアパート経営を始める投資家が多くいます。
そのため東京の立地が良いエリアの利回りは5%と低い数字になっています。それだけ物件価格が上がっているという事です。
また、表面利回りは最低でも8%必要です。ランニングコストを差し引いても、利益が残る経営をおこなうには実質利回りを確保する必要があります。
平均利回りを意識するよりも、あなたなりの最低ラインを作りましょう。
特にアパート経営は、住居数が多いため空室が発生した際は算出した利回り通りにはなりません。余裕を持って計画を立てましょう。
2-2. 空室リスクと対策方法
不動産投資で1番の悩みが空室です。
入居者がいないと家賃収入が0になるだけではなく、ランニングコストや税金の支払いも困難になります。
空室リスクは不動産投資全般につきものです。
特にアパートは部屋数が多く、エリアによってはマンションの方が人気なため、空室率が高くなります。
いかに満室に近づけるかの試行錯誤が必要です。
空室を防ぐには経営戦略とエリアの選定が重要です。
アパートにもメリットはあります。短所よりも長所を活かし、リスクを軽減または回避しながら収入を上げましょう。
2-3. 修繕費のシュミレーションと基本の考え方
アパートで大規模修繕が行われるおおよその目処の時期は、10年~15年です。
中古物件を購入する際はいつ修繕費用がかかるのかシミュレーションする事をオススメします。アパートの場合木造タイプの物件が多く、老朽化するスピードが速いため修繕費用としての資金を確保しておきましょう。
場合によっては大規模修繕で想定の数倍の費用が発生するということも有り得ます。物件の価値を保つことは、売却の際に買い手が見つかりやすくするためでもあります。
アパートは一棟投資になりますので、区分よりも空室リスクが分散できる分、管理の手間がかかります。
2-4. 管理委託に関するリスク
アパート経営では入居者募集と設備の管理を行う2つの管理が必要です。
不動産投資の初心者や本業が忙しく、管理に時間が割けない人は、全てを不動産会社に管理委託することが多いです。
ここで、どの管理会社を利用するかによってもあなたのアパート経営は左右されます。
管理がずさんな物件に、入居者は集まりません。
そのため、物件を購入するエリアを調べると同時に実績のある管理会社をリサーチする事も大切です。
2-5. 災害リスクと保険による対策
日本は地震の多い国です。アパート経営のメリットとして、建物が壊れても土地が残ればまた運用することが可能です。
しかし、火災が起こった場合などは入居者の莫大な費用がかかります。
必ず、火災保険と地震保険に加入しましょう。高額にはなりますが、あなたの資産を守る重要な費用です。
2-6. 家賃滞納に関する基礎
中古物件を購入する際はどのような入居者が住んでいて、家賃の滞納履歴がないかなどを調べておきましょう。
家賃相場の変動があった場合は、先に入居している人から家賃交渉がおこなわれる場合もあります。常に同じ家賃を保てるわけではないので注意しましょう。
家賃の滞納を防ぐためにも、管理会社との協力が必要な場合があります。
特にアパート経営はマンションよりも家賃が安い傾向にあります。それなりの入居者が見込める物件を購入しましょう。
2-7. 物件売却に関する思考の基礎
買い手が見つかりやすいのは区分ワンルームと言われています。
しかし、アパート経営もエリアや土地の価値により売却しやすい物件もあります。また、土地の活用方法は様々で建物だけ壊し、土地の売買だけ行う事も可能です。
物件の売り時は、以下の7点を押さえておくのが基本です。
- 想定していた投資期限の来訪
- ポートフォリオの見直しタイミング
- 現金を確保したい
- 赤字物件を損きりしたい
- 市況の悪化
- 取引コストの増加
- 維持コストの増加
売却の際は、土地の周辺環境などが重要になります。
なかなか売れない場合もあるため、できる限り賃貸経営を続けることを優先しましょう。利回りを上げる方法はあなたの経営戦略次第です。
2-8. エリア(場所)選定と事前調査が必要な項目
アパート経営は、
- 駐車場
- ペットと住める庭の広い住居
- 駐輪スペース
など、広さが必要になることが多いため、間取りや設備環境がそのエリアにあったものか考慮する必要があります。
また、東京に比べ地方に投資する方が初期費用を抑える事が可能です。
しかし、投資するだけの価値があるかを考慮したうえで検討しましょう。
エリアは
- 土地の価格
- 交通の利便性
- 賃貸需要があるか
- どんな層が集まっているか
などをあらかじめリサーチしておきましょう。
2-9. 購入資金(アパートローン)の設計と検討
中古と新築で購入資金は異なります。
新築を購入する際は、土地の費用もかかるため高額な資金を用意する事になります。融資の金額によっては、アパート経営を断念せざるを得ない場合もあります。
また、自己資金をいくら出せるかによって安定した経営を行えるかの軸になります。
