不動産投資ローンを組むならメガバンクをおすすめするという人は少なくありません。
しかしその理由を知っている人は少ないでしょう。
そもそもメガバンク以外にもたくさんの金融機関があり、メガバンク以外で借り入れる人の方が多いくらいです。
そのため、実際に不動産投資ローンを組む時には、メガバンクではなく地方銀行を初めから検討している人もいるくらい、「不動産投資ローン=メガバンク」というわけではありません。
ただ、メガバンクで不動産投資ローンを組むメリットはあるので、その点は理解しておきましょう。
今回は、メガバンクでの融資をおすすめする理由や、地方銀行などのほかの銀行との違いを詳しく解説していきます。
目次
1. 不動産投資ローンでメガバンクがおすすめされる理由とは?
不動産投資ローンでメガバンクがおすすめされる理由は以下の点です。
地方銀行に比べると金利が低い
1つ目の理由は、ローンの金利が地方銀行より低くなるという点です。
もちろん、誰に対しても金利が低いわけではありませんが、プロフィールの良い方には低金利で貸し出してくれます。
プロフィールの良さとはたとえば、上場企業の社員であり、年収1,000万円以上、自己資金率20%以上などが条件です。
不動産投資事業を広げる時に有利になる
2つ目の理由は、次の融資につながりやすいという点です。
というのも、メガバンクの融資は地方銀行よりも審査が厳しいので、メガバンクで融資を受けて返済できているという実績は評価が高いです。
そのため、もう一度メガバンクで借入をするときにも有利ですし、地方銀行などで借りるときにも有利になります。
2. メガバンクは主にどんな銀行が含まれるのか?
メガバンクと呼ばれる銀行は以下3行になります。
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
ほかにも、りそな銀王やゆうちょ銀行など有名な銀行はありますが、上記3行は別格といえます。
現に、2024年の売り上げは、三菱UFJフィナンシャルグループで約6兆円、三井住友フィナンシャルグループで約5.1兆円、みずほフィナンシャルグループで約3.3兆円です。
一方、たとえば全国的にも有名なりそな銀行でさえ、約7,600億円とメガバンクの足下にも及ばない規模なのです。
3. メガバンクの特徴
メガバンク最大の特徴は、融資エリアが広いということです。
基本的にメガバンクは支店も多いため、全国でもカバーしているエリアは非常に広いです。
また、上述のように金利条件が良いケースも多く、売上から見ても分かるように案件も多くなります。
さらに大企業なので、融資の承認を下ろすのにたくさんの部署と人を通す必要があります。そのため、「審査スピードが遅い」というデメリットもあるのです。
4. メガバンク以外の銀行の特徴|不動産投資ローンの場合
不動産投資をする際はメガバンク以外にも
- 地方銀行
- 信託銀行
- ネット銀行
- ノンバンク
などの銀行でローン借入を検討することになりますが、
①地方銀行
地方銀行の特徴は以下の点です。
- ノンバンクなどよりは信用力が高い
- 積極的に融資してくれる
地方銀行なので融資するエリアはメガバンクに比べると狭いです。
さらに、メガバンクよりは規模も小さいですが、ノンバンクよりは知名度・信用力は高いといえます。
また、地方銀行はメガバンクや大手銀行の融資を受けられない人の受け皿的な役割もあるので、融資には比較的積極的です。
そのため、不動産投資ローンを利用するときは、地方銀行は大事な役目を担います。
②信託銀行やネット銀行
信託銀行やネット銀行の特徴は以下です。
- 借入上限金額は地方銀行より上のケースがある
- 信託銀行の審査はやや厳しめ
- ネット銀行は手続きが完結
- ネット銀行は金利がやや高め
大手グループに所属する信託銀行などは、地方銀行よりも審査はやや厳しく、ネット銀行は各銀行によります。
一方、大手の信託銀行であれば余力があるので、借入上限金額も高いケースが多いです。
また、ネット銀行はネットだけで審査が完結する銀行もあり手続きは楽ですが、金利は若干高めというのが特徴です。
③ノンバンク
ノンバンクとは、預金業務を行わない金融機関であり、消費者金融やクレジット会社、信販会社などが該当します。
