給料が思うように上がらず、公的年金は年々支給金額は減額されるなど、定年後の生活資金をどうしようか悩んでいる方も多いと思います。
昨今のマイナス金利などの金融政策により、サラリーマンでも不動産投資ローンを組めるようになったことで、老後の資産運用のひとつとして不動産投資に注目が。
今回は、定年後にゆとりある生活を送るために、不動産投資で成功するためのポイントをご紹介します。
また、定年後や定年近くから不動産投資を始められるか?という点についても解説しましょう。
資産形成として、不動産投資を検討している人は是非参考にしてください。
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目次
1. 定年後の資産形成として不動産投資は有効!
不動産投資は、不動産を購入して賃貸することで収益を上げる投資。
不動産投資の場合は売買を繰り返して利益を出すという投資手法もありますが、定年後の資産形成として不動産投資を行う場合は、賃貸経営で収益を狙う投資の方が向いています。
融資を使えるので少ない自己資金で大きな投資ができ、毎月入居者から受け取れる賃料からローン返済できるため、不動産投資は定年後の資産形成として有効な投資法といえます。
他にも不動産投資には次のようなメリットがあります。
- 給与所得以外に不労所得を得ることができる
- 管理は管理会社に委託することで手間がかからない
- 実物資産なのでインフレに強い
50代を中心に不動産投資の人気が高まっている
50代から資産形成を始める場合に一番怖いのは、せっかく貯めたお金を減らしてしまうこと。
株式投資や投資信託をやってみたけど思ったような効果が出ないと感じている方が多く、資産形成を考える50代の間では着実に資産形成できる不動産投資が人気。
マイナス金利などの金融政策の影響で低金利が続き、これまで資金調達の難しかったサラリーマン投資家にも金融機関が積極的な融資を行い、ここ数年は不動産投資ブームに!
不動産投資は相続対策にもなる
不動産投資は、相続税対策にも有効。
財産が多ければ多いほど相続税が増えるため、多くの財産を持っている人は相続税対策をした方が良いでしょう。
現金の相続税は時価ですが、不動産で所有していると相続税評価額は80%まで下がり、貸付用の土地だと50%まで下がることも。
場合によっては数百万円の節税になることも。
相続人のためにも相続税対策をした方がお得になる場合が多いため、不動産投資をする人も増えています。
2. 定年後に備えるための不動産投資で成功するためのポイント
昨今の年金支給額の減額を理由に、定年後を見据えて資産形成を始める人が増加しています。
中でも、仕事をしながら、リスクを抑えめにコツコツと資産形成ができる不動産投資が人気に。
ただし定年後のリスクに備えるためには、ポイントを押さえて投資をしなければいけません。
安定した収入を得ることに重点を置いて、投資するエリアを選ぶ
定年後の資産形成で不動産投資を行うなら、「安定して長く収入を得る」ということに重点を置いて、投資物件を購入しなければなりません。
「安定して長く収入を得られる物件」というのは、入居者が絶えない物件。
具体的に入居者が絶えないためには、どんなエリアを選ぶべきかご紹介しましょう。
一都三県(首都圏)
投資用物件を購入するなら、東京を中心とした首都圏を選ぶのがおすすめです。
首都圏は今後も当分の間は人口増加が見込めるため、空室で家賃収入が途切れるリスクを抑えることができます。
不動産投資では人口の流れを見ておくことも重要と言えるでしょう。
駅近
首都圏以外に、根強い需要があるのが「駅近」かどうかということ。
駅から近いという理由で資産価値が高くなりますし、駅からの徒歩分数で賃貸を決める人も多いためです。
安定性を求めるなら駅から徒歩7分以内といったように、駅近で絞った方が無難です。
60歳~65歳までのローンの完済を目指して、繰り上げ返済を行う
不動産投資ローンは60歳~定年を迎える前、65歳までの完済を目指すことをオススメします。
ローンを完済すれば、万が一空室になってもローンの返済で家計を圧迫することはありませんし、売却しても良いからです。
また、ローン返済がないと、家賃収入は丸ごとあなたの手元に入ってくるため(管理費や修繕費を除く)、定年後の個人年金としても旨味を感じることができます。
定年前にローンを完済するためには、ローンを組む際に、毎月の収入と返済額・借入期間のバランスを考えておく必要があり、
ボーナスなどで余裕が出た際は繰り上げ返済を行うことで、定年前のローン完済は難しいものではなくなるでしょう。
定年後も不動産の管理費・修繕費を積み立てておく
ローン完済後も、不動産投資では管理費・修繕積立金・税金といったランニングコストがかかってくることは忘れないようにしましょう。
家賃収入を全て生活費に費やすのではなく、月額家賃の4分の1(25%)ほどを目安として積み立てておくと安心です。
3. 定年後や定年近くになって不動産投資は始められる?
