外国人不動産投資家はなぜ日本の物件を購入するの?

2014年、多くの外国人富裕層が日本の物件を購入、その背景にはいくつかの理由がありました。例をあげると、為替円安で日本物件を買いやすくなったこと。台湾や香港では不動産の価格高騰で投資のチャンスが減少してい ることなどが理由です。

しかし、根本的に日本の不動産市況は「不動産投資関連制度の安定性」や「不動産市場の流動性」が高いため海外投資家からの人気があります。投資先としての価値を図るためにも、今後の日本の動きが鍵となってくるでしょう。

今回は、外国人はどのように日本の物件を購入するのか?また、必要な書類や融資方法についても記載しました。

1. なぜ日本の不動産は外国人から人気なのか?

例えば、中国の場合は土地を購入後、用途によって使用期限が定められています。つまり、所有権ではなく使用権という形なため、個人の資産にはなりません。その点、日本は実物資産として個人で所有することが可能です。そのことが、日本の不動産を購入したいという1つの理由となっています。

では、その他の理由とはどのようなものがあるのでしょうか。

理由①円安の時期と日本円の価値と安全性が揃っているから

円安の時期は、海外の方からすれば5000万円の物件を4600万円で購入できるというお話です。購入するタイミングで多少の差はあるものの、円安の際はお得なため物件が売れます。

また、不動産価格はどこの国も上昇傾向にあります。その中でも、ある程度の利回りが見込める日本の不動産は、東京主要部に限らず地方のリゾート地が購入されています。耐震性はもちろん、プレビルドのように物件が建設された後に欠陥があるなど、日本では大問題となることです。ですから、以下のことを踏まえたうえでも人気となっています。

・不動産市場の規模
・不動産投資関連制度の安定性
・不動産投資リスクの水準

ベテラン投資家は、1つの場所へ資金を預けません。常にリスクヘッジをおこなっているため、「円」を安全資産として保有したいというのも、日本の不動産が好まれる理由です。

理由②東京オリンピック目前の日本の不動産市況に注目しているから

人口減少にある日本ですが、外国人観光客の増加・観光客の増加・国家戦略特区など、需要と供給のバランスを保てるように様々な活動をおこなっています。

最近では民泊法案が可決され、宿泊業務をおこなうことができるようになりました。(規制あり。2018年から)
また、中国語・英語の表記はもちろん、外国人向けの食事プランを提供する旅館などもあります。

物件や説明を聞きにくる方は、ツアーなどで訪れています。ほとんどの方が億を超える東京主要部の物件をキャッシュで購入していて、実際にこのような事例があります。

「昨年6月にオープンした虎ノ門ヒルズの住宅も、その大半が外国人に買われましたが、夜になっても真っ暗なんです。
実は彼らはそこに住んでいるわけではない。ほとんどが投資目的で、売り抜けるタイミングをひたすら待っているのです」

都市未来総合研究所によると、昨年の(2014年)海外法人による不動産取得額は9777億円で、過去最大だった。

先ほど説明したように、円安の場合は海外からの購入が盛んです。しかし、円高の場合は購入を控えるため各国の不動産市況や税法がどのような動きをするかによって、今後日本の不動産市況は変化するでしょう。

また、多額の資金が取引されるため、富裕層もそうでない方も、税金対策のために購入する人が中にはいます。日本でも相続税が引き上げになったことで、不動産を購入する人が増えました。購入目的がいかなる場合でも、投資先として価値のある状態を維持することが不可欠です。

不動産価格=利回りとういう定義は、海外の購入者からも影響しています。そのため、為替のチェックをすることで少しでも今後の予想を立てることができます。

2. 外国人が日本で不動産投資をおこなう場合の注意点とコツ

知らない国に投資するだけでもかなりのリスクを背負っているわけですから、物件やエリア選定、契約の際は注意が必要です。

人口が望める国家戦略特区周辺を検討すること

2020年までに東京の国際競争力を高 める施策として、「国家戦略特区」を創設しました。

  • 都心居住促進
  • 外国人医師による外国人向け医療の充実
  • インタナショナルスクールに関する設置認可条件

などの見直しをすることにより、現在の日本は外国人労働者や移住者が増加しました。また、最も新宿区に増加していて江戸川区・足立区・江東区・豊島区の推移も伸びています。

