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不動産投資で破産してしまう原因とは?|自己破産を回避する方法を解説!

不動産投資は株式やFXなどと比べれば、比較的安全な投資と言われています。

比較的安全と言っても、投資なのでリスクは必ずあり、中には破産する人も。

しかし破産はめったに起こるものでなく、注意をすれば必ず防げるものです。

この記事では「不動産投資に興味はあるが、失敗が怖い」という人のために自己破産の原因とその回避方法について解説しましょう。

目次

1. 不動産投資で破産に追いやられるワケ

不動産投資で破産に追いやられるワケ 不動産投資において破産とは、金融機関へのローン返済が不可能になり物件を売却しても赤字しか残らないような状態を言います。

不動産投資には、空室や滞納・災害・金利上昇などさまざまなリスクがあります。

リスクが現実のものとなった時には、貯蓄や給与などの自己資金で補ってローン返済することに。

自己資金が十分にあれば当面は返済できるでしょうが、自己資金が底をつくとローンの返済が滞るようになります。

金融機関が何度も督促をしても返済ができない場合には、金融機関は担保物件を売却してローンを回収することに。

それでも負債額が売却益を上回ってしまうと、もうどうしようもありませんよね。

このようなプロセスで、自己破産が発生するわけです。

不動産投資で破産してしまう人の割合

不動産投資で破産する割合は1%にも満たないと言われています。

破産してしまう人の特徴は「事前準備・計画なしに不動産投資を始めた」ことです。

不動産投資の基礎的な知識をつけることはもちろん、良い物件や不動産会社を選べば、破産どころかしっかりとキャッシュフローを出すことができるでしょう。

破産者の現状について

5、6年ほど前の不動産投資ブームにより多くの人が不動産経営を始めましたが、過当競争もあり、現在は経営状態が悪い物件が数多くあります。

また相続税対策で不動産投資を始めたが、空室だらけで金融機関への返済を給料から返済しているという例も。

借金を垂れ流しにしているといずれ返済不能となり、破産する羽目になってしまうので直ちに対処する必要があります。

2. 不動産投資で失敗して破産する理由に多い原因

不動産投資で失敗して破産する理由に多い原因

不動産投資ではさまざまなリスクがありますが、破産する原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

高額な不動産投資物件を購入した

十分な自己資金を持たないで高額な物件を購入してしまった場合には、空室や滞納が目立つようになると、キャッシュフローが回らなくなります。

自己資金が少なくてもしばらくの間は補うこともできるでしょうが、問題点が解消できない時にはローン返済が不能に。

融資の際に金融機関から希望金額を借りられたと言っても、それが必ずしも返済可能額とは限りません。

したがって不動産物件を購入する際には、じっくりと物件選定をすることと自己資金を十分用意することが大事です。

不動産投資を運営する資金が足りなくなった

不動産経営では退去者が出た場合には部屋の補修をせねばならず、10年に一度は外壁や屋根の塗装が必要になります。

そのため十分な自己資金を用意していない場合には、資金が足りなくなることも。

資金不足になると、修繕ができなくなったりローン返済が不能になったりします。

このような事態に対処するためには、不動産投資を始める際に修繕や減価償却時期などの計画と、自分の結婚や退職などのライフプランをマッチさせ、いつ資金が必要になるか立案するなどの資金計画を立てることが重要。

減価償却期間が終わり、税金が上がったことにより対応できなくなった

不動産投資における課税対象額は、家賃収入から経費や減価償却費を引いたものです。

したがって減価償却額が大きければ帳簿上赤字にでき、課税対象額を大幅に減額することが可能。

但し減価償却は、築年数と耐用年数により経費に計上できる期間が定まっています。

減価償却期間を過ぎると、不動産所得が一気に増えローンの支払いができなくなることも。

資金計画を作成する際に、減価償却期間がいつ終わるのかということを加味しなければなりません

黒字倒産によるもの

家賃収入が順調でも、お金を払うタイミングによっては現金が足りなくなり、黒字倒産することもあります。

例えば退去の時の補修費用や屋根・外壁などの修繕費用がかかり、資金繰りが悪化しローンの支払いができなくなることも。

また金利が上昇したり、上述の減価償却の終了によって税金が増加することでもキャッシュフローは悪化します。

このような事態に対応するためには、できるだけ余裕資金を作っておくことおよび資金繰り表によりキャッシュの流れを把握しておくことが必要です。

自然災害等によりどうしようもなくなった

地震や大雨・火災などの災害はいつ起こるかわかりません。

建物や設備に損害が出た場合には補修費用が掛かり、資金が足りなくなることも。

これに対応するためにはあらかじめ火災保険や地震保険にきちんと加入しておくこと、自己資金を充実させておくことが重要です。

また築古物件を所有している場合には、早めに売却するなどの対応も必要でしょう。

収益性が見込めない物件を購入した

収益性のある物件を購入しても、環境の変化により儲からない物件に変わることもあります。

交通の便が悪化したり、周辺に競合物件ができたり、入居者が勤めていた会社が移転したりなどさまざまなことで不採算物件になることはよくあります。

余裕資金を持たず購入資金のほとんどをローンで賄った場合には、返済できず破産することも。

3. 自己破産の回避策を紹介!

