不動産投資を始める前も後も、必ず必要なことがあります。
それは、利益を出せるかをシミュレーションをすること。
本当に利益が出るか見極めて、優良物件で不動産投資をしたいですよね。
当記事では、不動産投資シミュレーションの簡単なやり方や例を解説。また、不動産投資シミュレーションツールもご紹介します。
大事な資産を運用するのですから、資産を守る手段として活用しなくては損をします。
あなたが現在所有している物件は、マイナスになっていませんか?
不動産投資シミュレーションの全知識をあなたの不動産投資に活かしていきましょう。
目次
1. 不動産投資にシミュレーションが欠かせない2つの理由
あなたが思う不動産投資への判断基準が、シミュレーションを使う事により明確になるのは確かです。
まず、不動産投資にシミュレーションが欠かせない2つの理由をご紹介します。
①具体的な収支計画を立てられる
不動産投資に関わる収入・支出は、キャッシュフローに影響します。
キャッシュフローとは、お金の流れのこと。
収支計画を立てキャッシュフローを見ることで、あなたがどこで経営に苦しみ、何年後にデッドクロスが起きるか、または売却した際に利益が見込める時期はいつかなどを知ることができます。
「利回りも悪くないし減価償却期間も悪くない、空室もあるわけじゃないのに利益が思うように出ない…。」
そんな時にも、シミュレーションを活用すればあなたのマイナスになっている要素を見つける事が可能です。
物件を購入して保有する…それだけでは成功しないのが不動産投資です。
税金や管理維持費はいくらかかるのかなど、経費を含めたシミュレーションをしておきましょう。
②リスク対策ができる
不動産投資に関わるリスクを回避できなかった方の失敗例は、複数あります。
- 空室をカバーできなかったための失敗(人口減少・供給過剰・物件の管理不足・入居者募集の弱い管理委託)
- 利回りの誤算
- 投資エリアの失敗
- ローンの借り入れ計画の失敗
- 節税目的で購入したための失敗
これらのリスクを回避し、物件をスムーズに購入する事ができる方法が、2つあります。
- 記事・セミナー・本・ブログを読み知識をつける
- 不動産投資シミュレーションを使う
不動産投資のシミュレーションをして利益が見込める物件かどうか確かめて購入しましょう。
- 投資用物件の収益シミュレーション
- ローンの返済シミュレーション
など、さまざまなシミュレーションが必要。
本当に良い物件か見極めるためにはある適度の知識も必要です。
2. 不動産投資の収支シミュレーションのやり方を解説
不動産投資物件の購入前に収支シミュレーションをしたほうがよいことは分かりました。
具体的に収支シミュレーションをして、物件選びの参考にしましょう。
不動産投資のシミュレーションに必要な情報を準備する
不動産投資のシミュレーションをするには、いくつかの数字が必要です。
どんな数字が必要か理解しておき、実際に計算する際にスムーズにできるように準備しておきしましょう。
必要な項目 | 概要 |
物件価格 | 物件自体の価格 |
管理費・修繕積立金 | あらかじめ決められている管理費・修繕積立金も確認しましょう。 また、修繕履歴を確認すると、どのぐらいの時期に、どのぐらいの大規模修繕費用がかかるかも分かります。 (約15年に一度が目安) |
購入時の初期費用 | ローン事務手数料・不動産会社に払う仲介手数料・不動産取得税や固定資産税などの、不動産購入にかかる初期費用 |
毎月のローン返済額 | 良い物件を見つけた場合は、ローンシミュレーションで、おおよその返済月額を計算しましょう。 |
現在の入居者の入居時期 (中古の場合) |
不動産会社で確認するか、レントロールを確認すると、入居者の入居時期が分かります。 退去時期を予測(学生だったら、大学4年の春に退去するかもしれないといった具合)して、家賃下落を見込んだり、リフォームをする際の参考にすることができます。 |
物件周辺の家賃相場 | 同じようなスペックで、さまざまな築年数の周辺賃貸相場を知ることが可能。 自分の物件が築古になった際のモデルケースとすることもできます。 |
不動産投資の収支を計算する
ざっくりと必要な項目が分かったら、収支シミュレーションをしてみましょう。
必要な項目さえわかれば、利益から経費を引くだけで計算することができます。
不動産投資の収支シミュレーションは、計算が難しいのではなく、必要な項目が多いため、不動産会社の人に協力してもらいながら、より実際の数字に近いシミュレーションを出しましょう。
利回りも計算する
不動産投資の利回りを計算すると、収益性があるかどうかの目安になります。
利回りの計算式は、
年間家賃収入÷購入物件価格×100=表面利回り
つまり、家賃収入と物件価格さえわかれば、表面利回りは出せます。
しかし上述の式は、ランニングコストは全く含まれていないため、「実質利回り」を計算すると、より実際に近い利回りを出すことができます。
(年間収入-年間支出)÷(物件購入価格+購入時の諸経費)×100=実質利回り
3. 不動産投資の収支計算をしてみよう|実例シミュレーション
不動産投資においてシミュレーションが重要だとご紹介してきましたが、百聞は一見に如かず。
実際にシミュレーションをしてみましょう。
築5年の中古ワンルームマンション 物件価格2,000万円の場合
購入条件 | 収入 | 支出 | |||
物件価格 | 2,000万円 | 想定年間収入 | 110万円/満室時 | ローン返済額 | 46万円/年 |
購入時初期費用 | 140万円 | 家賃下落率 | 1%/年 | 固定資産税 | 20万円/年 |
自己資金 | 1,000万円 | 入居率 | 90% | 都市計画税 | 4万円/年 |
