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リーマンショックが不動産業界に与えた影響とは|不動産投資が不況に強い理由

新型コロナウイルス感染拡大による影響が全世界で広がっており、世界経済は先行きが不透明な状態が継続しています。

不動産の購入を予定している人や、不動産を所有している人は不動産価格が下落してしまうのか不安になっている方が多いのではないでしょうか。

予測することはかなり難しいですが、過去に起こったリーマンショックが不動産業界に与えた影響を把握しておくだけでも、今回のコロナのような不況時に最善の対策ができます。

 

例えばリーマンショックでは低金利の住宅ローンを多くの人に貸した結果、住宅価格が急騰していたなどの前兆があります。

日本のバブル景気もそうですが、「良すぎる状態」は長くは続きません。

今回はリーマンショックの際に不動産市場がどのような影響を受けたのかを参考に、今後の見通しや不動産投資を始めるタイミングなどを考えていきたいと思います。

1. リーマンショックが不動産業界に与えた影響とは

リーマンショックが不動産業界に与えた影響とはリーマンショックとは、2008年9月にアメリカの大手投資銀行であるリーマンブラザーズが破綻し、それを契機に広がった世界的な金融危機のことを言い、不動産業界にも大きな影響を与えました。

 

リーマンブラザーズは、低所得者向けの住宅ローン(サブプライムローン)を証券化し販売していましたが、

住宅バブルの崩壊とともに住宅ローンが焦げ付き、破綻に追い込まれました。

リーマンブラザーズの破綻は負債総額約6,000億ドル(約64兆円)という空前の規模で、連鎖的に大手金融機関の経営危機を招き、世界的な金融危機へと発展。

なお、リーマンショックにおいて日経平均株価は、危機発生から最安値までで約51%下落したと言われています。
では、実際にリーマンショックが不動産業界に与えた影響についてご説明しましょう。

不動産会社の黒字倒産

リーマンショックでは、複数の不動産デベロッパー(開発業者)が黒字倒産に陥りました。

黒字倒産とは、決算書上で利益が出ているのにも関わらず、実際のキャッシュフローでは運転資金が不足し、倒産に陥ることを言います。

 

市況の悪化により販売用不動産が売れず、在庫がどんどん増加してしまったためです。

販売用の土地を仕入れた場合、物件が売れれば損益計算書に売上原価として費用計上されますが、売れない限りは永久に費用計上されません。

一方、実際には土地の購入代金を支払う必要がありますので、相当額がキャッシュフローの減少となります。

そのため、物件の売却が滞る中で用地仕入れを継続的に行っていた不動産会社が運転資金不足に陥り、黒字倒産してしまう事例が相次いだのです。

物件の価格下落

前述のとおり、リーマンショックにより株価は約51%と大幅に下落しました。

不動産もリーマンショックの影響を受け下落しておりますが、国土交通省が発表している不動産価格指数によると、東京の不動産価格は、概ね10%程度の下落に留まっています。

これは、不動産の価格は株式市場に一定の相関を持つものの、流動性(すぐに売買・換金できるか否か)が不動産の方が低いため、

一時的なショックであれば比較的不動産の方がその影響は緩やかになるからと言えます。

 

なお、株式市場と強い相関性を持つ東証REITはリーマンショックの影響で約65%下落。

同じ不動産でも流動性が株式と同程度の東証REIT指数は、やはりショックの影響を強く受けていることが分かります。

リーマンショック後の不動産価格推移は?

https://live.amcharts.com/5ODU1/

データ引用:国土交通省の公示地価・基準地価

リーマンショック以降、不動産価格は下落基調が継続し、2011年の東日本大震災でさらに下落します。

不動産価格の下落基調は安倍政権発足まで継続することになりました。

リーマンショック前の高値から安倍政権発足前までの安値を比較すると約20~25%下落しています。

その後、アベノミクスの影響で不動産価格は右肩上がりに上昇。

 

アベノミクス始動(2014年)から現在までを比較すると、不動産価格は30~40%上昇しており、リーマンショック前の高値圏よりも価格は上昇しています。

新型コロナウイルスの影響は現状定量的な検証が可能な状態ではありませんが、一定の価格調整は入る可能性が高いでしょう。

2. 今は始め時?不動産投資なら安定収入を得られる

今は始め時?不動産投資なら安定収入を得られる

新型コロナウイルスの影響により、今後世界経済が不況に入ってしまう可能性は非常に高い状態です。

その中で、不動産投資は安定的なインカムゲイン(賃料収入)を享受できる不況に強い投資商品の1つであると言えます。

それでは何故、不動産投資が不況に強いのか、その理由を見ていきましょう。

不動産投資が不況に強い理由

不況で住宅購入希望者が減少→賃貸へ

不況になると、消費者の購入意欲の減退や金融機関の貸出態度の引き締めにより、分譲マンションの需要が減少します。

不況時はリストラや給与削減等、将来の不安が大きくなるため、35年の住宅ローンを組んで家を購入しようと考える人は少なくなるでしょう。

そうすると必然的に賃貸需要が強くなり、これは不動産投資にとって追い風となります。

 

