不動産投資は、株やFXなどと比べると比較的安全な投資と言われます。
しかし不動産経営も投資なので、リスクは少なからずあり、失敗し不動産投資市場から撤退を余儀なくされた人も!
不動産投資のリスクを防ぐための方法の1つとして、ポートフォリオを取り入れて、分散投資をするという手があります。
そもそもポートフォリオとはどのようなものなのでしょうか?
当記事では不動産投資においてポートフォリオを作成する意義やメリット、その組み合わせと、なぜ分散投資が必要なのか解説をしましょう。
目次
1. 不動産投資におけるポートフォリオとは?
投資でいうポートフォリオとは、一般的には株式投資・FX・債権・不動産投資などの投資の構成(内訳)のこと。
それでは不動産投資におけるポートフォリオとはどんなことを言うのでしょうか?
不動産投資におけるポートフォリオとは、投資物件の組み合わせ(構成)・内訳のことを指します。
ポートフォリオの重要性
不動産投資では、災害や空室・滞納・事件・老朽化などさまざまなリスクがあります。
アパートを1棟だけあるいはマンションを1室だけ所有したのでは、
問題が発生した時に家賃収入が大幅に減ったり、収入がなくなるなどストレートに経営に響くことに…。
そこで不動産投資においても、ポートフォリオの構築が重要になってくるのです。
ポートフォリオ次第で成果は変わる
バランスよく分散して収益物件を所有していれば、1つの物件に問題が起きてもほかで損失をある程度カバーすることができます。
ポートフォリオを構築することで、継続して安定した利益を得ることが可能。
すなわちポートフォリオの組み方次第で、不動産投資の成果は大きく違ってくるのです。
2. 不動産投資でポートフォリオを構築することによるメリット
不動産投資には様々なリスクが伴います。
バランス良くポートフォリオを構築することで、リスクを軽減することが可能になることが最大のメリット。
たとえばアパートを一棟だけ所有している場合には、台風などの災害やバスの路線の廃止・凶悪な事件の発生・環境の悪化などにより家賃収入が大幅に減少することもあるでしょう。
またマンションの一室のみ保有している場合には、家賃の滞納や空室の発生などがあれば収入が0となってしまうことも!
しかし複数の物件を所有していれば、たとえある物件の収入が大きく落ち込んでも、ほかの物件でカバーできます。
次に購入するべき物件をリスト化できる
収益物件を購入したら、物件にどんな問題点やリスクがあるか検討しましょう。
その問題点を把握しウィークポイントをカバーするには、次はどんな物件を購入しなければならないかリスト化できるはずです。
分散投資するべき物件がわかる
不動産投資のポートフォリオは、物件のあるエリアや規模・築年数・種類などから作成します。
リスト化することにより、これから分散投資すべき物件をピックアップすることが可能になるのです。
潜在的なリスクを洗い出すことができる
ポートフォリオを構築すれば、自分の不動産投資における弱みを洗い出すことができます。
その弱みは、今は問題がないとしても将来リスクになる可能性もあり、ポートフォリオの構築によって早めのリスクヘッジが可能です。
3. ポートフォリオを構築することによるデメリット
ここまでポートフォリオのメリットを解説してきましたが、問題点はないのでしょうか?
つぎにポートフォリオを構築するデメリットについて考えてみましょう。
客観的な価値を出しにくい
不動産投資には、家賃収入を目的とする「インカムゲイン」と物件の売却益を目的とする「キャピタルゲイン」があります。
インカムゲインを目的として不動産投資をしている場合には、老朽化した物件が増え売却が難しくなり、客観的な価値を出しにくくなることもあるでしょう。
運用方法次第では利益の減少に
手持ちの資金が十分でない場合には、得た利益の大部分をほかの物件の購入に充てざるを得なくなります。
無理に買い増しをするとキャッシュフローが悪くなり、利益が減少し経営が苦しくなることも…。
したがって、あらかじめ十分に調査し、利益が出やすい物件に投資するようにしましょう。
4. 不動産投資の条件別ポートフォリオの作り方
不動産投資においてポートフォリオを構築する場合には、まず1棟目の経営が軌道に乗ってきたときに2棟目の購入を考えるべきでしょう。
その際1棟目の持つリスクを補完することのできる物件を選ぶべきで、2棟目がうまくいけば3棟目を考える段階にきたといえます。
それでは投資物件の条件面から考えたポートフォリオの作り方について説明しましょう。
投資物件の築年数別のポートフォリオ
中古物件は、一般的に高い利回りを得ることができると言われます。
しかし築年数がたつにつれて空室が増え家賃収入が減少したり、修繕やリフォームが必要になり多額の費用が掛かってしまう場合も。
築年数の異なる物件によるポートフォリオを作成する必要があるでしょう。
物件の投資エリア別のポートフォリオ
どんなエリアに物件を所有していても、風水害による災害や交通機関の廃止・学校やスーパーなどの施設の撤退などのリスクは起こりえます。
上記のリスクが現実のものになった場合には、空室が増えたり家賃収入が大幅に減ってしまう可能性も。
そのため、異なるエリアでのポートフォリオ作成が必要になります。
投資する物件の種類によるポートフォリオ
分散投資をする場合には、アパートやマンションへの投資だけでなく、異なる種類の物件を含めたポートフォリオの構築も大切です。
例えば、事務所や店舗・駐車場など他分野を含めた分散投資を考える必要があります。
特に事務所などの物件を先行して所有している場合には、アパートやマンションを所有することで安定的なポートフォリオを構築できるでしょう。
事務所などの物件は景気に左右されやすいので、住居系の物件を併せ持つことを強くおすすめします。
不動産投資手法でのポートフォリオ
時期を分けて物件を購入すれば、不動産取得税や所得税・修繕などの負担をずらすことが可能になります。
また返済の時期も少しずつずれてくるので、借入残高を平均化することも。
不動産投資と現金のポートフォリオ
不動産投資では、空室や滞納・家賃下落・災害・金利上昇などさまざまなリスクがあります。
もし余裕資金を持たずに不動産投資を行った場合にはどうなるでしょうか?
リスクが発生した場合には対応できず、不動産投資市場から撤退を余儀なくされるかもしれません。
したがって、不動産投資をする場合にはある程度の余裕資金をもって行う必要があるため、一概に不動産のポートフォリオだけを重視すれば良いという訳ではありません。
不動産投資と他の金融商品のポートフォリオ
一般的なポートフォリオは、株式と債権・生命保険・不動産投資など、投資方法を分散してリスクを軽減し安定的なリターンを得ることです。
例えば株式が大幅にダウンしたような場合では、不動産から得られる収益が下支えしてくれるでしょう。
逆に、不動産は流動性が低いといわれ、何かあった時には安い価格で売却せざるを得ないこともあります。
そんな時には株式を所有していれば即刻売却ができ、不動産のピンチを救うことができるでしょう。
5. 不動産投資ではポートフォリオを作ることでリスクを軽減に!
不動産投資でポートフォリオを構築する意味は理解しても、資金不足から実際に複数物件への投資をためらう人もいるでしょう。
余裕資金が少ない人は、初めから複数物件を持つのは、不安になるに違いありません。
しかし解説をしてきたように不動産投資を成功させるためには、ポートフォリオを組みリスクの低減を図るのは不可欠!
ポートフォリオをバランスよく組み、不動産投資を行うようにしましょう。
不動産投資におけるリスクの分散法については以下の記事でも詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。
なおポートフォリオの作成については、「MIRAIMOの個別相談」やLINEで友だち登録していただき、相談することをおすすめします。
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