不動産投資で得られる代表的な収益は「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つの方法です。
2つとも不動産の資産を利用して得る収益ですが、その収益を得る流れや税金などは異なってきます。
「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」は、不動産投資をする上で欠かすことのできない基本的な知識。
そこで今回は不動産投資の「キャピタルゲイン」の特徴や税金、成功するための方法をご紹介していきます。
不動産投資を始める方や、キャピタルゲインでの収益を狙っている方はぜひ読んでみてください。
目次
1. 不動産投資をする上で知っておきたいキャピタルゲインとは
不動産投資の収益のひとつであるキャピタルゲインとは、物件を売却して得られるものです。
保有している物件を、購入した時よりも高い金額で売却することで収益が成り立ちます。
不動産だけでなく、株式や債券・絵画・貴金属など、価格が変動する資産に使われるのが、このキャピタルゲインを狙った投資方法。
先々に価値が上がることを予想して資産を購入します。
一方この方法で、投資に損失がでてしまった場合は「キャピタルロス」と言います。
新築と中古のキャピタルゲイン
キャピタルゲインを狙った不動産投資は、物件の選び方も特徴があります。
新築の場合
購入時よりも高値で売却することで得られるのがキャピタルゲインであり、その点を考えると新築マンションはキャピタルゲインで成功することは難しいです。
昨今のように不動産市場全体の活性化で、相場全体が上がっている場合は別ですが、
基本的に新築マンションには新築プレミアム※が上乗せされた価格なので、キャピタルゲインには不向きと言えます。
購入した時点で中古物件となるため、新築マンションでは特に価格の下落率が高くなるのが基本的な推移です。
中古の場合
中古マンションの場合は、築年数によって価格の下落推移が変わり、ある一定の築年数まで行くと価格の変動は緩やかになる傾向があります。
立地などの条件によっては価格が維持できる物件もあるので、物件の見極めが非常に大切です。
キャピタルゲイン利回りは重要?
不動産の売買で得られるキャピタルゲインでも、利回りの計算は重要です。
不動産の購入者が住居として住む場合は、大きく関係しないかもしれませんが、投資目的の購入者はキャピタルゲインを得るまでの過程で賃貸経営をすることになります。
利回りは資産価値にも関わるので、投資方法に関わらず重要なポイントです。
2. 不動産投資をする上で知っておきたいインカムゲインとは
キャピタルゲインと共に、不動産投資の基本となるのが「インカムゲイン」。
インカムゲインとは保有物件を利用して、賃貸経営を行うことで得られる収益です。
月々の家賃収入を収益として、成り立たせます。
3. キャピタルゲインだけを狙った投資の危険性
キャピタルゲインは売買で収益を上げるので、買い手がつくまでは売ることができません。
売れない期間が長引いてしまう可能性もあり、キャピタルゲインのみの考えではギャンブル性が高い投資方法です。
インカムゲインと両立して考え、物件の選択を行いましょう。
キャピタルゲインを得るためにできることは
キャピタルゲインを得るには、どれだけ良い物件を安く手にすることができるかにかかります。
不動産価格相場は、経済的な影響でも大きく変わってくるため、良い物件を手に入れてキャピタルゲインとインカムゲインのどちらでも動けるようにしておくと良いでしょう。
4. 不動産投資で成功するためにできること
不動産投資で成功するためにできることは、数多くあります。
物件の選び方や収益の計算、税金などについて日々勉強が必要です。
インカムゲインとキャピタルゲイン両方が得られる投資物件を探す
不動産投資成功のカギを握るのは、やはり物件選びにかかっています。
インカムゲインにしても、キャピタルゲインにしても、物件を選ぶポイントが大きく変わるというわけではありません。
少し変わるポイントとしては、インカムゲインは家賃収入での収益のため、コンパクトなワンルームや1Kの間取りの方が経営しやすいでしょう。
