耐震の構造には種類がある!|耐震構造と免振構造と制振構造の違いを知ろう!

家を購入するときに、その建物が入居用でも投資用でも「耐震性」を気にする人は多いです。

日本は地震大国であり、過去10年の間でも東日本大震災や熊本地震がありました。さらに、近い将来には首都直下型地震や東海地震が起きる可能性も危惧されており、いつ地震が発生するか分からない状況です。

家を探す人は建物に耐震性を求めるので、投資用マンションにおいても耐震性能の善し悪しによって空室率が左右されるでしょう。

日本の住宅のほとんどが「耐震構造」であり、この構造によって建物の揺れが大きく異なります。また、部屋の揺れ方だけでなく、建物にかかる負荷も異なってくるので、建物の将来的な資産価値に大きく影響するのです。

ただし、構造によって建築費も異なるので、耐震性の高い構造にするのがベストというわけではありません。

投資家の皆さんは耐震構造の内容とその構造にする際にかかるコスト、さらには物件の立地による地震リスクを加味して構造を選択する必要があります。

今回は、耐震構造の種類と、その違いについて解説していきます。

1. 地震に強い構造には3つの種類がある

冒頭でいった「構造」には以下3種類あります。

  1. 耐震構造
  2. 制振構造
  3. 免震構造

この3種類はそれぞれ構造が異なっているため、建物内部に設置されているものも異なります。

まずは、この3種類の構造の概要を知っておきましょう。

耐震構造って何?

耐震構造とは、建物の柱や梁を強固にすることで、地震に「耐える」という構造です。

現在の建物の多くが耐震構造であり、建築基準法で定めた耐震基準を満たす建物です。

ただ、耐震構造は地震の揺れを建物が受け止める構造なので、後述する制振構造や免震構造に比べて、建物自体にダメージは負いやすいです。

制振構造って何?

制振とは、地震の揺れを吸収するために、建物内部や天井裏などにダンパーを設置するという構造です。

一般的に、ビルや高層マンションなどの重い建物には、各階にダンパーを設置して揺れを逃がします。一方、小規模の集合住宅など鉄骨造の軽い建物には、最上階にダンパーを設置して揺れを逃がすことが多いです。さらに、制振構造は横からの衝撃にも強くなるので、強風のときにも揺れにくくなります。

免震構造って何?

免震構造とは、建物と地盤の間にゴム層を設置することで、地震の揺れを軽減させる仕組みです。地盤面で揺れを吸収するので、室内は揺れにくく、家具の転倒も少なくなるというメリットがあります。

免震構造は通常の建物に採用されるケースは少なく、タワーマンションやビルに採用されています。

2. 大地震に強いのは耐震構造・免振構造・制振構造のうちどれ?

次に、大地震が発生したときに、3つの構造のどれが強いのかを解説していきます。

耐震構造・免振構造・制振構造の比較表

まず、前項で解説した3つの構造には、以下のように仕組み・揺れやすさ・建物の損傷具合に違いがあります。

構造 仕組み 地震時の揺れ
耐震構造 建物の柱・梁で「耐える」構造 地面の揺れの2~3倍で揺れて、建物内の家具も倒れやすく、建物自体も損傷しやすい
制振構造 基本は耐震と同じだが、ダンパーを設置することで揺れを「逃がす」構造 揺れは耐震構造と大きくは変わらないが、建物の主体構造の損傷はダンパーによって軽減される
免震構造 建物下部にあるゴム層で地震の揺れに「共振しない」構造 建物の揺れは地面の揺れより著しく小さくなり、建物内の家具や建物自体の影響も少ない

大地震に最も強いのは免震構造

震度6レベルの大地震が発生したとき、耐震構造・制振構造・免震構造で家具・家電の転倒やガラスの飛散、躯体の損傷リスクは以下の通りです。

免震 制震 耐震
室内の家具が転倒するリスク 低い 高い 高い
食器・ガラス類 が飛散するリスク 低い 高い 高い
家電が転倒・破損するリスク 低い 高い 高い
躯体が損傷するリスク 極めて低い 低い 高い

このように、やはり免震構造は室内の揺れも少なく躯体にもダメージが少ないため、大地震に対しては免震構造が最も強いと言えます。次点に制振構造がつづき、耐震構造は室内の揺れと躯体のダメージが一番大きいです。

3. 耐震構造の基準について

日本では建物を建築するときに、建築基準法に則って設計して施工します。

その中に「耐震基準」というものがあり、大地震が発生する度にその耐震基準は見直されてきました。大幅な改正は1981年の改正であり、その年を境に「旧耐震」と「新耐震」と呼び方まで変わっています。耐震構造の原理は専門的なことになりますが、主に以下によって定められています。

  • 水平方向に対して抵抗する
  • 基礎部分を強化する

まず、柱や骨組みを強化することで、地震で発生する水平方向の力に抵抗します。

たとえば、各階の外周部分や間仕切り部分を耐力壁にして、地震の力がかかる部分に梁や筋交いなどを設置して補強します。それによって、地震による水平方向に揺れから生じる損傷を防いでいるというわけです。

また、耐震基準では建物以外の基礎部分の構造も重要です。基礎部分も水平方向の力に対して抵抗します。具合的には、基礎の底盤部分を分離せずに一体化させた、いわゆる「ベタ基礎」にすることで、水平方向の力に対して抵抗しているのです。

もちろん、耐震構造の基準はこの2つだけではありませんが、影響力の大きい項目でいうと、上記2点になります。

4. 建物設計に必要な構造計算方法とは?

最後に、構造計算について触れておきます。構造計算とは法律によって決まっている式であり、建築物を設計するときに利用されます。

簡単にいうと、建物が許容できる地震の揺れを建物の重さなどで計算していき、耐震基準に則った建物であるかどうかをチェックするというわけです。

そもそも建築物とは、以下のような素材が結合して完成するものです。

  • 柱、梁、金附など
  • 屋根、床、バルコニーなど
  • 外壁、内壁、窓など
  • 室内に設置するであろう家具など

当然ながら、地球には重力が存在するので、地震が起きなくても家に対しては負荷がかかっています。まずは、地震は抜きにしたフラットな状態で、建物自体が建物の重さに耐えられるかどうかを計算します。

その後は、あまりに専門的過ぎるので簡易的に解説しますが、剛性率や偏心率などを踏まえ、地震の揺れに耐えうる構造かを計算していくというわけです。ちなみに、剛性率とは建物の上下階の硬さのバランスのことで、偏心率とはそのバランスが偏っていないかの数値です。

投資用アパートやマンションを建築するときでも、構造計算の仕組みを全て理解する必要はありません。

ポイントは、「建物の重量が重くなれば、構造計算で耐震基準を満たす難易度が高くなる」という点です。また、建物全体だけでなく、上下階のバランスも重要になる点も覚えておきましょう。

5. 耐震の種類や構造を参考にして投資用物件・立地を選ぼう!

このように、耐震には3種類あり、それぞれ特徴が異なります。耐震性を高めるためには免振構造にした方が良いですが、たとえば小規模なアパート経営で免震構造にすると、建築費用が高くなり採算が合いません。

したがって、まずは各構造の特徴を理解したうえで、自分の建築する建物の規模、エリアの地震リスクを踏まえ、構造を検討するということです。

もちろん、これは既に建築済みの投資物件選びでも同じことが言えます。

構造を選ぶ他にそもそもとして災害リスクが低い立地…つまり災害に強い街を選ぶことも重要。MIRAIMOでも災害に強い街をランキング化しましたので参考にしてみてください。

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2018.03.13

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