出口戦略という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
実は不動産投資をする上で非常に重要な項目の一つなんです。
不動産投資を始めたら終わり…つまり売却する時が来ます。
売却益を得ることで、最終的に不動産投資で成功したのか失敗したのかが明確になるでしょう。
そのため、出口戦略で「いかに利益を最大限にするか」「いかに損失を小さくするか」を考えることは非常に重要。
今回は不動産投資の出口戦略をテーマにわかりやすく解説します。
出口戦略を立てる4つのポイント、マンションやアパートの出口戦略などを知ることができるので、これから不動産投資を始める方から、不動産の売り時で悩んでいる方までぜひご一読ください。
目次
1. 不動産投資おける出口戦略の重要性を解説
出口戦略にはいくつかの意味があり、もともとは軍事用語として扱われていました。
軍事的な意味では敗戦もしくは大きい被害が出るとわかった時にいかに被害を最小限にするかという意味になります。
この意味は経営においても同様の意味として使われることが多いです。
ただし、投資的な意味では投資した資金をどれだけ最大限に回収するかという意味で使われます。
出口戦略を立てることは不動産投資の最終的な成果を知ることができるので非常に重要なこと。
まずは不動産投資において出口戦略がなぜ必要かを解説します。
出口戦略が必要な理由は利益を最大化し、損失を最低限に抑えるため
不動産投資における出口戦略は主に2つの方法があります。
1つは売却するときに利益が出るようにする方法、
2つ目は売らなければならないときに損を少なくする方法。
つまり不動産投資では、出口戦略を立てることで「最大限の利益」と「最低限の損失」の2つの見通しを立てられるのです。
言うならば購入する不動産の可能性を知ることができます。
自身がどんな不動産を購入するのか、どんな価値があってどんな風に経営できるのかを知ることは重要です。
出口戦略がなければ何の策も持たないまま戦場に出るようなものと思ってもいいでしょう。
不動産投資の成功は購入する前からほぼ決まっているのです。
2. 不動産投資における出口戦略の立て方
出口戦略の重要性が分かったかと思います。
そこで実際に、不動産投資の出口戦略を成功させるための4つの方法を見ていきましょう。
①売りやすい物件を選ぶ
出口戦略の一つとして「不動産を売却すること」が挙げられます。
不動産を売ってしまえば毎月の家賃収入はなくなりますが、売ることで大きい利益を得られる可能性があります。
もちろん状況によってはやむを得ず売らなければならない場面もあるでしょう。
ここで一つだけ確実に言えることは売りやすい物件を選ぶことの重要性です。
購入した不動産が売れない物件だったら、出口戦略を立てることは難しいです。
売りやすい物件を選ぶことが出口戦略のスタートと考えてください。
②売却までの計画を立てる
売却までの計画にはさまざまな考え方があります。
1つは数年は家賃収入を得て、不動産価格が下落する前に売ることで最大限の利益を得る方法です。
他にも利益が出るタイミングで売却をする考え方もあります。
この場合はタイミング選びはそこまでシビアでなく、リスクも高くないのでどちらを選ぶかはオーナーの判断になります。
購入する不動産や投資をする目的によりますが、売却までを見据えた計画を立てることが大事なのは明白です。
売りやすい物件を選んだとしても不動産はすぐに売却できるものではありません。
慌てて売却するのではなく、事前の準備と計画を持つことであらゆる事態に対応できます。
③周辺地域の将来性を調査する
購入した時点で周辺地域の状況が良くても、数年後には地価が下がることもあります。
不動産経営で失敗する例として近くに大型のショッピングモールがあったが数年で閉店してしまい、家賃収入が激減した例もあります。
逆に周辺地域に人が集まる建物が立てられれば自然と地価は上がり、不動産価格も上がるでしょう。
購入を検討している物件の周辺地域の将来性がどれくらいかを調べておくと売却するときに優位に立てます。
④近隣物件の相場と値動きをチェックする
近隣物件の相場とここ数年の値動きのチェックも見逃せません。
徐々に値が上がっているのであれば何かしらの動きがある可能性があります。
逆に値が下がっている場合は注意が必要です。
自身が購入を検討している物件があれば、近隣物件の状況を確認することである程度の予測をつけることができます。
3. マンション・アパート投資それぞれのの出口戦略
不動産の出口戦略といってもマンションとアパートでは違ってきます。
2つの出口戦略がどのようなものか見ていきましょう。
マンション投資の出口戦略
マンションの出口戦略はインカムゲインを狙う方法とキャピタルゲインを狙う方法に分かれます。
インカムゲインを狙う場合は①ずっと不動産を持ち続ける②自宅にする③相続するの3つが主な出口戦略です。
短期譲渡か長期譲渡か
売却してキャピタルゲインを狙う場合は短期譲渡と長期譲渡のどちらを選ぶのかが重要でしょう。
しかし、よほどのことがない限り長期譲渡を狙うのがベターです。
理由としては短期譲渡の税率が39%であるのに対し、長期譲渡は20%とぐんと下がるため。
長期譲渡の期間は5年以上と定められていることから、5年計画で出口戦略を練るのが基本です。
もちろん、短期譲渡のほうが利益が高くなるのであれば短期譲渡を出口戦略にしてください。
新築マンションは不利になる?
