固定資産税評価額の計算方法は?|土地と建物の計算方法について詳しく解説します!

不動産購入を検討している人は、購入代金だけではなく購入時や購入後に必要になる税金のチェックも忘れてはいけません。

特に、不動産投資を検討しているのであればなおさらのことです。

税金が利益を圧迫するようでは投資する意味がないでしょう。

あらかじめ、必要になる税金の額が、どれくらいになるのかを計算して収支のバランスを取るのが一般的なスタイルです。

 

そこで今回は、不動産を所有することで課せられる「固定資産税」についてご紹介します。

特に、この固定資産税額を計算するときに必要になる「固定資産税評価額」について詳しく解説します。

実は、固定資産税評価額が利用されるのは、固定資産税だけではありません。

その他にも「都市計画税」「登録免許税」「不動産取得税」などの税額計算にも利用されるので、知っておいて損はありません。

1. 【おさらい】固定資産税と固定資産税評価額とは

固定資産税と固定資産税評価額の計算方法をご紹介する前に、おさらいとして、そもそも固定資産税がどのような税金で、固定資産税評価額がどのような場面で使用されるのかをご紹介します。

固定資産税|固定資産に対して賦課される地方税

固定資産税とは、文字どおり土地や建物といった固定資産に対して賦課される税金です。地方税になるので、納める先は物件が所在する市町村になります。

地方治自体から送られてくる納税通知書により税金を納めます。

納税義務者|1月1日現在で固定資産台帳に登録されている人

税金を納めなければならないのは、毎年1月1日時点で固定資産台帳に登録されている土地や・建物の所有者です。

したがって、その後、売却したとしても1月1日時点で所有していれば納税義務があります。

固定資産税評価額|固定資産の客観的な価格

税額を計算するためには、土地・建物の客観的な価格を評価しなければなりません。そこで、評価に利用されるのが「固定資産税評価額」です。

算出には、固定資産評価基準という総務省で定めている基準が適用されます。

【ポイント】実勢価格の目安になる

固定資産税評価額は、土地については公示地価の70%程度、建物については建築に要した費用の40%から70%程度になります。

土地や建物の時価により評価しているので実勢価格の目安になるのです。

固定資産税評価額が用いられる4つの税金

固定資産税評価額を基準に評価されるのは、「固定資産税」だけではありません。

その他にも「都市計画税」「登録免許税」「不動産取得税」の税額を計算するときにも使われており、幅広く利用されているのです。

①固定資産税

固定資産税を計算するときには、「固定資産税評価額×1.4%」で算出します。

土地と建物を別々に評価するので、たとえば固定資産税評価額が土地2,000万円、建物1,000万円だとすると次のようになります。

固定資産税の計算方法
土地 2,000万円×1.4%=28万円
建物 1,000万円×1.4%=14万円

土地の固定資産税28万円と建物の固定資産税14万円を合算した42万円が固定資産税の額になります。

②都市計画税

都市計画税を計算するときには、「固定資産税評価額×0.3%」で算出します。

土地と建物を別々に評価するので、たとえば固定資産税評価額が土地2,000万円、建物1,000万円だとすると次のようになります。

都市計画税の計算方法
土地 2,000万円×0.3%=6万円
建物 1,000万円×0.3%=3万円

土地の都市計画税6万円と建物の都市計画税3万円を合算した9万円が都市計画税の額になります

③登録免許税

登録免許税を計算するときには、「固定資産税評価額×0.4%」で算出します。

土地と建物を別々に評価するので、たとえば固定資産税評価額が土地2,000万円、建物1,000万円だとすると次のようになります。

登録免許税の計算方法
土地 2,000万円×0.4%=8万円
建物 1,000万円×0.4%=4万円

土地の登録免許税8万円と建物の登録免許税4万円を合算した12万円が登録免許税の額になります。

④不動産取得税

不動産取得税を計算するときには、「固定資産税評価額×4%(土地・住宅については2021年3月31日までは3%)」で算出します。

土地と建物を別々に評価するので、たとえば固定資産税評価額が土地2,000万円、建物1,000万円だとすると次のようになります。

不動産取得税の計算方法
土地 2,000万円×3%=60万円
建物 1,000万円×3%=30万円

土地の不動産取得税60万円と建物の不動産取得税30万円を合算した90万円が不動産取得税の額になります。

関連記事固定資産税評価額から分かる4種類の税金|調べる3つの方法を簡単解説!

2018.04.10

2. 固定資産税評価額の計算方法①|土地

固定資産税の他、さまざまな税額を計算する基準となる固定資産税評価額の計算方法をご紹介します。

計算方法は土地と建物で異なるので、まずは土地についての評価方法から解説しましょう。

地目|現況で判断される

地目とは、宅地・田・畑・山林などの土地の種類のことです。

土地の価格を評価するためには、どのように利用できるかを判断する必要があります。

したがって、登記簿上の地目ではなく、実際に利用されている地目で判断するのです。

地積|登記簿に基づく

土地の面積については、登記簿に記載されていれば登記簿上の面積になるのですが、登記簿に記載されていなければ現況の面積になります。

しかし、ほとんどの土地は登記されているので、登記されている面積となるのが一般的です。

宅地の地域|区域によって評価法が違う

地域や区域の違いでも評価は異なります。

都市部のような市街地的形態を形成する地域は「市街地宅地評価法」により評価し、村落地域のような市街地的形態を形成していない地域は「その他の宅地評価法」により評価します。

