今ある資産を増やしたいと考えた時に思い浮かぶ選択肢の1つとして「投資」があるでしょう。
不動産や株、FXなど投資にも様々な種類があるので、どのような投資を始めたら良いのかわからず悩んでいる人がいるのではないでしょうか?
また、株やFXなどにおいては「先物取引」と呼ばれる投資方法があります。
そこで今回は不動産投資と先物取引に注目し、それぞれのメリット・デメリットやリターンについて解説していきましょう。
目次
1. 不動産投資と先物取引の違いとは?
そもそも、不動産投資と先物取引との違いは何でしょうか?
ここではそれぞれの概要を解説した後に、違いについて解説します。
先物取引とは
先物取引とは、将来行う商品の売買について現時点で価格や数量を決めておく取引のことです。
ここでの「商品」は株、FXなどの金融商品だけでなく、ガソリンや貴金属など様々な商品が対象となります。
一般的に、後者は「商品先物取引」と呼ばれて前者と区別されることが多いです。
将来の価格は、現時点では誰にもわかりません。
先物取引では現時点で売買価格などの条件を決めるので、予想通りに相場が動けば利益が出ます。
反対に、予想とは逆の値動きをすれば損をしてしまうことに…。
また先物取引が株取引の場合は、先物取引を行うときに資金の10倍程度の取引を行うことも可能です。
少ない資金で大きな利益を狙うことができる反面、損失が出た場合も大きくなってしまいます。
不動産投資とは
不動産投資とは、不動産を運用して家賃収入を得たり、不動産を売却して収入を得たりする投資方法です。
不動産投資は金融機関でローンを組んで初期投資を行うことができるのが特徴で、入居者が決まれば定期的な家賃収入が見込めます。
ただしローンの支払額や税金、管理費など支払額もあるので、計画的に運営することが大切です。
2. 先物取引のメリットやデメリット
将来の売買を現時点で決めてしまうのが先物取引です。
ここでは、先物取引のメリットやデメリットについて解説していきます。
メリット
先物取引では、証拠金と呼ばれる少額の資金を担保にして将来の売買契約ができます。
ですから、少ない資金で多額の取引をすることができるという点は、先物取引の最大のメリットといえるでしょう。
また、先物取引では「売り」から注文することができます。
先物取引では、「売り」「買い」どちらでも取引ができるのです。
その他、株取引における先物取引では「日経225先物」などといった、1つの銘柄に捉われない商品があります。
これにより上場企業の倒産や上場廃止などのリスクに備えることができるのです。
デメリット
少額の証拠金から多額の取引ができることはメリットではありますが、想定していたような値動きとならなかった場合のリスクが高いというデメリットがあります。
ハイリターンが狙える一方ハイリスクであるという一面があるため、「値動きが思うようにいかない場合は思い切って損切をする」ということを検討しましょう。
3. 不動産投資のメリットやデメリット
不動産を購入して運用していく「不動産投資」。
ここでは、不動産投資のメリットやデメリットについて解説していきます。
メリット
投資物件を購入してから、入居者が決まれば定期的な家賃収入が見込めます。
管理会社へ物件管理を委託していれば、特別手間がかかることはありません。
サラリーマンの副業に向いている投資方法といえるでしょう。
また、不動産は資産ですのでゼロになることはありません。
うまくいけば不労所得で生活できるということもメリットであるといえます。
デメリット
不動産投資のデメリットは、初期投資が必要なことです。
当然のことですが、投資物件がなければ不動産投資はできません。
はじめに、物件を購入するコストが必要になります。
また、不動産投資はすぐに大きな利益が出るわけではなく、長い時間をかけて収益を上げていく長期運用が基本の投資法です。
現金化するにも時間がかかるというのもデメリットの1つだといえるでしょう。
4. 先物取引と不動産投資のリスクを比較
先ほどまでの内容を踏まえて、先物取引と不動産投資のリスクについて比較してみましょう。
先物取引はハイリスク・ハイリターン
先物取引は少額の資金を担保として、多額の取引をすることが可能だということは先ほど記載してきた通りです。
これは、メリットでありデメリットでもあります。
ハイリターンを期待できる一方で、大損する可能性も含むというハイリスクであるからです。
先物取引のリスク内容
先物取引にはハイリターンが見込める反面、リスクが潜んでいます。
ここでは、代表的なリスクをご紹介しましょう。
元本や利益の保証がない
将来の売買を現時点で取引するのが先物取引です。
将来のことは、誰も確実なことはわかりません。
先物取引では元本や利益の保証がないため、思いがけず大損をする可能性が潜んでいます。