新築マンションは出口戦略には向いていない場合があります。
それは売却時の価格が購入時の価格よりも圧倒的に低くなってしまうからです。
新築マンションの購入費用の内訳には建築費用と土地取得費用・広告宣伝費・営業活動費・デベロッパー費用などとかさみます。
逆に中古マンションの購入費用の内訳は建築費用と土地取得費用の2つのみ。
マンションの売却時の価格は建築費用と土地取得費用を元に地価や建物の状態などを見て判断します。
つまり、広告費や営業費、デベロッパー費用などの回収が難しいのです。
少なくとも新築マンションの出口戦略にはキャピタルゲインを狙った売却はあまりおすすめできません。
もちろん新築マンションには新築マンションのメリットがあります。
10年間の瑕疵担保責任や節税対策などからも個人の状況によって有利に進めることが可能。
ですが、売却益を狙うのは新築マンションには向かないので注意してください。
アパート投資の出口戦略
アパート投資の出口戦略は先に述べたマンション投資の出口戦略に加えて2つの方法があります。
リノベーションして売却
1つ目はアパートをリノベーションしてから売却する方法です。
何年か貸していれば老朽化することもあるでしょう。
リノベーションすることで新しいアパートとなり、より高い値段で売却することも可能です。
取り壊しをして売却・土地活用をする
2つ目はアパート自体を壊して、更地にしてしまう方法です。
アパートを壊した後は土地を売却する・駐車場経営などに土地活用をする・自宅を建てるなど、出口戦略の幅が広がります。
マンション投資と比べるとアパート投資のほうが出口戦略の種類は多いのです。
4. 不動産投資で売却のタイミングを見極める方法
不動産の売却タイミングはオーナーにとって重要な項目の一つです。
どのポイントを基準にすればいいのか3つの観点から見ていきましょう。
①キャッシュフローで収支をチェック
不動産経営をしていれば毎月の家賃収入が入り、キャッシュフロー(利益)の計算ができます。
このキャッシュフローを常にチェックしましょう。
なぜならば、最初に設定した家賃収入から低く設定することもあれば、支出が多くなりキャッシュフローが減ることがあるからです。
一時的にキャッシュフローが減っているなら問題はないかもしれません。
しかし、継続的にキャッシュフローが減っていき最終的には赤字になってしまうのであれば売却を考えるのがベターです。
ただし、採算の取れない不動産を購入する人はいませんので、最低でも利益が出る状態で売却するのがいいでしょう。
②近隣相場の値動きをチェック
近隣相場の値動きをチェックすることも重要です。
不動産経営は自身の物件だけを見ていればいいわけではありません。
周辺地域や近隣相場との兼ね合いも重要です。
値動きをチェックすることでいつ売るのが望ましいのかが見えてきます。
例えば段々と値下がりが起きている状況になれば、売却しても利益が出ないかもしれません。
できれば過去15年のデータを元にどんな流れになっているのかを見るといいでしょう。
③売却期限には余裕を持とう
不動産の売却はすぐに行われるものではありません。
手続きもそうですが、そもそもにして買いたい人が出てこない限り売却はできません。
つまり、出口戦略としてここまでに売却しないといけないというラインは余裕を持った方が無難です。
期限ギリギリで売れればいいですが、数か月先になってしまい損を出したということがないようにしましょう。
5. 不動産投資の成功は出口戦略で決まる!
今回は出口戦略について解説しました。
不動産は購入する前の下準備や計画が重要であることがわかったかと思います。
特に出口戦略は最低の結果と最大の結果を知ることができるので重要です。
自身がどんな不動産を購入するのか改めてわかりますので、慎重に出口戦略を練ってください。
しかし、一口に出口戦略と言ってもどこから始めたらいいのかわからない方もいるかと思います。
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出口戦略について困っている場合はぜひご利用ください。スタッフ一同、誠心誠意対応させていただきます。