たくさんの金融機関からお金を借りている人は、管理や毎月の返済など負担が大きいですよね。
そんな時には銀行の「おまとめローン」の利用をおすすめします。これは複数の金融機関からの借金を一本化してまとめるというもので、少し特殊なローン。
銀行によって取り扱っているところと、扱っていないところがあります。
また銀行によって金利や限度額など条件にかなりの違いがあり、審査が通りやすいところ、厳しいところなどもあります。
今回は、おまとめローンでおすすめの銀行をご紹介いたします。「おまとめローン」に興味があるけど、どこに申し込めばいいのか迷っている人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
1. 銀行のおまとめローンとは?
銀行のおまとめローンは、複数の金融機関から借りたお金を一つにまとめる目的のローンのこと。
ローン会社を一本化することで、月々の返済が減らすことを目的にしています。
1-1. おまとめローンと借り換えローンはどう違うのか?
おまとめローンの他に、借り換えローンというものあります。
似たような名前ですが、内容が違います。おまとめローンは複数の金融機関で借りた借金を一本化するもの。
一方、借り換えローンは、より低い金利の銀行へ変更すること。つまり、1社から1社へと乗り換えるローンのことです。
1-2. 融資を断られても、おまとめローンは通る可能性がある!
おまとめローンをはじめ、お金を借りる時には「総量規制」がネックになります。
これは年収の3分の1以上のお金を借りられないという規制で、個人の借り過ぎを防ぐ目的で作られました。よってこれを超えた場合、融資を断れる可能性が。
しかしおまとめローンの場合は総量規制が例外となり、年収の3分の1を超えても貸してくれる銀行もあります。
1-3. おまとめローンの金利の種類とは?
一般的なローンの金利には次の3種類があります。
- 年利(ねんり):元本に対する1年間の利息の割合
- 月利(げつり):元本に対する1か月当たりの利息の割合
- 日歩(ひぶ):元本に対する1日あたりの利息
このうち、銀行のおまとめローンの金利のほとんどは年利で表示。たとえば年利2.0%で100万円借りた場合、年間支払う利息は2万円。ところが月利2.0%で100万円借りた場合は、月額の利息が2万円。
つまり月利2.0%だと年間で24万円利息がかかることになるので、年利とかなり違います。くれぐれも月利でなく年利であることをチェックしておきましょう。
1-4. おまとめローンの担保ローンと有担保ローンの違いとは?
銀行のおまとめローンには担保ローンと無担保ローンがあります。
担保ローンは、土地や建物など不動産や有価証券などを担保にお金を借りること。
無担保ローンは、申込人の社会的地位や年収といった属性から、信用力をもとにお金を借りること。それぞれ手続き方法が異なります。
1-5. ローンは総量規制がポイントになる
先ほど少し触れましたが、ローンには「総量規制」があります。個人の金融機関からの借入額の合計が、年収の3分の1まで規制されるもの。
ただし銀行でのおまとめローンなど、その借り入れによって申込人にメリットが大きい場合は総量規制の例外となり、融資が受けられる場合があります。
2. おまとめローンのメリット・デメリット
2-1. メリット
支払いが一本化され管理が楽になる
銀行のおまとめローンを利用すると複数の借入先を一本化できるので、管理が楽になるメリットが。
借入先がたくさんあると、残高の確認から返済まで、毎月欠かさず行わなければならないので、とても大変ですよね。おまとめローンで一本化すれば、返済忘れを防ぐこともできます。
金利が今より安くなる
複数の借金を一本化すると、一社での借入額が大きくなるので、金利が安くなることが多いです。ローンの金利は利用額が高くなれば安くなるところがほとんどなので、少額の借入を複数の金融機関から借りていると、多額の利息を払うことになりがちに。
