「マンション投資で節税しませんか?」節税効果のウソ、ホント|節税目的の不動産投資は間違い

マンション投資をすれば節税効果が期待できる!

と思っている方は多いのではないでしょうか。

たしかにマンション投資で節税効果を受けることはできます。

(こちらの記事に節税方法が載っています。)

関連記事不動産投資で節税できる4つのカラクリ|節税目的でやると失敗しやすい?!

2017.06.06

確定申告時に固定資産税・減価償却費・管理費・交通費などさまざまな経費が計上できるので、課税対象となる所得が少なくなるので税金が少なくなります

 

マンション投資など不動産投資を行う上で、節税に関する知識を身につけることは重要です。今回はマンション投資によって

  • 「どれくらいの節税が受けられるの?」
  • 「なぜ節税になるの?」
  • 「節税は一体どんな仕組み?」

といったさまざまな疑問について、わかりやすくご紹介いたします。

1. マンション投資で赤字経営をすれば節税が可能になる

サラリーマンがマンション投資をしている場合、給与所得・不動産所得両方の収入を合算して税計算が行われます。その場合、もし不動産所得が赤字であれば課税はありません。

ところが、会社からの給与所得で課税された税金が、不動産所得の赤字との相殺で、すでに支払っている所得税や住民税が還付される場合があります。よって節税になります。

ここでは、給与収入と不動産収入の税金の仕組みについて別々に見てみましょう。

サラリーマンの税金の仕組み

サラリーマンの所得税・住民税は毎月の給与から源泉徴収として、会社から予想された税額より少し多めに徴収されます。

その後、毎年12月の年末調整で控除申請をして所得控除を受けることになります。その中で控除される主なものは次の通りです。

  • 基礎控除38万円
  • 配偶者控除38万円
  • 扶養控除38万円

さらに、サラリーマンには年収に応じた給与所得控除というものがあります。

平成29年分の給与所得控除は次のようになっています。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

その他、生命保険控除・社会保険料控除・医療費控除・寄付金控除などの控除も可能です。

不動産収入に対する税金の仕組み

一方、マンション投資などの不動産収入については、毎年2月から3月の間に自分で確定申告を提出します

サラリーマンは会社からの給与収入をすでに年末調整で済ませてあるので、

マンション投資による収入を追加として申告することになります。確定申告では、両方の収入を合算して計算されます。

不動産収入では給与収入では認められない経費の計上が認められています。たとえば次のようなものがあります。

  • 固定資産税
  • ローンの利息分
  • 減価償却費
  • 管理費や修繕積立金

こうしたものを控除した結果、不動産投資がマイナスとなれば、給与収入で支払われた税金が還付される場合があるので節税になります。

1-1. 帳簿上で赤字を生みだすために|減価償却費

ものには耐用年数が決まっていて、その間、経年劣化が進んでいくと考えられています。

マンション等の建物を購入した場合は、耐用年数の間分割して減価償却費として確定申告に計上でき、節税に役立ちます。

耐用年数

減価償却費を計算する際は、まず耐用年数の計算が必要になります。建物の構造別に法定耐用年数が以下のように決まっています。

建物構造 法定耐用年数
鉄筋コンクリート 47年
重量鉄骨 34年
軽量鉄骨 19年
木造 22年

新築の場合はこの法定耐用年数をそのまま使いますが、中古マンションの法定耐用年数は、別途計算が必要になります。

①法定耐用年数を経過していない中古物件の場合

【法定耐用年数―(経過年数×0.8)=耐用年数】

たとえば、築20年の鉄筋コンクリート造の中古マンションの残りの耐用年数は【47―(20×0.8)=31年】となります。

②法定経過年数を経過している中古物件の場合

【法定耐用年数×0.2=耐用年数】

たとえば、築50年の鉄筋コンクリート造の中古マンションの残りの耐用年数は【47×0.2=9年】となります。

減価償却費

減価償却費は、耐用年数期間の間、購入した金額に定額法償却率(「減価償却資産の償却率表」国税庁)を乗じたものが、年間の減価償却費になります。

たとえば、2,000万円の中古マンションを購入したとして、残存耐用年数が30年あるとします。その場合、定額法償却率が0.034なので、【2,000万円×0.034=68万円】となり、今後30年にわたり毎年68万円を減価償却費として確定申告で計上できるのです。

