せっかく持っている土地を活用せず、そのまま放ったらかしにしている人が少なくないようです。税負担などで毎年土地の資産価値が目減りしていることをご存知なのでしょうか?
しかし、土地活用について詳しくなければ、選択肢はそれほどないかもしれません。
また「土地を収益物件として活用したいが、収益とリスクのバランスやメリットとデメリットについて分からないから不安だ」
という人も少なくないでしょう。
そこで、それぞれの土地活用の特徴を表にしてまとめました。
主要な土地活用については、メリットやデメリットについても記載しています。
さらに、土地活用ごとの具体的な成功例により活用のポイントをご紹介しましょう。土地活用をお考えの方は参考にしてください。
目次
1. 11種類の土地活用比較早見表
土地には、さまざまな活用方法があります。どの土地活用を選択するのかは、判断基準に何を求めるのかで変わるでしょう。
そこで、参考のためにそれぞれの土地活用が持つ特徴を比較表でご紹介します。
収益性 | コスト | リスク | 節税 | 簡易性 | 転用性 | 安定性 | |
アパート経営 | ○ | △ | △ | ○ | ○ | × | ○ |
マンション経営 | ◎ | × | △ | ○ | △ | × | ○ |
老人ホーム経営 | ◎ | × | ○ | ○ | × | × | ◎ |
事業用賃貸(オフィスビル) | ◎ | × | △ | × | △ | × | △ |
店舗用物件(コンビニ) | ○ | △ | ○ | × | ○ | △ | ○ |
店舗用物件(コインランドリー) | △ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | △ |
駐車場経営 | △ | ○ | ○ | × | ◎ | ◎ | △ |
太陽光発電 | △ | ○ | ○ | × | ○ | ◎ | ◎ |
貸地 | △ | ○ | △ | ○ | ◎ | × | ○ |
売却 | ◎ | ◎ | ◎ | × | ◎ | ― | ― |
トランクルーム | △ | ○ | ○ | × | ○ | △ | △ |
下記参照
老人ホーム経営について↓
駐車場経営について↓
アパート経営について↓
コインランドリー経営について↓
土地活用を4分野に区分けする|メリットデメリットから活用法を見極め
土地活用を大きく4つの分野に区分けして、それぞれのメリットやデメリットをご紹介します。
土地活用の選択は、土地の立地や周辺環境などがポイントになるのですが、最終的にはオーナーの意向で決定することになるからです。
売却
土地を売却してしまえば、確実に現金が入ってきます。賃貸などのようにその後の運用に気を使う必要もありません。まとまった額の資金が必要な場合であれば、売却して現金化することが手っ取り早い土地活用です。
また、オーナーの目的を達成できないような土地であれば、売却して新たな土地を購入することで目的の土地活用を達成するという方法も考えられます。
しかし、売却してしまえば現金は入ってきますが、その現金で新たな投資目的の土地を購入しなければ土地活用としては、そこで終わってしまいます。
また、売却による利益は、譲渡所得となるため所得税や住民税の負担も生じるでしょう。
土地活用の種類 | メリット | デメリット |
売却 |
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貸地
土地をそのまま賃貸する貸地であればコストはほとんどかかりません。
家を建てず土地を貸すだけなら借主の保護を目的とする借地借家法も適用されないので安心して貸すことができるでしょう。
土地を利用して太陽光発電のパネルを設置するケースもあります。太陽光発電により得た電力を電力会社に売却するのです。一般的に10年程度で設備投資を回収することができます。転用もしやすく安定した収入を得ることが可能です。
ただし、土地をそのまま貸す場合も太陽光発電を設置する場合も、家を建てないので土地の固定資産税に対する節税対策にはなりません。
土地活用の種類 | メリット | デメリット |
貸地
太陽光発電 |
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賃貸経営
賃貸経営は、近ごろ持ち家にこだわらない人が増えてきているので需要があるといえます。
賃貸住宅を建てることで固定資産税などの税負担が軽減されるというメリットもあるのです。賃貸経営は人気のある土地活用といえます。
上手く運営することで、継続的な安定収入につながるという魅力もあります。
マンションの場合、収益は大きいのですが、建築費用などアパートに比べると高くつくのでコスト負担が大きくなります。
事業用賃貸の場合は、居住用の物件よりも設備投資が少なくて済むにもかかわらず高い家賃を得ることが可能です。しかし、空室の可能性が高いというリスクがあります。
土地活用の種類 | メリット | デメリット |
アパート |
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マンション |
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事業用賃貸 |
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事業利用
土地を活用して事業を始めることもできるでしょう。
たとえば、老人ホーム・コンビニ・コインランドリー・トランクルームなどさまざまな事業が考えられます。
