金消契約とは?契約までの流れや必要な書類について分かりやすく解説!

金消契約とは「金銭消費貸借契約」の略称で、簡単にいうとローンの本契約になります。不動産投資をする際に融資は非常に重要です。

なぜなら、融資を受けることで「少ない元手で高額な資産を得る」というレバレッジ効果を得られる点は、不動産投資の大きなメリットと言えるからです。

そんな融資の最終契約が金消契約なので、不動産投資をする人は金消契約について理解しておきましょう。

具体的には、金消契約の概要、契約までの流れ、必要書類や確認事項などを解説します。特に、事前に準備するものは何か?

金消契約に関する注意点は何か?という点は重要になります。

そして、最後に金消契約の取り消しについて解説しますので、金消契約が控えている投資家の方は参考にしてください。

1. 金銭消費貸借契約って何?

金銭消費貸借契約は、上述したようにローンの本契約です。

これは、借入者と融資してもらう金融機関との間で結ぶ契約になります。そんな金消契約に記載されている内容は、一般的に以下のような内容です。

  • 貸主と借主について
  • 貸付日について
  • 貸付金額について
  • 貸付けの実行の方法
  • 貸付け実行の条件
  • 元本返済の時期や方法について
  • 利息(適応金利)について
  • 遅延損害金について
  • 期限の利益喪失事由
  • 保証人、担保設定に関する定めについて
  • 借主の表明・保証について
  • 借主の財務制限条項など
  • 貸付債権の譲渡の可否・方法に関する定め
  • 貸主が複数の場合には、意思決定に関する定め

2. 金消契約の流れについて

さて、そんな金消契約の流れですが、大まかにいうと事前審査をして本申込という流れです。

一般的にすぐに金消契約をするわけではなく、契約するまでに二段階の作業があります。

事前審査

事前審査は、通常物件を購入する前に行います。この事前審査の承認をもって、物件の申し込みが可能になるケースが大半です。

事前審査の結果は、個人差がありますが1週間以内には出ることが多いです。事前審査に必要な書類は、収入証明や本人確認書類(免許証など)になります。

また、ほかに車の借り入れなどがある場合は、その借入の償還表なども必要であり、その借り入れ分も加味されて審査するという流れです。

事前審査は複数の金融機関で行うことが可能ですが、同時に審査すると銀行側の信用を落とす可能性があるので避けた方が良いでしょう。

「事前」審査といっても、保証会社への照会などもきちんと行いますので、審査の精度としては高いと言えます。

申し込み

申し込みは「本申込」ともいわれますが、事前審査に承諾した後、正式に金融機関へ申し込むことです。

あくまで「申込」になるので、審査とは違い1つの金融機関にしか行うことができません。

仮に、申込をした後にキャンセルする場合は、別途費用がかかることもあるので、申し込みは融資を受ける金融機関を決定したときだけ行います。

申込に必要な書類は審査と同じく本人確認書類や収入証明ですが、「課税証明書」など公的な書類を求められます。金融機関ごとに異なるので良く確認しておきましょう。

3. 金消契約に準備するもの

つづいて、金消契約に準備するものを解説します。書類などはもちろんですが、金消契約にかかる所要時間なども認識しておきましょう。

1)金消契約に必要なもの

金消契約に必要なものは以下の書類などです。

  • 本人確認書類
  • 健康保険証
  • 住宅購入時に渡される売買契約書・工事請負契約書等
  • 印章
  • 収入印紙
  • 印鑑証明書と住民票
  • 抵当権設定の書類
  • 火災保険等の書類

以下より詳しく解説していきますが、基本的には金融機関や不動産会社に確認しましょう。今回紹介するのは一般的な例となります。

①本人確認書類

本人確認書類とは、運転免許証やパスポート、または住民基本台帳カードになります。

外国籍の方は、在留カードや特別永住者証明書などが必要ですが、金融機関によって異なるので事前に確認しておきましょう。

②健康保険証

健康保険証は、有効期限内のものが必要です。

健康保険証では、主に健保組合を確認し、入社年月日との整合性を確認します。

そのため、たとえば健保組合の切り替えなどで、健保組合への加入日と入社年月日が異なる場合は追及を受けることがあるので、その旨を伝えておきましょう。

③住宅購入時に渡される売買契約書・工事請負契約書等

住宅購入時に渡される売買契約書・工事請負契約書等とは、具体的には以下の書類が必要になります。

  • 売買契約書 原本
  • 工事請負契約書 原本
  • 上記の売買契約書
  • 上記以外だと工事請負契約書に関する変更・追加契約書、覚書等 原本

要は、その物件を購入したことが分かる書面が必要です。

なぜなら、金融機関は物件に抵当権を設定するので、その物件を契約したことを証明する必要があるからです。

④印章

印章とは、具体的には以下です。

  • 実印
  • 返済用の預金口座の通帳
  • 返済用の預金口座の届出印

特に、実印がない場合は役所で実印登録する必要があるので、事前に行っておきましょう。物件の売買契約も実印で結ぶことが多いですが、認印で良い場合もあります。

⑤収入印紙

収入印紙とは、金銭消費貸借契約にかかる印紙税のことです。

収入印紙という切手のようなものを買い、それを金消契約所に貼り付けて割り印することで納税したと見なされます。印紙税は以下のように、借入金額によって変動します。

  • 借入100万円超 ~500万円以下:2,000円
  • 借入500万円超 ~1,000万円以下:10,000円
  • 借入1,000万円超~5,000万円以下:20,000円
  • 借入5,000万円超~1億円以下:60,000円

