間取りを調べる上で「どういうのがあるの?」「そんな間取りが人気なの?」と思うことがあると思います。
不動産投資において入居者の立場に立ち、入居者需要を真剣に考えることが重要です。
入居者の希望に応えられない物件は空室リスクに直面します。
この記事では
- 間取りを見る際に知っておくべき基礎知識
- 間取り選びのポイント
- 実は不動産投資物件でも間取りは重要?!
についてまとめました。
物件を購入した後に失敗に気づいては遅いのでしっかりと事前に入居者需要を把握しておきましょう。また、不動産投資物件としてどのような間取りが人気なのかを理解することで、好まれている傾向が分かります。是非、参考にしてみて下さい。
目次
1.基礎知識|用語、略語、表記、間取り選びのポイント
人気の間取りを知る前に把握しておくべき基礎知識を以下にまとめました。
基礎的な住宅用語
間取り図を見る上で知っておいた方が良い住宅用語を以下で説明していきます。
- ウォークインクロゼット:衣類を大量に収納してくれるもの
- アイランドキッチン:部屋の中で島のようになっているキッチン。壁に接する部分が無く、機能性が高い
- 納戸(なんど):収納用の部屋のこと
- 24時間換気システム:給気と排気を24時間機械制御で行うこと
- 追い焚き:浴槽内の湯をさし湯せずに沸かし直すことができる機能
- ハイサッシ:床面から天井の高さまであるサッシのこと
- ピクチャーレール:建造物の主に内装部の天井、壁面に設置する掲示用レールのこと
- ユニットバス:同室内に風呂・洗面台・トイレが一式で備わってるもの。面積が狭いワンルームタイプの部屋に多い傾向
- ルーフバルコニー:下の階の屋根部分をバルコニーにした空間
- ロフト:屋根裏部屋のことです
- 建蔽率:建築面積が敷地に対し、どの程度の割合を占めるのかを示すのが建蔽率(けんぺいりつ)
- 容積率:敷地面積に対する延床面積の割合
- 動線:日常の生活や仕事の上で、建物内を人が移動する経路を線で表したもの
上記のものは住宅用語として抑えておきましょう。次に建物の構造について説明していきます。
用語 | 意味 |
SRC | Steel Reinforced Concrete 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
RC | Reinforced-Concrete 鉄筋コンクリート |
PC | 工場や建設現場などであらかじめ成形してつくられたコンクリート部材を組み立てていく工法 |
鉄骨造 (S造) |
鉄骨を構造材料としてつくる工法 |
ALC | 発泡剤で多孔質化した軽量気泡コンクリート |
木造 住宅 |
主に柱や梁などの主要な構造部分が木材でつくられた住宅のことを指すことが多いですが 特に決まった定義はありません |
建物により構造は様々です。構造により特徴も変わってくるので覚えておきましょう。
間取り図の略語
間取り図には英語が記載されていること多いと思います。それは略語です。では、それらがどういう意味なのか以下で表にまとめました。
略語 | 意味 |
UB | Unit bus ユニットバス |
CL | Closet クローゼット |
WCL/WIC | Walk-in closet ウォークインクローゼット |
SCL/SIC | Shoes-in closet シューズインクローゼット |
SR | Service room サービスルーム |
WC/T | Water closet 水洗式トイレ |
W | Washing machine place 洗濯機置き場 |
R | Refrigerator 冷蔵庫 |
RF | Roof floor 屋上 (日本の間取り図では、Loft ロフト) |
略語 | 意味 |
GK | Gus kitchen ガスキッチン |
CF | Cushion floor クッションフロア |
PS | Pipe space パイプスペース |
MB | Meter box メーターボックス |
AC | Air‐conditioner エアコン |
EV | Elevator エレベーター |
LDK | L:リビング(居間) D:ダイニング(食事室) K:キッチン(台所) |
広さの表記
広さにも様々な表記があるので、それらを以下で説明していきます。
- ㎡(平米):1m×1m
- 畳・帖:間取り図で広さを表す際の1畳は「1.62㎡以上」と不動産の表示に関する公正競争規約で決められている。
- 坪:1坪は畳2枚分
間取り選びのポイント
間取り選びの際、どのような部分をチェックすべきなのか。そのポイントを以下で説明していきます。
- 日当たりの良さを考慮。採光が良質の空間を作ります。
- 風の通り道を考慮。窓の位置で風の通り道が変わります。換気で空気の淀みがなくなるかがポイント
- 窓の種類を考慮。窓のデザインもありますが、取り付ける位置(天窓、地窓)で採光や換気にも影響します。
- 家電と家具の配置。電気の配線なども重要です。
- 生活動線が快適なものか考慮。キッチン、リビング、寝室の配置が最適かどうか。内見時に確かめましょう
などです。これらのポイントをしっかり見ることで、間取り選びでも満足いくものを選択できると思います。
2.よく失敗してしまう間取り選びの落とし穴
間取り選びの際に、よく見落としがちな落とし穴を以下で紹介していきます。
- 風の通り道が大きすぎて匂いも広がる空間
- 家電の配置がよくとも、コンセントの位置が悪い。延長コードや配線だらけの家が意外と多いです
- 日当たりが良くても、西日はNG
- 水廻りが多すぎる。湿気がこもる原因です。
となります。上記の内容は購入後に失敗してしまうケースが多いです。
購入の際は是非チェックしてみて下さい。
3.投資物件での間取り選びの重要性
ここまで間取りについて住む視点でお話をしてきましたが、実は賃貸することで家賃収入を得る「不動産投資」でも間取り選びはとても重要です。その理由について以下で説明していきます。
投資物件で何故間取りが重要なのか?
