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不動産投資では青色申告を活用しよう!白色申告との違いや申請方法を解説

給与所得者の場合には、会社が毎月給与から源泉徴収を行い、税金の過不足を年末調整で行ってくれます。

しかし不動産投資で家賃収入を得たり、土地や住宅を売却して利益を得た場合には、確定申告を行って税金を支払わなければなりません。

 

確定申告をする際には、青色申告と白色申告がありますが、どちらが良いのでしょうか?

この記事では主に不動産投資初心者を対象に、青色申告と白色申告の違いや、

青色申告を利用するメリットおよび確定申告のやり方などについて解説をします。

1. 不動産投資における確定申告の青色申告と白色申告の違い

不動産投資における確定申告の青色申告と白色申告の違い

確定申告には青色申告白色申告があります。

「青色申告」とは、一定水準の記帳をして、その記帳に基づいて正しい申告をする人については、所得金額の計算などについて有利な取り扱いが受けられる制度のことです。

一方で青色申告を行っていない方は自動的に「白色申告」を選択することになります。

青色申告と白色申告、2つの違いについて説明しましょう。

確定申告とは

確定申告とは、1年間の所得および経費から税額を算出し、期限内に申告を行い納税する手続きを言います。

不動産や株式で所得のある人・自営業者やフリーランスなどの個人事業主・公的年金受給者は確定申告を行わなければなりません。

青色申告と白色申告の違い

節税対策になるなどメリットが多いとされる青色申告ですが、白色申告とはどのような違いがあるのでしょうか。

申請条件

青色申告をするためにはあらかじめ税務署に申請書を提出しなければなりません。

一方で白色申告の場合には申請は不要です。

必要な書類

青色申告は複式簿記での記帳が必要で、青色申告決算書を提出しなければなりませんが、

白色申告の場合には比較的簡単な収支内訳書の提出で済みます。

青色申告に必要な書類
確定申告書B 税務署で入手するか国税庁ホームページページからダウンロード
青色申告決算書 税務署で入手するか国税庁ホームページページからダウンロード
各種控除書類 医療費控除や住宅ローン控除・生命保険料控除・地震保険料控除など
白書申告に必要な書類
収支内訳書 青色申告の場合は青色申告決算書が必要ですが白色申告の場合には収支内訳書が必要。
収支の合計金額とその内訳を記載するもので2枚つづり。
税務署で入手するか国税庁ホームページページからダウンロード
ほかの書類は青色申告同様。(確定申告書B・源泉徴収票・各種控除書類)

申告書類の保管年数

◎青色申告の場合

  • 7年間保存…仕訳帳・総勘定元帳・現金出納長・売掛・買掛帳・固定資産台帳・損益計算書・賃借対照表・領収証・小切手控・預金通帳など
  • 5年間保存…請求書・見積書・契約書・納品書など

◎白色申告の場合

  • 7年間保存…収入金額・経費を記入した法定帳簿
  • 5年間保存…業務の際に作成した任意帳簿・棚卸表・請求書・納品書・領収書など

青色申告と白色申告どちらが良いのか?

青色申告は、毎日の不動産経営の状況を細かく記帳して、きちんと申告を行わなければなりません。

その代わりに税法上のさまざまな優遇を受けられるため、可能な限り青色申告をするのがオススメです。

2. 不動産投資で青色申告を使うメリットやデメリット

不動産投資で青色申告を使うメリットやデメリット

青色申告には大きなメリットがありますが、デメリットもあります。

その特徴を把握して青色申告をしましょう。

メリット

青色申告による特別控除が受けられる

青色申告をする最も大きなメリットは、特別控除が受けられることです。

特別控除は従来65万円と10万円の2種類でしたが、2018年の税制改正により55万円と10万円がベースとなり、

一定の条件を満たす場合のみ65万円の控除が受けられるようになりました。

 

なお65万円満額の控除を受けるためには、次の要件を満たさなければなりません。

  • 電磁的記録の備付けおよび保存をすること
    紙媒体ではなく、電子データとして備付保存することが必要
  • e-Tax(電子申告)を利用すること
    確定申告をe-Taxにより行うことが必要
  • 事業的規模であること
    賃貸住宅が5棟10室に該当しない場合には10万円の控除

青色事業の申請で親族に給与を支払える

青色申告では、家族に支払った給料を経費に計上できます(青色申告事業専従者給与)。

なお青色申告の事従者は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれないので注意が必要。

 

また専従者は、次に挙げる要件を満たさねばなりません。

  • 青色申告者と生計を一にする配偶者または親族であること
  • 12月31日現在で年齢が15歳以上であること
  • 6ヵ月以上の期間その事業にもっぱら従事していること
  • 不動産投資が事業的規模であること

30万円未満の備品は一括経費にできる

通常、経費は毎年計上していくのが原則ですが、30万円未満の資産については少額減価償却資産の特例により一括して経費に計上が可能

ただし経費にできる限度額の合計額は、300万円と決まっているので注意しなければなりません。

赤字の場合は3年繰り越すことができる

不動産投資で赤字が出た場合には、純損失を全額翌年に繰り越すことが可能。

3年間にわたり繰り越せるので、黒字となった年度は損失を算入し所得税額を抑えることができます

デメリット

青色申告をする際のデメリットは、次のようなものがあります。

帳簿作成等の手間がかかる

青色申告帳簿複式簿記で行わなければなりません。

そのため時間に余裕がない人や複式帳簿を付けたことがない人には負担になることも。

申告時期が決まっている

既に述べたように定められた期限までに管轄の税務署に「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

事業税の支払いが必要になる

年間の所得額290万円以上になると、事業税を支払わなければなりません。

事業税は次の式で算出します。

事業税額=(所得-290万円)×税率

したがって所得が控除額の290万円までは課税されませんが、それ以上になる場合には気を付ける必要が。

3. 青色申告の申請から提出までの流れ

青色申告の申請から提出までの流れ

それでは続いて、青色申告の実際の手続きについて解説しましょう。

以下の5つのステップで行います。

①申請|青色申告承認申請書を提出する

青色申告するには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所かつ税務署長に提出する必要があります。

