年金支給額の減少、年金支給年齢の引き上げや賃金の上昇が見込めないなど将来に不安を抱いている20代が増えているそうです。そのためか、お金は使うよりも貯蓄する・資産運用したいと考える人が増えています。
20代と言えば、給料が安く交際費などの出費も多い頃。貯蓄へお金を回す余裕がなく、実際に資産運用を始めるとなると躊躇する人も多いかもしれません。
資産運用と言えば、手軽な「銀行預金」「定期預金」や「財形貯蓄」から「株式投資」「FX」といった少し勉強が必要なものまで多岐に渡りますが、実際に内容を理解している20代は少ないのではないでしょうか。
資産運用とは、「資産を増やすために、投資や貯蓄をする」ことであり、資産運用しないとお金は出ていくばかりで一向に増えません。
定期預金などの貯蓄であれば安全性は高いですがその分リターンも少ない、株式投資やFXといった投資の場合は運用に失敗すると資産が減ってしまうリスクがあります。
初めて資産運用、知識も経験も少ない20代に向けて、資産投資にはどういったものがあるか、リスクとリターンの関係についてはどうなのかといった内容を中心に、おすすめの投資法をわかりやすくランキング形式にまとめてご紹介いたします。
目次
1.資産運用の鉄則|準備とリスクヘッジ
冒頭でもご紹介したように、資産運用にはさまざまな方法があります。
1万~10万円程度の少額資金で始められる投資方法も登場しているほどで、資産形成の敷居もぐっと低くなりました。そこでまずは、資産運用を始めるにあたって「知っておきたいこと」を簡単にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
準備|まずは知識と情報を得る
どのような方法であっても、まずは知識と情報を事前にしっかりと得ておくことが大切です。なぜなら、知識を得ることはリスクを減らすことに直結するからです。
本を読んだりセミナーを受講したり、どんな方法でもいいのでまずは情報を集めましょう。
リスクヘッジ|利益を得るために大切な3つのポイント
たとえば100万円の資金があったとして、その資金が100万円を上回るように資産を増やしていくこと。それが資産形成の目的です。
しかし投資の場合、どのような方法であっても必ずリスクが伴うことを忘れてはいけません。100%儲けるような投資は存在しないからです。
リスクを減らして利益を得るために必要なのは、次の3つのポイントです。
①分散投資|大損を防ぐ
分散投資の最大のメリットは、リスクを分散することができる点です。
たとえば1つの投資先に絞って資金をつぎ込んだ場合、そこがコケると資産の全てを失うことになりかねません。投資先を分散させておけば、1つの投資先がコケても、ほかの投資は残るので大損を回避できる可能性が高まります。
②長期運用|リターンを安定させる
投資は期間が長ければ長いほど安定する(リスクが減少する)という話があります。
実際に一夜にして株価が大きく動くことは稀ですし、小さく長く育てていくことが投資のコツとも言えるでしょう。
短期間で大きなリターンが期待できる投資法もありますが、その分リスクも大きくなります。安定した運用を行うためには、それなりの期間を持つことが大切なのです。
③積立|投資タイミングを分散させる
一度に投資を行わずに、毎月積み立てて投資をするという方法もあります。
積立投資は初心者向けの投資方法で、最近は銀行でも積立を扱う金融商品が増えました。投資のタイミングを分散することで、大きな値下がりがあったとしてもそのリスクを小さくすること可能です。毎月貯金をする感覚で投資ができますので、その手軽さから人気の高い投資方法とも言えるかもしれません。
2.【2024年】10万円から始める資産運用法ランキングTOP3
ここでご紹介するのは「少額投資で資産運用を始めたい」という方におすすめの投資方法です。
メリットとデメリットのバランスを見てランキングを作成しましたので、ぜひ参考にしてください。
第3位|仮想通貨積立
仮想通貨の中でも一番有名なのがBitcoin(ビットコイン)ですが、現在取引されている仮想通貨の種類は2,000以上と言われています。
仮想通貨の購入については、Zaif(ザイフ)やビットフライヤーなど「取引所」に登録し、銀行やコンビニから入金を行って購入、という流れ。
少額から始められ、1年で1,000万円の財産を作ることも可能なので、一攫千金を狙う人にはおすすめの投資と言えるでしょう。
しかし価格変動が大きく、何かあれば一気に下落するなど「リスクが非常に大きい」のも事実です。
仮想通貨投資での資産運用は1億円の資産を作った人もいる一方で、最悪の場合資産がゼロになることもあるハイリスクな投資であることを理解して投資をするようにしましょう。
メリット
- 一攫千金が狙える
- 少ない金額から始められる
- 簡単に始められる
デメリット
- 信頼度がまだまだ低い
- 価格の上下が激しくリスクが高い
- 入出金の手数料が高い
第2位|ロボ・アドバイザー
