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不動産投資の耐用年数について徹底解説|減価償却との深い関係とは?

不動産投資に必要な知識として「耐用年数」という言葉があります。

耐用年数とは、文字の通り「使用に耐えることができる年数」のことであり、不動産投資においては建物の使用可能年数のこと。

 

「耐用年数」は、税金や融資などに影響を与える重要なものであり、不動産投資をするなら必ず理解しておく必要があります。

今回は、耐用年数の基礎的な知識を整理していきましょう。

これから不動産投資を検討している方も、既に不動産投資を始めている方も参考にしてみてください。

1. 不動産投資の「耐用年数」とは|投資にどんな影響があるのか?

不動産投資の「耐用年数」とは|投資にどんな影響があるのか?

「耐用年数」には法定耐用年数・経済的耐用年数・物理的耐用年数などの種類がありますが、不動産投資の場合の「耐用年数」は、建物の法定耐用年数のことです。

法定耐用年数とは、「資産の種類」「用途」「構造」などから税法によって一定に規定された資産の耐用年数を指し、主に新築の物件について定められています。

 

耐用年数はあくまで税金の計算上、建物の構造ごとに法律で一律に定められたもので、実際の建物の寿命を表すものではありません。

金融機関から融資を受ける際に「借入可能期間」が変わる

不動産鑑定や金融機関の現場では、耐用年数を基準として融資可能期間を判断するケースが多く見られます。

不動産投資でローンを活用する場合、「何年間ローンを借りられるか」で毎月の返済額が変わってくることに。

金融機関は「経済的残存年数」を重視する

経済的耐用年数は建物の寿命と言える概念でもあり、不動産鑑定評価や融資の現場で、物件価値・担保価値を査定する基準として使用されます。

税法上の法定耐用年数とは異なり、一律で規定されている年数ではありません。

物理的・機能的・経済的要因を総合的に勘案して、建物の価値があと何年継続するかを表すもの。

 

金融機関においては、投資物件の経済耐用年数を見て融資期間を決定することが多くあります。

そのため、取得する予定の物件が融資を受けやすい物件であるか否かを判断するために、耐用年数を把握しておくことは非常に重要です。

耐用年数オーバーの物件でも融資は受けられる?

築年数が経過した物件ほど融資のハードルは高く、長期の融資を受けることが難しくなります。

基本的には耐用年数を超過した築古物件については融資のハードルは高く、厳しい融資条件となる可能性が高い点に留意が必要です。

 

ただし、耐用年数を超過した築古の物件が必ずしも融資を受けられないかというと、そうではありません。

例えば、

  • 適切に維持管理が行われた都心駅近の物件では、土地が十分な担保評価を持つと評価されて融資がつく
  • 自己資金が潤沢であったり、他に安定した事業収入が多くあったりした場合には、借入人の信用力が評価されて融資がつく
  • 他の物件を所有している場合、共同担保を設定し、他の物件物件の合計評価額をもとに融資をつける

といったパターンがあります。

耐用年数で「減価償却費」の金額が変わる

耐用年数は、毎年の減価償却費を算定する基準となる数値でもあります。

減価償却費とは、資産が経年劣化していくのに合わせ、毎年価値が減っていく分を費用として換算したもの。

 

建物の減価償却費の額を求める方法は

建物の取得価格×定額法の償却率

で求めることができます。(償却率は国税庁の「減価償却資産の償却率表」で確認してください。)

償却率は耐用年数で割合が決められているため、耐用年数が何年かというのは重要なのです。

例えば、価格3,000万円/RC造の新築マンションは耐用年数が47年。
毎年計上される減価償却費の額は【3,000万円×0.022=66万円】
※定額法の場合

減価償却費は不動産投資の経費とすることができるので、確定申告時に算出する所得を抑えることができるのが特徴です。

減価償却については以下の記事で詳しく解説しています。

築年数が増えると修繕費もかさむため

基本的に、築年数が経過するのに比例して、「建物管理費」「修繕積立金」も高くなる傾向にあります。

また、築古のマンションになればなるほど、設備のメンテナンス・交換工事などの突発的な費用が発生する可能性が高まるでしょう。

(例えば、配管の交換工事は一戸あたり約100万円程度掛かります。)

耐用年数を把握し、その物件がどの程度の残存耐用年数であるかを押さえておけば、修繕費が嵩むおそれのある物件であるかそうでないかを把握することができます。

物件を売却したら発生する「譲渡所得税」に影響

不動産投資においての耐用年数は、売却時の「譲渡所得税」にも影響してくるのです。

 

譲渡所得税の計算は

土地や建物の売却代金-(取得費+譲渡費用)-特別控除

で出した所得金額から、所有期間が5年以内の場合は39.63%、5年を超えている場合は20.315%の税率をかけて算出します。

 

上述の計算式の「取得費」は、購入した当時の価格から現状の減価償却費を差し引かなければならないため、やはり耐用年数が関係していることがわかります。

長年所有すると税率は低くなりますが、売却益から控除できる金額が減るということなのでバランスを考えなければなりません。

関連記事不動産を売却した時にかかる譲渡所得税とは?マイホーム売却や買い替えに使える特例を紹介!