資産価値の高い物件であれば、家賃収入が途切れることがほとんどありません。
「引っ越し先を選ぶ際になにを重視するか?」というアンケートで価格に次いで2位に「間取り」がランクインしています。間取り選びは不動産投資で重要で、良い間取りこそが空室リスクを少なくする要因となります。
以下で間取りのタイプ別の特徴を説明していきます。
単身者向け | ファミリー向け |
都市部は、人の入れ代わりが多いので、空室期間も短いでしょう。また、管理費や修繕費もワンルームの方が安価で抑えることができます。
単身者向けで人気が高いのは、1DK、1LDKタイプです。 |
ファミリー向けこそ広さ重視で選んでいる傾向があります。家族の人数にもよりますが。2LDK以上が好まれています。
また、少子化の影響からなのか、部屋数よりも1部屋の空間が広く、自由に使える間取りを選ぶ傾向があります。 |
間取り選びの際に重視することはこのようなことです。
入居者のニーズにあった間取り選びをすることが空室にならないためにはとても重要になります。
また、間取りと同じくらい「立地」も重要です。例えば、駅近である・近くにコンビニあるというような場所だと住みたいと思いますよね?
つまり、「住みたい」と思われる部屋が良いということです。「立地」選びに続き「間取り」選びも大切になります。
物件選びのポイント
では、実際に物件選びの際に、抑えておくべきポイントを以下で説明していきます。
1.周辺エリアで需要のある間取りなのか
単身者向けのワンルームなどを選ぶのか、ファミリー向けの2LDKなどにするのか、自分の投資計画を立てましょう。その上で、周辺の相場や市場の状況を調べて、需要のある間取りを検討して下さい。
2.広さに関する間取りの認識
「物を置く前は広く見えたが、物を設置してみると狭く感じる」という不具合が失敗例で多くあります。
では、なぜ狭く感じてしまうのでしょうか?それは、数字上の広さと実際の広さには際があるからです。例えば、「10畳」と書かれていても、実際に畳が10枚敷けるわけではありません。つまり、同じ専有面積でも通路部分が多い場合、有効面積は狭くなります。
通路や廊下などのスペースが少ない間取り選びがポイントです。
3.アウトポール工法の間取りを選ぶ
RC造マンションのほとんどは、「ラーメン構造」でできています。
建築や土木構造の分野では、柱が梁と剛接合している構造のことを言います。
その構造上、柱や梁の凸凹でデッドスペースが生まれるため、使い勝手が悪くなっていました。また、柱によってリフォームの可変性と効率を悪くしてました。
アウトポール工法とは、柱を部屋の外に出してしまう建築工法のことです。
バルコニーに面した部屋で使われることが多く、そうすることで凸凹がなくなり有効面積が広くなります。
そのため、アウトポール工法の間取り選びがポイントです。
4.リフォーム・リノベーションに適した間取りなのか
不動産投資をしていく中で、入居率が落ち込んだ際に、リフォームやリノベーションをすることで入居率が回復することがあります。
将来的にどのような間取りを購入すべきか以下で紹介していきます。
- LDKに部屋がもう1つ隣接してる:構造にもよるが、2部屋間の壁を抜くことで大空間のLDKにリノベーションできる。
- 水回りが隣接し、まとまってる:大規模なリフォーム・リノベーションがしやすい。
上記のように間取り1つで将来性に大きく影響してきます。同じ専有面積の部屋でも、使い勝手が良く広く感じる物件の方が人気物件となり空室リスクを軽減できます。
つまり、「入居者目線」にたって物件を選ぶことがとても重要なポイントです。
不動産投資について詳しくは以下の記事を参照してみてください。
4.不動産投資は入居者目線で
間取りによって「住みたい」か、「住みたくない」と思うかが大きく分かれていきます。間取り選びはとても重要です。そのため、基礎知識とポイントをしっかりと抑えた上で選んでみてください。
また、不動産投資でも入居者ニーズに答えるのは間取りが重要になってきます。入居者目線に立って物件選びをしてみて下さい。
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