ロボアドバイザーは初回にいくつかの質問項目に答えるだけで、あとはAIロボットが自動的にリスクやリターンを判別して最適な運用を考え、自動で資産運用を進めてくれるもの。
AI技術を活用しており、次世代型投資とも言える比較的新しい投資方法です。
「ほったらかしで投資ができる」というその手軽さが人気で、中でも「投資一任型」のロボアドバイザーは投資初心者でも簡単に始められる投資方法として注目されています。
いくらAIが自動で運用を考えてくれるとは言っても、投資なので当然リスクは存在します。しかしこれまでのデータからそのリスクを最小限に抑えた運用を行ってくれますので、初めての投資にはピッタリかもしれませんね。
メリット
- 自動運用なのでほったらかしでも運用が可能
- 手数料がシンプルで、少額から投資可能
- 証券会社担当者との面倒なやり取りが不要
デメリット
- 本人確認までに時間がかかる
- 一般NISAの利用ができないことが多い
- 元本割れのリスクも存在する
第1位|ソーシャル・レンディング
ソーシャル・レンディングとは、資金を集めたい「事業家」と融資をする「投資家」をマッチングするサービスのこと。いわゆる投資型のクラウドファンディングで、クラウドファンディング方式で投資対象の情報が公開され、それに対してお金を投資するかたちになります。
1万円からでも参加できること、利回りが公開されていることから、経験が浅い人や分散投資に向いている投資方法と言えるでしょう。
短期投資型から長期投資型までさまざまなものがありますので、自分で好みのものを選ぶことができます。利回りの高いものは人気も高いため、公開後すぐに定員に達することも。
メリット
- 投資案件が多く、自分に合ったものを選ぶことができる
- 分散投資が可能
- 利回りの高い投資商品も多数ある
デメリット
- 貸し倒れリスクがある(元本割れ)
- 投資期間中は資金を引き出すことができない
- ソーシャルレンディング事業者の破綻リスクも
3.【2014年】目指せ1000万|おすすめ資産運用法ランキングTOP5!
年収1,000万以上あれば高収入と言われますが、実際に1,000万円の資産を形成しようと思うと毎月3万円積み立てても27.7年必要です。
それだけの期間を費やして1,000万円では夢がありませんし、貯金だけでは老後の資産としても少し心配が残ります。
これから投資で資産形成を考えている方のために、資産運用法ランキング2024年度版を作成してみました。これを参考に、1,000万円の資産形成を目指してみましょう。
ランキングは資産形成するまでに必要な時間や方法を中心に、リスクとリターンバランスの効率を考慮して、資産を増やすことが出来る順番にご紹介しています。
第5位|FX投資
FXは、「Foreign Exchange」の略称で、米国のドルやイギリスのポンドなど海外の通貨を売買取引し、為替の上下によって資産を運用する投資です。
円高になれば資産は減少、円安になれば資産は増加。
FXがハイリスクと言われるのは、証券会社にお金を借りて通貨を買うことで少ない資金で大きな取引ができるレバレッジ(てこ)効果を使うことができるから。
現在証拠金に対して25倍のレバレッジを掛けることが出来るので100万あれば2,500万の取引ができることになります。
しかし、大きな取引をするということは損も大きくなることを忘れてはいけません。預けている証拠金の範囲を大きく超えてしまうと、追証と呼ばれる追加の資金が必要となります。
追加の資金が高額になると「自己破産」というケースもあり、リターンが大きい代わりにリスクも大きいのがFX投資の特徴です。
100万円の投資で10倍のレバレッジを掛ければ1,000万円の通貨を買うことが出来、仮に米国ドルが1$=100円だとすると10万$を持っていることになり、1円動くと10万円、10円動くと100万円。
短期間の資産運用で目標を達成したいならおすすめの投資ですが、ハイリスクハイリターンの投資であることを理解し、適度なレバレッジで取引しないと危険です。
メリット
- 短期間で稼ぐことが可能
- 24時間取引が可能
- レバレッジ効果を使うことができるので少額で始められる
デメリット
- レバレッジを掛けすぎると危険
- 値動きが激しい
- 取引をする為に時間を割く必要がある
- 政治、経済に大きく影響される
- 為替が気になって仕事が手につかない
第4位|投資信託
投資信託は、投資ファンドが投資家から集めた資金を国内外の債券、株式などを運用し、運用実績に応じて価格が上がったり配当金が出る投資です。
株式投資だと自分で売買したり、買う企業を調べたりしないといけませんが、そういった面倒な部分は投資ファンドが行ってくれるので、どちらかというと資金をプロに任せて運用するといったイメージですね。
投資信託は、少額から始められ、毎月積み立てすることもできるので初心者におすすめの投資と言えます。
投資信託で投資する場合、株式やFXのような大きな利益を上げることは難しいですが、プロが運用してくれますのである程度堅実に資産を増やすことが可能です。
コツコツと長期的に資産を積み上げることで、気が付けば10年後に1,000万円の資産が出来ることも。