あなたがどのような目的で購入するかによってエリアを選定する基準は変わってきます。キャピタルゲイン目的であれば新築の方がいいですし、中古物件を購入の場合は空室をそれなりに想定したうえで利回りの計算をおこないましょう。

購入の制限をチェックしておくこと

日本はEUに加盟しているため、不動産の自由化という条件を守らなければいけません。つまり、不動産を自由に売買することを認めています。ですが、国の制度によって法は変わります。購入予定の国がどのような制限と規制があるのかをチェックすることが大切です。

登記の仕方を把握しておくこと

住宅を自由に購入し登記できるのは、例外的な国は別として「欧米をはじめとした先進国」に限られています。
もちろん日本でも登記可能です。不動産登記が完了すると、所有者宛に 「登記識別情報通知書」が発行されます。

また、海外に居住する外国人(非居住者)が日本の不動産を取得した場合、不動産取得から20日以内に日本銀行を経由して財務大臣宛てに、所定の報告書式にて取得名義人の氏名や取得価格などを報告しなければなりません。

※以下の場合、報告は不要です。

  • 非居住者本人または当該非居住者の親族若しくは使用人その他の従業員の居住用目的で取得した場合
  • 日本において非営利目的の業務を行う非居住者が、当該業務遂行のために取得した場合
  • 非居住者が本人の事務所用として取得した場合
  • 他の非居住者から不動産を取得した場合

融資環境は事前に下調べしておくこと

永住権がない外国籍の方でも、融資をしてくれる金融機関が「日本政策金融公庫」です。借入期間は審査基準により異なる場合もありますが、ある程度の年数は融資してくれます。

ただ、条件として在留カードを持っていることが必須となります。

また、他の金融機関でも住宅ローンであれば融資が通る場合もあるようです。その場合、賃貸併用住宅の購入がオススメです。

3. 購入後の管理や税金の支払いについて

日本に住んでいる方と海外から投資している場合では、何が違うのでしょうか?

どこまでの管理を任せるの?

~家賃の振込先を確認~

日本で6ヶ月以上暮らしている、または日本国内にある事務所で働いていれば、日本に住所又は居所があるものとして、口座開設することができます。

しかし、ゆうちょの場合は例外もあります。日本での滞在期間が6か月未満であっても、制限付きで開設することができるのです。(制限とは、振込はできず入金と出金のみということ)

毎月指定した海外の銀行に送金することも可能です。しかし、手数料のことを考えるのであれば、半年、あるいは1年分の金額をある一括で振り込んでもらう契約をおこないましょう。

 

 ~管理の仕方を報告してもらう~

物件は管理が命とも言えます。設備の交換や入居者募集の仕方など、賃貸業に不可欠な重要ポイントを任せておける信頼が必要です。更に、納税手続きを管理会社に任せることも可能です。その際には、きちんと支払いをおこなったかの書類を用意してもらいましょう。

確定申告に関しては、税理士にお願いしましょう。金額の相場は、約6万円です。

税金の支払い方法はどうすればいい?

~所得税に関して~

基本的に、不動産を所有している方は賃貸収入がある・売却をし譲渡所得がある場合、所得税を支払うことになります。

・日本国内に居住する外国人は、国内・国外の全ての所得が課税対象です。
・海外に居住する外国人は、日本国内から生じる所得だけが課税対象です。

また、源泉所得税を徴収されます。

~住民税に関して~

住民税の計算には、2つの取り扱いがあります。

①所得割:賦課(フカ)期日である1月1日の時点で、日本国内に住所を有する外国人に対して賦課されます。
②均等割:賦課期日である1月1日の時点で、日本国内に住所を有しない場合でも、日本国内に自己の居住目的の家屋敷を所有していれば賦課されます。

~固定資産税に関して~

賦課期日である1月1日時点で、不動産の所有者に対して賦課されます。また、所有者の居住形態にかかわらず賦課されます。納税の際には、「不動産所在地の地方公共団体の条例で定める地域内に住所等を有する納税管理人を選任する必要があります。」