高齢化社会といわれると、老人ホームなどの事業の収益性が高いように思われるでしょう。しかし、一方で介護施設の乱立も目立ってきています。介護職員不足のような問題も発生しているので、さまざまなリスクが発生する可能性があります。
コンビニは、フランチャイズシステムにより運営するケースが多いため、比較的安定した収益が望めます。コインランドリーは、小さなスペースでも運営でき、設備もリースを利用することで初期費用をおさえることができるのです。
平面式の駐車場であれば、コストもかからずリスクも少ないため安心できる土地活用といえます。転用もしやすく土地活用のスタートとして利用する人が少なくありません。
トランクルームも比較的低コストで始めることができるのでリスクが少ないといえます。ただし、収納スペースが少ない密集地でなければ利用者が少ないので注意が必要です。
土地活用の種類 | メリット | デメリット |
老人ホーム |
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コンビニ |
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コインランドリー |
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トランクルーム |
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2. 土地を売却した際の成功例
すると専門家の指導を受けることができ思いのほかスムーズに売却することができたとのことです。土地を相続した場合、放っておくと固定資産税が課されたり、他の相続人との関係が複雑になったりすることを知り、早い目に専門家に相談することの重要性を実感したそうです。
先延ばしにせず、早目に対応することがコツだといえます。
土地の売却をおすすめできる人
不動産の知識があまりなく、その後の土地活用に自信がなければ思い切って売却すれば余計なリスクを負う必要がありません。
使用目的がないのに放っておくと固定資産税などの支払いが必要なので実質土地の価値が目減りしていくのです。
特に土地を相続したような場合であれば、固定資産税や所得税だけではなく、相続税についての専門知識も必要になります。
早目に専門家に相談するのが安心でしょう。
3. 土地を貸地(定期借地)にした成功例
Bさんは、土地活用として定期借地を選択しました。
借地とは、貸した土地の上に借主自身が家を建てるという仕組みです。一般的に借地契約を結ぶと土地の返還が難しくなるのですが、Bさんが選んだのは事業用定期借地でした。
事業用定期借地であれば、10年以上50年未満の期間を定めることができるため、契約期間満了により土地の返還を受けることができるのです。契約期間満了後には、借主が土地を更地にして返還してくれるので、その後に利用しやすいというメリットもあります。
貸地としての土地活用をおすすめできる人
将来的にその土地を活用する予定があるのなら、定期借地の利用をおすすめします。
予定している目的のために使うまでの間、地代として安定した収入が望めます。事業用の場合、地代を高めに設定することも可能です。
さらに、立退料なども必要ないというメリットも。
また、事業用でない定期借地であれば契約期間が50年以上と長くなりますが、住宅用地になるため固定資産税などの軽減もはかれます。
4. 土地を利用して賃貸経営した成功例
単身者は賃貸を使用することが多いため、空室率も低く安定して運営されているとのことです。
マンションは、建築コストが高額になるためリスクも高くなります。比較的建築コストの低いアパートにしたところが安定した運営につながっているのでしょう。
また、ワンルームにして戸数を増やしたところも成功のポイントだったようです。
賃貸経営にお勧めできる土地の特徴
賃貸経営のポイントは立地です。
たとえば、駅から10分以内の立地であれば、長期間空室になる可能性は少ないでしょう。空室が増えれば、ローンの返済計画に支障をきたすため土地活用の運営を圧迫します。
交通の便や周辺施設が充実している場所に所在することが、需要のある賃貸物件になるポイントです。賃貸経営の生命線は、長期にわたり需要が見込めるかどうかです。
5. 土地を事業用(駐車場)として活用した成功例
土地を所有しているDさんは、固定資産税の負担に悩んでいました。しかし、手放すつもりはありません。そこで、転用もしやすく建築コストもかからない駐車場にすることにしました。
収益としては多くないのですが、悩みの固定資産税を支払うことができ、かつ余剰金も発生するため手軽な土地活用として満足しているそうです。
駐車場としての土地活用をおすすめできる人
低コスト・低リスクの土地活用を考えている人であれば駐車場経営をおすすめします。
交通量が多い場所・周辺に施設が多い場所などの条件もありますが、近くに駐車場のないマンションなどあれば月極めの駐車場にすることで安定した収入が見込めるでしょう。
土地活用はしたいが、アパートやマンションを建てるには狭いような土地であれば、立体駐車場という選択もあります。
6. 土地活用を成功させるためには?
土地活用のコツは、何もしなければ土地は資産を減少させるという認識を持つことでしょう。
そのままにしておくのは、お金を捨てているようなものです。1日でも早く活用方法を検討することをおすすめします。
土地の立地を確認して、可能な土地活用の中から支出できるコストや避けたいリスクを検討して判断してください。
当然、分からないことは専門家の知恵を借りることも土地活用のポイントといえます。
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