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ローンが残っている場合のマンションの売却方法とは|自宅マンションの売却・買い換えに利用できる控除

マンションを購入するときには、全額自己資金で賄う人は少なく、金融機関から融資を受ける場合がほとんど。

そのためマンションを売却することになった際に、まだローンが残っているケースは多々あります。

そのような状況で、果たして売却ができるのだろうか?…と悩む人も。

この記事では、ローンの残債があるマンションを売却する方法について解説します。

Index

1. ローンが残っていてもマンションの売却はできる!ローンの残ったマンションを売る4つの方法

ローンが残っていてもマンションの売却はできる!ローンの残ったマンションを売る4つの方法

結論から言うと、残債があるマンションの売却は可能ですが、原則として抵当権を抹消しなければなりません

一体どういうことでしょうか?

ローンのあるマンションを売却する4つの方法について説明しましょう。

売却には抵当権の抹消は不可欠!

住宅ローンを組む際に、金融機関は不動産を担保に抵当権を設定します。

この抵当権はローンを完済しても、登記簿上は消えることはなく、

そのままにしてもローンは完済しているので、抵当権は実行されることはありません。

 

しかし登記簿上では抵当権は残っているため、買主は新たなローンを組めないことに。

したがってマンションの売却をするためには、抵当権の抹消登記が不可欠です。

関連記事抵当権を抹消しないとどうなる?|注意ポイントと自分で出来る抹消方法を紹介!

2018.09.19

①同時決済|売却益でローンを一括返済したあと売却する

マンションの一般的な売却方法は、まず住宅ローンを全額返済した上で抵当権の抹消登記を行います

その上で物件を売却し、所有権の移転登記をするのが通常の流れ。

しかしローン全額を預貯金で返済できる人は少ないので、買い主からの売却代金でローンを一括返済する場合が多いのです。

 

この方法は、抵当権の抹消登記と所有権の移転登記を同時に行うので、「同時決済」と言います。

売主としては、返済のためのつなぎ融資を受ける必要もないのも大きなメリット。

同時決済の流れを把握しておこう

同時抹消のおおまかな流れは、次のとおりです。

  1. 金融機関に、融資を受けているマンションを売却したい旨の連絡
  2. 決済日が確定したら、金融機関に必要書類を用意してもらうよう依頼
  3. 決済日を司法書士に連絡し立会いを依頼
  4. 決済日に金融機関に集合
  5. 買主から売却代金を受領し残債を一括返済
  6. 金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類を受領
  7. 司法書士により抵当権抹消登記と所有権移転登記の実行

②売却益に自己資金を足して完済したあと売却する

マンションの売却益に自己資金を足して住宅ローンの残債を完済し、抵当権の抹消登記を行います。

売主は抵当権のついていない状態の物件を売却し、買主は購入後所有権の移転登記をすることに。

なお抵当権の抹消登記を行っていないと、住宅ローンの審査に通らないこともあるので要注意。

 

売却益だけでは不足する部分について、決済当日までに必要な現金を用意しておかねばなりません。

③住み替えローンを利用して売却する

住み替えローンは、売却しようとする住宅のローン残高があっても、新しい住宅ローンに上乗せして借り入れをする方法。

新たな融資金額が、物件の売却価格上回ることになるので、金融機関にはリスクがあるので審査は厳しくなります。

住み替えローンを受けるためには、既存の住宅ローンの返済と、住み替えローンの融資を同時にせねばならず、必要な書類を全て用意しておくことが大事。

住み替えローンの選び方

住み替えローンの金利は、金融機関によって異なります。

また同じ金融機関でも変動金利型や固定金利型などによって金利は異なり、どのタイプの住み替えローンを利用するかを決める必要があります。

自分の年収やライフスタイルをよく考え、選択するようにしましょう。

住み替えローンを利用する場合の注意点

住み替えローンは、新しいローンに前の住宅の残債が上乗せになるので、相当大きな負担になることを覚悟しなければなりません。

ローンの返済が不能になった場合、新居を売却してもまだローンの残債があるという事態も。

したがってローンを組む前に自分の年収を良く考慮し、返済に無理がないかよくシミュレーションすることが大事です。

④任意売却を行う

任意売却は住宅ローンを支払えなくなった時に、その不動産を売却して返済に充当する方法。

これにより競売にかけられる前に、不動産の売却が可能になります。

 

任意売却は、住宅ローンが残ったまま抵当権を解除するので、融資を受けている金融機関に相談した上で同意を得なければなりません。

なお残債については、金融機関と返済計画を決めることに。

競売はメリットがないので、返済が困難になった時はためらわず任意売却をした方が良いでしょう。

競売との違い

任意売却は住宅を売却しても全額返済はできませんが、一般的な売却とほとんど変わりありません。

任意売却は債務者の意思で価格を決め売却ができ、住宅の明け渡し時期なども自分で決めることが可能。

住宅を売却した後の残債の処理方法などは、債務者の希望が受け入れやすい等メリットが多い方法。

 

