不動産投資で節税できる4つのカラクリ|節税目的でやると失敗しやすい?!

まず初めにお伝えしなければいけないことがあります。

  • 「不動産投資をすれば税金が安くなる!!」というイメージを持っている人
  • 営業マンに「不動産投資をすれば節税になる」と言われた人

が少なくないかもしれません。

確かに、不動産投資を行うことで節税効果が受けられるというのは嘘ではありません。

しかし、節税だけを目的に不動産投資を始めるのは間違いです。

 

投資するというのは節税効果を抜きにして、あくまで投資から収益を得ることが目的です。

節税を目的に不動産投資をすると、失敗リスクが高くなります。

こちらでお伝えするのは「不動産投資で得られる収益をより多く手元に残すコツ」。
その点で皆さんのお役に立てれば光栄です。

不動産投資での節税のカラクリと節税対象になる税金を理解しておきましょう。

1. 不動産投資で節税を可能にする方法4選

不動産投資で節税できる4つのカラクリ|節税目的でやると失敗しやすい?!

一口に節税しよう!といっても何をどうすればできるのでしょうか?少し手間はかかってもやってみる価値のある方法4つをお伝えします。

2-1. 青色申告をする

青色申告というのは、確定申告の種類の一つで、不動産所得を受けている個人事業主ができる申告です。

手間がかかりますが納税額が少なくて済むという申告方法です。手間はかかりますが、最大の節税対策になるのではないでしょうか。

申請には事前の届け出が必要ですが

  • 「単式簿記」だと10万円
  • 「複式簿記(専門知識や会計ソフトが必要)」だと65万円の控除

を受けることができます。

他にもメリットがあり、

  1. 赤字を3年間繰り越して収入と相殺できる
  2. 減価償却を1年で300万円まで一括計上できる(一般的に備品や建物に使った経費は10万以上だと一括計上できない)

など、手間はかかりますがやらない手はない申告。それが青色申告です。

2-2.家族を青色事業専従者にする

専従者とは「家族従業員」のこと。

不動産投資をする上での青色事業専従者は簡単に言えば「家族や親族を不動産投資業の従業員にする」こと。

※ここで言う家族は青色申告者と生計を共にしている15歳以上の配偶者や親族のことです。

 

青色事業専従者給与に関する届出書」を提出すると、家族に給与やボーナスを払うことができます。

所得を分散することで税率が低くなり、結果節税になります。

専従者給与には制限はありません。ただ、配偶者控除や扶養控除が受けられなくなる事があるので注意しましょう。

2-3. 交際費・交通費・事務所代・水道光熱費を計上する

不動産投資は経費として計上できる項目が多いので節税効果が高いといわれています。

以下は「経費」にできるもの一覧です。

共益費(管理費)・修繕費・町内会費 共益費(管理費)は、主に物件のエントランスや廊下などの共有部分を清掃するなど、エレベーター・給俳水設備などの点検を表します。
修繕積立金は、建物全体の修繕にあてられるもので、外壁・共有部分の費用にあてられます。また、入居者の退去後に設備交換があった場合、必要経費にできます。ですが、修繕費には資本的なものもあり、不動産の価値を上げる回復がなされた場合、計上の形が変わります。全額を計上するのではなく、利用可能な期間に分割して経費として計上します。
賃貸管理代行手数料 賃貸管理会社に支払う手数料の事です。
管理会社に委託している場合、家賃の3~7%が相場になります。
火災保険・地震保険 これらを損害保険料といいます。
契約年数により全額経費にできない場合もあります。1年単位の場合、全額経費計上できます。ですが、5年・10年の契約を一括で支払った場合は資産計上します。余った残りの金額は、賃借対照表の前払い金に記入します。
ローンの金利 銀行から融資を受けローンの返済をしている場合、利息部分を経費として計上できます。ただし、総収入金額-経費で出した不動産所得が赤字の場合は、利息の全額を経費として計上できません。(土地に関する利息部分)
減価償却費 高額・長期で利用できる資産をモノによって決められた年数(耐用年数)の間、少しずつ経費計上することです
実際の支出はありませんが、経費として計上できるのが大きな特徴です。
貸倒引当金 売掛金や貸付金等の金銭債権が将来回収できないと思われる場合に、回収不能見込額をあらかじめ見積り計上しておくものです。
固定資産税・都市計画税 どちらも、毎年1月1日時点で不動産を所有している人が、市区町村などの地方自治体が賦課する税金を納付する義務があります。
不動産取得税 土地や家を購入した際にだけかかる税金です。税額は評価額の3%です。
登録免許税 購入した不動産が自分のものである事を証明する登記を行う際にかかるお金です。売買による所有権移転と、抵当権の設定では、計算が違います。
印紙代 売買契約書に記載された金額により異なります。
司法書士・
税理士への手数料
書類の作成や手続きを行ってくれた際に支払う報酬です。
地代家賃 借りた物件を賃貸している場合にかかるお金です。
従業員への給料 家族を不動産事業の専従者として給与を払えば、その給与分を経費にすることができます。
白色申告の場合は、「配偶者の専従者給与は年間で86万円まで」等の制限があります。青色申告の場合は、専従者給与には制限がありません。
交際費・交通費など 書籍・新聞代金・通信費・セミナーへの参加・消耗品費・交通費・広告料など
「私用」と「事業用」どちらでも使用しているものについては、使用時間の割合や使用面積の割合等の按分率から必要経費にすることができます。

 

このように細かい費用でも塵も積もれば山となります。きちんと事業経費として計上しましょう。

2-4. 小規模事業共済に加入する

不動産事業を含む個人事業主や小規模法人の役員向けの共済制度です。

事業を廃止または退職時に解約し、積み立てた掛金に応じた「解約手当金」を受け取ることができます。掛金納付期間に応じて最大120%相当額が戻ってくるのが魅力です。

掛金の全額が経費として計上できるので、掛けた分だけ節税できます。

解約時には税金を払うことになりますが、個人事業主の解約手当金は、「退職所得」になるので税負担が大幅に軽くなるのです。

2. 不動産投資でかかる税金には何がある?

