今所有している、持ち家のマンションを手放そうと考えている時。
- 売却する
- 賃貸に出して家賃収入を得る(不動産投資)
という2つの選択肢があると思いますが、どちらを選択した方が良いのでしょうか?
できれば、より手元にお金が残る方法を選択したいですよね。
当記事ではマンションを売却する場合と賃貸する場合の判断基準・費用・メリットリスクなどをそれぞれ解説していきます。
今持ち家のマンションがある、マンションを所有している方は是非参考にしてみてください。
目次
1. マンションは売却と賃貸を選ぶなら売却の方がお得
所有しているマンションを売却に出すべきか、それとも賃貸にすべきか。
この答えを出すポイントにはいくつかありますが、結論から言うと、マンションは売却したほうがお得になることが多いです。
では、なぜ売却したほうがいいのかを解説していきましょう。
賃貸経営はコストが発生しやすい
売却した方がお得になる1つの理由として、「賃貸経営には費用がかかる」ということです。
月々の管理費や光熱費にくわえ、もし退去が出た場合は原状回復費や仲介手数料なども必要です。
また、古くなってきて入居者がつかなくなってくると、大掛かりなリフォームも検討しなければなりません。
支出が思いのほか高額になる可能性もありますから、どれくらいかかるかを事前に想定しておき、売却する場合はタイミングを間違わないようにしましょう。
売却すれば高値で売りやすい
マンションの価格は右肩上がりで上昇してきましたが、2024年の日本不動産研究所の調査では、マンション価格のピークは2024年と予想されていました。
2024年10月に消費税が10%に増税されましたし、2023年夏には東京オリンピックも控えています。
この2つの大きなイベントを契機に、不動産価格は徐々に下降傾向となると見られています。
2022~2023年あたりがマンションの売り時だったとなる可能性が非常に高いのです。
2. マンションを売却するか賃貸に出すかの判断ポイント
マンションを売却するか賃貸に出すかを迷っているときの、判断ポイントをいくつか紹介します。
ぜひ参考にして、後悔の無いようにしてください。
マンションを手放す理由
マンションを手放そうという理由は、人それぞれでしょう。
売却して利益を得たいからという方もいれば、転勤になって住めなくなったからという方もいるはず。
マンションを売却した方が良いか、賃貸に出した方が良いかは個人の理由によって異なってきます。
詳細は後述の「マンションを売却した方が良い人・賃貸に出した方が良い人」で解説します。
所有しているマンションの特徴
マンションとひとことで言っても、ワンルームや1Kタイプの単身向きマンションもあれば、2LDKのようなファミリータイプもあります。
また、マンションの立地や築年数もさまざまですし、鉄骨造と木造でも異なります。
マンションのスペック・エリアなど条件によっては賃貸で運営し続けるほうが良い場合もあるでしょう。
いずれにしても売却を決める前に、専門の不動産会社に相談してみるのがいいですね。
将来のライフプラン
不動産は一度売却すると戻ってはきません。
もし賃貸で所有していれば、いつか借主がいなくなったとしても自分で住めるというメリットもあります。
将来のことも考えて、本当に売却すべきかどうかを検討したほうがいいでしょう。
3. マンションを売却した場合と賃貸に出した場合に必要になる費用
マンションを売却しても賃貸に出しても、利益は発生しますが、費用もかかってきます。
ここではそれらを解説していきましょう。
売却した場合にかかる費用
まずは売却したときのことを考えてみます。
仲介手数料
まずたいていの場合は不動産会社に売却を仲介してもらいますから、成約の際に仲介手数料が必要です。
仲介手数料は法律で上限が決められていますが、
たいていの不動産仲介会社は売却価格の3%+6万円を支払うのが一般的。
たとえば売却価格5,000万円なら仲介手数料は156万円です。
印紙代や抵当権抹消費用
また、売買契約書に貼る印紙代も売却価格によって違いますが、売却価格5,000万円だと3万円の印紙が必要になります。
あとは抵当権がついている物件なら、抹消費用に1万円程度かかります。
以上からもお分かりのように、たとえ5,000万円で売却できたとしても、手元に残るのは4,840万円ほどになるのです。