また、市街化を推進する区域である「市街化区域」と市街化を抑制する区域である「市街化調整区域」もそれぞれ評価が異なります。

固定資産税評価額の算出方法|市街地宅地評価法

固定資産税評価額の市街地的形態を形成する地域の算出方法である「市街地宅地評価法」の計算式は、「固定資産税路線価×土地面積×評点」になります。

では、詳しく確認していきましょう。

①固定資産税路線価を出す

道路に対して価格が付けられており、その道路に接している1㎡あたりの土地の価格が固定資産税路線価です。

固定資産税路線価は市町村により定められ、役所や国税庁の「路線価図・評価倍率表」で確認できます。

参考:国税庁「路線価図・評価倍率表」

②補正率を計算する

土地の形状などにより評価額を補正する基準になるのが評点です。土地の形状や立地により評価を微調整します。

土地の接道状況・奥行きの長さ・間口の狭さ・不整形などにより評価が異なるのです。

固定資産税評価額の算出方法|標準宅地比準方式

固定資産税評価額は、標準とする宅地の価格と比べます。対象になる宅地の近くにある標準宅地の価格を基準にして、比較することで対象宅地の価格を決定するのです。

標準宅地は、地価公示や都道府県地価調査などで評価します。

参考:国土交通省「地価公示・都道府県地価調査」

3. 固定資産税評価額の計算方法②|建物

固定資産税評価額の計算方法は、土地と建物で異なります。

建物については、同じような建物を建てるにはどの程度の費用が必要かという考え方で評価します。

一般的に建築に要する費用の60%程度の額になるのが一般的です。

計算方法|再建築費評点数×経年減点補正率×1点単価

建物の固定資産税評価額の計算方法は、「再建築費評点数×経年減価補正率×1点単価」になります。

では、それぞれの内容について詳しく確認していきましょう。

再建築評点数とは

評価対象の建物と同じ建物を建てるために必要となる費用を計算するには、固定資産評価基準に定められている建物の屋根や外壁などの材料に使用される費用を加算して算出します。この計算方法が「再建築評点数」です。

経年減点補正率とは

建物とは、いつまでも建てたときと同じ価値ではありません。建物は経年劣化していくものなので、劣化による価格の減少を補正するのが経年限定補正率です。

補正率は、建物の構造などにより異なるのですが20%を残存価値とします。

参考:総務省「経年減価補正率表」

1点単価とは

1点単価とは、1円について物価水準や設計管理費で補正したものです。

計算式は「1点単価=1円×物価水準による補正率×設計管理費などによる補正率」になります。

市町村により補正率は異なるので、役所のホームページで確認してください。

4. 固定資産税評価額の計算方法③|マンション

マンションについては、一般の土地や建物と異なり「共用土地」や「専有部分」という戸建住宅とは異なる考え方があります。

したがって、固定資産税評価額を計算するときにも注意が必要です。

土地|課税標準額の計算方法

マンションの土地については、課税標準額の計算を敷地全体の面積に対する専有部分の面積の割合に応じて計算します。

マンションの土地の課税標準額
戸別の課税標準額=全体の課税標準額×専有部分の面積÷敷地全体の面積

なお、住宅用地に対する課税標準の特例が適用されます。

固定資産税の軽減措置
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)…1/6に軽減

一般住宅用地(200㎡を超える部分)…1/3に軽減

都市計画税の軽減措置
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)…1/3に軽減

一般住宅用地(200㎡を超える部分)…2/3に軽減

建物|課税標準額の計算方法

マンションの場合、床面積は専有部分だけではなく、共用部分の持分も加算しなければなりません。

建物全体の課税標準額を計算し、戸別の持分割合に応じた金額が課税されることになります。

なお、新築であれば、一戸あたり120㎡の部分につき固定資産税の2分の1が軽減されます。

軽減期間は3階以上の中高層耐火住宅で5年間、長期優良住宅の認定を受けていれば7年間です。

ただし、「居住部分の割合が全体の2分の1以上」と「居住部分の床面積50㎡(一戸建以外の賃貸住宅は40㎡)以上280㎡以下」の要件を満たさなければなりません。

5. 固定資産税評価額の調べ方は3つある

固定資産税評価額の計算の仕方をご紹介しましたが、簡単に調べる方法もあります。

「固定資産税課税明細書」「固定資産評価証明書」「固定資産課税台帳」で確認することができるのです。

①固定資産税課税明細書を確かめる

固定資産の納税義務者には、5月初旬に納税通知書が届きます。

通常は、年4回に別けて納めることになります。

「固定資産税課税明細書」は、納税通知書に添付されているので価格の欄を確認してください。

②役場で固定資産評価証明書を取得する

役所で「固定資産評価証明書」を取得して調べることもできます。

固定資産税台帳の記載を確認することができるのです。窓口に手数料を添えて申請書と本人確認書を提出すれば取得できます。

また、ホームページから取得することも可能です。

③役場で固定資産課税台帳を縦覧・閲覧する

固定資産の情報は、固定資産課税台帳に登録されています。役所で縦覧や閲覧の手続きにより内容を確認することが可能です。

縦覧と閲覧の違い

縦覧とは、不動産の所有者が他の人の不動産やその評価額を比較することができる制度です。

したがって、納税者であれば見ることができます。ただし、縦覧期間は4月1日から4月30日までと定められているので注意してください。

 

閲覧とは、不動産の所有者が自分の不動産の評価額などが記載された固定資産台帳を見ることのできる制度です。

閲覧期間の制限はありませんが、所有者などの不動産に対する一定の権利がある人でなければ見ることができません。

6. 固定資産税評価額の計算は自分でもできる!

あらかじめ、必要になる税額を確認しておかないと、後で慌てることになるかもしれません。

特に、固定資産税のように購入後しばらく経ってから支払わなければならないような税金は思わぬ出費になることがあります。

不動産を購入するときの事前準備として、自分で固定資産税評価額を調べて計算しておくことで安心して取引ができるようになるのです。

不動産を購入するときに税金については、それほど考えが回らない人が少なくないので注意してください。

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