知らないと違法建築に?!重要な容積率と建ぺい率の目的・役割を徹底解説

容積率と建ぺい率(ちなみに常用外漢字で建蔽率と書きます)は住宅を売買するときに知っておきたい大事な用語です。

ちなみに宅地建物取引主任者の試験にも出てくるような重要な単語。

「率」なので全て%・割で表示され、その土地にどれぐらいの広さの建物を建てられるかが決まっています。

では一体なんのために設定されているの?

そもそも容積率建ぺい率ってなんだろう・・・誰が決めているんだろう・・・

容積率と建ぺい率については知っておかないと「建築基準法違反」ということにもなりかねません。

今回は容積率と建ぺい率の基本を分かりやすく大解剖していきます。

1. 容積率と建ぺい率を理解する

そもそも容積率と建ぺい率とはなんでしょうか?まずは簡単に用語解説から始めたいと思います。

ちなみに容積率と建ぺい率は「割合」ですので、計算が必要となってきます。

計算についてはこちらで詳しく解説していますので参考にしてみてください。

関連記事知恵袋に頼らない!自分でできる容積率と建ぺい率のらくらく計算法まとめ

2017.10.22

建ぺい率とは

建ぺい率は簡単に言うと「土地面積に対して建てられる建物面積の割合」です。

つまり、逆に言うと「土地面積に対してどのぐらいの空き地を確保しなければいけないか」ということで、建ぺい率は用途地域毎に制限されています。以下の表の割合が都市計画法に基づいて特定行政庁によって決められています。

これを指定建ぺい率と言います。

※特定行政庁・・・建築主事がいる市町村の長・建築主事を置かない市町村では都道府県知事のこと

★指定建ぺい率の表

用途地域 基本 防火地域内の
耐火建築物
角地
第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
工業専用地域
30%・40%・50%・
60%
+10% +10%
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域
準工業地域
50%・60%・80% +10% +10%
近隣商業地域 60%・80%
商業地域 80% 制限なし +10%
工業地域 50%・60% +10% +10%
用途地域の指定のない区域 30%・40%・50%・
60%・70%

 

建物面積÷全体の土地面積で求めます。

ちなみに建ぺい率の対象となる面積は建築面積・建物を真上から見たときの水平投影面積(斜面や凹凸を考慮せずに土地や建物を水平とみなして算出する面積)です

建ぺい率が高ければ高いほど、建物面積が広くなっていきます。

なので上図のように、一番面積が広い階の面積が水平投影面積となります。

ちなみに庇やバルコニーなどは2で後述しますが、条件を満たしていると水平投影面積に入りません。

容積率とは

容積率を簡単に言うと「土地面積に対して建てられる建物の延床面積」のことです。

つまり、2階建ての場合は1階と2階を合わせた面積で、建ぺい率と同じく用途地域ごとに制限があります。その幅は50~最大1500%と幅広くなっています。

容積率の対象となる面積は延床面積・建物面積です

延床面積÷敷地面積で求めます。

容積率の限度は

①都市計画で定められた「指定容積率」

②「前面道路による容積率」=基準容積率×前面道路の幅員から算出される数値(敷地の接する道路の幅員12m未満の場合に適用)

の2つのうち、小さい数値を取ることになります。

 

指定容積率の表

地域・区域 容積率
第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
50%・60%・80%・100%・150%・200%
のうち都市計画で定める割合
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域
近隣商業地域
準工業地域
100%・150%・200%・300%・400%・500%
のうち都市計画で定める割合
商業地域 200%~1300%(100%単位)のうち都市計画で定める割合
工業地域
工業専用地域
100%・150%・200%・300%・400%
のうち都市計画で定める割合
高層住居誘導地区
(住居部分の床面積が総床面積の
3分の2以上のもの)
都市計画で定めた数値からその1.5倍以下で当該
高層住宅誘導地区に関する都市計画で定める割合
用途地域の指定のない区域 50%・80%・100%・200%・300%・400%
のうち特定行政庁が指定する割合

