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海外不動産投資を成功させるコツ|メリット・デメリットを詳しく解説します

国内の不動産価格が軒並み高騰し少子高齢化が進む今、国内から海外の不動産投資に目を向ける投資家が増えています。

海外不動産投資は、将来的に現地移住といったライフスタイルを見据えることもでき非常に魅力的な投資です。

しかし、海外不動産投資には為替変動融資条件法規制・取引慣行の違いといった、国内にはない気を付けるべきポイントがあります。

海外不動産を成功させるコツは、これらのリスクを事前に十分把握し、信頼できる不動産会社を見つけること

この記事では、海外不動産投資のメリット・デメリットから成功させる決め手となる不動産会社の選び方まで解説します。

1. 海外不動産投資をする前に|メリット・デメリットを知る

海外不動産投資を実践する前に、海外不動産投資が自分に合っているかどうかをじっくり検討することが大切です。

ここでは、海外不動産投資のメリット・デメリットをそれぞれ挙げてみます。

メリット4つ

収益性|インカムゲインもキャピタルゲインも狙える

不動産投資の話で必ず出てくるインカムゲインとキャピタルゲイン。

不動産投資には、2つの収益があります。

インカムゲイン・・・家賃収入

キャピタルゲイン・・・不動産の売却益

日本では高度成長期に伴い不動産価格が上昇したので、かつてはキャピタルゲインによって多大な収益を得た投資家がいました。

しかし、日本特有の新築信仰と少子高齢化社会による住宅需要の減少で、キャピタルゲインを見込める物件と巡り会う機会が少なくなり、現在の日本はインカムゲインでの不動産投資が主流となっています。

一方、海外に目を向けると、人口が拡大し安定的に経済成長している国は多くあります。

そして、新築信仰のある日本とは違いアメリカでは中古市場が成熟しているので、古い物件であってもしっかりとメンテナンスがされていれば新築と同じくらい値上がりするケースもあります。

安定的に人口拡大や経済成長している国では、高利回りな賃貸経営でのインカムゲインと、将来的な不動産価格の上昇を見込んだキャピタルゲイン、両方を狙うことができるのです。

節税効果|損益通算できる

所得税法では、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得で生じた赤字(損失)を、給与所得など他の所得と損益通算することができます。

損益通算
例)給与所得が1,000万円、不動産所得が200万円赤字となった場合
1,000万円 – 200万円 = 800万円
総所得金額を800万円で計上できる。

海外不動産を所有した場合も、日本の不動産と同じく建物部分を法定耐用年数で配分して費用計上する(減価償却)ことができます。

土地が狭い日本での不動産評価比率は「土地:建物=8:2」で、土地よりも建物の評価が低いので不動産投資での節税効果はあまり高くありません。

しかし、広大な土地がある国では、土地よりも建物の価値の方が高く評価されるので高い節税効果が期待できます。

例えば、広大な土地があり中古住宅市場も成熟しているアメリカでは、土地価格の高い都市圏を除く一般的な評価比率は「土地:建物=2:8」程度で、古くても価値が落ちない特性があります。

例)1億円でアメリカの築30年木造物件を購入した場合、
土地:建物=2:8なので、建物部分8000万円は4年で償却
1年で2,000万円を減価償却費として計上できる。

高額な価償却費を計上できれば不動産所得は赤字になるので、給与所得など他の所得と損益通算することができます。

通貨分散|日本円以外の資産を持てる

資産運用・投資を扱ったメディアで、最近「通貨分散」を推奨する記事をよく目にする人は多いのではないでしょうか?