2020.03.09

2. 不動産投資における建物構造別耐用年数

不動産投資における建物構造別耐用年数

不動産投資において、建物の耐用年数は、「資産の種類」「用途」「構造」などから税法によって一定に規定されており、マンションや戸建てなど、住宅の種類で変わるわけではありません。

  1. 資産の種類:不動産
  2. 用途:住宅
  3. 構造:木造/鉄骨造/石造/SRC造など

1~3が同じ条件であれば、基本的に同一の耐用年数。

国税庁の耐用年数(建物/建物付属設備)を参考に、建物の構造別に法定耐用年数を一覧表でご紹介しましょう。

木造物件(戸建てやアパート)の耐用年数

木造や合成樹脂造と木骨モルタル造の建物の耐用年数は以下の通りです。

木骨モルタル造は現在の建物にはほぼありません。

用途 木造・合成樹脂造の耐用年数(年) 木骨モルタル造の耐用年数(年)
事務所用 24 22
店舗や住宅用 22 20
飲食店用 20 19
旅館やホテル・病院・車庫用 17 15
公衆浴場用 12 11
一般の工場・倉庫用 15 14

鉄骨造(アパートや一部マンション)の耐用年数

アパートや一部のマンションで用いられている鉄骨造(金属造)の建物の耐用年数は以下の通りです。

鉄骨造については、4㎜以上・3㎜以上4㎜以下・3㎜以下と骨格材の厚さによって耐用年数が変わるので、それぞれご紹介します。

【4㎜を超えるもの】

用途 耐用年数(年)
事務所用 38
店舗や住宅用 34
飲食店・車庫用 31
旅館・ホテル・病院用 29
公衆浴場用 27
一般の工場・倉庫用 31

【3㎜を超え、4㎜以下】

用途 耐用年数(年)
事務所用 30
店舗や住宅用 27
飲食店・車庫用 25
旅館・ホテル・病院用 24
公衆浴場用 19
一般の工場・倉庫用 24

【3㎜以下】

用途 耐用年数(年)
事務所用 22
店舗や住宅用 19
飲食店・車庫用 19
旅館・ホテル・病院用 17
公衆浴場用 15
一般の工場・倉庫用 17

鉄骨鉄筋造(RC造)・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のマンションの耐用年数

投資用マンションの多くがRC造やSRC造ですが、どの構造よりも耐用年数が長いです。

用途 耐用年数(年)
事務所用 50
住宅用 47
飲食店用 41
(内装で木造部分の面積が、延べ面積の30%を超えていると34年)
旅館・ホテル用 39
(内装で木造部分の面積が、延べ面積の30%を超えていると31年)
店舗・病院用 39
車庫用 38
公衆浴場用 31
一般の工場・倉庫用 38

頑丈な構造の建物であればあるほど耐用年数は長くなる傾向にあるため、構造上一番弱い木造アパートや戸建ては、RC造やSRC造の建物と比べ、耐用年数が短いのが分かるでしょう。

上記で述べた「経済的残存年数」においても、RCやSRC造といった建物は頑丈な造りであるため、金融機関で比較的融資を受けやすい傾向にあります。

れんが・石・ブロック造の建物の耐用年数

不動産投資であまり見かけることはありませんが、れんが・石・ブロック造の建物の耐用年数は以下の通りです。

用途 耐用年数(年)
事務所用 41
店舗・住宅・飲食店用 38
旅館やホテル用 36
車庫用 34
公衆浴場用 30
一般の工場・倉庫用 34

3. 中古物件の法定耐用年数の計算方法

中古物件の法定耐用年数の計算方法

法定耐用年数は新築の物件に適用される耐用年数です。

中古物件に関しては、使用期間から取得後の使用可能期間を見積もり、残存耐用年数を計算します。

難しい計算式ではないので、中古物件で不動産投資を検討している場合は、是非自分でも計算できるようにしておきましょう。

耐用年数をオーバーしている場合(耐用年数≦経過年数)

耐用年数を超過した物件の場合も、耐用年数が0年となるわけではなく、耐用年数の20%となります。

耐用年数×20%=残存耐用年数

(例)木造・築30年の場合

新築時の耐用年数:22年

本物件の残存耐用年数:22年×20%≒4年(端数は切り捨てる計算)

耐用年数内で築年数が経過している場合(経過年数<耐用年数)

耐用年数の期間内の物件の場合は、耐用年数から経過年数を引いた数字(残存年数)に経過年数の20%を足した数字となります。

(耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)=残存耐用年数

(例)SRC造・築15年の場合

新築時の耐用年数:47年

経過年数:15年

本物件の残存耐用年数:(47年-15年)+(15年×20%)=35年

4. 耐用年数を理解して不動産投資物件選びに役立てよう

不動産投資において、耐用年数は以下の項目に影響を与えます。

  • 融資の受けやすさ
  • 減価償却
  • 譲渡所得税
  • 修繕費用

税金も融資も維持管理コストのいずれも、不動産投資のパフォーマンスを上げるにあたって非常に重要な項目です。

不動産投資を行うに当たっては、耐用年数への理解を深めておきましょう。

 

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不動産投資に興味を持ったら、不動産投資のプロの話を聞いてみるのが良いでしょう。

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