そもそも、不動産投資をする時にかかる税金にはどんなものがあるのでしょうか?こちらでは簡単に説明します。

 

2-1. 初年度のみにかかる税金

印紙税

不動産の契約時には売買契約書・領収書などと、印紙を貼る書類が多くあります。印紙税は不動産価格によって異なり、以下のようになります。

印紙税額表 平成30年3月31日まで

記載された契約金額 税額
1万円以上50万円以下 200円
50万円を超え100万円以下 500円
100万円を超え500万円以下 1000円
500万円を超え1千万円以下 5000円
1千万円を超え5千万円以下 1万円
5千万円を超え1億円以下 3万円
1億円を超え5億円以下 6万円
5億円を超え10億円以下 16万円
10億円を超え50億円以下 32万円
50億円を超えるもの 48万円

参考・国税庁HP https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/pdf/zeigaku_ichiran.pdf

国税の一つです。土地や建物を購入した時に基本的には引き渡しと同時に登記の申請を行いますが、この時に必要となる税金が登録免許税です。
税額=不動産の価格×税率

不動産取得税

売買・贈与で不動産を取得した時、また新築・増築したときに課税される地方税です。標準税率は4%です。

税額=不動産の価格(÷2)×税率

2-2. 毎年かかる税金

固定資産税

所有している土地建物に課税される税金です。

税額=課税標準額×1.4%

都市計画税

固定資産税と同様に土地と建物に課税される地方税のことです。

賃貸マンションを建てた場合、一定の条件を満たすことで土地の評価額が軽減されます。

税額=課税標準額×0.3%

個人事業税

10室以上の経営規模の方は290万円以上の利益に対して5%かかります。

2-3. 不動産売却時にかかる税金

譲渡所得税

不動産の売却により生じた所得(利益)に対してかかる税金のことを言います。

税額=課税譲渡所得×譲渡所得税の税率
不動産投資でかかる税金について詳しくはこちらを参考にしてください。

関連記事家賃収入にかかる税金の種類を解説!|節税する為には必要経費の計上が重要

2018.09.10

 

3. 節税できる税金の種類

節税の方法は先に述べましたが、不動産投資節税対象になるのは何税でしょう?

答えは所得税・住民税・相続税の3つです。

3-1. 所得税

所得税は所得金額に対して課税されます。所得金額が多ければ多いほど税率が上がり、納税額も高くなります。

サラリーマンが副業として不動産投資をした場合は、給与所得と不動産投資による不動産所得と損益通算をすることが可能です。
※損益通算・・・損失(赤字)の金額を他の黒字所得の金額から控除すること。

つまり、不動産所得が赤字になった場合、確定申告をすることで所得税の還付を受けることができるのです。

これが節税のカラクリです。

所得税の計算は以下の通り。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え1800万円以下 33% 1,536,000円
1800万円を超え4000万円以下 40% 2,796,000円
4000万円超え 45% 4,796,000円

国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm

所得税についてはこちらの記事をご覧ください。

関連記事家賃収入にかかる所得税の重要な知識と計算方法|不動産投資節税のカラクリ

2018.02.19

3-2. 住民税

住民税に関しては所得税の納税額をもとに算出されるので、所得税を節税するということは住民税を節税することにもつながるのです。

3-3. 相続税

亡くなった人の相続財産を相続で受け継ぐ、もしくは遺言によって受け継いだ場合、金額が高いとかかってくる税金のことです。

不動産の相続税評価額は大体実税価格の70~80%の評価になります。

さらに不動産を貸している場合は借家権の自由に使えない割合を引けるので、さらに相続税評価額を下げることができます

4. サラリーマン府道三男(ふどうさんお)の不動産投資節税例

府道三男(ふどう さんお)は25歳独身、年収500万円普通のサラリーマンです。

彼が年間に払っている税は単純に年間所得が500万円だと所得税は約53万円、住民税は約25万円になります。

しかし三男は不動産投資もしていて人には言えない悩みができました。

「年間50万円の赤字を出してしまった・・・」

元々ズボラな性格で不動産投資の勉強や物件の選定をろくにせずに不動産投資を始めたので招いた結果です。

ある日、彼女の設勢志久美(せつぜい しくみ)に腹を割って赤字が出たことを話しました。すると志久美がいいことを教えてくれました。

「確定申告に行けばいいじゃない。ちょっとは税金が返ってくるかも。」

これ以上損失は出すまいと志久美の助言通り確定申告に来た三男。

彼は2足のわらじなので給与所得と不動産所得で損益通算をすることができます。

結果所得税は約20万円、住民税は約2万円返ってきたので22万円の節税ができたのです。

5. 節税目的の不動産投資はするな

不動産投資で、

  • 経費計上を漏らさずする
  • 家族を青色事業専従者にする
  • 小規模企業共済に加入する

これらの対策で住民税・所得税・相続税の節税はもちろん可能です。

しかし、節税が不動産投資の目的になってはいけません。あくまで不動産は「収益」を目的にするものです。

なので「節税目的」を謳って勧誘してくる営業マンには注意しましょう。割に合わない物件を買わされて、失敗の原因にもなります。

 

コツコツと節税の対策をすればもちろん不動産収入をより多く残すことはできます。皆さんも是非挑戦してみましょう。

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