不動産投資での情報弱者とは、「正しい知識を身につけず情報収集もしない」人を差します。
情報弱者は不動産投資会社の営業マンによる甘い言葉に騙されて、取り返しがつかない事態に陥ってしまうことも。
不動産投資は正しい知識と情報収集によって、安定的に収益を得られる投資手法です。
今回は不動産投資における情報弱者の現状と情報弱者にならないための5つの秘訣を解説します。
目次
1. 不動産投資における情報弱者の現状
不動産投資においての情報弱者とは、「物件を購入する際に知っておかなければならない情報を持ち合わせていない人」、または「自分で情報を得ようと努力をしない人」のことを指します。
つまり、物件の内情やトラブルの発生を知らずに「不動産投資のプロなら絶対に買わない」という物件を、ただ「安かったから」「営業マンに強く勧められたから」などの理由で購入してしまう人です。
不動産投資の情報弱者は2パターン
不動産投資での情報弱者は、大きく分けて下記の2パターンに分かれます。
営業マンの巧みなトークに騙される人
営業マンの巧みなトークに騙されるパターンです。
例えば、
- 入居者の集まりにくい立地に割高な建築費でアパートを建てさせる
- サブリース契約を利用すれば毎月家賃が入るからと安心と説明された
- 高い利回りを謳い文句につられて物件を購入させられる
などといったケースです。
大手の金融機関がおすすめする投資だから安心だと思い込む人
一般的に「大手の金融機関は審査が厳しい」というイメージを持っている人が多いでしょう。
「銀行が勧めるなら大丈夫だろう」と思い込んでいると、そんな心理につけ込む情報弱者を狙った手口に騙されてしまうのです。
実際に、不動産業者と銀行が手を組んだであろうと問題になった事件も起こっています。
情報弱者を狙った不動産ビジネスが増えている
「購入したら損をする」と知っておきながら、儲からない物件を勧めてくる情報弱者を狙った不動産ビジネスが増えています。
「ローンの支払いは家賃収入で賄えるから絶対儲かる」「年金対策や税金対策になる」などと営業される場合もあるでしょう。
不動産投資は、しっかりとした知識を持って適切に行えば比較的リスクの低い手法ではありますが、何らかのトラブルを抱えている物件を購入させられていては成功できません。
情報弱者を狙ったビジネスに騙されないよう、知識を身につけながら情報武装していかなければならないのです。
情報弱者の名簿が存在する
営業マンの巧みなトークに押され、「今買わないと損するからと言われた」「節税になると強く勧められたから」などと、
自分でリサーチすることもせず、不動産業者に言われるままに物件を購入してしまう人がいます。
そんな騙されやすい情報弱者の名簿が存在すると言われており、再び悪徳な業者のターゲットになるかもしれません。
プロが購入しないという情報弱者向けの不動産が存在する
「プロならば絶対に購入しないだろう」という不動産が存在します。
例えば、「一見豪華だが構造に問題を抱えている不良マンション」「入居者トラブルの多いマンション」などです。
不動産業者ならではの情報網を持っているプロならば知り得る事実も、情報弱者では把握できないでしょう。
ターゲットとして狙われないよう、また甘い話を持ちかけられても適切な判断ができるようにしなければなりません。
2. 不動産投資で情報弱者にならないために出来る5つの対策とは
「プロが絶対に購入しない」物件に手を出さないよう、情報弱者にならないための対策をご説明しましょう。
①不動産投資の情報を徹底的に調べる
インターネット検索をしたり、実際に不動産投資会社に訪問して積極的に質問したりと様々なルートで不動産投資に関する情報を得ることができます。
ポイントは「新鮮な情報を仕入れること」。
不動産市況は日々変わるため、古い書籍の情報を見て真似をしても同じ収益を上げることができるとは限りません。
書籍を読む場合は発行年月日を見たり、インターネットの情報もいつのものなのかをしっかり確認しましょう。
②甘い言葉に騙されない!まずは疑う
「利回りがこれほど高いのは珍しいですよ」「サブリース契約すれば家賃が保証されますよ」などと、甘い言葉に騙されないように注意しましょう。
表面利回りが高くても空室率が高かったり、設備が古すぎて多額な交換費用が必要だったりすれば利益は上げられません。
また、サブリース契約の「契約当初の保証賃料が維持されるわけではない」「大幅に保証賃料を下げられるケースもある」というデメリットを説明せずに、安易に勧めてくる場合は疑ってかかるのが賢明でしょう。
③知識を身につけ、リスクの回避方法を知る
不動産投資では、いかにリスクを避けて安定的に収益を上げ続けるかが重要です。
空室リスクや滞納リスク、突発的な修繕費などによってローンの支払いが難しい事態に陥ってしまうと破綻します。
物件を購入してから気づいても取り返しがつかないケースもあり得るため、事前に情報収集して徹底的に調べましょう。
ただ、しっかりと情報収集をしても、何かしらのリスクに直面してしまう場合もあるでしょう。
予想以上に空室が発生した場合に、募集条件・家賃の見直しやフリーレント(最初の1カ月の賃料を無料にする)、広告費を増やすなどのリスクを回避する方法を知っていれば、傷の浅いうちに対策できます。
④成功者の真似をすれば成功する訳ではない事を知っておく
不動産投資での成功事例を綴った書籍が多く発売されています。
購入して参考にする場合もあるでしょうが、そのまま真似をしても同じように成功できるとは限りません。
1つとして同じ物件は存在しませんし、物件の条件は個々によってさまざまです。
同じ坪数の物件でも、地域やエリアによって活用方法は全く異なります。
成功者の事例をあくまで参考にする程度に留めておき、全く同様の方法は通用しないと覚えておきましょう。
⑤信頼できるパートナー(不動産投資会社)を探す
不動産投資で物件を購入する際には、一般的に不動産投資会社を通じて物件を探します。
つまり、信頼できる不動産投資会社をパートナーとすることが不動産投資を成功させるポイントになるわけです。
顧客目線で個々の属性や資産状況を適切に見分けた上で、物件を選んでくれる不動産投資会社を探しましょう。
間違っても、情報弱者を食い物にするような悪徳業者に任せてはいけません。
3. 胡散臭い不動産投資会社の見分け方
「不動産投資を成功させるには信頼できるパートナーを探す必要がある」とご説明しました。
では、注意すべき不動産投資会社にはどんな特徴があるのでしょうか?
