マンション投資で賃貸物件を選択する時、どのようなポイントに着目しますか?
駅からの距離や周辺環境など様々なポイントをチェックすることになりますが、忘れてはいけない大切なポイントがあるのです。
マンション投資では、賃貸物件の購入から売却までをトータルして収益を判断します。
実績のある投資家は、購入する時点ですでに売却までを見据えて選択しているのです。
そこで、今回はマンション投資をする上での出口戦略の重要性と、押さえておきたい7つのポイントについて紹介しましょう。
マンション投資で成功するためには、出口戦略として売却がとても重要になるので参考にしてください。
目次
1. マンション投資をする上での出口戦略の重要性
マンション投資では、出口戦略と言われる投資物件の「売却」までを含めて収益性を判断しなければいけません。
したがって、マンション投資では、「スムーズに出口戦略が行える物件を選択すること」が大きなポイントになるのです。
出口戦略の考え方
不動産投資をスタートするためには、
- 投資目標を設定する
- 投資物件を選択する
- 金融機関から融資を受ける
など様々な準備が必要でしょう。
そして、投資物件が確保できれば、毎月の家賃収入が期待できます。
しかし、時が経てば賃貸物件が老朽化してしまい、期待した家賃収入が得られなくなるかもしれません。
売れる間に売ってしまった方が有利でしょう。
そこで、「売りやすい物件の条件や物件が高く売れるタイミングを考える」という手法が出口戦略です。
不動産を売却する理由
不動産を売却するには、大きく分けて2つの理由があるでしょう。
1つは売却しなければならなくなった時、
もう1つは売却することにより儲けが生じる時です。
どうしても売却しなければならない場合
たとえば、経営が悪化したりすると、不動産を売却しなければならなくなるかもしれません。
売り急いで契約相手に足元を見られることがないようにすることがポイントになります。
購入時に相場や賃貸需要を確認しておけば、万が一の時でも一定のラインを崩さずに済むかもしれません。
売却すると儲けがでる場合
バブル期のように不動産景気が好調であれば、不動産を転売するだけで利益が発生することもあります。
不動産の購入と売却を繰り返すだけで儲かるのですが、儲けが出るときには税金が高くなるので注意してください。
投資物件によって出口戦略の方法は違う
投資物件により出口戦略の方法は異なります。
たとえば、マンション投資の出口戦略としては、収入源として持ち続けたり自宅にしたりする以外であれば、主に「売却の時期」や「売却の価格」がポイントになるでしょう。
しかし、アパート投資では、単に売却するだけではなく
- リノベーションして売却
- 建物を壊して土地のみで売却
- 新しく建て替える
など、様々な出口戦略が計画できます。
不動産の所有年数により税金が変わる
不動産の譲渡所得税では、物件の所有期間が5年を目安に「短期所有」と「長期所有」に分けられ、短期所有が長期所有の約2倍の税率になるのです。
したがって、物件の所有期間による税額を確認しておくこともポイントになります。
物件の所有期間による譲渡所得税の税率の違いを詳しく説明すると、
譲渡した年の1月1日における所有期間が5年以下で短期譲渡で税率が39%、
5年を超えると長期譲渡となり税率が20%とぐんと下がります。
そのため、よほどの売却益が見込めない限り、家賃収入が確実に見込める物件を選択し、5年を超えて物件を所有するほうが賢明でしょう。
出口戦略を立てるタイミング
出口戦略を立てるタイミングとしては、投資物件を購入する前になります。
なぜなら、売却するためには、そもそも売れる物件を選択しなければならないため、
投資物件の選択は、出口戦略までを含めて考えることが重要なポイント。
したがって、具体的には選択する投資物件の賃貸需要や耐用年数※などが、出口戦略にも大きな影響を与えるのです。
※耐用年数…不動産の耐用年数は、資産の種類・用途・構造などから、税法によって定められている「資産が使用に耐えられる年数」のこと。
2. マンションを売却する上で抑えておきたい7つのポイント
マンションを売却する時には、一定のポイントを押さえてから行った方が有利な取引ができます。
そこで、マンション売却に欠かせない7つのポイントを紹介しますので参考にしてください。
①投資物件を売却する期間に余裕をもつ
投資物件を売却する時には時間的な余裕が必要になります。
なぜなら、時間がないと売り急ぐ傾向が強まるからです。
そして、売り急ぐと価格ダウンの提示を受けても「売れるのであれば」と納得してしまいます。
取引では、納得できる価格の提示を受けるまで待つことができるくらい、時間の余裕が欲しいものです。
②不動産市場を確認して売却するタイミングをみる
マンションの売値は売る時期により異なります。不動産市場が大きく影響するからです。
たとえば、金融機関が融資に力を入れたり、再開発事業などで街が活性化されたりすると、不動産市場が上昇するのでマンションの価格も高くなります。
