リーマンショックはご存知でしょうか?
誰もが一度は耳にした言葉だと思います。「リーマンショック」と聞くと世界経済が悪くなったというイメージがあると思いますが、それ以上のことは理解していない場合もあったりします。
金融知識や経済の知識は投資家に必要なものですが、投資家以外の方も生活するにあたってお金と経済は切り離せないものですので、金融知識は知っていて損はありません。
投資家ではない方もぜひ昔起こったこの第二次世界恐慌とも呼ばれる世界的な金融破綻に1度目を向けてみると面白いかも知れません。
投資家の方にとってはリーマンショックが起こった経緯を知っておくと今後資産運用や不動産投資を行う際のリスク対策として役に立つでしょう。
目次
1. リーマンショックとは?
リーマンショックとはニューヨークの大手投資銀行であったリーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers Holdings Inc.)が破綻したことにより起こった世界的な金融・経済危機です。
リーマンブラザーズとはどんな会社?
リーマン・ブラザーズはアメリカ・ニューヨークの大手投資銀行です。
世界各国に約3万人もの従業員がいた大きい会社で日本にも進出していました。
主な業務は機関投資家・企業・個人投資家・政府相手とする企業投資業務でしたが、一般の金融取引以外にも参入し、様々な市場取引からも利益を出していました。
一般的なローンの仕組みについて
ここでは一般的なローンの仕組みをご紹介します。
家や車を購入する際、現金で一括で購入する人はほぼいなく、ほとんどの方がローンを組んで家や車を購入します。
ローンは家や車を分割して購入しているのではなく金融機関に先払いしてもらい、金融機関に毎月分割などでお金を返済します。
学生の場合は奨学金と想像すればいいでしょう。
金融機関は利益を上げなければいけないので利息をつけます。したがって、返済者は借りた金額+利息を支払わなければいけません。
金融機関は全ての人にお金を貸すわけではありません。
収入状況によりローンを組めるか組めないか、もしくはどのくらいまでお金を貸せるのかを判断します。
サブプライムローンって何?
サブプライムローンとは、信用力が低い人(低所得・自営業・入社間もない人など)に対して住宅を担保に高金利で貸し付けるローンのことです。
金利を高くする理由は返済できない人の金額をカバーするために金利を高く設定しています。
金利が高くても低所得者はサブプライムローンを組まなければ家や車を購入することができません。
ですが、返済ができなくなったら担保にした家を渡すだけで請求が無くなります。
こうしたことからサブプライムローンを利用する人が急上昇し、住宅バブルが出来上がりました。
2. リーマンショックが起きた原因
アメリカでは住宅バブルが盛り上がっていました。
住宅の需要が高まり価格が急上昇していたため、FRBがバブルを抑えるために金利を引き上げ、住宅価格は下落しました。(日本のバブル崩壊に似ています)
サブプライムローンを組んでいた人の多くは住宅の価格が高くなることを予測して購入していたので、価格が下落したことで、家を売却する人なども出てきてさらに価格が下がりました。
そして家を購入する人が減り、家の需要が低くなり、仕事が減り、返済できない人が急に増えました。
その結果投資銀行や証券会社に大きなダメージを与え、一気に景気が悪くなりました。
つまり、簡潔に言うとリーマンショックの原因は「高金利の住宅ローン」なのです。
3. リーマンショックによる日本の影響
アメリカ・ニューヨークは世界の中心的存在なので、リーマンショックはアメリカだけでなく世界中に影響しました。
米ドルが売られ、日本円が購入されたので円高が始まった
リーマンショックの影響は日本にもやってきました。
日本には直接的な影響はありませんでしたが、大量のアメリカドルが売られ、その時財政が安定していた日本円が買われてしまい、一時1ドル87円まで下落してしまいました。
リーマンショック後、株価が低迷した
日本は輸出で利益を得る国ですので、円高になればなるほど景気が悪くなり、日本株価も下落しました。
日本国内では多くの企業にダメージを受け、給料が減ってしまった人も大勢います。
現在(2018/9)時点では日経平均が20,000円を超えていますが、リーマンショック時には7,000円代にまで下落してしまいました。
4. リーマンショックから日本経済はいつごろ立ち直ったのか?
リーマンショックによるダメージは大きく、日本株価が復活するまで5年も掛かってしまいました。
アメリカの株価(NYダウ)は日本より早く復活しましたが、日本では政治問題や自然災害により回復までにさらに時間がかかってしまいました。
このことから、金融危機が起こった場合の日本の回復力は弱いと言わざるを得ません。
5. 今後、リーマンショックは起きる可能性がある?
今後ともリーマンショックのような世界的な金融危機は周期的に訪れることを頭に入れておきながら不動産投資や資産運用をしなければいけません。
世界恐慌は突然起こってしまう可能性もあります。今からでも遅くないのでしっかりと対策をとりましょう。
第二のリーマンショックは起きるのか?
現在、ドイツ銀行が危険な状況にあると言われています。
2016年に住宅ローン証券で不正行為を起こしてしまい、株価が約半分にまで下落してしまいました。その当時はリーマンショックのような金融危機が起こってしまうのではと言われていましたが、その規模までには拡大せずに済みました。
ですが世界的に影響力のある企業が破綻してしまった場合再度リーマンショックのような危機が訪れるかもしれません。
今後投資家は慎重に投資しなければならない
投資をする上で集中的に資産をつぎ込むことは大変危険なことです。
証券用語で「卵は1つのカゴに盛るな」という言葉が存在しますが、この考え方は不動産投資をする上でも必要なことになります。
例えばアメリカに不動産投資をしようと思っているのであれば、他の新興国にも資産を分けて、バランスの良いポートフォリオを組まなければいけません。
世界的金融危機の前兆を見通す自信がない場合は必ず資産をしっかりと分けましょう。
中には前兆もなしに一気に価格が下落する可能性もあります。
アメリカの利上げが続く場合、景気は後退する可能性がある
アメリカではFRBが毎年少しづつ利上げを行なっています。
利上げなどは経済を安定させるために行なっているものですが、大勢の投資家の心理により急激な価格変動を起こします。
経済を安定させる目的以外にも国の経済状況があまり良くない時にも利上げを行う場合もあります。
そうなってしまってはお金を借り入れ新しい事業に踏み込む動きも減ってきますので、ますます景気が後退してしまいます。
アメリカの経済イベントは世界中の経済を動かす力を持っていますので、アメリカの動きには十分注意しましょう。
6. 今後リーマンショックが起きる可能性を危惧して、投資家はより慎重になろう
最近ですとIT技術の向上による中国経済の勢いに対し、アメリカが警戒を示しています。
アメリカと中国のテクノロジー争いや、貿易戦争は今後さらに勢いを増して世界が大きく動く可能性があります。
したがって中国の動きにも注意しておくとなお良いでしょう。
テレビや新聞などでは十分な情報を手に入れることはできませんので、投資を行うのであればネットニュースなどもチェックすることをお勧めします。
投資で利益を上げるためには情報量と情報の質が大切になってきます。
質のいい情報をいかにリアルタイムで仕入れるかが勝負になります。
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