マンション(アパート)経営はマンションもしくはアパートを購入し、管理会社に建物管理を任せて賃貸することで、入居者がいる限り何もしなくても家賃収入を得ることができる魅力的なものです。
ただ、マンション経営は入るお金だけでなく、物件の管理や修繕、ローン返済などの支出もあります。
もちろん支出>収入になると赤字になり、マンション経営は失敗に…。
今回は「失敗するのが怖い」そんなあなたに、よくあるマンション経営の失敗事例と、その対策について解説していきましょう。
失敗に目を背けるのではなく、どんな失敗があるのかとその対策法について理解しておけば、失敗は防ぐことができるのです。
マンションやアパート経営を検討している方は参考にしてください。
1. マンション経営の失敗事例を紹介
マンション経営で失敗してしまう方の共通点として「物件の選び方や経営のコツを知らない」「他人の話を鵜呑みにする」「他人任せ」というものがあります。
つまり、不動産経営についての知識がないまま、他人任せにした結果失敗している方が大半を占めます。
それでは、よくありがちなマンション経営の失敗事例を5つご紹介しましょう。
①空室が多くて利回りが低くなった
Aさんは不動産会社から営業電話を受けて、価格も安く、「高利回り」という言葉に魅かれ、地方の駅からバスで20分の立地でマンション経営を始めました。
しかし購入した物件は、空室が続き、結果最初に提案された利回りからははるか遠ざかってしまったのです。
結果収支が合わず、Aさんは赤字続きのマンション経営をする羽目に…。
②マンション経営は節税になると聞いたのに…
Cさんは不動産営業マンは「節税できますよ」と聞き、都内のワンルームマンションを購入し、マンション経営をスタートしました。
しかし結果は、節税できた分を含めて毎月5,000円の赤字。
節税は確かに出ているが、むしろお金は減っている…「節税目的」でマンション経営を始めたことが間違いだったとCさんは初めて気づいたのです。
③中古マンションの修繕費で借金がかさむ
Dさんは築年数が経っているものの、格安の中古マンションを購入しました。
ところが、物件はそのままでは人が住める状況ではなく、フルリノベーションを施した結果、その土地の中古マンションの相場価格を少し上回ってしまう結果に…。
もう少しスペックの良い中古マンションを選んでおけばよかったとDさんは後悔しました。
④管理会社に任せきりにしていて…
Eさんは都内でマンション経営を始めました。
築年数もそこまで古くはなく駅からのアクセスも悪くないため、完璧だと思い込み、管理会社に全てを託して何もせず暮らしていました。
しかし時が経つとともに空室がどんどん増えていく有様。
そこで初めて管理会社に理由を聞くと言葉を濁され、入居者募集のサイトを見ても写真もなく、適当な説明文が書いてあるのみでした。
実際に物件を見に行ってみると物件にはひび割れ、共用部分も埃まみれでとても住みたいと思える物件の常態ではなかったのです…。
⑤副業でマンション経営していることがバレてしまった
公務員のFさんは勤務先に内緒でマンション経営を始めて、順調に家賃収入を得ていました。
ある日上司に呼び出され、「副業をしている」ということがバレてしまったのです。
免職は免れたものの、減給処分に。
せっかくマンション経営で得た利益分もプラスどころかマイナスになってしまいました。
結果Fさんは泣く泣くマンション経営から手を引くはめになってしまったのです…。
2. マンション経営の失敗から学ぶ5つの成功ポイント
「不動産経営についての知識がないまま、他人任せにした結果失敗している」ことが失敗の素とは前項でも説明しましたが、
逆に「不動産投資の知識をつけ、すべて他人任せにしない」ことで不動産投資はほぼ成功するでしょう。
前項の失敗事例から見出す、5つの成功のポイントを解説します。
①言われるがまま買うのはNG
マンションを営業マンに勧められるがまま購入するのではなく、以下の基準をもとに物件を慎重に選ぶことが重要。
営業マンは業績を伸ばすのに必死で、あなたの事情を汲み取らず「物件を売らなければ」という気持ちで挑んでくる人が多いかもしれません。
もちろん、買い手側の気持ちを汲んでくれる営業マンもいますが、数字しか見ていない営業マンも中にはいます。
電話などで営業を受けた際は必ず第三者からの判断を仰いだり、自分でも調べ、話を鵜呑みにするのはやめましょう。
②物件探しはマンション経営での重大事項!じっくり吟味しよう
マンション経営の成否を左右するのが何よりも「物件」。
自分で物件の善し悪しを見極められるように、マンション経営に関する知識をつけておきましょう。
物件を選ぶコツを簡単にご紹介します。
まずは予算やターゲットを決めよう
まずは自分がどのぐらいの価格帯で投資をするのかという点と、