基準容積率の表

以下の表の割合に前面道路の幅員をかけたものが前面道路による容積率とされます。

例えば、前面道路の幅員が4mの第2種低層住居専用地域の場合
4m×40%=160% となります。

地域・区域 容積率
第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
40%
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域
40%(特定行政庁が指定する地域では60%)
その他 60%(特定行政庁が指定する地域では40%か80%)

2. 建ぺい率や容積率は不算入・緩和される場所がある

建ぺい率や容積率のうち、総面積の中に含まれない「不算入」の場所・容積率や建ぺい率に一定の数値を加えられる「緩和」される場所があります。

今回は不算入・緩和される場所について代表的なものを簡単にご説明します。

緩和について詳しくはこちら↓

関連記事【緩和についての総まとめ】広い家を建てたい人は知っておくべき容積率と建ぺい率の話

2017.10.22

地下

住宅として使用する地下部分は、総床面積の3分の1を限度として、容積率算定の総床面積から除外することができます。

車庫

建物についている車庫・駐車場などの床面積は、総床面積の5分の1を限度として、容積率算定の総床面積から除外することができます。

軒・庇(ひさし)・バルコニー(ベランダ)

軒・庇(ひさし)・バルコニー(ベランダ)は外壁の出幅が1m以下の場合は不算入となります。その先端より1m以上突き出ている出ている部分のみ建築面積に算入されます。

マンション・アパート共有部分の大半

共用住宅では
廊下・階段・エントランス・エレベーターホール・エレベーターそのもの(ただし地域により適用されない場所も)・バルコニー・駐輪場などの共用部分は容積率には不算入です。

3. 建ぺい率と容積率が決められているのには理由がある

自分で買った土地に好きに建てて何が悪いの?なんで建ぺい率と容積率が決められているの?

単純に物(エアコン室外機・物置など)が置けなくなるのは必至ですがズバリ他にこんな理由があります。

3-1. 防災のため

建ぺい率100%の建物がぎっしり詰まっている住宅街だとどうでしょう?

その状態で火事になったらあっというまに延焼します。なのでほどほどの空間は必要です。

3-2. 日照権やプライバシーを確保するため

建ぺい率や容積率を定めることで住宅間に空間ができて日当たりに加えてプライバシーも確保することができます。

3-3. 都市計画のため

都市計画で決められた用途区域ごとに容積率・建ぺい率が決まっているのは、その土地の「都市化」をイメージしてのことです。

ここにはこういう用途の建物でこのぐらいの大きさで・・・というのは全てその土地の発展のために綿密に計画が練られているのです。

 

4. 建ぺい率と容積率を調べるには?

建ぺい率や容積率を調べるには、調べたい土地がある場所のの市区町村の役場の都市計画課で調べることができます(電話も可)。

調べたい場所の住所を言うだけで特に持ち物は必要ありません。

他にもZENRINや刊広社が出版している住宅地図・各市町村ホームページ上で見ることができる自治体もあります。一度所有の土地が所在する市区町村のホームページを見てみましょう。

5. 容積率や建ぺい率がオーバーするとどうなるのか?

建ぺい率や容積率がオーバーしている(既存不適格物件・違法建築)ことが明るみに出ると融資が受けづらくなったり、行政処分が下る場合もあります。

最悪「逮捕」ということも…

増築の際はきちんと届け出を出して気を付けましょう。

既に所有している場合は減築や業者に買取を頼むことがオススメです。

 

建ぺい率や容積率のオーバーについて詳しくはこちら↓

関連記事トラブルなし!容積率や建ぺい率オーバーの既存不適格物件を売却する方法

2017.10.18

増築についての注意点などはこちら↓

関連記事違反はご法度!増築・リフォームをするときは建ぺい率容積率に注意

2017.10.19

5. 投資家は知っておくべき容積率と建ぺい率

建ぺい率と容積率のあれこれ、ご理解いただけたでしょうか。

やっかいに見えますが、みなさんの生活を守り、防災のためにもある重要なものです。

特に新築やリフォーム・増築のときには建築基準法違反にならないためにも必ず知っておく必要があります。不動産投資家ならばそういった機会に多く出くわすことでしょう。

着実に知識を付けていただいて、安全な不動産投資ライフを送ってください。

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