不動産を売却する時には、人それぞれ理由があるでしょう。
たとえば
- 家族が増えたことによる住み替えのための売却
- 経営の悪化による負債清算のための売却
- 不動産投資で優良な物件が見つかったので不動産投資物件の買い替えのための売却
などなど…。
ところで、「不動産の売却理由なんて取引には関係ない」と思っていませんか?
実は、理由によっては取引に大きく影響を及ぼすのです。
また、買主に売却理由を告げなかったために後で大きなトラブルにつながることも…。
今回は、不動産を売却する理由の重要性を解説しましょう。
特に、ネガティブな売却理由であれば、売却前に対策を講じる必要もあるので注意が必要です。
では、不動産売却の理由をランキング形式でTOP5として紹介しますので参考にしてください。
目次
1. 不動産を売却する理由は人それぞれ!
たとえば、不動産を購入する時には、自分や家族の入居用であったり、他人に貸すための賃貸用であったりと人によって様々な理由があるでしょう。
同じように、不動産を売却する時にも様々な理由があります。
一口に売却と言っても、売却理由に応じて売却方法などが異なることもあるのです。
したがって、どのような売却理由があるのかを確認しておくことが重要に。
売却理由の違いを押さえておくことが売却のポイントになるケースもあるからです。
2. 不動産を売却する理由ランキングTOP5
不動産売却には様々な理由があるのですが、その中でもよくある売却の理由があります。
そこで、売却の理由をランキング形式で紹介しましょう。
⑤相続などによるため
たとえば、亡くなった親族などの住宅を相続したようなケースで、既にマイホームを所有していれば、複数の住居は必要ないでしょう。
また、相続税も支払わなければいけません。
したがって、そのような場合には売却してお金に変えるのが一般的です。
相続人が複数いるような場合は、相続人の数に応じて遺産分割しなければいけません。
不動産を複数の相続人で分ける時には、売却により現金化することで分けやすくなるのです。
④現金が必要となったため
長い人生では、様々なリスクを負うことがあります。急に何らかの資金が必要になることがあるかもしれません。
たとえば、病気になったり事故にあったりして、治療費として多額のお金が必要になることもあるでしょう。
また、自営業者であれば経営状況の悪化などにより、清算のための資金が必要になることもあるのでは?
その他にも現金が必要になるケースは多々あります。
不動産を売却すれば、比較的簡単に、まとまった資金を確保することができるのです。
③自分のライフスタイルに合わせるため
ライフスタイルとは、同じ人であっても時の経過に応じて変化します。
たとえば、単身者の頃とファミリーになってからのライフスタイルは違ったものになるでしょう。
したがって、生活の基盤になる住居もライフスタイルに応じて異なるのです。
具体的に言うと、単身者の頃のワンルームでは、ファミリーとしてのライフスタイルを満たすことができません。
そこで、住み替えのために単身者向けの古い物件を売却し、ファミリー向けの新しい物件を購入するのです。
②今が売却しどきなため
不動産売却の成否は、市場の動向が大きく影響を与えます。
同じ物件でも、市場が活発であれば高く売れる可能性が高いのです。
したがって、不動産の売却では、あらかじめ市場の動向をチェックすることが欠かせません。
たとえば、オリンピック景気を期待して高騰が続いていた物件であれば、オリンピック開催後には価格が下落に転じる可能性もあるでしょう。
したがって、高値を維持している今が売却しどきかもしれません。
①更に良い物件に変えるため
不動産投資をしているのであれば、常に有利な物件には目を光らせておく必要があるでしょう。
投資市場は早い者勝ちなので、有利な物件を見つければ、すぐに手を打つ必要があります。
時には手持ちの物件を売却して、その代金で購入することもあるのです。
不動産投資では、運用している投資物件が成功を大きく左右すると言われます。
したがって、優良物件を手にするためには、手持ちの物件を売却するケースが少なくありません。
3. 不動産を売却する上で理由は重要である
なぜ、不動産を売却する時に理由がポイントになるのかを具体的に説明しましょう。
売却理由を明らかにすることは、売主と買主のどちらかにとっても重要になります。
なぜなら、売却理由を知らせないことで不利な立場に陥るのは買主だけではないからです。
不動産購入者は売主の売却理由を知りたがる
たとえば、あなたが買主だとしましょう。
とても優良な物件なのに驚くほど低価格の物件が売れ残っていれば、すぐに購入しますか?