予算から独身をターゲットにするのか、ファミリーをターゲットにするのかを決定します。
ターゲットに合った立地と物件を探そう
まずは決めたターゲットに見合うエリアで物件探しをしましょう。
エリアによって、単身者需要が高い、ファミリー層が多いなど、賃貸需要は異なります。
例えば単身者向けだったら都心へ1本で出れて、利便性の高い駅(複数路線が乗り入れているなど)のワンルームや1Kなど、そのエリアの賃貸需要も調査することが重要です。
現地に行ってチェックしよう
物件を検索したら、実際に現地に行ってリサーチしましょう。
物件自体の調査は言うまでもなく、周辺の様子や競合物件の有無などにも目を向けることがポイントです。
実質利回りを計算してみよう
大体広告などに載っている利回りは、物件にかかる諸費用を除いた「表面利回り」で計算されています。
物件を見て、実際にかかりそうな費用も鑑みた「実質利回り」を算出してみましょう。
実質利回りの計算式は (年間家賃収入-年間支出)÷(物件購入価格+購入時の諸経費)×100=実質利回り です。
③キャッシュフローも忘れずに
マンション経営は「節税になる」というのは事実ですが、節税になっても、結局手残りがマイナスになっていてはマンション経営をする意味がありません。
節税よりも「キャッシュフロー」に目を向けましょう。
キャッシュフローとは、お金の流れつまり、物件価格から諸費用を引いた手残りのことです。
中古は思わぬ出費が多いもの
中古マンションは、価格は安くても購入後にかかる修繕(壊れている部分やきれいにしなければいけない部分)に費用がかかる場合が多々あります。
物件の内見時に、修繕しなければいけない箇所をよく見て、修繕費用も多めに計算に入れることが重要です。
④管理の丸投げは厳禁
入居者の募集を始めとして、空室リスクを防ぐには入居者に長く住んでもらうことも必要です。
建物のメンテナンスをはじめ、トラブル対応や家賃回収など、入居者にとっても投資を始めるあなたにとっても優しい管理が大切。
すべてを丸投げにするのではなく自分が「経営者である」という自覚を持ちましょう。
管理会社は慎重に選ぼう
様々な管理会社をネットで比較したり実際に話を聞いた上で、
どの会社が一番信頼できそうか・客付けから退去時の対応まできちんとやってくれそうかを見極めると良いでしょう。
あなたのためにも入居者のためにも管理会社の選定は大事な仕事です。
定期的に物件チェックをしよう
建物のひび割れ・清掃が行き届いているか・共用部分の電球が切れていないかなど、建物の清潔さも入居者づけに直結します。
日頃から管理状況について管理会社とコンタクトを取ったり、物件の状況を自分でも確認することが大切です。
⑤「副業」として不動産投資をしたいなら
副業が解禁されている会社も多い中、副業を禁止している企業は多いです。
副業と認められる範囲内、もしくは副業していることがバレないようにマンション経営を行いましょう。
サラリーマンの不動産投資は副業になる?
「副業」と「投資」は別物として、不動産投資は副業に含められないパターンも多いです。
なぜなら、企業が副業を禁止する理由は「本業に支障が出る」ことを恐れるため。
不動産投資は自主管理さえしなければ、ほぼ何もせずとも家賃収入を得ることができるので、本業に支障は出ませんが、念のため勤務先の副業規定は確認しておきましょう。
公務員が副業したい場合は?
公務員は「国家公務員法」「地方公務員法」によって副業が原則禁止されています。
ただ、不動産投資なら
- 5棟10室以下
- 管理会社に管理委託
- 家賃収入を年間500万円以下に抑える
といった一定の範囲内なら、副業に該当しません。
3. 失敗事例からマンション経営で成功するコツを掴もう!リスク対策はしっかりと
失敗の原因と失敗しないためのポイント、お分かりいただけたでしょうか。
失敗を防ぎながら不動産投資をすることは重要ですが、すべて任せるのではなく、自分で物件選びをしたり、いろいろな人と話して適切な管理会社を選んだりとコミュニケーションをとっていくこと、情報収集も非常に大切です。
手を抜かずにマンション経営ををすることが一番の失敗リスク回避法かもしれませんね。
失敗を回避しさえすれば、マンション経営は家賃収入という、不労所得が得られる魅力的な投資法です。
マンション経営をするメリットやデメリット・リスクについては以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
また、マンション経営についての疑問や不安などはMIRAIMOの無料オンライン相談や無料勉強会をぜひご活用ください。
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