したがって、不動産市場を確認して売却するタイミングを押さえておくことが、マンションの売却では欠かせないでしょう。
③査定は複数社に依頼する
マンションを売却する時には、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
仲介を受けるため不動産会社に物件の価格を査定してもらうのですが、複数の不動産会社で査定を受けることが高値売却のコツになります。
不動産会社には、売却物件に応じて得手不得手があるので、必ずしも同じ価格にはなりません。
特に投資物件であれば一般の住宅とは異なるノウハウもあるので、専門の不動産会社に依頼する方が有利な取引ができるでしょう。
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④家賃はできるだけ高く設定する
家賃は、できるだけ高く設定しておきましょう。
なぜなら、購入のポイントになる「利回り」の計算は
利回り=年間家賃総額÷物件価格×100
になるので、家賃の高い方が高利回りのお得な物件のイメージが高くなるからです。
したがって、投資物件の家賃を下げるような状況になる前に売却を検討する、という判断が必要かもしれません。
⑤出口戦略を意識して物件を購入する
出口戦略である売却を検討するためには、まず「売れる物件」でなければ話にならないでしょう。
したがって、出口戦略を意識するということは、売れる物件であるかどうかを判断することに他なりません。
出口戦略が考えやすい物件
出口戦略が考えやすい物件とは、不動産投資家が購入しやすい物件だということになります。
具体的には、利回りや賃貸需要を意識することになるでしょう。
利回りが高く賃貸需要のある物件であれば、購入希望者も多いため有利に取引を進めることができます。
したがって、様々な出口戦略を考えることができるのです。
良い物件の見極め方
良い物件かどうかの見極め方は、自分自身が入居者目線になって判断することになります。
たとえば、駅からのアクセスや周辺環境のチェックが欠かせません。
また、メンテナンス状況や家賃もポイントになるでしょう。
特に駅からのアクセスや周辺環境については、投資物件の選択時に決定してしまうので注意が必要です。
物件を購入するにあたっての将来性
出口戦略を検討するためには、投資物件購入時に将来の人口動向に応じた賃貸需要を押さえておかなければいけません。
なぜなら、現在の日本の人口は減少傾向にあり、人口減少に応じて賃貸需要も厳しくなると言われているからです。
したがって、エリアの人口維持が投資物件選択のポイントになるでしょう。
人口減少の少ない大都市周辺のエリアなど、人口減少の影響を受けにくい物件が選択の狙い目になります。
⑥売却物件の状態維持
マンションを購入する時には、駅からのアクセスや周辺環境だけではなく、管理状況も確認するのが一般的でしょう。
なぜなら、出口戦略を検討するときにも、売却物件の状態維持がポイントになるからです。
つまり、購入時に管理方法がしっかりしていれば、売却時も状態を維持している可能性が高いと考えられるからです。
メンテナンスの行き届いた物件であれば、購入意欲が高まることは言うまでもありません。
⑦場合によってはリフォームをして売却
たとえば、立地条件が良く物件エリアの地価が高ければ、リフォームにより物件の価値を高めることも可能でしょう。
ただし、リフォームによる価値の上昇とリフォームの費用を比べることが必要です。
賃貸需要の高い物件でなければ、リフォーム費用として投じた額が損失になってしまうケースが少なくないので注意してください。
不動産投資においての売却については以下の記事でより詳しく解説しているので、参考にしてください。
3. マンション投資の出口戦略で注意したい5つのポイント
マンション投資では、投資物件を売却する時に注意しなければいけないポイントがあります。
事前に次の5つのポイントを押さえておけば、マンション投資の出口戦略としての効果が期待できるでしょう。
①キャピタルゲインを狙うなら新築は不向き
不動産を転売することで売却益を得ることを「キャピタルゲイン」と言います。
このキャピタルゲインを狙うのであれば新築は不向きでしょう。
なぜなら、新築物件は中古物件とは異なり、建築業者の利益や広告・営業などの費用が加算されているからです。
そのため、価格が2~3割程度高く設定されているのが一般的でしょう。
したがって、転売しても売却価格から購入価格を差し引いて利益を得ることが難しいのです。
②利回りが高い=良い物件とは限らない
賃貸物件を購入する時には、利回りの高い物件を選択することがポイントになります。
なぜなら、利回りが高いと投資した資金を回収する期間が短くなるからです。
したがって、不動産投資では、利回りの高さが選択のポイントだと言われます。
しかし、家賃が高く物件価格が安ければ、利回りは単純に高くなるという点に注意しなければいけません。
たとえば、老朽化が進んでいるのに家賃が高い物件に入居しようと思うでしょうか?