このように、減価償却費というのは実際にお金の出し入れがなくても、帳簿上で経費として認められるというのが、他の経費と異なります。但し、耐用年数が終了したら、減価償却費の経費計上はなくなるため、いつ耐用年数が切れるかは、頭に入れておくべきです。

減価償却費について詳しくはこちら

関連記事不動産投資における減価償却の仕組み大全|耐用年数表付き

2017.08.31

1-2. マンション投資で節税効果が高い人は年収の高い人

サラリーマンでマンション投資をしている場合は、一般的に給与年収が高い人に節税効果が高いといわれています。

所得税は累進課税なので、年収が高い人は多く税金を支払っているからです。

マンション投資の赤字分は、給与所得と合算することで全体所得がマイナスとなり、すでに年末調整で払い済みの税金が還付できるから節税になるわけです。

もし給与収入が低い人がマンション投資でも赤字を出した場合、キャッシュフロー自体がマイナスになっているので、お金が回らないといった危機に直面してしまいます。

そうなるとマンション投資を行う意味がありません。

 

節税は確かに大切ですが、ある程度年収があり、税金を多く払っている人の場合に節税メリットがあると言えるのです。

年収が低い人がマンション投資で赤字を出すと、節税どころの問題ではなくなるので、おすすめできません。

2. 節税を目的としたマンション投資は危険

2-1. ワンルームマンション投資が節税効果が高いと言われるわけ

都内の新築ワンルームマンションは地価の値上がりに伴い、高い価格で推移しています

2,000万円、3,000万円以上する物件がたくさんあります。たしかに先ほどのサラリーマンの節税を考えると、十分節税となる可能性があります。

ところが不動産投資としての収益に注目していましょう。ワンルームマンションの家賃は10万円前後です。さらに家賃相場は上昇することなく横ばい状態が続いています。

ワンルームマンション投資は儲かるのでしょうか。たとえば次の条件を例に検討してみましょう。

・価格2,500万円
・35年ローン、金利2.6%
・家賃収入月額10万円

この場合の毎月のローン返済額は90,719円です。それに管理費・修繕積立金・固定資産税を考慮すると、すでに赤字です。

このようにワンルームマンションは利回りがあまりよくないので、節税とかいう問題以前に、不動産投資としての魅力がありません。

2-2. 「節税」を謳い文句にする不動産営業マンには警戒

不動産営業マンの中には、「毎年数十万円の節税効果がある」などといって、中小企業のサラリーマンにマンション購入をすすめてくることがあります。確かに節税効果はさきほど説明した通り期待できます。

しかし節税目的だけでマンション投資をスタートして失敗する例がよくあります

いくら節税できたとしても、賃貸収入が期待できないのではそもそも投資の意味がありません。

不動産投資というのは収益を得るという立派なビジネスなので、節税だけを目的としていては魅力がありません。

もし節税を目的とするのであれば、かなりの高額納税者ぐらいでしょう。不動産営業マンのこうした話は鵜呑みにしないようにしましょう。

2-3. 不動産投資は不動産で収益を得ることを目的に

マンション投資などの不動産投資は、収益を上げることを第一の目的にして下さい。安定した家賃収入を得て豊かな生活を送ったり、老後の資産形成のために投資するようにしましょう。

節税目的で不動産投資をはじめると、最悪の場合はローンの支払いができなくなるだけでなく、家計が圧迫されて自己破産なんてことにもなりかねません。マンション投資は収益性に注目してお金を生み出せる物件で運用しましょう。

3. 節税は不動産投資のおまけ!

マンション投資は、収益を求めるために行われるべきです。

そして資産価値があると思う物件だけに投資することをおすすめします。

不動産投資家としては税金の仕組みを理解し、節税に努めるの当然のことではありますが、それは言わばおまけ。節税のことだけを考えて投資を行うと儲からないので必ず失敗する可能性が高くなります

また経費の計上について、下手な節税をすると大失敗をしてあとから追徴されるような事態も起こりうる可能性があります。

たとえば不動産所得の経費はおおむね認められるものが決まっていますが、なかには計上できるかどうか判断が難しいものもあるでしょう。自分ひとりで確定申告を行う場合は、しっかり調べたうえで行い、税務調査など受けないようにしましょう。

確定申告についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

関連記事家賃収入を得た初心者大家向け確定申告の手引き|手順・必要書類の全まとめ

2018.04.17

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