「不動産投資を始めてみたいけど、失敗してしまうのが怖い」と二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。
たしかに高額な資金が必要な場合もある不動産投資ですが、適切にリスクを分散すれば損失を抑えながら安定的に収益を上げられるのです。
この記事では、リスク分散投資の正しい方法やメリット、注意点を解説します。
目次
1. 不動産投資におけるリスク分散の必要性とは?
不動産投資をおこなう上で「リスク分散投資」はとても重要。
「すべての卵をひとつのカゴに盛るな」という格言をご存知ですか?
ひとつのカゴに卵をすべて入れてしまうと、もしカゴを落としてしまったら全部の卵が割れてしまうかもしれません。
つまり、いくつかのカゴに分けて入れておけば全部が駄目になることはなかった、という分散投資の重要性を説明した言葉なのです。
収益用不動産を1つだけ所有している場合では、2つ所有しているケースと比べて損失が発生してしまう可能性は大きく異なります。
仮に不測の事態によって片方の不動産で事業が滞ってしまっても、もう1つの不動産でその損失を補えるのです。
リスクを最小限に留めるならば、リスク分散投資は必要不可欠な戦略といえるでしょう。
2. 不動産投資でのリスク分散投資の仕組みと疑問点
リスク分散投資は不動産投資に関わらず、あらゆる投資に対しても有効です。
ひとつに集中投資をした場合、成功すれば大きな収益を上げられる可能性はありますが、失敗したときには損失が大きくなることも考えられます。
そこで不動産投資におけるリスク分散投資では、不動産をひとつに集中させずに性質の異なる不動産に分散させるのが有効です。
不動産投資は株式投資などと比べて比較的リスクの低い投資手法ですが、予想打にしない事態が起こる可能性はゼロではありません。
ひとつの所有不動産に依存せずにリスクを分散すれば、大きな損失を回避できるのです。
不動産投資はリスク分散することにより利益は減少する?
リスクを分散すると、個々の利益は目減りしてしまい全体的に利益が減少してしまうのでないか、と考えるかもしれません。
しかしそんなことはなく、世界経済は地政学リスクなどによって一時的な落ち込みはありますが、中長期的にみれば着実に成長を続けています。
また不動産投資は短期的な景気の落ち込みやインフレに強いのが特徴。
リスク分散投資をおこなえば、万が一のリスクに備えつつ安定的に資産を増やし続けられるのです。
3. 不動産投資でのリスク分散方法5つ
実際に不動産投資でリスク分散投資をおこなう際、どのような組み合わせが効果的なのでしょうか。
具体的に解説します。
①投資地域を分散する
複数の収益用不動産を所有する際、それぞれ地域を分けることでリスクを分散できます。
たとえば都心と郊外に分けて購入するなど、異なる地域で不動産を所有して地価下落のリスクに備えるのです。
また国外に目を向けるのもひとつの方法。
海外の不動産ならば日本の経済状況に左右されることも少なく、より安定的に収益を上げられる可能性があります。
②投資時間をずらす
「投資時間をずらす」とは、複数の物件を購入する場合に一度に購入するのではなく、時期をずらして複数回に分けて購入すること。
時期をずらして購入すれば、時間の経過に伴う地価変動のリスクを軽減できます。
またじっくりと時間をかけて物件を探すことで、収益性に優れた物件にめぐり合える確率も高まります。
特に同一地域で複数の物件を購入する際は、すでに所有している物件の地価や周辺の環境変化などをしっかりと見極めてからでも遅くはありません。
③投資種類を分散する
物件を購入して不動産投資をおこなう以外にも、不動産投資をおこなう方法があります。
「J-REIT」をご存知でしょうか?
J-REITは投資信託の一種で、投資家から集めた資金で不動産投資をおこない、投資家は利益を分配金として受け取ります。
最大の特徴が物件を購入するより、はるかに少ない資金で不動産投資がおこなえること。
資金的な事情から、複数の物件を購入するのが難しい場合に有効なリスク分散先といえるでしょう。
④投資物件のターゲットを分散する
投資物件のターゲット、たとえば「単身者向けマンション」や「ファミリーにおすすめの間取り」など、タイプの異なる物件を所有することでリスクを分散します。
同一地域に複数の同じような物件を所有していると、周辺の環境に大きな変化が生じた際に対応できなくなるのです。
たとえば大学の撤退により学生がいなくなり、数多く存在するワンルームマンションが空き室ばかりになってしまった、という事案は実際に起こっています。
さまざまなタイプの物件を所有して不動産投資をおこなえば、あらゆるリスクに対応できるのです。
⑤賃貸用途を分散する
賃貸は住居用だけとは限りません。
テナントや駐車場など、居住用物件以外でも不動産投資の対象になり得ます。
たとえば住居用とテナント、性質の異なる2つの物件を所有すれば予測し得ないリスクを分散できるのです。
実際に同一地区において、住居用マンションと店舗・事務所などの利回りの推移が異なる事例はあります。
マンションの利回りが下がって生じた収益減少を、高い水準で推移している店舗の利益で補填できることもあるのです。
4. 不動産投資でリスク分散をすることによるメリット
不動産投資において、リスクを分散することにどんなメリットがあるのでしょうか?