自己破産の回避策を紹介!ここまで述べたような自己破産は何としても避けたいですよね。

対策を講じておけば、不動産投資で破産に追い込まれるような事態にはなりません。

つぎに自己破産を回避する方法について解説します。

不動産投資によるリスクを把握して回避策をたてる

不動産投資には空室リスク・家賃滞納リスク・家賃下落リスク・災害リスク・物件価格下落リスク・金利上昇リスクなどがあります。

どんなリスクがあるかを把握予測して、あらかじめ対策を立てておくことが必要です。

関連記事不動産投資のリスク10種類とリスクヘッジ方法を解説|失敗を防ぐための圧倒的な秘訣

2023.10.01

不動産投資には色々な経費がかかることを把握しておく

不動産投資にはさまざま費用が掛かります。

その経費は毎年平均して発生するのではなく、費用項目によってばらつきがあります。

管理会社に支払う手数料や管理費・固定資産税などは平均して発生しますが、建物や設備の修繕費用・退去の際の補修などは、発生時期がまちまち。

特に減価償却費は、耐用年数や築年数によって金額が大きく異なります。

それぞれの費用項目の発生時期と金額を知ることは、キャッシュフローを安定させる意味で大変に重要。

返済後の利回りも知っておく必要がある

不動産投資の利回りは次の3つがあります。

利回り 計算式
表面利回り 経費を加味しない満室想定時の利益率。
表面利回り=年間収入÷物件価格×100
実質利回り 経費を加味した利益率。
実質利回り=(年間収入-経費)÷(物件価格+購入時の経費)×100
返済後利回り 実質利回りに「ローン返済額」を加えた利益率
返済後利回り=(年間収入-経費-ローン返済額)÷(物件価格+購入時の経費)×100

一般的には表面利回りや実質利回りがよく利用されますが、ローン返済額が加味されておらず正確な利回りを表していないと言えます。

一方、返済後利回りは、負担が大きいローン返済額を加味して算出するので、手元に残る利益をより正確に計算可能。

返済後利回りは最低でも2%以上は必要とされています。

ローンの借り換えを頭に入れておく

不動産を購入した時のローン返済の条件は、変更できる場合があります。

その一つの方法が、借り入れている金融機関をそっくり変えてしまう「借り換え」。

低金利のローンに借り換えることにより、利子負担を減らし返済額を軽減できます。

但し借り換えにより全ての人が、返済総額を減らせるとは限りません。

借り換えによりメリットがあるのは次のような場合。

  • 金利差が1%以上あること
  • ローン残高が1,000万円以上あること
  • 返済期間が10年以上あること

借り換えに必要な手続きと費用

なお借り換えに際しては、下記のような費用や手続きが必要になることも覚えておかねばなりません。

◎現在の住宅ローンを完済する手続き

  • 繰上返済手数料 数千円~3万円程度
  • 抵当権抹消費用 2万円程度

◎住宅ローン新規手続き

  • 保証料 3~5万円または融資額の2.16%
  • 事務手数料 5万円程度
  • 抵当権設定費用 10万円
  • 印紙税 2万円

なお、金額は都市銀行やノンバンクなどにより大きく異なります。

家賃収入でローン返済が出来ない状況は危険だと把握しておく

毎月の家賃収入で、ローンが返済できない場合、つまりキャッシュフローがマイナスの状況は大変危険です。

しばらくは自己資金や給与収入などで返済できても、そう長く続けられるものではないでしょう。

空室が増え、返済が難しくなった場合には、思い切って物件を売却することも要検討。

早めに売却をすれば、自己破産せずに済みます。

4. 不動産投資によるローン滞納の注意点

不動産投資によるローン滞納の注意点 返済ができずローン滞納が続く場合の注意点を解説します。

ローンを滞納し続けるとどうなるのか?

ローンを滞納すると、金融機関は何度も督促をします。

しかし督促してもローン返済がない場合には、金融機関は最終的には物件を競売に掛け貸したお金を取り戻します。

競売にかけられるまでの流れ

滞納し競売にかけられるまでの流れは、次の通りです。

滞納して1~3ヵ月目 金融機関は初め電話で督促し、滞納が続くと督促状を送付
滞納して4ヵ月目程 債権者が金融機関から保証会社に変更になり、ローンを一括返済するようにという書面が届く。(代位弁済)
債務者は一括返済することはまずできないので、任意売却の手続きをする。
滞納して5ヵ月目程 任意売却手続きを行わないと、競売決定通知書が裁判所から送られ強制的に競売が開始される。

