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土地の贈与税で知っておくべき最低限の知識|計算から見えてくる節税方法

土地などの不動産を贈与する場合、土地をもらう人は贈与税を支払わなければなりません。

たとえ家族間であっても贈与税はかかります。そこで贈与税はどれ位かかるのかが気になりますよね。

贈与税は土地などの不動産以外にも、現金・株・自動車・貴金属・バッグなど個人の財産を他人に贈る場合にもかかる税金です。

たとえば、親が子どもに自動車をプレゼントしたとします。贈与税には110万円の基礎控除があるので110万円以下の自動車であれば問題ありません。しかし110万円以上の自動車が贈られた場合、贈与税が発生するのです。

 

それでは土地の贈与税の場合を考えてみましょう。土地は高額な資産なので、110万円を超える場合がほとんど。よって贈与税も高額になってしまうのです。

もし贈与を受ける予定があれば、事前にどれ位かかるか知りたいところですね。今回は土地の贈与税で知っておくべき最低限の知識を解説!あわせて土地の贈与税の計算方法もご紹介いたします。

1. 「土地の贈与」とは|不動産の贈与の考え方

土地の贈与方法はさまざま。誰が誰に贈与するのか、またはどういう手段で贈与するのかについて、今回は主に贈与税の課税という観点から「土地の贈与」についての考え方をご紹介いたします。

1-1. 贈与と判断される土地に関してのやりとり

①平均的な相場よりも安い(または高い)価格で買った

不動産流通における平均相場よりも破格の安さ、又は高い価格で不動産を買った場合、贈与税の対象となります。たとえば、親が所有する3,000万円の土地を、その子供が1,500万円で買った場合などです。

②お金のやり取りなしで財産の名義変更を行った

土地を購入するときに、親に頭金を出してもらったのに親の名義を入れなかった場合、贈与税の対象となります。また、夫の資金で購入した不動産に資金を入れなかった妻の名義を入れる場合も贈与税がかかります。

③他人名義(両親・親族など)で不動産を取得した

住宅ローンが通らない場合、親や親族に代わりにローンを申し込んでもらうといった場合、毎月の返済だけは自分でするといったケースがあると思います。こうした場合、贈与税の対象となります。

④借金の免除を受けた

無利子でお金を貸してもらったり、返済が滞っても催促しないことは、通常金融機関で借り入れる状況と比べて著しく常識の範囲を超えているとみなされます。こうした場合は、借金の免除を受けたことになり、贈与税の対象となります。

1-2. 贈与と判断されないパターン

①法人から不動産をもらった

贈与税とは個人間の財産の贈与に関して課税される税金なので、会社などの法人から不動産をもらっても贈与税はかかりません。ただしこの場合所得税が課税されます。

②親族の土地の一部をもらった

親の土地の一部に子供が家を建てた場合、その部分の土地に関しての贈与税はかかりません。

③110万円以下の不動産をもらった

評価額が110万円以下の不動産の贈与は、贈与税の対象とはなりません。

ただし、1年間に限られるので、1年に2回110万円以下の贈与をもらった場合には、2回目の贈与に関しては課税対象となります。

2. 贈与税を計算してみる

贈与税を払うことになった場合の計算方法を見てみましょう。

贈与税には110万円の基礎控除があり、これを超えると贈与税がかかります。税率は累進課税になっているため、課税価格が高ければ高い税金がかかる仕組みです。

贈与税の計算方法

課税価格=贈与財産価額-110万円(基礎控除)

贈与税額=課税価格×税率-控除額

まず、課税価格における贈与財産価額は、土地の路線価(価格の70%から80%)で評価。よって毎年変わります。また贈与税の税率は、一般贈与財産用と特例贈与財産用の2種類。

一般贈与財産用が適用されるのは、兄弟間・夫婦間・親子間(但し子供が未成年)の贈与に限られます。

一般贈与財産用

 基礎控除後の課税価格  税率 控除額
110万円超       ~ 200万円以下  10%  ‐
200万円超      ~ 300万円以下  15%  10万円
300万円超      ~ 400万円以下  20%  25万円
400万円超      ~ 600万円以下  30%  65万円
600万円超      ~ 1,000万円以下  40%  125万円
1,000万円超   ~ 1,500万円以下  45%  175万円
1,500万円超   ~ 3,000万円以下  50%  250万円
3,000万円超  ~  55%  400万円

引用:「贈与税の速算表」国税庁ホームページ

一方、特例贈与財産用が適用されるのは、1月1日時点で20歳以上の人が直系尊属(父母、祖父母、曾祖父母)から贈与を受ける場合。

特例贈与財産用

 基礎控除後の課税価格  税率 控除額
110万円超   ~    200万円以下  10%  ‐
200万円超     ~ 400万円以下  15%  10万円
400万円超  ~ 600万円以下  20%  30万円
600万円超  ~ 1,000万円以下  30%  90万円
1,000万円超  ~ 1,500万円以下  40%  190万円
1,500万円超   ~   3,000万円以下  45%  265万円
3,000万円超  ~   4,500万円以下  50%  415万円
4,500万円超  ~  55%  640万円