4. 外国人不動産投資家に必要な書類と投資経営ビザについて

外国人が不動産投資を始める時に必要な書類と投資経営ビザについて説明します。

手続きや必要な書類を用意する

~海外に居住している外国人の方はこちら~

以下の書類を用意しましょう。

・住民票の代わりとなる書類

国によって異なりますが、主に住民登録証明書・戸籍・宣誓供述書のどれかが必要です。また、法人を設立している場合は、法人登録証明書・宣誓供述書のどちらかが必要です。

 

・パスポート

法人の場合は、代表者様のパスポートが必要です。

 

・印鑑証明書の代わりとなる書類

印鑑証明制度が無い国は、先ほどの宣誓供述書に現地公証人の署名を認証したものか、母国の官憲が発行するサイン証明書を用意しておきましょう。

 

・実印

認印も可能です。

 

~日本国内に居住している外国人の方はこちら~

(対象として、在留資格・永住者・特別永住者・日本人の配偶者などの在留資格がある方です。)

外国人住民票

法人の場合、外国人住民票に代わり会社登記簿謄本資格証明書が必要です。

 

在留カード

不動産の登記をするために、在留カードが必要です。中長期間在留する者に対して交付されます。
在留カード 表面イメージ

 

印鑑証明書

売買契約書に添付するために印鑑証明書が必要です。住居を届け出た市区町村に印鑑を登録することにより取得することができます。または、本国の在日大使館・本国の官憲が発行するサイン署名書で代用できます。

法人の場合、会社実印代表者の印鑑証明書を用意しましょう。

 

印鑑

認印も可能です。

投資経営ビザにはどんな規制があるの?

永住権付きを売りにした勧誘を受けたことはありますか?海外投資家の一部では、このようなツアーに参加し不動産を購入する方もいます。

しかし、実際には500万円以上の投資と、継続的な経営を伴うことが実質的用件なため、投資経営ビザが申請できできても不動産を購入しただけでは永住権を得ることはできません。

継続的な経営の条件は、「人を雇用し、給与を支払い、経費を計上するなどの経済活動」が必要です。また、日本で外国人が永住権を得るには、日本国内の物件を購入し、不動産会社を作れば約10年で永住権が取れる場合もあります。

5. 2017年の不動産市況と今後の動向は?

海外の不動産投資情報がわかるサイトを活用して世界の動向にも目を向けておきましょう。

現在の不動産市況はエリアにより異なるが悪くはない

外資ファンドがリーマン・ショック後に安値で購入した日本不動産を売却している。
さらに、外国人投資家の保有率が高かった湾岸や豊洲エリアのタワーマンションに売りが出ている。
北海道のニセコなど一部のリゾート地の人気は根強いままだ。
今後は国内でも成長性のある観光事業に関する不動産には買いが入るかもしれない。

日本人が海外へ投資する場合もエリアの選定は重要ポイントです。また、売却の際はすぐに売りたいため比較的購入金額を安くします。つまり、なかなか売り手が見つからないエリアへ購入すると、出口戦略に苦戦します。

2020年をどう乗り切るかが鍵

日本での開催は56年ぶりとなり、1964年の東京オリンピック開催後を振り返ると、日本は約1年間「オリンピック不況」に陥りました。その後は活気を取り戻し、高度経済成長の時代は土地の価格が決して下がることがないという「土地神話」ができました。

ここで感の鋭い方ならお気づきかと思いますが、日本はこの「オリンピック不況」という爆弾を抱えているということになります。需要と供給が伴わない状況になると、いくら人口の集まる東京に物件を購入しても空室が出る確率は高くなります。

そこであなたがしておくべきことは、

  • 売却のタイミングを逃さないこと
  • リスクヘッジをしておくこと

この2つを意識しておきましょう。

日本の観光業もブランドレベルになれば、ハワイと同様経済の動向や不況に負けない、安定した不動産価値を保っていけるでしょう。今後のカジノ法案などにも注目です。

6. 外国人不動産投資家も日本で不動産投資をしている

日本の不動産市況を盛り上げた要因は、海外投資家からのマネーが流入したことでもあります。

しかし、それもいつまで続くかわかりません。今後は、リスクヘッジのためにも投資先を分散、または他の資産運用もしておくことが成功の確率をあげる1つの方法ではないでしょうか?

外国人が住みやすい環境を日本が作っていければ、これから物件を購入する方も現在保有中の方も、少しは安心できますね。

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