不動産投資を始めるにはある程度の自己資金が必要です。
特に50代で不動産投資を始める場合は、融資期間が短くなったり、融資金額が抑えられることが多くなるので、自己資金はある程度必要。
では、実際にはどのくらいの自己資金があれば不動産投資を始めることができるのでしょうか。
定年後の不動産投資に必要な予算(自己資金)
例えば、金融機関に物件価格のすべてを融資(フルローン)してもらえたとしても、仲介手数料や登記費用などでワンルームマンションで物件価格の約10%、一棟アパートで約8%程度。
金融機関によっては、諸経費も出してくれるオーバーローンもありますが、金利が高いなど条件は悪くなります。
では、実際に物件を購入する際にどれくらい資金が必要なのか、5,000万円の物件、7,000万円の物件でシュミレーションしてみましょう。
5,000万円の物件の場合
5,000万円クラスとなりますと多くは一棟アパートへの投資。
例えば、5,000万円の新築アパートを購入する場合に必要な経費は下記の通りです。
必要な項目 | 金額 |
仲介手数料 (物件価格の3%+6万円)×消費税 | 168万円 |
契約書に貼る印紙代 | 2万円 |
登録免許税+司法書士の手数料 | 80万円(手数料は司法書士によって変わります) |
不動産取得税 | 45万円(固定資産税評価額によって変わります) |
固定資産税日割り分 | 10万円(物件ごとに変わります) |
火災保険 | 50万円(物件ごとに変わります) |
合計 | 355万円 |
融資をフルローンで受けられる場合は、355万円ほどの初期費用が必要になります。
後は融資金額によりますが、融資割合が物件価格の90%しか出ない場合だと、プラス500万円必要になりますので合計で855万円必要に。
7,000万円の物件の場合
7,000万円の新築アパートを購入する場合に必要な経費は下記の通り。
必要な項目 | 金額 |
仲介手数料(物件価格の3%+6万円)×消費税 | 233万円 |
契約書に貼る印紙代 | 6万円 |
登録免許税+司法書士の手数料 | 100万円(手数料は司法書士によって変わります) |
不動産取得税 | 60万円(固定資産税評価額によって変わります) |
固定資産税日割り分 | 15万円(物件ごとに変わります) |
火災保険 | 80万円(物件ごとに変わります) |
合計 | 494万円 |
融資をフルローンで受けれる場合は、494万円で物件を購入することが可能。
後は融資金額によりますが、融資割合が物件価格の90%しか出ない場合だとプラス700万円必要になりますので、合計で1,194万円必要な計算に。
新築アパート投資であれば、50代から始めてもある程度キャッシュフローが出て投資効率も非常に良い投資。
ワンルーム投資の場合は、戸数が少なくキャッシュフローが出ず、投資スピードも遅くなってしまうので50代から不動産投資を始めるなら新築アパート投資がおススメ。
定年間近や定年後に金融機関から融資を受ける場合、長期ローンは厳しい
金融機関が融資をするにあたり、融資額・融資期間・金利といった条件は、収入や勤務先、所有資産といった申込者の属性と物件の評価で決まりますが、融資期間は年齢も関係します。
一般的な金融機関では、75歳~79歳を完済期日として融資期間を決めますので、55歳であれば最大24年。
長期的にローンを組むことは難しく、月々の返済負担が増えてしまう可能性が大きいでしょう。
例えば、5,000万円で利回りが7%のアパートを購入したとすると(運営費・税金等は考慮しない)
年間の収入は350万円。
仮にフルローンで融資が受けれたとして金利3%で融資期間が24年の場合で月々の返済は243,754円となり、年間で292万円の返済となり、これが20年になると年間332万円の返済です。
24年で組めれば58万円程度のキャッシュフローがありますが、実際にはこれに運営費や税金が掛かりますのでもう少しキャッシュフローは減ります。
そのため、50代で不動産投資を始める場合は、もう少し頭金を入れて年間の返済額を減らす方が安全性はアップ。
例えば、1,000万円の頭金を入れた場合、融資金額4,000万円・金利3%・24年の場合で234万円、20年でも266万円となり、キャッシュフローは増加。
不動産投資は、早めに始めることと自己資金を出来るだけ準備することでより安全な投資が可能になります。
返済計画をきちんと組み立てる
不動産投資を50代以降に始める場合は、融資期間が短くなる為どうしても年間の返済が増えるので通常よりもリスクは高くなります。
そのため、自己資金を使いたくないからといってフルローンを組んで年間の返済額が増えてしまうと、運用期間中に空室が増えたり、空室期間が長引くと途端に返済に困ることに。
不動産投資でローンを利用する際には、きちんと無理のない返済計画を組むことが重要です。
4. 不動産投資で定年後の明るい未来をつかむ
定年後に備えた資産運用は、融資を受けられれば少ない自己資金で始めることができ、返済も賃料から行うことができる不動産投資がオススメ。
しかし、キャッシュフローが出ると言っても、リスクを考え返済計画はきちんと組み立てることは重要。
アパート投資を成功させ、退職後に安定した収益、余った時間を利用してアパート経営。50代からでも資産形成は遅くありません。
まずは第一歩を踏み出しましょう。
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