売れ残るには理由があるはずだと考えるのが一般的でしょう。
理由を知らずに飛びつくのはリスクが高いと言えます。
安さの理由が建物の欠陥の場合、その欠陥が了承できる範囲であれば納得して購入することができるでしょう。
売却時の理由を隠したり、ウソをつくと不利になる可能性がある
買主の購入意欲を低下させるような理由は伝えたくないでしょう。
しかし、売却理由を隠したり、ウソをついたりすることで、売主に不利になるケースがあるのです。
具体的には、建物の瑕疵(欠陥)を隠していれば、担保責任を負う可能性があります。
また、「心理的瑕疵」と呼ばれる自殺や殺人などがあれば告知しなければいけません。
隠していると契約を解除される可能性があるのです。
したがって、知っていれば購入しないかもしれないという理由は伝えなければいけないということになります。
不動産売却理由を明確にして自分を守る
不動産売買では、高額なお金が動きます。
したがって、トラブルが起こると損害賠償の支払いや契約の解除などのリスクが生じるでしょう。
いずれのリスクも売主のメリットにはなりません。
不動産売買では、売却理由を明確にすることで自分を守ることがポイントになります。
「売れないから」や「売値が下がるから」などの理由で告知しないと、後日大きな代償を支払わなければならない可能性が生じるのです。
4. 売却時の理由を伝える際に注意したい3つのポイント
不動産の売却理由を買主に伝えないことでリスクを負いたくはありません。
しかし、買主には、どのように伝えれば良いのでしょうか?
そこで、売却理由を伝える際に注意したい3つのポイントを具体的に紹介します。
①問題になる理由がある場合は必ず不動産会社に伝える
買主にとってネガティブになりそうな問題は、必ず不動産会社に伝えておきましょう。
最近は、物件について「告知書」により状況を明らかにする傾向が強まっています。
あらかじめ、事実を記載することで担保責任を負わないようにするのです。
不動産会社に伝えるといっても、不動産の専門家でなければ何を伝えれば良いのか分からないでしょう。
そこで、書面によりトラブルになりそうな部分をあらかじめチェックしておくというスタイルです。
②問題点は値引きで対応する
瑕疵などの問題点は、値引きにより対応することもできます。
物件に欠陥があったとしても、そのぶん価格が安くなるのであれば購入する買主もいるでしょう。
欠陥を隠していて、後でトラブルになれば、お金だけではなく様々な手間もかかります。
問題点を隠すことは、リスクが多すぎると言えるでしょう。
瑕疵などがあれば、あらかじめ明らかにして値引き材料にすることで、両者にとってトラブルのないスムーズな取引が可能になるのです。
③近所トラブル等も不動産会社に伝える
近所トラブル等も不動産会社に伝えておくほうが無難です。
買主に伝えるかどうかは、不動産会社の判断に任せるのが一般的でしょう。
なぜなら、近所トラブルは必ずしも買主に伝えなければいけないトラブルとは言えないからです。
たとえば、売主に問題があって近所トラブルになっているのであれば、あえて買主に伝える必要はありません。
売却によりトラブルの元である売主がいなくなれば、放っておいても解決する可能性が高いからです。
5. 不動産の売却時に伝えた方が良い理由
そもそも、買主に売却理由を伝えたくないというのは、伝えることにネガティブなイメージがあるからでしょう。
しかし 、理由を伝えることが必ずしもマイナスに作用するとは限りません。
そこで、買主が理由を知ることのメリットを説明しましょう。
個人のネガティブな事情は伝える必要はない
たとえば、事業の失敗や住宅ローンが支払えなくなったと言うような個人的な理由を正直に伝える必要はありません。
なぜなら、ネガティブに対応すると買主に足元を見られ、値引き交渉を迫られる可能性が生じるからです。
個人的な事情は、物件自体に関係ないのが一般的でしょう。
したがって、個人的な内容であれば、ネガティブな問題を買主に説明する必要はありません。
伝えなければいけない売却理由とは