これは日本が抱えているリスクにより、今後円の力が弱くなる可能性が高いと判断されているからです。

日本が抱えているリスク

  • 人口減少
  • 多額の借金による国としての信用力の低下
  • 食料・エネルギーの他国依存
  • 国内総生産(GDP)の鈍化

イギリスの経済紙・ファイナンシャルタイムズでも日本の今後の経済低迷を予想しています。

日本円だけの資産のみだと、このまま円安が進むと資産が目減りしていくことになります。

今後の日本の経済に少しでも不安要素を感じるなら、海外通貨立てのの資産、とくにミドルリスク・ミドルリターンと言われる安定性のある海外不動産を持ち通貨分散することは、リスクを抑えた合理的手段と言えます。

実物資産|金融商品に比べて安定している

不動産投資は、土地・建物という実物資産であるため、株やFXといった金融資産に比べて経済や金融情勢の影響を受けにくく、長期で安定的な収益を見込むことができます。

たとえ不動産投資で思ったような結果が出せない場合でも、売却することによって投資資金を全て失うという最悪なリスクを避けられます。

海外不動産は、新築信仰のある日本とは違って資産価値も落ちにくいので、他の金融商品に比べて安定した投資と言えるでしょう。

デメリット4つ

ローンの条件が悪い・使えない

不動産投資の醍醐味は金融機関のローンを活用し、少額の自己資金で高額の物件を購入することができるレバレッジ効果であるといえます。

しかし、国内での不動産投資は、個人の信用力と建物の収益性がクリアできれば問題なくローンを受けることができますが、海外不動産の場合、ローンを受ける際は国内不動産よりもかなり条件が厳しくなります。

まず、国内の金融機関で海外不動産ローンを組める金融機関はごく限られてきます。

代表的なのはオリックス銀行日本政策金融公庫ですが、両方とも条件が非常に厳しく、日本政策金融公庫にあたっては海外不動産のローン実績は1つの支店で年に一度あるかないかと言われています。

現地の金融機関から融資を受ける場合、融資額が最大50%~60%までしか引き出せなかったりと、国内不動産投資に比べ自己資金を多く用意する必要があります。

また、現在日本は異例のマイナス金利のためローンの金利も低く設定されていますが、海外の金融機関は日本よりも金利が高めとなっています。

海外不動産の融資を受けれる国内金融機関は限られています。現地で融資を受ける場合も、自己資金をある程度用意する必要があること、金利が高く返済額が膨らむ可能性がある、という超えなければならないハードルがあることを事前に知っておきましょう。

為替変動のリスクがある

海外不動産投資では、為替リスクがあることも忘れてはいけません。

為替レートが大きく変動した場合、不動産価格は上昇したにも関わらず売却損をすることもあります。

1ドル120円の時に100万ドルの物件を購入
100万ドル × 120円 = 1億2,000万円
円高が進み、1ドル100円の時に110万ドルで売却
110万ドル × 100円 = 1億1,000万円
1,000万円の売却損!

為替レートがこの先どうなるかを正確に予想することは難しく、特に新興国ではトップの考え方次第で為替レートが大きく動く可能性が高くなります。逆を言えば、投資先の通貨が高騰すれば、大きな利益を見込むことができます。

海外不動産投資は、為替の変動次第で収益に大きな影響を与えるので、為替は注視すべきポイントです。

国内と比べて情報を得にくい

国内の不動産投資であれば、投資を行う周辺地域の人口や街の活況・競合物件の特徴といった情報を容易に得ることができるので、不動産価格が将来的に上がるのか下がるのか、賃貸需要はあるのか、といった予測をある程度立てることができます。

また、国内であれば現地に何度でも出向くことができます。

しかし、海外の場合、周辺地域の状況や現地の情勢など細かい情報は、インターネットを使っても中々把握することができません。現地調査に行くにしても、時間も費用もかかるため何度も行くことができません。