ほかにも室内を清掃したり不用品を廃棄したりすればそのぶん費用がかかりますし、不動産の譲渡所得税もかかってきます。
賃貸に出した場合にかかる費用
次に賃貸の場合です。
物件の規模にもよりますので具体的な数字をお伝えするのが難しいですが、ざっと以下の費用が必要になってきます。
毎月や毎年かかってくる費用
- 管理費・修繕積立金
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険料
退去があった際の費用
- 原状回復費
- 仲介手数料
毎月の家賃収入からこれらの費用を引いて手元に残る金額を計算し、売却するのか賃貸を続けるのかの判断材料にしましょう。
4. マンションを売却・賃貸した場合のメリット・デメリットやリスク
売却と賃貸にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
それぞれについて解説していきましょう。
マンションを売却した場合のメリット
マンションを売却した場合、当然ながら売却益を得ることができます。
特に3,000万円以内で自身が居住していた不動産を売却すれば、譲渡所得税の優遇も利用できますので、よりお得に。
また、不動産は所有しているだけで固定資産税や都市計画税といった税金がかかっていますが、それも不要になります。
もちろん物件を管理する費用や手間も無くなりますから、毎月の負担から解放されるのが大きなメリットになりますね。
マンションを売却した場合のデメリットやリスク
賃貸は入居者が比較的早く決まることが多いですが、マンションの売却はそう簡単にいかない場合があります。
たとえば「このマンションを売ってから、あのマンションを購入しよう」などと買い替えを考えていたとしても、
売却までに半年や1年かかってしまい、予定が計画どおり進まないケースも珍しくありません。
早く売れるかどうかは、景気や競合物件などにも左右されますので、なかなか読みにくいものなのです。
マンションを賃貸に出した場合のメリット
マンションを人に貸し出した場合、毎月安定した家賃収入が見込めます。
管理が大変というイメージもありますが、管理会社に委託するという方法もあります。
本業に専念していても家賃収入が入るというのは、非常に魅力的ですよね。
また、賃料収入には所得税がかかりますが、「管理費や修繕積立金」「原状回復費」「火災保険料」など経費として計上できるものもたくさんあり、節税することも可能です。
マンションを賃貸に出した場合のデメリットやリスク
賃貸のデメリットは、なんといっても空室リスクが常に伴うことです。
最初は入居が順調に決まっていても、物件が古くなると周辺の新築マンションに人気が殺到し、家賃を下げたりお金をかけてリフォームをしたりしないといけなくなります。
もちろん入居者がいなくても、管理費などのコストは毎月かかってきます。
最悪の場合、自分が住むという選択をしなくてはならない可能性も出てくるのです。
また、自分の居住用不動産を売却すれば3,000万円特別控除の税制優遇が受けられますが、賃貸用マンションだとその優遇も受けられません。
5. マンションを売却した方が良い人・賃貸に出した方が良い人
こんな人は売却した方が良い、もしくは賃貸に出した方が良いという項目をいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。
マンションを売却したほうがよい人
でははじめに、マンションを売却した方がよい人の例を紹介します。
マンションに賃貸需要が見込めない場合
マンションの売却を決める理由として、自分の所有しているマンションを借りたいという人が見つからない、というのが数としては一番多いのではないでしょうか。
なかでも古くて駅から遠い物件というのは、家賃を大きく値引きしてようやく入居者が決まるようなケースが大半でしょう。
特に人口が減り続けているこの日本では、築浅で駅近のマンションと、そうではないマンションとの二極化がより進んでいくといわれています。
ただし所有しているマンションが本当に賃貸需要が無いのかどうかは、不動産会社ならプロ目線でアドバイスをくれるでしょうから、事前に相談してみるのをオススメします。
再びマンションを利用する予定がない