返済期間がシュミレーション通りにいかない場合も、カバーできる体制を取る事が大切です。
2-10. 騒音問題に対する対策が入居者トラブルを防ぐ
騒音問題は、アパート経営に多くみられることで、入居者間トラブルの元になっている場合があります。
しかし、対策方法がないわけではなく建築の際に設備費用をかけることで音漏れを防ぐ事が可能です。
また、ペット可の物件にする場合は騒音問題の他にも入居者を狭める事になる場合もあります。
騒音トラブルの他にも、マナーの悪い入居者の方はいます。管理会社との連携をとり解決策をたてましょう。
マナーの悪い入居者のせいで優良な入居者が去って行ってしまうのは避けたいものです。
2-11. サブリースの利用の有無の意思決定
業者が一括借り上げすることにより、空室リスクの問題は解決されます。
しかし、家賃を保証するものではないため、手元に入るお金は減ります。
また、定期的に家賃の見直しがされ本来の利回りよりも収益が見込めない状況になります。断ることはできなく、委託している会社が倒産した場合は敷金や家賃を諦める他ありません。
また、契約を解除したい場合も違約金が発生することもあります。経営権をほぼ任せる状態になりますので、よく考えた上で契約をしましょう。
2-12. 賃貸需要の可視化とエリアの関係
現在は低金利なことから、マイホームを購入する人も増えています。
賃貸需要のないエリアは投資価値が下がるため、無理にアパート経営をおこなう必要はありません。土地の活用方法は他にもありますし、中古物件を購入する際も賃貸需要が見込めるエリアに投資しましょう。
賃貸需要が見込めるエリアを選定した後は、敷金と礼金の設定も大切です。フリーレントの特約をつけるなど、入居者募集の仕方は様々です。
3. 実際にあった不動産投資の成功例と失敗例
実際の不動産投資での失敗談を綴ったブログを参考に、注意点や成功の法則を参考にしましょう。
成功例や失敗談をつづっているブログの紹介
不動産投資で地獄を見たブログ
URL:http://fudosan-jigoku.doorblog.jp/
アパート経営奮闘記
URL:http://marumoriooya.seesaa.net/article/398631099.html
初めてのアパート投資 初心者向けブログ
URL:http://www.aparttoushi.com/
4. アパート経営のメリット|とは言ってもアパート経営はおすすめ
アパート経営にはデメリットを上回るメリットがあるのでご紹介します。
4-1. 株やFXなどの金融商品より堅実でインフレにも強い
株やFXなどの投資は、価格の変動が大きく、インフレなど社会情勢の変化の影響を大きく受けますが、
不動産は急に価値が上がったり下がったりすることはありません。
また、一旦購入して、上記のリスクヘッジさえしていれば毎月安定した家賃収入を得ることが可能です。
4-2. 節税に繋がる
土地を持っている場合は、更地にしておくよりもアパート建設して賃貸にすると相続税や固定資産税の評価額を下げることができ、節税になります。
また、不動産投資では、確定申告の時に経費計上できる項目が多いので所得を抑えることができます。マイナスになってしまった場合でも、給料と損益通算ができるので所得税を節税することができます。
ただし、節税はアパート経営が赤字の時にのみ効果があります。そのため節税目的でアパート経営を始めることはおすすめしません。
4-3. 素人でも、副業でもOK
アパート経営は、良い物件を見つけ、良い不動産管理会社に管理をお願いすれば自分ですることはほぼありません。
なので、サラリーマンをしながらでも家賃収入を得ることが可能に。
株式投資のように価格変動を気にして、売り時買い時を気にして常にパソコンを見る必要もありません。
4-4. 建築コストが安く、投資効率がマンションより良い
アパートは木造や鉄骨造が多いため、マンション一棟を建設するよりもコストを抑えることができます。
またアパート経営は、区分マンション経営とは違い、部屋数分の賃料をまとめて得ることができるため、空室リスクを抑えることさえできれば効率の良い投資法です。
5. 「対策なき」アパート経営はするな|対策でリスクは減らせる
不動産投資は、ミドルリスクミドルリターンと言われています。それをアパート経営に置き換えた場合は少々難易度の高い投資に思えることがあります。
それでも、国内だけではなく、海外に経営の幅を広げている成功者がたくさんいます。
アパート経営に興味があり、資産運用として選択するなら、太い軸(目標)を1本持つことが大切です。
まずはリスクを知り、なにがあってもカバーできる、つまりリスクヘッジ可能な状態を作ってください。そうすることで十分なキャッシュフローを得ることができます。
リスクの種類を理解して、対策さえすればアパート経営はするなとまで言われるほどの危険な投資ではないどころかメリット溢れる投資法です。
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