「不動産投資=多額の頭金が必要」で、普通のサラリーマンでは難しいというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか?
確かに不動産投資は高額が必要ですが、上手に金融機関のローンを活用することで自己資金があまりないサラリーマンでも投資が可能なのです。
更に、頭金なしでもきちんとした物件選びと計画性を持って対応すれば利益を得ることもできます。
今回は頭金なしのフルローン融資で不動産投資をすることをテーマにメリット、リスク・注意点やフルローン融資を受けるための条件などを解説していきましょう。
目次
1. 頭金なしで不動産投資をすることはできる?
結論から言いますと不動産投資は頭金なしでもできます。
フルローン融資という形での投資になりますが、メリットやリスク・注意点を理解したうえで行えば問題ありません。
実際に頭金なしで不動産投資を成功させている人は多く存在し、中には利回り20%を超える経営をしている人もいます。
お金がないから不動産投資ができないと嘆くのは早いです。
2. 頭金なしで不動産投資をするメリット
フルローン融資を受けることで頭金なしでも不動産投資を行うことが可能です。
まずはフルローン融資のメリットを1つづつ見ていきましょう。
自己資金を手元に残すことが出来る
頭金なしでの不動産投資はお金がない人のための方法ではありません。
貯金が十分にある人でもフルローン融資を受けると「手元にお金を残しておける」というメリットがあります。
Cash is Kingという考え方があり、現金は持っていることで最大の強さを発揮します。
急な出費・リストラ・病気・トラブルなど現金が必要な場面は多いもの。
不動産投資をしてしまったせいで現金がなく、いざという時に対応できないなんてことになったら目も当てられないでしょう。
現金が手元にあるという状況は、不測の事態にも対応できるということになります。
早いペースでの資産形成が可能になる
積極的に資産運用をするのであれば、不動産投資を頭金なしのフルローン融資で行い、他の金融資産を現金で購入という方法もできます。
もしくは一つの不動産をフルローン融資、別の不動産を自身の現金で購入するなどの方法もできるでしょう。
収入が安定しているサラリーマンは特に融資が受けやすく、資産形成をする上で有利になります。
自身のお金ではなく、金融機関のお金を利用することで通常の倍以上のスピードで資産形成が可能になるのは魅力的ですよね。
多くの物件を視野に入れることが出来る
フルローン融資を受けて頭金なしでの不動産投資ができるということは、投資物件の選択肢が広がることを意味します。
自身の手持ち資金のみでの不動産投資であれば、その金額により選択肢が決まってしまうのは明白です。
一方で、金融機関から融資を受けられるのであれば、多くの物件を視野に入れることが出来ます。
広い選択肢の中から自身が望む物件を選ぶことで、納得した資産形成をすることが可能です。
レバレッジを利用することによって家賃収入を増やせる
不動産投資においての「レバレッジ」とは、金融機関からの融資を利用して手持ち資金の何倍にもなる高額な不動産への投資を行うことを指します。
手元のお金だけで不動産投資をすることも良いですが、お金を借りることにより更なる利益を得ることが可能です。
借入なし(A)と融資によるレバレッジを利用した投資(B)の収支を比較してみましょう。A物件:1,000万円で利回りが5%・年間利益(手取)50万円
B物件:6,000万円で利回りが5%・年間利益(手取)63万円(年間利益300万円ーローン返済額約237万円)
またローンの利子は不動産の経費として計上できるので、節税効果にもなり、事実上もっと多くの利益を得ることが可能です。
3. 不動産投資を頭金なしで行うことによるリスク
頭金なし(フルローン融資)でのメリットや融資を受けるための条件を見てきました。
しかし、不動産投資をする上で見ておきたいのがリスク。
頭金なしで不動産投資をすることにどのようなリスクがあるのか?を理解し、回避するためにもぜひ見ておきたいポイントです。
借入金の返済額が増加する
頭金なしなので不動産の物件価格そのままが借入金になります。
たとえば3,000万円の物件があるとして、1,000万円を自己資金で残り2,000万円を融資を受けたとした場合と
3,000万円の融資を受けた場合を比べてみましょう。
同じ金利であれば、当然3,000万円の借入金のほうが返済額が増加します。
また、返済期間が長期化するほど、総支払額が増えるところにも注意する必要があるでしょう。
場合によっては3,000万円借りて、最終的に4,000万円近い支払いをすることも金利や条件によってあり得ます。
自身の状況に応じた、臨機応変な対応をすることを意識しましょう。
物件の売却がしにくくなる場合がある
フルローンの場合の怖いところが、物件の売却が簡単にできないこと。
これは、フルローンができる物件の多くは高額な物件である傾向があるためです。
基本的に物件価格が高ければ高いほど、買い手は見つかりにくくなります。
例えば1,000万円の不動産と7,000万円の不動産があったとしたらどちらの方が購入しやすいでしょうか?