不動産の売却では、買主に伝えておかなければならない売却理由を、あらかじめ確認しておく必要があります。
なぜなら、買主に伝えなければならない内容を隠しておくと、後日トラブルが発生する可能性が高いからです。
そこで、買主に伝えておかなければいけない売却理由を紹介しておきましょう。
周辺環境に問題がある
周辺環境に問題があるため売却するのであれば、伝えなければいけない理由になるでしょう。
たとえば、物件が国道沿いにあるため、交通量が多く住環境が悪いので売却するようなケースです。
周辺環境の良し悪しは、売主だけではなく、買主にとっての購入の決め手にもなることは言うまでもありません。
健康に被害がでる可能性がある
たとえば、北向きのため日当たりが悪く、健康に何らかの被害がでる可能性があれば伝えておきましょう。
ベッドの位置や風通しなどについて、アドバイスする程度のフォローで構いません。
建物に瑕疵がある
雨漏りやシロアリ被害などの瑕疵があれば、必ず伝えておかなければいけません。
瑕疵を隠して売却すると、後日「瑕疵担保責任」という損害賠償を負う可能性があります。
瑕疵については、あらかじめ不動産会社と相談することで対策を講じておきましょう。
近所トラブルがある
ケースに応じては、近所トラブルも伝えておかなければいけない理由があります。
トラブルの原因が売主であれば特に問題ないのですが、近所の住人に原因があれば買主が被害を受ける可能性があるからです。
事故や事件がおきた物件である
事故や事件が起きた物件であれば伝えなければいけません。
「心理的瑕疵」とされる自殺や殺人などのあった「事故物件」などのケースです。
事故物件の場合も、あらかじめ不動産会社と相談して対策を講じておきましょう。
マイナス点は対策を考えて伝える
売却についてのマイナス点は、対策を考えて伝えることがポイントになります。
買主にマイナス点だけを伝えると購入意欲が減退しますが、併せて対策も伝えることで一定のフォローができるのです。
6. 売却理由を伝えるタイミング
売却理由が、買主の購入判断に影響を与えることが少なくありません。
したがって、買主に売却理由を伝える時は慎重にしなければならないのです。
当然、売却理由を伝えるタイミングにも注意が必要でしょう。
あらかじめ不動産会社に伝えておく
不動産会社に仲介を依頼すると、売主に代わって不動産会社が買主と交渉をするのが一般的です。
したがって、売却理由についても、あらかじめ不動産会社に伝えておくことになります。
不動産会社が買主に売却理由を説明するのです。
不動産会社は取引のプロなので、経験から買主の購入意欲の減少を緩和させるような話術があるというのも不動産会社を間にはさむ理由です。
買主にネガティブな内容を伝えるのは、不動産会社に任せるほうが無難だと言えます。
買主が内覧に来た時は注意が必要
不動産売買では、物件に興味を持つと内覧により実物を確認します。
売主と買主が初めて顔を合わせることになるのです。
内覧では、買主が売主に対して直接質問をしてくることがあるので注意が必要でしょう。
売却理由を聞かれることもあるので、ネガティブな内容があれば、あらかじめ不動産会社と説明内容を打ち合わせておいてください。
内覧では第一印象が大切なので、前向きに話をするのが原則です。
7. 不動産売却理由は事前に明確にしておこう
不動産の売却理由には、必ず買主に伝えなければならない内容があります。
特に、「雨漏りやシロアリ被害などの瑕疵」「近所トラブル等」「自殺や殺人などの事故物件」であれば、買主の購入意欲に大きく影響するでしょう。
売却理由は、あらかじめ明確にしておいてください。
ネガティブな売却理由であれば、仲介する不動産会社と相談して対策を講じておくのです。
なぜなら、売却理由が取引のポイントになるケースが少なくないからです。
MIRIAMO運営元の株式会社スマミンでも、不動産の売却に関してのご相談を受け付けています。
MIRAIMOの公式LINEアカウントにご質問いただければスマミンの不動産投資コンサルタントがお答えしますのでお気軽にご利用ください。
MIRAIMO公式アカウント友だち登録