そんなノンバンクの特徴は以下の通りです。
- 審査スピードが早い
- 金利が高い
ノンバンクは融資業がメインではありませんので、基本的に第一希望でノンバンクを選ぶことは極めて少ないです。
というのも、審査スピードは早いのですが、金利を高めに設定しているので、他行に比べると支払金額が大きくなってしまうからです。
言い方は悪いですが、イメージとしては「どこの銀行も通らなかったのでノンバンクに相談する」のようなイメージです。
④自己資金で不動産投資する場合
前項まではローンを借りる前提でしたが、ローンを組まずに現金で購入することも可能です。
ただ、現金で不動産を購入すると以下のようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- 決済スピードが早い
- 利息がかからない
<デメリット>
- レバレッジ効果がない
- 手持ち資金が減る
ローンを組むと審査からローン実行まで時間がかかりますが、現金だとその時間がかからずに済みます。
そのため、他の人が検討していてもいち早く決断出来る点がメリットです。
また、利息がかからないので、収益がプラスになりやすい点もメリットといえるでしょう。
一方、デメリットはレバレッジ効果が得られない点です。
融資を利用すれば、自己資金の何倍もの資産を手に入れることができますが、現金だとそのメリットを受けることができないのです。
また、手持ち資金が減ることで突発的な支出に対応できない点もデメリットといえます。
5. メガバンクでフルローンを受けることはできるのか?
結論からいうと、メガバンクでフルローンを受けるのは不可能ではないですが、極めて難しいといえます。
というのも、元々審査が厳しいメガバンクで、かつフルローンというハードルの高い融資を受けるには、よほどプロフィールが良くないといけないからです。
融資額にもよりますが、年収や勤務先、年齢や貯金なども見られるでしょう。
たとえば、三菱UFJ銀行に貯金があり、その貯金額が膨大であれば銀行も大丈夫と判断しフルローンは受けられるかもしれません。
ただ、一般的にはメガバンクでのフルローン融資は極めて難しいと思っておいた方が良いです。
6. 普通の会社員でもメガバンクで不動産ローンの借入ができるのか?
こちらも結論からいうと、普通の会社員でもメガバンクから不動産投資ローンを受けることは可能です。
そもそも、不動産投資ローンを利用するのは法人や専業投資家だけでなく、会社員の方も大勢います。
つまり、会社員だからといってNGにするということは、多くの顧客を失うということです。
そのため、普通の会社員でもメガバンクのローンに通ることは、現実的なことといえます。
ただ、上述したように比較的審査に厳しいのは事実なので、並のプロフィールだと難しいでしょう。
7. 不動産投資ローンの金利相場
不動産投資ローンの金利相場は、人によっても時期によっても異なるので一概にはいえません。
ただ、あくまで参考ですが、以下が銀行種類ごとの金利相場です。
メガバンク | 1%前後 |
地方銀行 | 1%半ば~3%超 |
信用金庫 | 2%~3% |
このようにかなり幅があることが分かると思います。メガバンクも1%前後とありますが、人によってはもう少し高い金利になるケースもあります。
そのため、自分のプロフィールを見極め、まずどの種類の銀行であれば融資の審査に通りそうか?
そして金利はどのくらいになりそうか?を担当者と相談しながら決めると良いでしょう。
各銀行の金利相場は以下の記事を参考にしてください。
8. 不動産投資ローンは低金利のメガバンクがおすすめだが、審査基準は厳しくなる!
このように、メガバンクの不動産投資ローンは低金利なのでおすすめですが、審査基準が厳しくなる点が難点です。
年収や会社規模など、状況が変化しにくい要素が審査項目なので、メガバンクの審査に落ちた人が短期間で審査に通るプロフィールになるのは難しいでしょう。
いずれにしろ、審査する銀行の担当者とよく相談して慎重に決めるべきです。
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