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賃貸併用住宅の購入で失敗しないための注意点とメリットデメリットを紹介!|投資としては有効なの?

賃貸併用住宅の購入が注目されています。

住宅に賃貸住宅をプラスするという発想は、とてもお得なような気がしますよね。

店舗併用住宅のように通勤などの手間がなく、自宅で仕事ができるので便利であるというのと同じようなお得感です。

 

ところで、実際に賃貸併用住宅を購入するとしたら、何か気をつけることはないのでしょうか?

たとえば、自宅として利用する方がよいのか、それとも不動産投資として利用する方がよいのか気になるところです。

今回は、自宅に賃貸住宅をセットすることのメリットやデメリットをご紹介します。

実は、注意しなければならないことはありますが、対策を講じることができれば自宅が欲しい人には効果的な購入方法といえるのです。

目次

1. 賃貸併用住宅って何?

賃貸併用住宅とは、自宅と賃貸住宅をひとつにした建物のことです。

具体的には、1階部分を賃貸住宅にして2階部分を自宅にするなど、一戸の建物を自宅スペースと賃貸スペースに分ける建築スタイルになります。

身近なものとして「店舗併用住宅」については見聞きしたことがあるのではないでしょうか?

たとえば、店舗併用住宅は1階部分を店舗にして、2階部分を自宅にしているケースが多いのですが、賃貸併用住宅とは店舗併用住宅の賃貸住宅版といえる建物です。

2. 今、賃貸併用住宅が注目されているのは何故か?

現在、自宅用としても投資用としても注目されている賃貸併用住宅のメリットをご紹介します。

マイホームとして賃貸併用住宅が注目されるのは?

住宅を建てるときには銀行ローンを利用するのが一般的でしょう。賃貸住併用宅であれば、家賃により住宅ローンの返済ができます。

ケースによっては、自宅を建てるのに自分でお金を払う必要がないという点が注目されているのです。

投資用として賃貸併用住宅が注目されるのは?

自宅として使用する部分の面積が5割以上であれば、住宅ローンが利用できるという点も注目されています。

そもそも、投資用の物件には住宅ローンが利用できません。アパートローンなど金利の高いローンを使用しなければならなのです。

3. 賃貸併用住宅のメリットやデメリット

自宅用や投資用として注目されている賃貸併用住宅。では、メリットばかりでデメリットはないのでしょうか?

賃貸併用住宅のメリットとは?

一番のメリットは、家賃で住宅ローンの返済ができることでしょう。

その他にも、低金利の住宅ローンを利用できるというのもポイントになります。

さらに、子どもが大きくなれば賃貸住宅の一戸に住まわせるなど生活の変化に合わせやすいこともメリットのひとつです。

賃貸併用住宅のデメリットとは?

戸別にキッチン・バスなどの設備が必要になるため建築費用が高くなります。

また、建物に自宅が含まれているので、面積あたりの収益性が悪く利回りの悪い投資物件といえます。

さらに、1つ屋根の下で暮らすので、入居者トラブルの影響を受けやすくなるのです。

また、売却を考えるときに売りにくいというデメリットがあります。賃貸併用住宅に「実際に住みたい」というオーナーの需要が少ないためです。

4. 賃貸併用住宅を購入する上で気を付けたい注意ポイント

メリットばかりが注目されやすいのですが、購入するときに注意しなければならないポイントをご紹介しましょう。

マイホームであっても、集合住宅である事を忘れてはいけない

感覚としては、一戸建て住宅に住んでいるというよりも集合住宅の一戸に住んでいるという意識が大切です。

一戸建てであれば、それほど周囲を気にしない生活ができますが、賃貸していれば上下階に他人が住んでいることになるので、防音対策など十人への配慮が必要になります。

収支計画は現実的な計画が必要になる

中古アパートの購入であれば既に入居者がいることもあり、比較的収支計画を立てやすいのですが、新築だと家賃から設定しなければなりません。

周辺相場や不動産業者からの情報をもとにした現実的な計画が必要です。

サブリース契約には注意が必要

サブリース契約とは、不動産会社が大家さんから賃貸住宅を借り上げて入居者に貸し出す、いわゆる「又貸し」のことです。

不動産会社が大家さんに代わって住宅の運営管理をしてくれる上に、空室に関わらず家賃も安定して入ってくるといったシステムの表面的な内容を一見すると安心して任せられるような気がしてしまいます。

しかし、借主にあたるサブリース会社は法律で守られているので要注意です。

家賃保証としながらも入居者が見つからなかったり、家賃相場が下がれば家賃を減額したり、中途解約ができなかったりというトラブルが少なくありません。

関連記事サブリースとは?仕組みやサブリース契約をするメリットデメリットを徹底解説

2023.11.12

物件の管理やメンテナンスは管理会社にお願いする

大家さんと賃借人が同じ建物で暮らしているため、管理や修繕を大家さん自身で行なうことが多いのですが、やはり管理会社に任せるのが無難でしょう。物件の管理には、入居者の募集や修繕以外にもクレームや家賃の集金など、さまざまな手間が必要になるのです。

不動産投資について良く知ろう

賃貸併用住宅は、住宅ローンが利用できるので事業をしているとういう意識が希薄になる傾向があります。しかし、不動産投資という事業をしていることに変わりはありません。

投資セミナーなどで基礎的な知識を身につけないと思わぬリスクを負うことになります。

賃貸物件の間取りはどうやって決めるのか?