収益性を無視すれば1,000万円のほうが手が届きやすいですよね。
フルローン融資で不動産投資を行い、経営が上手くいかず資金繰りのため売却したい場合は注意です。
足元を見られ、実際の不動産価格よりも安い価格で提示される恐れもあります。
物件次第で利益が出ないこともある
頭金なしで不動産投資をすると、利益が出ないシチュエーションは十分に考えられます。
一つは返済額が多く、家賃収入と相殺、もしくはマイナスになってしまっているパターンです。
この場合、不動産の営業から「仮にマイナス経営になれば、所得税を安くすることができるので結果的に利益になります」のように言われますが注意しましょう。
節税はあくまでも補助的なものであり、不動産投資のメインにしてはいけません。
また、家賃収入が十分にあり、ローンの支払いをしても十分な利益があったとしても注意するようにしましょう。
たとえば、物件の劣化が見られたのでタイミングを見て物件を売ろうと考えたとします。
仮に5,000万円で購入した物件だった場合、価値は大きく下がっている可能性があります。
10年で1,000万円近い利益を得ていたとしても、売却額が4,000万円では利益が出ないことになってしまうのです。
不動産は購入してからが勝負であり、10年20年単位と長期の計画や想定をするようにしましょう。
4. 不動産投資を頭金なしで行う場合の注意点
頭金なしのフルローンでの不動産投資は非常に魅力的であること、そしてリスクがあることもわかりました。
ここではフルローンの不動産投資を行おうと考えている人のために、注意点を書いていきますのでチェックしてみましょう。
フルローン融資は自己資金が少ない人ためのローンではない
お金がない人=「頭金なしのフルローンがおすすめ」とはなりません。
フルローン融資の最大の魅力は「自己資金を残したまま資産形成ができる」ことです。
自己資金が少ない場合は自身に合った物件を見つけるか、不動産投資をする準備をしてから行うのが良いでしょう。
頭金なしで始めても、現金は必要
不動産を購入した後でもトラブルの対応やリフォームなどで資金が必要になる場面があります。
「頭金なしだから大丈夫」とはなりません。
物件の規模や条件にもよりますが、長期的な経営をする上で相応の資金を用意するようにしましょう。
フルローン融資には手数料が含まれない
フルローン融資はあくまでも頭金なしと言う意味であり、他の手数料は支払う必要があります。
不動産仲介料・銀行手数料・登記費用・司法書士への報酬・保険料などは自身のお金で支払わなければなりません。
頭金なしだから、自身からお金を出さなくてもいいというわけではないのです。
5. フルローン融資と現金で購入した場合の違い
フルローン融資での不動産投資と現金での不動産投資の違いは支払い額です。
それぞれの支払額を見ていきましょう。
フルローン融資で物件を購入した場合
フルローン融資ですので自分の支払額は0円(仲介手数料や銀行手数料などを除く)です。
ローンの支払いも家賃収入から差し引くようにすれば、返済も滞りなく行うことができます。
フルローン融資を受けるうえで、もっとも警戒したいのが空室リスクです。
空室が出ないような立地環境の物件を選び、良い管理会社を見つけ、極力空室滞納がでないような工夫をすることが重要になってきます。
また、不動産投資は長期に渡って行うため、リフォームやトラブル時の対応で資金を投入する場面も出てきます。
資金がなく、対応したいけれどもできない状況になり、売るしかなくなる事態は避けたいところではないでしょうか。