ポイントを押さえておきましょう。
損失を抑えることが出来る
リスクを分散すれば片方に損失が発生しても、もう片方の収益でカバーすることができます。
前述のとおり、「地域を分散する」「時間をずらす」「賃貸用途を分散する」など、適切にリスク分散投資をおこなえばリスクを軽減でき損失を抑えられるのです。
収益が安定しやすくなる
空き室リスクや家賃滞納リスク・地価下落リスク・災害リスクなど、不動産投資にはリスクも伴います。
しかしながら地域の住環境の変化や購入する時期の違いなど、物件によって発生しうるリスクの種類もさまざま。
複数の不動産に投資をすることでリスクが分散され、より安定した収益があげられるのです。
安定して長期投資が出来る
不動産投資は短期的に大きく価格が変動する株式投資とは異なり、大きな変動が比較的少ないのが特徴。
リスク分散投資の体制を整えることによって、より安定的かつ長期的に不動産投資がおこなえるのです。
5. リスク分散をすることによるデメリット
リスク分散投資には大きなメリットがある一方、デメリットもあります。
利益が減少してしまうことがある
分散投資は損失を最小限に抑える有効的な戦略ではある一方、利益が大きくなりにくいのが特徴。
ひとつの物件に集中的に投資するよりも、利益が減少してしまう可能性も踏まえておきましょう。
また、複数の不動産を所有している場合、管理が煩雑になり適切な運営管理ができなくなる可能性があります。
たとえば所有不動産の売却益を狙っている場合、個々の物件の価格変動には敏感でなければなりません。
資金が多く必要になる場合がある
複数の不動産を購入するには、まとまった資金が必要になるケースがあります。
潤沢な資金があれば問題ありませんが、資金作りが難しい場合もあるでしょう。
その場合は安価な物件を購入しなければならず、
「思ったような収益があげられない」
「リスク分散の効果が弱い」という事態を想定しておく必要があります。
多くの情報取集が必要になる
不動産投資を成功させるためには、常にしっかりとした情報収集が欠かせません。
複数の不動産を所有していれば、その分情報量も多くなり整理するのも大変です。
せっかくリスク分散投資の体制を整えていても、重要な情報を聞き漏らしてしまい収益に影響を及ぼしてしまっては本末転倒。
管理委託会社とうまく連携をとりながら、集めた情報をしっかりと精査して不動産投資に活かしていきましょう。
6. リスク分散投資をするうえでの注意点
不動産投資をおこなう上でリスク分散投資はとても有効的な手法ですが、注意しなければならない点もあります。
投資手法を途中で変更しない
不動産投資に限らずあらゆる投資に共通しますが、ちょっとした価格の変動に過敏な反応をして途中で投資手法を変更することはおすすめできません。
短期的に地価が下落しても、中長期的にみればいずれ適正価格に戻ってきます。
リスク分散投資が機能している状態であれば、一時的な相場の上下に一喜一憂せず冷静に対処することが重要なのです。
分散投資をする前に手法をしっかりと決めておく
リスクを分散する際には手法をしっかりと決めておきましょう。
つまり行き当たりばったりでリスク分散投資をおこなわず、「分散投資ありき」で行動に移すことが大切。
上記でご説明したように、「地域を分散するのか」「時間をずらすのか」など、組み合わせる手法をしっかりと検討してください。
運営管理をしっかりと行う
リスク分散投資をする体制が整ったからといって、そのまま放置するのはおすすめできません。
いかに運営管理をおこなっていくかが、収益を持続させる上で重要な鍵になります。
信頼できる管理委託会社を活用して、十分な収益が得られるようにしっかりと運営管理をおこないましょう。
7. 不動産投資はリスク分散をすることで効率的に運用できる!
リスク分散投資は複数の物件を所有することで、「空室リスク」や「家賃滞納リスク」「地価の変動」などのリスクから生じる損失を抑えます。
高額な投資資金が必要な不動産投資においては、リスクを軽減しながら効率的に運用がおこなえる有効な戦略といえるでしょう。
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