⑥印鑑証明書と住民票

印鑑証明書と住民票などの公的書類は、発行から一カ月以内が一般的です。

こちらも金融機関で確認しましょう。また、売買契約書など契約書類に記載してある住所は、住民票の住所と一致している必要があります。

⑦抵当権設定の書類

抵当権設定の書類とは、敷地の所有権登記済証もしくは登記識別情報になります。

これらの書類は物件の売買契約などを結んだときに得られる書類であり、金融機関から指定されます。

⑧火災保険等の書類

金融機関が斡旋する保険代理店以外で火災保険を契約する場合には、以下の書類が必要です。

  • 保険証券
  • 保険契約証
  • ご契約カード
  • 申込書(控)と保険料領収証

融資を受ける金融機関経由であれば、これらの書類は金融機関が持っています。

2)金消契約日に確認しておきたい事

金消契約に関して確認すべきことは以下の点です。

・必要書類の確認
・金融機関の営業日を確認

まずは、前項で解説した必要書類を確認しましょう。

万が一、予定していた日に金消契約ができないと、最悪の場合融資が遅れてしまいます。

そうなると、引き渡し約定日が守れなくて違約になるケースもあるので注意しましょう。

また、金消契約は休日行っていない金融機関もあります。そのため、金消契約日を決めるときは、事前に金融機関の営業日を確認しておいた方が良いでしょう。

3)金消契約にかかる時間について

金消契約は1~2時間ほどで完了します。

当日は、担当者から重要事項の説明を受け、条件の確認をします。それらに問題がなければ、契約書に署名・捺印をして完了という流れです。

4. 金消契約の注意ポイント

金消契約の当日は、以下の点に気を付けましょう。

  • 適用金利に注意が必要
  • 金消契約時に余計な事は話さない方が良い
  • 住宅を購入する時は資金計画が重要になる

適用金利に注意が必要

適用金利とは、実際に借入者に対して適用する金利のことです。

なぜ、適用金利に注意すべきかというと、金利は毎月変わるため、当初予定していた金利と異なる場合があるからです。

たとえば、4月30日に金消契約を結んだときは金利3.0%だったのに、融資が実行された4月3日には3.1%になっていたとします。

あくまで、借入者の金利は融資実行日(引渡し)の適用金利になるので、このケースだと3.1%になるということです。

自分の状況が変わっていると審査が否決になることも多い

金消契約をする場合にはローンの本申込時と条件が同じである必要があるため注意が必要です。

たとえば、ほかのローンを借り入れたり、転職や引っ越しをしたりと状況が変わってしまうと、本申込はやり直しになります。

また、その場合は金融機関の信頼性は下がっていることがあり、審査否決になるケースも多いです。

そうなると、当然ながら物件は購入できないので売却契約は解除になり、自己責任として手付金は没収されます。

そもそも、そのようなことをすれば「本申込から状況が変わっていない」という、金融機関との約束を破ることになるので絶対に避けましょう。

悪気なく行っていたことが金融機関にとってNGになってしまう可能性があるため、転職や引っ越しは金消の先に延ばすなど状況はなるべく変えないようにしたいものです。

住宅を購入する時は資金計画が重要になる

先ほど解説した適用金利の話は、金消契約から融資実行までの期間だけの話というわけではありません。

そもそも、物件の売買契約時に予定していた金利とも異なる場合があります。

つまり、物件購入時と引き渡し時で資金計画がブレてしまう可能性があるということです。

そのための対策としては、多少金利が上がっても問題ない資金計画にしておくことです。

5. 融資の実行と引き渡しのタイミングについて

融資を受けるまでの流れを以下に整理します。

  • 融資の仮審査
  • 承認後に売買契約や請負契約
  • 契約締結後に融資の本申込
  • 本申込後に金銭消費貸借契約
  • 金消契約後に融資実行

このような流れになるので、最初の「融資の仮審査」から考えると、融資実行までは1~2か月ほどかかります。

また、金消契約の後から融資実行までは早くても2~3営業日かかるので、引渡し予定日直前で金消契約をしてはいけません。

この辺りのスケジュール感は金融機関や不動産会社がコントロールしますが、借入者の立場からも認識しておきましょう。

6. 金消契約後の取り消しは可能か?

では最後に、金消契約後の取り消しについて解説します。金消契約後に取り消すケースはごく稀だと思いますが、万が一のために認識しておきましょう。

金消契約の取り消しについて

結論からいうと、金消契約の取り消しは可能です。

上述したように、ごく稀なケースではありますが、銀行を変更したり、物件の購入自体を取りやめたりするときに起こります。

ただし、以下の費用を負担する可能性がある点は注意しましょう。

  • 取り扱い手数料
  • 担保調査手数料
  • 印紙税

金融機関も手間がかかっていますので、手数料関係は支払いを求められるケースが多いです。

印紙税は、税務署に誤添付申請を出せば後日返金されますが、申請しないとそのまま印紙税も借入者の支払いになるので注意しましょう。

この費用は無駄なお金なので、取り消すことがないよう、金融機関を吟味してから金消契約を結ぶことをおすすめします。

7. 金消契約をよく把握した上で必要な書類等を準備しておこう!

金消契約は、物件購入時の最後の手続きとなります。物件購入の契約という一大イベントを終えても、まだ一連の手続きは完了していません。

金消契約日の日程調整や、書類の準備など、面倒なことも多いので金消契約の手続き関連はきちんと理解しておきましょう。

また、上述した点を参考にしながら、金融機関と不動産会社に最終確認を行うという点も注意が必要です。

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