自分がもうそのマンションを利用する予定がないのなら、売却を考えたほうがいいですね。
ただし売ってしまうと後には戻れませんから、ちゃんと計画的に考えて売却するようにしましょう。
管理等に手間をかけたくない人
マンション管理には手間がつきものです。
入退去の対応や物件の清掃などはもちろん、もしも入居者が家賃を滞納すれば自分で督促もかけなければなりません。
管理会社に任せることもできますが、管理費を毎月支払わないといけませんから、家賃収入とのバランスも考える必要がありますね。
仕事などで引っ越しをよくする人
自分はマンションに住みたいと思っていても、本業での転勤などで離れないといけない場合も出てきます。
転勤の可能性がある会社に勤めている方は、あらかじめ売却も視野に入れておいたほうがいいでしょう。
マンションを賃貸に出したほうが良い人
次に賃貸です。以下に当てはまる方は、賃貸に出すことをオススメします。
立地がよい場所に不動産がある人
ひとくちに立地がよいと言っても、
- 駅から近い
- 住むのに人気のエリア
- 車などのアクセスが良い
- 大通りに面している
等々、いろいろな点が挙げられます。
立地がよければ高い家賃で貸せますし、古くなってもなかなか人気が落ちません。
ただし優良物件は売却価格も上がりますから、売却のタイミングによっては賃貸よりお得な場合もあります。
不動産会社に相談するなどして、常に賃貸と売却を比較検討するようにしましょう。
数年後に不動産を再び利用する人
数年後に再び不動産を利用する予定があるのなら、売却は一旦やめておき、入居者に入ってもらったほうが良いですね。
ただし自分がまた住もうとした時点で入居者がいると、強引に退去させることはできませんので、その点は注意が必要です。
6. マンションを売却するか賃貸するかを決定するうえでの危ない判断
マンションを売却するか賃貸に出すかというのは、大きな決断になりますので、考えをしっかりまとめておかなければなりません。
ここではつい考えがちな危険な判断をまとめてみました。
マンションが売れないからとりあえず賃貸に出す
売れないからとりあえず賃貸に出す、と単純に考える方は意外と多いです。
しかし、一旦売りに出そうと考えたにもかかわらず結局売れなかったわけですから、それほど良い物件とはいえないでしょう。
現在は人口が減少しているにもかかわらずマンションがたくさん建設されており、不人気のマンションはどんどん淘汰されていく時代になっています。
所有しているだけで管理費や税金もかかるわけですから、持っていてもリスクが高いと判断した場合は「どうやってでも売る」という姿勢も大切ではないでしょうか。
マンションの売却と賃貸を同時進行で行う
マンションの売却と賃貸の募集を、並行しておこなう人もたまにおられます。
もちろん同時進行すること自体はまったく問題ありません。
しかし、購入希望者と入居希望者を同時に対応するのは、時間と労力がかなり必要になりますから、あまりオススメしない方法です。
マンションを賃貸に出してからゆっくり売却する
マンションの入居希望者を探して契約し、そのあと時間をかけて売ればいい、と考えている方もおられます。
ところがこれも危険な考え方なのです。
マンションにもっとも価値があるのは「今」です。
なぜならマンションの価格には築年数が大きく影響するからです。
しかも2023年は、マンション価格のピーク、もしくはピークから少し下落し始める年と予想されています。
最初から売却するつもりがあるなら、賃貸に出す前に早めに売却に力を入れましょう。
数年後だとマンション価格が大きく下落してしまうかもしれません。
7. マンションを売却するか賃貸に出すかは今後のライフプランから決定しよう
以上、マンションを売却したほうが良いか、賃貸に出したほうが良いかを、いろいろなポイントで解説してきました。
マンションの売却は大きなイベントですし、それぞれに事情も異なりますから、一朝一夕で結論が出るものでもありません。
自分やご家族内で考えるだけでなく、まずはプロに相談してみると良いでしょう。
私がオススメしたいのが、株式会社スマミンが開催しているLINE無料相談です。
相談者に合った適切なアドバイスをしてくれますから、ぜひお気軽にご利用ください。
MIRAIMO公式アカウント友だち登録