また、現在「老後2,000万円問題」などの将来の不安や、昔に比べて賃貸マンションの設備がグレードアップしたこと等を背景に、30代~50代の持ち家比率は減少傾向にあります。

今後も同様の傾向が継続する可能性は高く、不動産の賃貸需要が高まっていく可能性が高いと考えられます。

不況でも家賃は必須の費用|安定収入を得られる

不況になると、前述の通り消費者は将来の不安から買い控えの態度を取るようになりますが、生活に必須な費用は払わざるを得ないでしょう。

消費者がまず買い控えるのはぜいたく品であり、家賃・食品・日用品など生活をする上で必須の費用をゼロにすることはできません。

先のリーマンショックにおいても、都内マンションの賃料相場は高級賃貸を除けば大きく値崩れしておらず、

リーマンショック前の高値から安倍政権発足前までの安値を比較すると約15%程度の下落幅に留まっています。

 

不動産投資家としては入居者がいれば家賃収入がゼロになることはまずなく、多少の賃料・保証金の減額が発生したとしても、安定した収入を得られるものと言えます。

3. 不動産投資を始める前に勉強しよう!

不動産投資を始める前に勉強しよう!

上記の通り、不動産投資は不況にも強く、これから不動産投資を始めることは有効な選択肢の1つと考えます。

不動産投資は幅広い知識が求められ、ハードルが高いと感じている方も多いと思いますが、今は本やインターネット、不動産投資に関するセミナーなど、

不動産投資の知識を学ぶ色々な方法が用意されていますので、自分に合った方法を見つけて是非勉強を進めてみて下さい。

①不動産投資についての本を読む

不動産投資についてこれから勉強を始める方は、まずは不動産投資の初心者向けの本を読むことから始めてみましょう。

不動産投資について書かれた本は数多く出版されており、自分のレベル感・投資方針にあった本を選ぶことがポイントです。

不動産投資の本のジャンルも多岐に亘っており、投資手法、物件の選定、税務・会計関係、物件の運用・管理、またこれらを網羅した総合書等があります。

 

全くの初心者はまずは総合書を一冊購入し、不動産投資全般の流れを理解することから入りましょう。

総合書を読んだ後に、もっと詳しく知りたい点に特化した本を読み進めていくのが、最も効率的に理解が進む方法です。

なお、法律や税制は改正されていることがありますので、なるべく古本での購入は避け、現在の法律等に適応した本を選ぶようにしましょう。

②不動産投資を実践しているブログなどを読む

不動産投資の投資の勉強として、不動産投資を実践している人のブログなどを読むこともおすすめです。

ブログ以外にも、TwitterやFacebookなどのSNSや、Noteなどの情報発信サイトでも情報収集が可能です、

ブログ等の良いところは、本よりも情報が早く、より今の市況に即した情報を入手することができる点です。

 

また、書籍では記載されない不動産投資家としての悩みや考え方などが書かれているものもあり、投資精神を学ぶ上でも大変参考になるものが多いです。

一方、ブログ等で書かれている内容は、正確性に欠けていたり、ポジショントークによるものも散見されますので、自身で内容の信頼性はある程度判断できるようにしておく必要があります。

ですので、まずは総合書を一読しある程度の知識を得たうえで、ブログ等でも情報収集するという流れが望ましいでしょう。

③初心者向けの不動産投資セミナーに参加する

書籍等で基本的なことを学んだら、不動産投資関連のセミナーに参加するのがおすすめ。

不動産会社が主催する初心者向けのセミナーは複数開催されており、これから不動産投資を始める方にも分かりやすい内容のものも多く用意されています。

参加したセミナーで登壇者に質問したり他の参加者とも話したりすることで、生の情報・意見を収集できますので、より実感を伴った理解を深めることが可能です。

 

セミナーは不動産会社のホームページなどで募集が行われている他、資産運用EXPOなどの合同イベントでも募集・勧誘がありますので、インターネットで調べてみて下さい。

なお、基本的な知識がない状態でセミナーに参加してしまうと、セミナーの内容が理解できず、

自信を失ったり余計不安になったりする可能性があるので、ある程度自分で学習が進んだ上で参加されることをおすすめします。

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4. 不況にも強い不動産投資を始めるなら今!

リーマンショック時にも不動産の価格・賃料は株価と比べると下落率は穏やかで、不動産投資は不況にも強い投資商品だということができます。

コロナウイルスの感染拡大が、今後どの程度まで影響を及ぼすか現状明確な見通しは立ちませんが、世界経済が一定の調整局面を迎えることはほぼ間違いないことだと思います。

今後、不動産価格も下落局面に入る可能性は十分にありますが、その時こそ不動産投資を始めるチャンスです。

そのため、是非書籍やセミナーを通じて、不動産投資の理解を進めていただければと思います。

 

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