青色事業専従者給与も申請が必要なので注意

青色申告のメリットとして説明した専従者給与を必要経費として算入しようとするには、

別途「青色事業専従者に関する届出書」をその年の3月15日までに提出する必要があります。

②確定申告用の提出書類を準備する

青色申告に必要な書類は、まず「確定申告書B」と「所得税青色申告決算書(不動産所得用)」です。

税務署だけでなく、最寄りの市役所・区役所に用意されています。

これに

  • 源泉徴収票
  • 不動産売買契約書
  • 売渡証書
  • 譲渡対価証明書
  • 管理費や修繕積立金がわかる書面
  • 家賃送金明細書
  • 賃貸借契約書
  • 投資用ローン明細書
  • 不動産取得税納付書

を添付しなければならないので、あらかじめ関係先から入手し準備しておく必要があります。

③所得税青色申告決算書(不動産所得用)を作成する

所得税青色申告決算書は、事業の純利益(または純損失)を記録する「損益計算書」と、資本と負債の記録である「貸借対照表」の2部から構成されています。

まず純利益の求め方ですが、不動産賃貸料などの収入金額から必要経費を差し引き、

さらに専従者給与を差し引くことで「青色申告控除前の所得金額」を求めることができます。

 

ここからさらに65万円ないし、10万円の青色申告特別控除を差し引きます。

資産として計上すべきは、現金・預金・手形・有価証券など。

他方負債は借入金・未払金・保証金・敷金であり、この合計額と資産との差額が資本となります。

④確定申告書Bを作成する

確定申告書Bは、第1表と第2表に分かれています。

第1表は、

  1. 住所氏名
  2. 収入金額所得金額
  3. 所得から差し引かれる金額
  4. 税金の計算
  5. 延納の届出
  6. 還付される税金の受取場所

があります。

第2表は基本的に第1表の細目ですが、

第1表にはないものとして事業専従者に関する事項と、

家族に16歳未満の扶養親族がいる場合や事業税が発生する場合のための住民税・事業税に関する事項を別に記述しなければなりません。

【注意】青色申告で経費にできるもの

不動産収入に対する課税対象所得を求めるための税青色申告決算書に、あらかじめ記載されている経費は

租税公課・損害保険料・修繕費・減価償却費・借入金利子・地代家賃・給料賃金です。

その他の経費として

  • 荷造運賃
  • 事業運営に必要な水道光熱費
  • 旅費交通費
  • 通信費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 消耗品費
  • 福利厚生費
  • 外注工費

などが必要経費として申告できます。

 

当然のことながら、最終的な納税額を求める確定申告書Bでは、白色申告と同様、所得から差し引かれる金額(控除額)を計算する必要があります。

注意しなければならないのは、妻や親族を青色申告事業専従者給与支給者に計上している場合は配偶者控除や扶養控除の対象にできないことです。

また基礎控除の38万円を忘れないようにしましょう。

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⑤税務署へ提出する

申告書が完成すると、住民票のある住所地が納税地となり、その所轄税務署に提出することになります。

所轄税務署については、国税庁HPで調べてください。

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4. 確定申告の還付金の受取

確定申告の還付金の受取

還付金が指定口座に振り込まれるのは、手続きをしてだいたい1ヵ月~1ヵ月半程度。

したがって、確定申告期間の2月半ばに提出をすれば3月中旬~下旬には入金されます。

 

またe-Taxで確定申告をした場合には若干早く、3週間ほどで入金されることに。

なお還付申告の場合は、翌年の1月1日から5年間申告できるので必ず申告するようにしましょう

還付金の計算方法

つぎに還付金の計算の方法について説明します。

還付金とは

還付金とは簡単に言えば、所得税の払い過ぎにより戻ってくる税金のこと。

給与所得者の場合には、会社が給料を支払う際に、源泉徴収という形で所得税を差し引き税務署に納税してくれます。

年末には、毎月の給与では引かれていない生命保険料や地震保険料などの所得控除を差し引き、年末調整という形で納めすぎた税金が返還されます。

個人事業種の場合には、一年間の収入に対して各種控除を計算し確定申告しますが、納めすぎた税金は還付金として戻してもらうことに。

還付金の計算

還付金の計算はすでに納めている源泉徴収額から、本当は支払わなければならない所得税を引き払い過ぎた場合には還付されます。

数式は

還付金=源泉徴収額-所得税額

通常は確定申告の表に記入し自分で計算しますが、e-taxであれば自動的に計算してくれるので間違いがありません。

5. 不動産投資で青色申告する場合は自分の投資状況を把握した上で行おう

不動産投資をする際に、青色申告をするメリットは大変大きいと言えます。

しかし場合によっては白色申告をした方が良い場合も。

どちらが良いかは、ご自分の投資スタンスで異なってきますのでよく検討して選択するようにしましょう。

なお確定申告でお悩みの点や疑問の点があればMIRAIMOの「個別相談会」に相談してみましょう。

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