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不動産投資は個人と法人どちらが良いのか?それぞれのメリット・デメリットを紹介!

近くの商店の名称に、いつの間にか「株式会社」が追加されていることがありませんか?

それほど大きい店でもないように思うのですが、景気はそれなりに良かったりします。きっと、法人化することで何かメリットがあるのでしょう。

不動産投資でも、一般的に軌道に乗るまでは日々の運用で精一杯です。

しかし、ひと段落して将来的な目途が立ってくると、「法人化」というコトバが気になってきませんか?

 

「あえて法人にするのだからメリットがあるはずだ」と考えるのです。

そこで、今回は個人と法人のどちらが有利なのかをメリットとデメリットに分けて検証してみましょう。

法人にするほうが、お得になるといえるのでしょうか?

実は、法人化することが有利になるか不利になるかを示す目安があるのです。

1. 不動産投資は個人と法人どちらが良いのか?

個人と法人では、どちらにメリットがあるのでしょうか?

ここでポイントになるのが「税金」です。そこで、それぞれの違いや法人化のタイミングをご紹介します。

法人にするタイミングはいつごろがおすすめ?

法人化のタイミングは、課税される所得の額で決まります。

税金のシステムは、所得が増えれば税率も増えるというものですが、個人と法人で増え方が異なるのです。

税率表を確認してみましょう。

〇所得税

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5%
195万円超~330万円以下 10% 97,500円
330万円超~695万円以下 20% 427,500円
695万円超~900万円以下 23% 636,000円
900万円超~1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超~4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

参考:所得税の税率

〇法人税

課税される所得金額 税率
800万円以下 約19%
800万円超 約23.2%

参考:法人税の税率

所得税と法人税の税率を比べると、課税される所得金額が900万円を超えたところで明らかに法人税の税率のほうが低くなります。

したがって、タイミングとしては所得金額900万円が目安になるのです。

個人と法人ではどんな違いがあるのか?

大きな違いは税率です。税率の違いが法人化のタイミングにつながっています。

また、損失の繰越期間や物件を売却した時の売却益に対する税率も異なります。

不動産投資は利益を得るための手段なので節税も重要なポイントになります。

さらに、所得から差し引くことのできる減価償却費の扱いや保険料控除の仕方にも違いがあるのです。

2. 不動産投資で法人にするメリットとデメリットとは?

個人と法人との違いは、不動産投資をするにあたって有利になるかどうかで判断しなければなりません。

では、法人化の主なメリットとデメリットをご紹介しましょう。

メリット

不動産投資で法人化することのメリット
  1. 課税される所得が900万円を超えると個人より税率が低くなる
  2. 損失の繰越期間が個人の3倍である9年まで可能
  3. 減価償却費が任意償却なので調整して償却できる
  4. 保険料控除を全額控除することができる
  5. 一般的に個人よりも信用度が高い
  6. 株式の増資などの資金調達方法がある
  7. 決算月の設定が任意である
  8. 代表者名義を変更することで所有不動産について相続税が発生しない

デメリット

法人化することのデメリット
  1. 法人化のための手続きに手間や費用がかかる
  2. 長期譲渡所得の特例がないため所有期間5年超の物件を売却するときの税率が高くなる
  3. 税務申告が複雑になるため税理士費用が必要になる

3. 不動産投資を個人として行うメリットとデメリットとは?

上述の通り、法人化により受けることのできるメリットは少なくありません。

しかし、状況によっては個人のほうが有利なケースもあります。

このケースのイメージとしては、法人のメリットとデメリットを裏返したものと考えるとわかりやすいです。

メリット

個人のメリット
  1. 損益通算が利用でき不動産所得の損失を給与所得から差し引くことができる。
  2. 長期譲渡所得の特例により所有期間5年超の不動産を売却するときの税率が低くなる
  3. 比較的簡単な帳簿処理ですむため一般的に税理士費用の出費が必要ない
  4. 法人のように氏名が公開されないので副業に向いている

デメリット

個人のデメリット
  1. 課税される所得が900万円を超えると法人より税率が高くなる
  2. 損失の繰越期間が3年と短い
  3. 減価償却費が強制償却なので調整することができない
  4. 保険料控除に上限がある
  5. 所有期間5年以下の不動産を譲渡するのであれば税率が高くなる

4. 個人から法人に切り替えるのは手間がかかる

所得が増えるのはありがたいのですが、税金も増えるので節税対策として法人化を検討することになります。

しかし、個人から法人への切り替えは手間がかかります。

まず、法人登記の知識がない場合、専門家に依頼しなければなりません。

さらに、費用面でも投資物件の名義変更には、不動産取得税や登録免許税を再び支払うことになります。

また、ローンを利用している銀行が必ずしも法人名義への変更を認めてくれるとも限りません。

 

不動産投資で法人化するための手順については以下の記事を参考にしてください。

関連記事不動産投資で法人化するとお得になるタイミングとは|メリットデメリットや個人と法人の税率を比較

2022.12.04

5. 不動産投資で法人・個人どちらがいいかは自分の状況次第!プロに相談してみよう

不動産投資において法人・個人を選択するポイントは、所得により判断することです。

一方で、所得以外の判断要素もあります。相続の可能性や売却予定の物件の有無も考えなければなりません。さらに、法人化の時期も大切です。

しかし、これらを自分の知識だけで総合的に判断するのはなかなか難しいと言えるでしょう。

法人化を検討しているのであれば、専門家に相談することをおすすめします。

不動産に特化した知識や実績を持つプロのアドバイスを受けるのが効果的でしょう。

MIRAIMOセミナー及び個別相談では、皆さまのどんな疑問にも丁寧にお答えします。法人化を検討している人はぜひお気軽にお問い合わせください。

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