国内不動産に比べて情報を得られにくいというデメリットがあります。

治安状況や法規の変更など国ごとの事情がある

日本に比べ政治事情が不安定な国は、まだまだたくさんあります。

一部の新興国では未だに内乱政治的革命が起こっており、大きなテロ事件が起これば治安状況が悪化し不動産価格にも影響が出ます

また、ベトナムシンガポールといった一党独裁制の国では、突然に法律や税制が変わる可能性は十分にあり、最悪の場合は財産没収という事態も起こりえます。

海外不動産投資を行う場合は、その国の政治情勢や治安状況の情報収集も必須と言えます。

2. 海外不動産を購入する方法3つ

ここでは、海外不動産を購入する方法を3つご紹介します。

①国内の不動産会社を通じて購入する

国内の不動産会社を窓口として、海外不動産を購入する方法です。

現地の不動産会社から直接購入するよりも仲介手数料は割高ですが、日本において日本語で相談ができるので安心して海外不動産投資を始めることができます。

②現地の不動産会社から直接購入する

現地の不動産会社・販売者から直接購入する方法です。

仲介手数料は抑えることができますが、日本語でのサポートがなく意志の疎通が極めて困難となります。

また、海外には日本の宅建のような不動産を扱うための資格制度がない場合もあり、最悪の場合は詐欺にあうリスクも高まります。

③コンサルタントやFPに相談する

海外不動産投資コンサルタントや、海外不動産に精通したファイナンシャルプランナーを通して購入する方法です。

これは個人であるか、企業であるかで対応が大きく変わる可能性があります。個人の場合、物件情報や法律・税法の知識の把握には限界があります。

不動産会社同様に、豊富な取引実績海外支店があるコンサルティング会社を選ぶと安心でしょう。

3. 海外不動産投資を成功させるコツ|国選び

ここでは、国選びの参考に、近年著しい経済成長を続ける東南アジアの新興国と、長期的な安定性を見込めるとして人気な北米の先進国での不動産投資のメリット・デメリットと傾向をまとめました。

東南アジア|フィリピン・カンボジア・マレーシアなど

日本の高度経済成長時を彷彿させるフィリピン・カンボジア・マレーシアといった東南アジアへの不動産投資は、高いキャピタルゲインを見込めるとして日本の投資家からも注目度の高いエリアです。

【傾向】リスクもコストも高い

東南アジアでの不動産投資には以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • インフレによって不動産価格が上昇しキャピタルゲインを狙える
  • コンドミニアムを購入・所有できる
  • 現地金融機関で住宅ローンを組むことができる

デメリット

  • 政情不安な国が多いため治安や法規制が変わりやすい
  • 先進国と比べ通貨の信用力が不安定
  • 日本と比べローン金利が高い
  • 貧富の差が激しいエリアでは思いのほかキャピタルゲインを見込めない
  • 先進国に比べ不動産情報が得られにくい

人口拡大と高い経済成長率見込める東南アジアですが、金利が高く設定されており投資コストが高いにもかかわらず、政情不安や激しい貧富の差によるリスクも高い傾向にあります。

北米|アメリカ・ハワイ・カナダ

安定した経済基盤と成熟した中古住宅市場があるアメリカ・ハワイ・カナダといった北米先進国は、物件価格が高いにもかかわらず、依然として人気の投資先エリアとなっています。

【傾向】リスクは低いがコストは高い

北米での不動産投資には以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

  • 経済が安定しており通貨の信用力が高い
  • 不動産投資における法律がきちんと整備されている
  • 成熟した中古住宅市場があり価格下落リスクが低い
  • 減価償却を活用した高い節税効果を得られる

デメリット

  • まとまった自己資金が必要
  • 高い利回りは期待しづらい
  • 固定資産税などのランニングコストが高い

信用力の高いドル建て資産を持つことができ、建物の資産価値が落ちにくい低リスクな北米エリアの不動産投資ですが、投資を始めるにあたってある程度の自己資金が必要で、ランニングコストも高い傾向にあります。

未開発地域なら低リスク低コストの可能性も

低リスクで魅力的な投資先である北米エリアですが、コストが高いためにこのエリアの不動産投資に中々踏み切れない人も多いと思います。

しかし、現在は北米のアメリカ・カナダにある広大な未開発地域の土地に少額投資する投資方法が注目されています。

少額投資から可能なアメリカ・カナダの未開発地域の土地開発投資について簡単に説明します。

  1. 人口や雇用増加、インフラ設備の観点から、将来的に有望な土地を区分所有する
  2. 行政機関と開発事業者が都市計画プロジェクト(道路・宅地・工業地域・学校等)を立案・実行
  3. 売却先候補が出た場合、投資家投票で一定数以上の投資家の同意が得られれば売却できる