メリット
- 色々な銘柄を選べるのでリスク分散が可能
- 小額から始められる
- 個人では投資しにくい海外の債権や株式へも投資できる
- プロに任せることでリスクを軽減
デメリット
- 信託手数料が高い
- 大きなリターンは望めない
- 株式と違いすぐに売ることができない
第3位|株式投資
投資というと最初に思いつくのが株式投資。
株式投資は東京証券取引所に上場している企業の株を購入し、株価が上昇することで資産を増やす方法です。
購入した会社によっては、配当や株主優待をもらえるケースも。
株式投資もFXと同様に株価が上下するリスクがあり、企業が民事再生などすると価値がゼロになってしまうこともあります。
証券会社からお金を借りて株式を購入する信用取引によりレバレッジをかけて取引も出来ますがFX同様にハイリスクな投資です。
株式投資で資産を増やすおすすめの投資方法は、ハイリスクな信用取引は避け、ミドルリスク・ミドルリターンを狙った現物投資で株価の上昇、配当によって長期的に資産形成を行う方が良いですね。
メリット
- 株価が上昇すれば売買益を得ることができる
- 配当や株主優待が貰える
- 会社を調べることで社会勉強にもなる
デメリット
- 倒産リスク
- 株価の上下が気になり仕事に影響も
- 現物で買うには大きな資金が必要
第2位|ETF
ETFは上場投資信託のことで、投資信託でありながら株式と同じ感覚で売買可能な点が大きな特徴です。具体的にはTOPIXや日経平均株価・海外の株価などの「指数」に準じて投資信託を行います。
自分で銘柄を選ぶ株式投資とは異なって、指数に応じた商品を<投資のプロ>が選んでくれる方式なので、ミドルリスクミドルリターンな投資方法として知られています。
指数に連動した投資信託ですので、値動きをある程度把握できる人に向いている投資方法です。しかし実際の投資はプロに組んでもらうため、これから投資を学びたいという人にも向いているかもしれません。
またコスト面で見ると、手数料以外にプロへの報酬が発生します。その分安定性は高くなりますが、リターンも低いものとなることを覚えておきましょう。
メリット
- プロに株式を組み入れてもらえるのでリスクが小さくなる
- 株式に比べて安定した値動き
- インデックスを組む必要がないので時短になる
デメリット
- プロへの信託報酬が発生する
- インデックスを自分で組むことができない
- 安定はするがリターンも小さめ
第1位|不動産投資
ある程度自己資金があれば、一番確実に資産運用できるのが不動産投資。
ここ数年は不動産投資ブームと言われており、今年も多くの新たなサラリーマン大家さんが誕生しました。
不動産投資を始めるには、戸建賃貸投資、中古ワンルームマンション投資で100万円~、一棟アパートだと1,000万円~の自己資金が必要ですが、不動産投資は、他の投資と違い、金融機関から融資を受けることでレバレッジ効果が期待できるので効率的に資産運用が可能です。
※レバレッジ効果とは、現金で購入した時の利回りより、融資を受けることで自分の投資した資金の利回りが上回る状態を言い、少ない資金で大きな投資ができるので投資の規模を大きくしたい時に効果がある。
ローンは20年~30年の長期間になりますが、契約すれば購入した不動産は自分の資産になりますし、返済は基本的には家賃で賄うことができるのでリスクも低いのが不動産投資の一番のメリット。
最近では3年以上の勤務、年収400万以上あれば20代のサラリーマンでも十分にローンを組めます。
不動投資では、例えば1,000万円の物件を購入し、返済が終われば1,000万円の資産に。
又、購入してしまえば不動産会社に任せてしまえば良いので、サラリーマンにおすすめの投資と言えます
メリット
- レバレッジ効果が期待できる
- 融資を受けることで高額な物件を購入できる
- 管理会社に任せれば手が掛からない
- インフレに強い
デメリット
- 自己資金がある程度必要
- 融資を受けることが前提
- 返済に時間が掛かる
4.堅実な資産運用を行うなら不動産投資がおすすめ!
所得はそれほど上がらず、年金受給額も減るなど将来が見えない20代は、貯蓄や投資など資産運用に強い関心を寄せています。
以前は敷居の高かった不動産投資ですが、マイナス金利などの金融政策の影響もあり、20代でも金融機関から融資を受けることができるようになったことで、20代で不動産投資を始める人が増えました。
不動産投資は、金融機関から融資を受けることができ、返済も家賃で行うのでリスクも低く、ミドルリスクミドルリターンの投資。
金融機関から融資を受けることでレバレッジ効果も期待でき、資産形成していくスピードも他の投資と比べて効率的です。
不動産投資においては、投資期間が長期間になるので早く始めれば始めるほど有利になり、20代で始めれば定年時に数千万円の資産を形成することも夢ではありません。
不動産投資を始めるにはある程度自己資金は必要ですが、堅実に資産運用したい方には他の投資と比べてリスクが低い不動産投資がおすすめですね。