そこでフルローン融資を受けていれば自身の資金はそのまま残るため、修繕やトラブル対応を余裕を持って行うことができることもポイントです。
現金で物件を購入した場合
現金で物件を購入した場合にかかる費用は物件価格分(各種手数料を除く)です。
現金購入の最大のメリットはローンの返済がないことでしょう。
しかし、不動産投資は購入して以降もお金が必要になる場面があります。
たとえば「シロアリが出たので駆除する」「雨漏りを修繕する」「空室リスクを下げるためのリフォーム」などが挙げられます。
自己資金が1,500万円で1,200万円の物件を購入してしまうと、残りは300万円です。
先ほどの事態に対応をすると、多くの金額が必要になります。
また、長期的な健康トラブルやリストラにあってしまうと、この貯金も簡単に崩れてしまうでしょう。
不動産経営するうえで必要な支出があることを考慮すると、大きく余力を残して購入するほうが賢いと言えます。
6. 金融機関でフルローン融資をしてもらうための条件
頭金なしでの不動産投資は魅力的ですが条件を満たしていないとできません。
主に3つの条件がありますので見ていきましょう。
十分な信用力
金融機関として最も見たいのが「この人はきちんと返してくれる人」であるかどうか。
定められた返済日に定められた金額を返すというのは言葉で書けば当たり前ですが、金額が大きくなると難しくなるのも事実です。
そこで金融機関が見たいのが
- 年収はどのぐらいか?
- どの企業にどのぐらい長く勤めているか?
- 金融資産はどのくらいか?
- ローンの支払いは他にあるか?
などの借主の信用力です。
基本的に大手の企業のサラリーマンほど信用力が高い傾向にあります。
中小のサラリーマンがその次で自営業やフリーランスが続く形に。
安定した職業のサラリーマンであることを強みとして、不動産投資をすることは強い武器になるでしょう。
投資物件の評価
借主の信用力が高くても、投資物件が魅力的に映らなければ意味がありません。
金融機関から見て、収益性のない投資物件は「ローンの支払いができなくなるのでは?」と思われてしまい融資を断られる可能性があります。
逆に借主の信用力が少し弱くても、投資物件の評価が高ければ通常よりも多くの融資を受けることが可能。
収益性の高い投資物件ですから、金融機関としても確実に利益を受けられると予想できるからです。
借主の資金力
借主に信用力があり、投資物件の評価が高くても必ずローンの支払いができるわけではありません。
不動産投資は購入してからも修繕やトラブル対応など出費を必要とする場面が多く、ちょっとしたことで不安定な経営になることも十分考えられます。
金融機関としても最悪のシチュエーションを見越したうえで、最終的に借主の資金で返してもらえるかどうかを見ます。
7. 頭金なしでも不動産投資は可能!計画はきちんと立てよう
結論としては頭金なしのフルローン融資でも、不動産投資で可能であることがわかったかと思います。
大きいメリットもあり、上手に活用すれば資産形成に大いに役に立ちますので有効に利用してみるといいでしょう。
ただし、今回紹介したようにリスクや注意点もあることも頭に入れておいてください。
不動産投資で大切なことは「長期的な視点を持つこと」「あらゆる想定をすること」「準備をしておくこと」です。
しかし、不動産投資を経験している人であれば問題ないかもしれませんが経験が浅いまたは未経験者には難しいところでしょう。
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