競売の場合は自分で売却価格は決められず、金融機関が融資した債権を回収するために強制的に売却します。

競売は金融機関が裁判所に申し立て正当と認められた場合には、競りに出し最も高い買値を付けた人が落札することに。

任意売却と異なり遅延損害金なども追加して支払わなければならず、借入金は増加してしまうこともあるのです。

任意売却のメリットとデメリット

任意売却には次のようなメリット デメリットがあります。

メリット

任意売却であれば、市場価格からさほど価格が安くなることはありません。

うまくすれば賃貸住宅として引き続き住める可能性もあり、ローンの残債は月々支払い可能な額に抑えてくれることが多いのです。

 

さらに一般的な売却では諸経費を別途用意しなければなりませんが、

任意売却では仲介手数料や抵当権抹消費用・税金・マンション管理料などを売却代金から支払うこともできます。

デメリット

債権者と債務者が売却価格に折り合いがつかないケースでは、競売にかけられる恐れも…。

競売にかけられるとブラックリストにあげられ、しばらくの間融資を受けられなくなります。

また連帯保証人がいる場合には売却についての同意が必要であり、了解が得られないと任意売却できないことも。

関連記事任意売却物件は不動産投資で有効なのか?|メリットやデメリットを詳しく解説!

2019.03.22

2. 離婚時にローン残債がある場合には売却がおすすめ

離婚時にローン残債がある場合には売却がおすすめ

離婚時に住宅ローンが完済されていればよいですが、残債がある場合にどうしたら良いのでしょうか?

一般的には売却が良いとされていますが、その理由について説明しましょう。

住宅ローンも財産分与の対象になる?

財産分与とは婚姻生活で築いた財産を、夫婦で分けることを言い、建物や土地などの不動産は対象になります。

したがって住宅ローンも財産分与の対象。

売却をおすすめする理由

離婚をするときに住宅ローンの残高がある場合には対象となる不動産の売却をおすすめします。

その理由は次の2点です。

住宅ローンの名義変更は難しい

離婚の際には夫が家を出て、妻が住宅を引き継ぐのが最も多いパターンです。

名義が夫の場合、妻に変更すれば良いだけと考えるでしょうが、名義変更は簡単ではありません。

名義を変更するためには、妻にも返済能力が十分あるということを金融機関に認めてもらわなければなりません

一般的には夫の収入の方が多いので、金融機関にとってリスクのある名義変更はできないということに…。

また夫婦共有の財産であった場合には、妻だけの収入だとさらに少なくなるので、認めてもらうのは一層難しくなるでしょう。

連帯保証人が配偶者の場合には責任が継続する

夫名義のマンションで、妻が連帯保証人になるケースは多くあります。

例えば財産分与で自分が住宅の所有権を得ても、住宅ローンの名義は変更できず相手のまま。

この場合離婚した夫が住宅ローンを滞納することになれば、連帯保証人である妻にローン支払いの義務が生じます。

妻が支払わなければ競売にかけられることになるので、離婚した夫に代わってローンの返済をせざるを得ないことに。

 

他に売却をすすめる理由としては、

  • 夫名義の場合には夫が勝手に売却してしまう恐れがあること
  • 債務者である夫が住んでいなければ金融機関との契約に反することにより一括返済を求められること

といったことがあります。

3. 売却したら確定申告をしよう|自宅マンション売却・買い替えに使える控除

売却したら確定申告をしよう|自宅マンション売却・買い替えに使える控除

自宅マンションを売却し利益が出た場合には、確定申告して税金を納めなければなりません。

しかし特例により控除されるケースがありますので、きちんと確定申告をして税金を取り戻すようにしましょう。

マンションを売却して確定申告が必要になるケースとは

マンションを売却した場合に、利益が出れば確定申告をしなければなりません。

不動産所得(他の所得含)が20万円以上あると確定申告が必要になります。

また利益が出ない場合でも税制上のメリットを受けられる場合があるので、確定申告をした方が良いでしょう。

確定申告に必要なもの

確定申告に必要な書類は、次のようなものがあります。

自分で用意するもの
  • マンションを購入した時の売買契約書
  • マンションを売却した時の売買契約書
  • 仲介料や印紙税・登記費用などの領収書
税務署から入手するもの
  • 確定申告の用紙
  • 確定申告の内訳書

譲渡所得税と計算方法

不動産を売却した時に支払う税金を譲渡所得税と言い、ほかの所得とは別に計算する分離課税です。

不動産を売却した場合の所得金額の計算は、次の式により求められます。

譲渡所得金額=譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)