損失が大きい場合がある
少額の投資で多額の利益が見込めるメリットがありますが、損失の場合は金額が大きくなってしまう可能性があります。
相場が大きく変わってしまったときは特に注意が必要です。
思い通りの取引ができない可能性がある
想定していたような値動きをしなかった場合、思い通りの金額で取引ができない可能性があります。
追加の証拠金が必要になる可能性がある
想定通りの相場とならずに大損をする前に、追加の証拠金を求められる場合があります。
追加の証拠金を支払いこのまま損失が広がる場合もあれば、支払ったことで回復に向かう場合も。
追加の証拠金を支払うか、支払わないかというのは、先物取引における重要な判断場面であるといえるでしょう。
システム障害の影響を受けやすい
取引所や取引業者のシステムに異常があった場合、取引が中断されてしまう可能性があります。
具体的には、情報の送受信が遅れてしまい、注文に影響が出てしまうなどということが考えられるでしょう。
商品の性質を理解しておく必要がある
先物取引の商品には様々なものがあります。
例えば、株とガソリンでは相場や知っておきたい情報は異なるもの。
相場を予想するためにも、先物取引を行いたい商品の性質を理解しておくことが重要でしょう。
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン
不動産投資は初期投資こそ大きいですが、安定的な収入が見込めるので「ミドルリスク・ミドルリターン」と呼ばれることがあります。
株やFXなどの金融商品と比較しても、不動産の相場は緩やかに変化していくのが特徴です。
不動産投資のリスク
不動産投資は初期投資が大きいからこそ、リスクが気になる人がいるのではないでしょうか。
ここでは、不動産投資におけるリスクについて代表的なものを挙げていきます。
借入によるリスク
投資物件を購入する場合、金融機関でローンを組む人がほとんどです。
家賃収入がローンの支払額や税金、管理費などの支出より上回っていれば問題ありませんが、月々のローンの支払いができなければ破綻してしまいます。
空室によるリスク
当たり前ですが、入居者が決まらなければ家賃収入はありません。
築年数問わず、どんな物件でも空室によるリスクは付き物です。
客付けしやすい環境かどうかを吟味した上で物件を購入すると良いでしょう。
災害によるリスク
日本は災害の多い国です。
地震・津波・土砂崩れなどによって、大幅な修繕が必要となる可能性があります。
また、被害が大きいと建物の復旧が難しく、不動産の運用自体が困難となることも。
リスクに備えるには保険が考えられますが、予測が難しいリスクといえます。
管理会社倒産によるリスク
サラリーマンの副業などで不動産投資を行っている人は、管理会社へ委託している人がほとんどでしょう。
その場合、物件を委託していた管理会社が倒産してしまうリスクが考えられます。
敷金を管理会社へ預けていたり、家賃回収を管理会社へ委託していたりした場合、経営状態によっては回収できなくなるリスクを考慮しておかなければいけません。
家賃滞納によるリスク
入居者全員が期日までに家賃を支払っていれば良いのですが、中には家賃を滞納してしまう入居者もいます。
入居者がいても家賃が支払われなければ、収入はゼロに。
滞納が長期に渡れば、ローンの返済計画に影響が出てしまう可能性があります。
不動産価値が下がるリスク
不動産投資は長期に渡って行うことがほとんど。
年月が経つにつれて、大学のキャンパスが移転したり、駅がなくなってしまったり、大型ショッピングセンターがなくなってしまったりなどの環境の変化があります。
環境の変化の仕方によっては地価が下落し、不動産価値が下がってしまう可能性があるのです。
金利変動によるリスク
不動産投資の場合、多額のローンを組むことがほとんどでしょう。
多額の借入があると、金利の増減によって返済計画が大幅に変わってしまう可能性があります。
固定金利と変動金利どちらを選択するかによって金利変動によるリスクが異なるため、その時々の状況に合わせて選択すると良いでしょう。
流動性によるリスク
流動性とは、世の中への流通性を表しています。
つまり、不動産で言う流動性が高いとは物件を売却しやすいということ。
不動産は売却するまでに時間がかかりやすく、すぐに現金化するということが難しい投資商品です。
5. 先物取引と不動産投資を比べると不動産投資の方が低リスク
先物取引は少額で始められる反面、予測通りに相場が動かないと大損してしまうリスクがあります。
不動産投資は初期投資が大きいものの、安定収入が見込めるなど先物取引と比較するとリスクが低めです。
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