キャピタルゲインの場合でも、投資費用的にはコンパクトな間取りの方が購入価格が安く投資しやすいですが、1LDKや3LDKでも狙うことは可能。
どちらの場合にしても、生活が便利で暮らしやすい物件は必然的に資産価値が上がります。
5. インカムゲインとキャピタルゲインの税金の違い
インカムゲインは定期的な家賃収入のため、所得収入として考えられます。
税率は個々の収入によって異なりますが、5~45%の税率。
修繕費用や不動産業者の管理手数料を必要経費として、その経費を差し引いた額が不動産所得税の対象となります。
キャピタルゲインを得るとかかる譲渡所得税は、5年未満の「短期所有」と5年以上の「長期所有」で税率が変動。
短期所有は39.63%、長期所有だと20.315%の税率です。
6. キャピタルゲインの計算方法
キャピタルゲインを狙うには、計算方法の知識も大切なポイント。
通常の商売のように「利益=売れた金額-購入費-経費」という単純計算ではありません。
計算例と合わせて、覚えていきましょう。
キャピタルゲインの計算式
キャピタルゲイン(売却益)=売却価格-(物件購入価格+手数料-減価償却額))
ここで新しくでてくるのが「減価償却費」。
減価償却費とは、資産価値のうち一定の金額を毎年費用として計上し減額することで引き下げられた帳簿上の不動産価値を表す金額のことです。
会計上の資産価値を引き下げるため、キャピタルゲインの計算には重要な項目となります。
キャピタルゲインが発生する場合の計算例
物件購入価格と売却額が同額だった場合は、キャピタルゲインが発生。
売却額:5,000万
諸費用等手数料(売買時の仲介手数料など):200万
減価償却費:300万/年
売却:購入後6年目売却額5,000万-(物件購入額5,000万+手数料200万-減価償却額1,800万円)
この場合のキャピタルゲインは1,600万円です。
売却までの6年間が、居住ではなくインカムゲインがあった場合は、この計算式にその分が加算されます。
最終的な収益の金額が課税対象となり、税金が発生。
キャピタルロスがでた場合の計算例
物件購入価格より売却額が大幅に下がった場合はキャピタルロスとなります。
売却額:3,000万
諸費用等手数料(売買時の仲介手数料など):200万
減価償却費:300万/年
売却:購入後6年目売却額3,000万-(物件購入額5,000万+手数料200万-減価償却額1,800万円)
この時点でマイナス400万円となり、キャピタルロスの状況。
売却までの6年間にインカムゲインで収益があれば、この計算式に加算します。
キャピタルロスの場合は、課税対象がなく税金が発生しません。
物件を売却する額が購入額を上回る場合の計算例
不動産市場の相場自体が大きく動いている時に起こり得るパターンです。
売却額:7,000万
諸費用等手数料(売買時の仲介手数料など):200万
減価償却費:300万/年
売却:購入後6年目売却額7,000万-(物件購入額5,000万+手数料200万-減価償却額1,800万円)
この場合のキャピタルゲインは3,600万円です。
課税対象額が大きくなるので、インカムゲインがある場合には加味した上で税金の計算が必要になります。
7. キャピタルゲイン狙いの不動産投資の危険性を知ろう!
キャピタルゲイン(売却益)とは、物件を購入した金額より高く売却することで、得られる収益です。
新築マンションの場合は、プレミアム価格や経費が上乗せされているため、その後の下落率が高くキャピタルゲインに向いていません。
物件の見極めが非常に重要な不動産投資であり、キャピタルゲイン狙いの場合でも、インカムゲインで大きく関わる利回りを考えないと危険です。
キャピタルゲインを成立させるには、採算がとれる金額で売れるまで売ることができません。
その間もインカムゲインで収益を出せる方が、リスクが低く投資として成功できる可能性が高いでしょう。
このような投資を成功させるには、物件探しのポイントや税金、お金の計画について日々勉強が必要です。
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