よって銀行のおまとめローンで一本化すれば、利息が今より安くなり、毎月の返済額が少なくなる可能性が高いでしょう。
2-2. デメリット
思ったより金利がそれほど安くならない場合がある
銀行のおまとめローンをした結果、思ったほど金利が安くならないことも。
基本的に借入額が多いと金利が低くなりますが、多重債務の利用者にはおまとめローンでも高い金利で貸付を行う銀行もあります。
そのため、事前にしっかり計算して、どれ位安くなるかの確認しましょう。
本来減らせる借金を減らさないまま返済する可能性がある
いわゆるグレーゾーン金利でお金を借りていた場合、利息制限法によって過払い金を取り戻すことができます。
ところが銀行のおまとめローンを利用すると、こうした過払い金の取戻しを行わずに借金を完済することに。もちろん過払い請求は後からでも時効を迎えるまで請求可能です。
しかし後から請求する場合は弁護士に依頼しなければならないので、費用がかかります。
今の返済より状況が悪くなる場合がある
おまとめローンの最大のデメリットは、新たな融資を受けるにあたり、保証人を要求されたり、不動産担保を取られたり、現状より悪い状況に陥ることも。
こうした条件は、銀行によって全然違います。あまり条件が悪い銀行での借り入れはやめましょう。
3. 銀行のおまとめローンを選ぶ際に抑えておきたいポイント4選
①金利が低い銀行を探す
おまとめローンは金利が安い銀行がおすすめ。消費者金融などのおまとめローンよりも銀行のおまとめローンは低金利のところが多くなっています。
②大手の銀行か審査が比較的に通りやすいネット銀行を選ぶ
おまとめローンを申し込む場合、いちばんおすすめするのは大手銀行。大手銀行は低金利なのでおすすめです。
ただしこうした銀行は審査が厳しいところが多いので、審査に不安な方はネット銀行がおすすめ。ネット銀行は大手銀行に比べると審査が甘くなっています。
③借り入れ額が高額な人は限度額で選ぶ
借り入れ額が多い人は、おまとめローンの上限額に注意しなければなりません。
一般的に無担保のおまとめローンは上限額が低く設定されていることが多くなっています。もし高額な限度額を提示している銀行は有担保ローンである可能性も。借入額と、借り入れ条件はしっかり確認しておきましょう。
④銀行を選ぶ時は、月々の返済額をシミュレーションしてから選ぶ
銀行のおまとめローンを利用する場合、必ず毎月の返済額をシミュレーションしましょう。
まとめることで、毎月の返済額がどれ位減らせることができるのか、また返済期間は何年なのかを、借りる前に確認しておくことが大切です。
4. おまとめローンを活用している最中に追加の借り入れはできるのか?
一般的に銀行のおまとめローンでは、現在借り入れている金額以上の金額を借りることは難しいでしょう。基本的に一つのおまとめローンが完済するまでは、新たな借り入れはやめましょう。
5. おまとめローンの借り入れはどれくらいかかるのか?
お金を借りる時は、できるだけ早く借りたいものですが、おまとめローンでは審査に時間がかかる場合が多いようです。
申込者が多重債務者ということや、借入額も大きくなることで、慎重な審査が行われます。ただ最近ではネット申込でスピーディーな審査を行ってくれる銀行もあります。
6. おまとめローンの審査や必要書類について
6-1. おまとめローンの申請はどうやってするのか?
最近のおまとめローンは、銀行でもネットで申込から融資実行まで行ってくれるところが増加。
店舗まで来店する時間がない人のため、ネット契約が主流になりつつあります。
6-2. おまとめローンの必要書類一覧
おまとめローンに必要な書類は、主に次の通りです。
- 本人確認書類(運転免許証・パスポート・健康保険証・住民基本台帳カード・マイナンバーなど)
- 収入証明書類(源泉徴収票・給与明細書・所得証明書・住民税決定通知書など)
詳細は銀行ごとに異なります。
6-3. 審査時に会社の確認はあるのか?