不動産投資の費用のマイナス面を説明しない
不動産投資では、物件の状態を維持・管理するための管理費や修繕費が必要になります。
建物は築年数の経過により老朽化が進み、管理や修繕費などコストが増大していくものであり、その点を説明しない営業マンには注意しましょう。
また、管理費や修繕費は新築時に作られる「長期修繕計画」に基づいて、値上げについても決められているのが一般的です。
購入直後の値上げでコストが増大してしまう可能性もあるため、事前に説明を受けずに契約してしまわないように気をつけましょう。
不動産投資の良い所しか説明しない
良い面しか説明せず、自分達に都合の良い部分ばかりを説明する営業マンに注意しましょう。
直近の収支ばかりに触れ、長期的な収支シミュレーションを提示しない営業マンがいます。
不動産投資では家賃の下落や管理費・修繕費の増大などが収益を圧迫するケースもあるため、
「こういったリスクがあり、このくらい利益が減少する可能性があります。だからこういった対策を取りましょう」と、不安要素やその対策までしっかりと説明してくれる不動産投資会社をパートナーに選びましょう。
サブリースの契約事項をきちんと説明しない
物件を一括で借り上げて家賃を保証する「サブリース契約」の内容をきちんと説明しない営業マンもいます。
サブリース契約は一定のメリットのある契約ですが、デメリットもあるため注意が必要です。
「空室期間に免責期間が設けられている」「家賃が減額される」「サブリース契約を解錠できない」など、
オーナーによって不利な条件が契約に盛り込まれている場合もあるのでしっかりと確認しましょう。
4. 不動産投資で実際にあった事件
では、実際にニュースにもなった事件をご紹介します。
スマートデイズ・スルガ銀行の不動産投資問題
都内を中心に女性用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していた「スマートデイズ」は、「30年間保証で利回り8%以上」との謳い文句のサブリース契約でオーナーを募集しました。
オーナーは、相場より高い建築費用と、建築会社からの高額なキックバックを上乗せされた金額で契約。
その後、入居者は集まらないのを理由に家賃保証を大幅に減額されてしまい、
オーナーはローンの支払いができなくなるばかりか、相場とかけ離れた金額で建てた物件は売却もできないという2重苦に苦しめられた事件です。
この事件では、高額な融資を引き出すためにオーナーの年収を改ざんするなどの不正も行われており、スマートデイズの融資案件をすべて引き受けていたスルガ銀行にも問題があるとされました。
レオパレス21のサブリース・施工不良問題
賃貸住宅会社「株式会社レオパレス21」が引き起こした問題も、やはりサブリース契約絡みです。
「相続税対策におすすめ」「30年一括家賃保証」などの謳い文句で、土地を所有する地主がレオパレス21でアパートを建設。
その後レオパレス21側が需要を無視して周辺にアパートを乱立させた結果、入居者が集まらないのを理由に家賃保証を大幅に減額、打ち切りをした事件です。
この事件もサブリース契約の甘い言葉に騙された結果であり、建物も相場の1.5倍程度で建設されていたのもオーナーに打撃を与えました。
オーナーの中には2億円以上の建設費用をローンで借入れし、当初165万の家賃保証が10数年後には2万まで減額されられたケースも。
また、レオパレス21に事件では建物の施工不良も問題になり、1324棟の建築基準法を満たさない違法建築物件があると発表し、1万4,443人が引っ越しを余儀なくされました。
参考:読売オンライン
5. 情報弱者にならないために不動産投資の正しい知識や情報を手に入れよう!
スマートデイズやレオパレス21の事件では、契約をする前に自分自身でサブリース契約の内容確認や、周辺の物件相場などをしっかりと調査していれば防げたかもしれません。
不動産投資で収益を上げるためには甘い言葉に騙されることなく、情報弱者にならないための正しい知識を身につけながら情報収集しなければならないのです。
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