ローン借入金 | 1,140万円 | 管理費 | 5.5万円
(想定年間収入の5%) |
||
ローン期間 | 35年間 | 修繕費 | 5.5万円
(想定年間収入の5%) |
||
ローン金利 | 2% | 大規模修繕費 | 12年後に25万円
その後10年毎に同額 |
||
減価償却費 | 10万円 | 所得・法人税率 | 30% | ||
年間想定収支 | 年間収入 99万円 |
年間支出 80万円 |
新築ファミリータイプマンション 物件価格5,000万円の場合
購入条件 | 収入 | 支出 | |||
物件価格 | 5,000万円 | 想定年間収入 | 400万円/満室時 | ローン返済額 | 174万円/年 |
購入時初期費用 | 350万円 | 家賃下落率 | 1%/年 | 固定資産税 | 49万円/年 |
自己資金 | 1,000万円 | 入居率 | 85% | 都市計画税 | 11万円/年 |
ローン借入金 | 4,350万円 | 管理費 | 20万円(想定年間収入の5%と仮定) | ||
ローン期間 | 35年間 | 修繕費 | 20万円(想定年間収入の5%と仮定) | ||
ローン金利 | 2% | 大規模修繕費 | 12年後に75万円、その後10毎に同額 | ||
減価償却費 | 32万円 | 所得・法人税率 | 30% | ||
年間想定収支 | 年間収入 340万円 |
年間支出 268万円 |
4. おすすめ! 不動産投資シミュレーション用ツール
最後に、おすすめの不動産投資収支シミュレーション用ツールをご紹介します。
エクセルやインターネット、スマホアプリなどで簡単に不動産投資シミュレーションをすることができるので、おすすめです。
①エクセルやソフトで不動産投資シミュレーション
【無料】IRRによる不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)
大手不動産仲介会社やファンド関係者など10,000以上のユーザに愛用されている、不動産投資の収支シミュレーションシートです。
このExcelシートは、投資不動産を専門とする不動産投資コンサルティング会社が制作しており、投資運営にかかる支出のすべてが網羅されています。
「こんなに精度が高くて無料なんて!」という驚きの声も上がる、なんと言っても使える収支シミュレーションシートです。
出典:【無料】IRRによる不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)
【有料】不動産投資分析ソフトREIFA(リーファ)
REIFAは、DCF法*によるシミュレーションを行う不動産投資分析ソフトです。
想定される家賃収入や物件の売却益などの投資収益が、それらの時間的価値と比較して勝っているのかを即座に分析することができます。
金融機関との交渉にも利用できるほどの正確性と信頼を誇る、投資家には必須の収支シミュレーションソフトです。
*DCF法
不動産が持つ収益性に基づいて投資物件の価格を算出する「収益還元法」の計算方法の一つ。
家賃の下落率や空室リスクなどを考慮した上で、想定される収益額を現在の価格に換算して計算する方法です。
②WEBで不動産投資シミュレーション
【無料】Gate.|投資シミュレーション
物件を見つけたらクリックするだけで将来的な収支予測が可能という、最先端テクノロジーを駆使した不動産投資シミュレーターです。
40,000件にも及ぶ膨大な物件データを基に、本質的な不動産価値を算出することができます。
【無料】ラルズネット|簡易収支シミュレーション
株式会社ラルズネットが提供する、不動産投資の収支シミュレーションツールです。
物件情報と資金計画を入力することで、ローン返済額、経費などの年間支出に加えて、想定家賃収入・年間の手取り収益額・表面利回り・実質利回りなどの目安を算出することができます。
【無料】楽待|CF(キャッシュフロー)シミュレーション
物件情報、資金計画を入力することで、固定資産税や所得税などの税金を差し引いた正確な手取り額が計算できる手軽なシミュレーションツールです。
また、悩みどころの投資物件売却に適した時期の見極めも、グラフの動きを追うだけで一目瞭然。
出典:【無料】楽待|CF(キャッシュフロー)シミュレーション
③携帯アプリで不動産投資シミュレーション
【無料】iOS|不動産投資!利回り収益計算ツール
簡単に投資物件の利回り、収支計算ができる不動産投資シミュレーションアプリです。
気に入った物件は、クリップへ保存も可能。
まずは手軽に収支状況を見たいという人には、もってこいのツールと言えます。
【無料】android|不動産投資シミュレーションアプリCF
簡単な入力だけで、不動産投資、賃貸経営の表面・実質利回りからキャッシュフロー、さらには売却時の収益額なども計算できます。
家賃下落率・空室率や税金諸経費も考慮した詳細なシミュレーションが可能です。
5. 不動産投資の成功にシミュレーションは欠かせない!
シミュレーションツールを本当の意味で使いこなす事ができれば、リスクは100%から50%に減り、あなたの不動産投資の成功率はぐんと増えるでしょう。
「どこでつまずき、どこが踏ん張るべき時期か…。」など、今後の経営戦略に活かしてください。
あなたのシミュレーションは、今後の不動産経営を左右するものです。
そうだシミュレーションを使おう!の感覚で、使用してください。
MIRAIMOでは、無料で不動産投資に関するオンライン相談ができます。
LINEアカウントをお持ちの方は友達追加していただき、ご質問を入力していただくだけ。
個別相談にてシミュレーションを用いた投資戦略の提案も可能ですので、ぜひお気軽にお問合せください。