土地の区分所有なので、米ドル・カナダドルともに10,000ドルから購入できます。アメリカドルに対して日本円が110円だった場合、110万円という少額コストで投資をすることができます。

土地の所有権付きの売買であるため、たとえ開発事業者の倒産しても他の不動産会社に勝手に売買されることもなく、同じ少額投資ができる株やFXといった金融商品に比べ、経済や金融情勢の影響を受けにくい低リスク・低コストな不動産投資といえるでしょう。

 

4. 海外不動産投資で成功させるコツ|不動産会社選び

海外不動産投資を成功させるには、パートナーとなる不動産会社選びが重要なポイントとなります。

良い不動産会社を選ぶ指針として、3つのポイントがあります。

海外投資の実績が豊富

海外不動産投資には、国内不動産投資にはないトラブル税法・投資規制があります。

豊富な海外投資の実績がある不動産会社であれば、日本では想定外のトラブルや規制にも過去の取引事例を元に対応することができます。

また、海外の不動産取引の場合、売買契約書といった手続きに関する書類は日本語対応しておらず英語で記載されているので、重要書類の確認漏れや認識・見解の相違を防ぐためにも、海外投資の実績がない不動産会社は避けた方が賢明です。

現地情報に精通している

不動産会社が現地支店を持っていたり、現地有力業者とのネットワークがあるかどうかも見極めるポイントの1つです。

国内でも海外の不動産投資でも、そのエリアの詳細情報や物件情報を取得することが投資の勝敗を決めるといっても過言ではありません。

国内不動産よりも情報を得ることが難しい海外不動産投資では、現地情報に精通していることが極めて重要なポイントとなります。

 

専門セミナー・現地ツアーなどを行っている

海外投資の実績や現地情報に精通しているかを調べるには、インターネットや雑誌での情報だけでは判断が難しく、その不動産会社が行っている海外不動産専門セミナーに参加してみることが一番です。

セミナーでは、自分にあった投資方法かどうか信頼できる不動産会社かどうかをしっかり見極めましょう。

そして、海外不動産投資を行うには、現地調査が必須となります。

個人で現地視察に行くよりも、不動産会社が主宰する現地ツアーに参加した方が、効率よく視察をすることができ、普段は見ることができないような部分まで案内してくれることもあります。

現地ツアーでは、他の投資家や現地スタッフと知り合うことができ、人脈を広げ情報交換ができるというメリットもあります。

低リスクで効率よく海外不動産投資をするなら、専門セミナー現地ツアーを行っている海外不動産に特化した不動産会社を選びましょう。

5. 【2024年】今が買い時?海外不動産投資の今後

これまでに海外不動産投資のメリット・デメリット、投資を成功させるコツをご紹介しましたが、高い節税効果を見込むなら2024年の今が買い時かもしれません。

【会計監査院】海外物件の減価償却費について言及

「節税効果|損益通算できる」の項目で、海外不動産は土地よりも建物に価値が付きやすく、高額の価償却費を計上し不動産所得を赤字にすることで、他の所得と損益通算することで高い節税効果を期待できるという話をしました。

しかし、2015年度の会計検査院の決算検査報告で、海外の中古建物の減価償却費の在り方について公平性に欠けるとの指摘が入りました。

高額所得者に対する課税強化の姿勢を崩さない日本では、相続税に引き続き、そう遠くない未来に海外不動産に対して税法改正する可能性はかなり高いです。

損益通算による節税効果を期待するなら、海外不動産は2024年の今のうちに買っておくのが賢明な選択かもしれません。

6. 海外不動産投資では積極的な情報収集がデメリットを減らすコツ

海外不動産投資はキャピタルゲインによる収益を見込めたり、現地移住への足がかりになったりと、国内不動産にはない魅力があります。

しかし、海外ということで日本とは異なる取引慣行や法規制、政治・金融情勢の中で投資を行わなければなりません。

そのデメリットを減らすコツは、積極的な情報収集をすることです。

MIRAIMOでは、当記事以外にも国別の不動産投資のコツや注意点を詳しく解説した記事があります。それらの情報を活用して、低リスクで満足度の高い海外不動産投資を実現しましょう。

 

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