競売によるリスク

競売に掛けられると、信用情報に記載され、売却価格も相場を下回る価格となってしまいます。

信用情報に残ってしまう

金融機関からの融資を返済できなかったという記録は、信用情報に記載されることに。

信用情報に記録が残ることにより、今後金融機関から融資を受けたり、クレジットカードを作ることが難しくなるでしょう。

物件売却価格は相場を下回る

競売になると、物件の内覧ができず優良物件いう認識もなくなり、高い値段では売れません。

安い値段でしか売れないのでは、借金を完済できず借金を背負ったままということになるでしょう。

したがって競売は避けなければならず、任意売却の手続きをする必要があります。

任意売却とは

不動産を売却する場合には、ローンを完済し抵当権を抹消する必要があります。

任意売却とはローンの完済をしないまま、金融機関に抵当権を抹消してもらい売却すること。

しかし任意売却は簡単ではないので、通常信頼ある不動産コンサルティング会社に相談し手続きをします。

任意売却には、競売より高く売れ借金を少なくできるというメリットがありますが、信用情報に記録は残ることに…。

関連記事任意売却物件は不動産投資で有効なのか?|メリットやデメリットを詳しく解説!

2024.03.22

5. 負債が残ってしまった場合の対処法

負債が残ってしまった場合の対処法 金融機関への返済ができず、負債が残ってしまった場合の対処法について解説をします。

早めに任意整理をする

株式などの金融商品への投資は、景気の変動や運用の失敗などにより一気に経営状態が悪化します。

一方不動産投資では、空室の増加やコスト増などによりキャッシュフローが悪化し、徐々に経営が苦しくなることに…。

このような状態になるとなかなか挽回も難しく、早めに損切をして債務を整理することが重要。

自己破産でなく任意整理できれば、債務についての費用も少なく抑えられるはずです。

個人再生で自己破産を回避する方法がある

個人再生は、債務を返済できない場合に裁判所に申し立てる債務整理法です。

個人再生が認められれば、債務を1/5程度に減額され原則3年間分割して返済でき資産を維持できるのもメリット。

また自己破産と異なり、住宅を手放さずに済むのも大きな利点です。

しかし個人再生を利用するには次の要件を満たす必要があり、費用も掛かり手続きも煩雑になります。

  • 債務総額が5,000万円未満(除く住宅ローン)
  • 継続的に収入を得る見込みがある
  • 債権者の数および債権額において2分の1以上の同意が必要

自己破産は最終手段にとっておく

自己破産をすればすべての債務が免除されますが、次に述べるようなデメリットがあります。

  • 高価な財産を処分しなければならない
  • ブラックリストに10年間登録される
  • 自己破産が官報に載る
  • 免責不許可の場合,破産が地方自治体に通知される
  • 手続中は公的な資格の仕事に就けない
  • 手続中は住居を自由に移転できない
  • 手続中は郵便物が破産管財人により開封される

したがって極力自己破産は避けるべきでしょう。

6. 悪徳業者により自己破産に追いつめられるケースもあるので注意

悪徳業者により自己破産に追いつめられるケースもあるので注意 不動産会社の中には、自社の利益しか考えず物件を紹介してくる悪徳業者もいます。

そのような業者と取引をすると、利益が出ない物件を購入し最悪の場合には自己破産せざるを得ないことに。

悪徳業者に引っかからないためには、不動産投資について不断の勉強をして知識を高めておかねばなりません。

ニュースでも有名なサブリース問題

近年悪徳業者から、サブリース契約を勧められたというトラブルが続出しました。

サブリース契約とは、不動産会社がオーナーから物件を一括で借り入れ入居者に転貸すること。

オーナーは空室の有無にかかわらず、一定の家賃が保証されるばかりでなく、さまざまな業務からも解放されるのがメリット。

悪徳業者の手口は、「30年間一括で借り上げ家賃を保証します」などと投資家を勧誘。

しかし空室が発生し家賃が下がったり、儲からないとみれば契約途中で契約を解除されることも。

オーナーは物件を売却せざるを得ないばかりか、自宅をも手放さなくなることもあり得ます。

新たな手口で被害者が増えている

悪徳業者の手口はさまざまあるので、うますぎる話には乗らない方が無難。
次のような場合には、特に気を付けましょう。

おとり広告

安い優良物件を宣伝し、投資家から連絡があった時にはその物件は売れていて、他に同じような良い物件があるとだまして紹介。

クーリングオフに応じない

契約を締結した場合に、一切クーリングオフには応じないという悪徳業者も。

しつこい勧誘に遭い契約書にサインをしたというような場合には、クーリングオフができます。

利回りが良いことを強調

極端に利回りが良いことを強調し、契約締結を強要する悪徳業者も。

20%以上の利回りを提示された場合には、特に気を付けなければなりません。

7. 不動産投資で破産しないためにリスクを把握し、知識を身につけよう!

不動産投資で破産しないためには、投資について不断の勉強をして知識を身につけることです。

不動産投資の知識があれば、物件の良し悪しや不動産会社を見極めることも可能。

なおご所有の不動産でお悩みがあれば、MIRAIMOのオンライン無料相談をご利用ください。

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