また、リフォームしなければいけない箇所があったり、すぐに修繕が必要になり、予想外の費用がかかる場合もあるかもしれません。
つまり、不動産投資では利回りも重要ですが、物件購入時や、運営していくうえでかかる費用も加味して選ぶ必要があります。
③不動産投資の売買は相手の気持ちを把握しておく必要がある
出口戦略として投資物件の売却を考える時には買主目線になることが必要でしょう。
たとえば、あなたが物件を購入する時にチェックした内容を再確認してください。
新たな購入希望者も同じ内容を確認しているからです。
したがって、出口戦略の最大のポイントは、自分自身が購入したいと思えるような物件に近づけることだと言えます。
④値下げ交渉には慎重に対応する
不動産売買には、値下げ交渉が付きものです。
なぜなら、値下げ幅が大きく、トータルでの収支がマイナスになったのでは投資した意味がなくなるからです。
先述の通り、売り急ぐと買主に足元を見られるため値下げの可能性も高くなります。
十分な売却期間を設けてください。
また、あらかじめ「これ以上は譲れない」と言う売却価格の最低ラインの設定も必要でしょう。
⑤類似物件の売却実績を見る
不動産の売買では、売却したい物件の周辺エリアに属する同じような物件の売買価格が大きく影響します。
購入希望者は、あらかじめ相場を確認してから判断するので、実態とかけ離れた物件価格では売却は難しいでしょう。
したがって、売却価格設定の際には、不動産ポータルサイトでの売り出し価格や成約価格を基にした不動産取引情報サイト「レインズマーケット」での実績などを参考にしてください。
4. 物件の価値が下がっている場合の出口戦略
すでにマンション投資をしていて出口戦略を考える場合に、キャピタルゲインが得られるような状況であれば問題ないのですが、
むしろ物件の価値が下がっている場合の方が多いかもしれません。
そこで、価格が下がっている場合の出口戦略を紹介しましょう。
損失が出ている場合は早めに対処する
現状でキャッシュフローがマイナスであれば、早々に見切りをつけて売却してしまう「損切り」も必要かもしれません。
これ以上、マイナスを増やす前に売却してしまうと言う考え方です。
キャッシュフローの改善が見込めないのであれば、物件の価値が高い間に売却することで、資産減少を抑えるのです。
ローンの金利を下げる
たとえば、ローン返済のためにキャッシュフローがマイナスになっているのであれば、金利を見直すことで物件を手放さなくても済むかもしれません。
具体的には、取引銀行に金利引き下げの交渉をしたり、他の銀行への借り換えを検討したりしてください。
金利を引き下げることで、キャッシュフローが改善すれば、あえて出口戦略としての売却を考える必要もないでしょう。
管理会社を見直す
マンション投資では、管理会社に管理を委託するのが一般的でしょう。
管理費用には、家賃の5~10%が必要だと言われますが、大手の管理会社だと管理費用が割高なケースも少なくないので、管理会社の見直しも必要です。
また、サブリース契約をしている場合、賃貸需要が高く空室になりにくい物件であれば、契約の解除を検討するという手もあるでしょう。
5. 出口戦略を意識したマンションの選び方を心がけましょう
マンション投資では、投資物件の家賃収益だけではなく、出口戦略としての売却までを含めて収益の判断をしなければいけません。
家賃収益でプラスであっても売却を含めるとマイナスになったのでは、不動産投資としては失敗したことになります。
したがって、投資物件を選択する時点で、出口戦略としての売却がしやすい物件を意識して探さなければいけません。
さらに、あらかじめ売却しやすいタイミングなどもイメージしておきましょう。
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