間取りの決め方は、周辺の環境により決めることになります。たとえば、近辺に大学があれば単身者用のワンルームにするほうが入居者を募集しやすいのです。住宅地であれば部屋数を増やすほうが集客できるかもしれません。

横割りか縦割りかを決める必要がある

賃貸併用住宅には、「横割り」と「縦割り」という自宅部分と賃貸部分との分け方があります。

2階建ての住宅の場合、横割りとは、1階部分を賃貸にして2階部分を自宅にするような分け方で、縦割りとは、自宅も賃貸も1・2階を使用するような分け方です。

横割りのメリットやデメリット

たとえば、2階を自宅にすれば日あたりや眺望がよくなるなどのメリットがあります。

しかし、その場合1階が賃貸部分となるわけですが、1階などの低層階は入居者に敬遠される傾向があり空室リスクは高くなります。

また、上下階に分かれるため足音による騒音などがデメリットになることがあります。

縦割りのメリットやデメリット

横に並ぶので足音などの騒音は防げるというメリットがあるのですが、1・2階の上り下りのための階段などのスペースが余分に必要になるというデメリットがあります。

5. 賃貸併用住宅で失敗しないためには?

立地には十分に注意をし、その地域の賃貸需要をしっかりと把握しましょう。人の集まりやすい魅力のある場所でないと空室のリスクを負いやすくなります。

入居者が決まらないと家賃収入を得ることができないので返済が滞ることになります。

そうなれば、自己資金を返済に充てることになるため、ある程度の資金的な余裕は確保しておく必要があります。

6. 賃貸併用住宅で利用できるローンの種類

利用できる銀行ローンは、住宅ローンだけではありません。

利用できるローンの種類は?

自宅として使用する面積が5割以上であれば住宅ローンが利用できます。しかし、自宅部分と賃貸部分を登記で分けることにより、自宅部分を住宅ローンとし、賃貸部分をアパートローンとすることもできるのです。

関連記事賃貸併用住宅は住宅ローンが利用できる|条件とアパートローンの違いについて解説!

2023.09.09

減税対象になる店舗併用住宅の場合は?

自宅と店舗がはっきり区分されていなければ、全部が住宅ローンの減税対象になります。しかし、自宅と店舗が区分されていることが明らかであれば、自宅部分だけが減税対象になるのです。

店舗併用住宅の火災保険の対象と契約者は?

店舗部分も火災保険の対象となります。

店舗部分を賃貸するような場合には、大家さんが最低限の火災保険の契約者になり、入居者が別に火災保険の契約者になることもあります。

7. 賃貸併用住宅に不動産取得税は必要か?

不動産取得税には住宅取得による特例として、新築住宅であれば床面積50㎡(賃貸の場合40㎡)以上240㎡以下で1戸に付き1,200万円が控除されます。

たとえば、自宅と賃貸2戸であれば3戸になり3,600万円が控除されるのです。

8. 賃貸併用住宅の確定申告

賃貸経営をするということは、事業主になることです。したがって家賃収入を確定申告しなければなりません。

なお、必要経費として借入金利息・管理費・減価償却費・損害保険料・修繕費・租税公課などは収入金額から差し引くことができます。

9. 賃貸併用住宅は節税効果はあるのか?

賃貸併用住宅を建てることで、固定資産税や相続税を節税することができます。

原則として、固定資産税は1つの戸数につき課税標準が6分の1に減額され、相続税は「小規模住宅等の特例」が適用されると自宅用宅地で8割、賃貸用宅地で5割減額されます。

10. 賃貸併用住宅はマイホーム用か投資用どちらが良いのか?

賃貸併用住宅を自宅メインとして建てるのであれば、住宅ローンが利用できるため、返済を家賃でまかなうこともできるというメリットがあります。

しかし、投資メインとして建てるのであれば、賃貸併用住宅はその建物の半分に持ち主が住んでいるということから、投資物件としては利回りが低いなどメリットがあるとはいえないでしょう。

11. よくある賃貸併用住宅の失敗例を紹介

失敗から学ぶことは非常に効果的です。そこで、よくある失敗例をご紹介しましょう。

大家が住んでいると入居者が入りにくい

大家さんと一緒の建物で暮らすということは、常に管理されている気になるようです。

大家さんにしても、入居者がすぐ近くにいるため、いつ苦情をいわれるか分かりません。こういったお互いの近接した距離感がストレスになるのです。

大家が最上階に住むと利回りが下がる

最上階は、日あたりや景色がよいため人気があります。その最上階に大家さんが住むとなると、その物件のセールスポイントが1つ減少することになります。人気が減少すれば、空室を避けるため家賃の値下げなどの対策が必要になるので利回りが下がるのです。

子供が出す騒音により退去者がでる

自宅を上階にしたような場合は、子どもの足音などの騒音に注意してください。特に木造住宅であれば、下階へ振動がつながりやすいです。

入居者との生活リズムが合わない

ワンルームなら戸数が多くなるので空室リスクも軽減できるでしょう。しかし、単身者の場合、大家さんとは生活のリズムが異なるケースが多いのです。深夜に生活音がすれば、毎日のことなのでストレスになるでしょう。

管理会社を通しているのに直接クレームが来る

管理会社に依頼していれば、クレームは管理会社が対応するのが一般的です。しかし、顔を合わせる機会が多いと直接文句をいわれることがあります。やはり、ストレスの原因になるようです。

売却しようとしても賃貸併用住宅の場合なかなか買い手がつかない

投資家にとって、賃貸併用住宅は利回りが低く投資物件としてメリットが多いとはいえません。

したがって、売却したいと思っても買い手が見つかりにくいのです。また、買い叩かれるケースも少なくありません。

12. 賃貸併用住宅は住居としてはメリットあり!投資目的なら普通の物件を

 

賃貸併用住宅は自分が住みながらも他の入居者の家賃収入からローン返済ができるという強いメリットを持っています。

しかし、「不動産投資をする」という目線で見たときは需要がそんなに高くない、売却しにくい、といった観点から一般の投資用マンションなどを選ぶのが賢明でしょう。

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