なお譲渡価格は売却金額取得費は購入金額に購入に要した時の費用を加えたもので、譲渡費用は売却した時の費用。

取得費
仲介手数料
土地や建物の購入代金・建築代金
印紙税・登録免許税・不動産取得税
測量費・整地費・建物解体費
借入金利子
設備費

なお取得費が譲渡金額の5%に満たない時は、譲渡価格の5%を取得費にできます。

譲渡費用
仲介手数料
印紙税
建物解体費
売買契約締結後に支払った違約金

なお不動産を売却した年の1月1日現在で、5年を超える場合には長期譲渡、5年以下の場合には短期譲渡となり税率が異なってきます。

短期譲渡所得

所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得になり、税額が高くなります。

所得税は30%、住民税は9%が課せられることに。

長期譲渡所得

所有期間が5年超の場合には長期譲渡所得となり、税率は低く抑えられています。

所得税は15%、住民税は5%。

自宅マンションを売却する際に必要な減価償却とは

マンションの価値は年数を経るごとに劣化していきますが、減少した価値(減価償却費)を金額に換算し経費として計上できます。

すなわち前項で取り上げた取得費の合計額から減価償却費を差し引くことが可能。

 

なお不動産は、構造や用途により価値の減価償却の期間が決められており、これを耐用年数と言います。

毎年定額の減価償却を行うことで、所得税と住民税を減らすことができます。

減価償却の計算方法

減価償却費の計算方法は定額法と定率法がありますが、平成28年度4月1日以降に取得した建物の償却方法は定額法により行います。

定額法は、耐用年数の期間同じ金額を均等に計上できるので分かりやすいのが特徴。

定額法による減価償却費の計算は、次の式で表せます。

建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

新築鉄筋コンクリートのマンションは、国税庁により耐用年数70年、償却率0.015となっています。

中古マンションの場合には、残りの耐用年数を計算する必要があります。

計算事例

購入価格:3,000万円、経過年数:20年

減価償却費=3,000万円×0.9×0.015×20年=810万円。

したがって減価償却後の建物価格は2,190万円となります。

参考:国税庁 「減価償却費」の計算について

関連記事不動産を売却したら確定申告は必要?|利益と損失で違う申告方法を解説!

2019.03.18

自宅マンションを売却・買い替え時に利用できる特例

居住していたマンションを売却・買い替えをする際には、さまざまな特例を利用できます。

居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例

居住上の財産を売却した場合には。所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで控除できます。

10年超所有軽減税率の特例

居住用不動産を売却した際に、その不動産が10年超であれば軽減税率を適用できます。

この特例は「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」と併用できるので、売却益が大きな場合にはメリットがあります。

適用されるための条件
  • 売却した年の1月1日現在において、10年を超えていること
  • 確定申告を行う必要があること
  • 前年・前々年にこの特例を受けていないこと

特定居住用財産の買換え特例

居住用不動産を売却して新たに購入した場合、売却した住宅より買い換えた住宅の価格の方が大きければ、売却益に対する課税を将来に繰り延べることが可能。

しかしあくまで課税の繰り延べであり、将来この買い換えたマイホームを売却する際に繰延べた譲渡益を加えて課税されます。

逆に買い換えた物件より売却した物件の価格の方が大きい場合、その差額を収入金額として譲渡所得の計算を行い、繰り延べされることなく課税されます。

この特例を受けるためには確定申告をする必要があり、ほかに下記の条件を満たさねばなりません。

売却物件の条件
  • 居住用の不動産であること
  • 売却価格が1億円以下であること
  • 所有期間が10年を超で、居住期間が10年以上あること
  • 住まなくなった日から3年後の年の12月31日までに売却すること
買い換え物件の条件
  • 建物の床面積が50㎡以上、土地の面積が500㎡以下であること
  • 新築後25年以内または一定の耐震基準を満たすこと

特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

居住用住宅を5年以上保有し売却したときに、住宅ローン残債がありかつ売却損が出た場合の特例制度。

売却損をその年のほかの所得と損益通算でき、その年に差し引きしきれなかった金額は翌年以降3年間繰り越して控除できます。

適用されるための条件
  • 譲渡の年の1月1日現在、土地建物の所有期間がいずれも5年を超えていること
  • 償還期間が10年以上の住宅ローンの借入残高があること
  • 譲渡損失の金額があること

マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

居住用住宅を5年を超えて保有し、新たな住宅に買い換えた際に売却損が出たときの特例制度。

売却損をその年の他の所得と損益通算でき、なお赤字がある部分については翌年以降3年間繰り越して所得から控除できるもの。

適用されるための条件
  • 譲渡の年の1月1日現在、土地建物の所有期間がいずれも5年を超えていること
  • 住宅の買い換えを、譲渡年の前年の1月1日から譲渡年の翌年12月31日まで行うこと
  • 償還期間が10年以上の住宅ローンの借入残高があること
  • 譲渡損失の金額があること
  • 取得年の翌年12月31日までの間に居住すること

4. ローンが残っていても売却は可能!状況にあった方法を選ぼう

以上のように、住宅ローンの残債があってもマンションの売却は可能。

しかし残債の状況や環境はそれぞれ異なるので、自分にあった方法を選びましょう。

なおマンションの売却で不安な点や疑問に思う点があれば、「個別相談」やLINEに登録いただき、お気軽にご相談ください。
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