銀行のおまとめローン申込にあたって、会社に在籍確認の電話をいれるかどうかは、銀行によって違います。
しかし在籍確認の電話をしていることが多いのが現状。ただし電話をする際は、個人名を名乗ってくれるなどの対応をしてくれるので、借金の申込が会社にバレる可能性は低いでしょう。
7. おまとめローンの審査に落ちやすい人5パターン
①若すぎる・歳をとりすぎている
銀行のおまとめローンは、30歳前後の人が最も審査に通りやすいと言われています。
20歳前後の若い人や、60歳以上といった高齢の方は、返済能力の低さから審査に通りにくいようです。
②勤続年数が短い
銀行のおまとめローンの審査で、勤務先の勤続年数は必ずチェックされます。1年未満と短い場合、あるいは勤務先を転々としている場合は審査に通りにくいようです。
もし正社員でなく契約社員やアルバイトであれば、より長い勤務年数が必要となるでしょう。
③年収がかなり少ない
年収が100万円前後であれば、銀行のおまとめローンの審査は通りにくいでしょう。年収は返済能力に直結するため、重要ポイントとみなされます。
④他社で沢山借り入れをしている
銀行のおまとめローンを申し込もうとする人は、他社の借り入れは5件程度が目安。それ以上の借入先がある場合は、審査に通りにくいでしょう。
⑤信用情報に問題がある
信用情報に返済遅延といった事故情報が多い場合は、銀行のおまとめローンの審査に通るのが難しくなるでしょう。
信用情報は全ての金融機関がチェックするので、これが原因で審査に落ちてしまうと、他行でも落ちる可能性が高いでしょう。
8. おまとめローンのおすすめの銀行TOP5|比較表付き
⑤関西アーバン銀行のアーバンフリーローン
ローン金利 | 年利2.9%~13.5% |
融資限度額 | 5,000万円 |
毎月返済額 | - |
こちらは不動産を担保にした有担保ローンなので、低金利で高額融資に対応しています。銀行という安心感もあるので、不動産を持っている方にはおすすめのおまとめローンです。
④イオン銀行のフリーローン・目的型ローン(イオンアシストプラン)
ローン金利 | 年利3.8%~13.5% |
融資限度額 | 700万円 |
毎月返済額 | - |
イオン銀行は、イオンモールなどに支店があるので、お買い物途中に気軽に立ち寄れるのがメリット。ネット申込も可能なおまとめローンです。
③じぶん銀行のカードローンau限定割 借り換えコース
金利 | 年利1.7%~12.5% |
融資限度額 | 800万円 |
毎月返済額 | 1,000円~ |
じぶん銀行はauでお馴染みのKDDIが主に運営している銀行。そのためこちらのおまとめローンは、auユーザーは金利が0.5%優遇されます。
②住信SBIネット銀行のミスターカードローン
金利 | 年利0.99%~7.99% |
融資限度額 | 1,200万円 |
毎月返済額 | 2,000円~ |
ネット銀行の中でもかなり低金利でおまとめローンを提供しています。SBI証券の口座など一定の条件をクリアすることでこうした低金利が適用されます。もし条件に合わなければ、金利が高くなります。
①りそな銀行のりそなプレミアムフリーローン
ローン金利 | 年利6.0%、又は5.7% |
融資限度額 | 500万円 |
毎月返済額 | 10,951円~ |
りそな銀行のおまとめローンは固定金利なので、最初から利息をしっかり知ることができます。大手都銀にも関わらず低金利なところが魅力。
9. おまとめローンを活用する際は事前に必ずシミュレーションしておこう!
複数の借金返済で困っている方は、銀行のおまとめローンに早めに申し込むことをおすすめします。
ただしおまとめローンは高額融資になるので、金利が高いと利息が高くなり、かえって状況が苦しくなるといったことも。
銀行だからと言って安心しすぎず、利用する場合は、必ずシミュレーションをして、借金をまとめることでメリットがあることを確認しておきましょう。
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