引用:「贈与税の速算表」国税庁ホームページ

贈与税の計算シミュレーション

それでは実際に贈与税の計算シミュレーションをしてみましょう。まず、父親が子ども(20歳以上)に固定資産税評価額が4,000万円の土地を贈与するケースの贈与税を計算してみましょう。

固定資産税評価額から基礎控除110万円を引いて土地の課税価格を出します。それから2種類税率があるのでどちらに該当するかを確認しましょう。

今回は父親から成人した子どもへの贈与なので特例贈与財産用が適用になります。すると税率50%、控除額415万円。よって贈与税は以下の計算となります。

●課税価格=4,000万円―110万円=3,890万円

●贈与税額=3,890万円×50%-415万円=1,530万円

3. 生前贈与で贈与税をかけずに相続する

土地の相続において、生前贈与いった言葉をよく耳にするのではないでしょうか。生前贈与とは言葉通り、生きている間に相続人に財産を贈与すること。

生前贈与すると相続時に贈与税を払うより節税効果が期待できることがあり、利用する方が多いです。

また、遺産相続というのはトラブルがつきもの。自分が死んだ後に家族間でトラブルが起こるのを防ぎたいといった思いで利用される方も多くいらっしゃいます。何かとメリットが多い生前贈与ですが、ここでは生前贈与とはどういう仕組みなのか解説いたします。

3-1. 相続時精算課税とは|利用方法と課税対象

相続時精算課税とは、相続税の課税を贈与した方が亡くなった時まで相続税を先送りできるという特例です。2500万円までなら、贈与税が非課税となります。ただし相続税支払い義務は残るので、いずれは払わなくてはなりません。

2,500万円を超える部分においては税率20%が課税されます。この特例が利用できるのは以下の場合。

  • 親(60歳以上)から子(20歳以上)への贈与
  • 祖父母から孫への贈与

土地などの不動産の課税にこの特例を利用する場合は翌年に申告しなければなりません。

3-2. 配偶者控除とは|利用条件

婚姻期間が20年以上の夫婦で、自分たちが居住する不動産の贈与であれば、2,000万円まで非課税となります。基礎控除が110万円あるので、合わせると実際は2,110万円まで非課税。ただし、別荘などは対象外。あくまで自分たちが住んでいる自宅だけが対象です。

また、不動産の評価額が2,000万円を超えても、所有権を分割して贈与することも可能。たとえば、4,000万円の評価額のマンションの2分の1の贈与を受けると、2,000万円の評価となり贈与税がかかりません。

さらに不動産が一戸建ての場合、土地と建物のどちらか一つを贈与することも可能。この特例の適用条件は

  • 婚姻期間が20年以上であること
  • 自己居住用の不動産であること
  • 贈与を受けた翌年3月15日までにその住居に住み、その後も住み続ける予定のもの

となっています。

3-3. 暦年課税とは|利用方法と条件

相続税には毎年基礎控除110万円という制度が誰にでも認められています。すると不動産の評価額が110万円以下であれば、1年に限り贈与税はかからないことに。

これを利用して、不動産の評価額が110万円以下になるように毎年分割して贈与を繰り返すことで、贈与税を回避することができるのです。

不動産の中で110万円分はとても小さいので、全て贈与し終えるのに何十年もかかるといったことも。また毎年作成しなければならない登記が、相続時より高いというデメリットもあります。その他、

  • 贈与登記にかかる登録免許税が不動産評価額の2%もかかる(相続登記なら0.4%)
  • 不動産所得税がかかる(相続登記ならゼロ)

といったデメリットには注意が必要です。特に不動産所得税は土地の場合1.5%~2%、建物は3%~4%かかります。よって相続税を払う場合と比較して、どちらがお得なのか事前に計算しておく必要があります。

4. 土地の贈与は相続時では遅すぎる!早めの対策で節税を

土地などの不動産を所有している人は、たとえ若い人であっても贈与の計画を立てるべきです。自分はまだ死なないから大丈夫!と思っている人でも、生前贈与をしようと思ったときにはもう節税効果がない、ということもあります。

土地の贈与税は相続税の前倒しのようなもの。いずれ払うべき相続税を贈与税という別の税金として払うことになるので、相続時の負担を軽減することができる場合があります。

しかし贈与税の税率はとても高い!税率だけ見ると、決してお得ではありません。

しかし、今回お話したようにいろいろな特例から検討することで、この高い贈与税であっても節税できるのです。

贈与税の基礎控除は110万円。毎年土地に分割して納税する場合、長い年月をかけないと節税にはなりません。しかし若いうちから税金対策をしておけば、積み重ねることによって結果としては大きな節税となります

大事な資産をしっかり次世代に残すために、しっかり節税をしましょう。何より早めに計画を立てて実行しておくことが大切です。

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