マンション投資をする人は、誰もが「失敗したくない!」と願っているはずです。
- 「どうすれば、高利回りのマンションを購入できるのか?」
- 「どうすれば、より利益を上げることができるのか?」
この記事を読んでいるあなたも、そんな風に悩んでいませんか?
マンション投資成功へのカギは、いかにリスクを抑えるか。数あるリスクを最低限に抑えることで、投資の成功率をぐんと上げることができます。
なかでもローンの返済に関する危険は多く、その返済計画を考えるにあたってはあらかじめリスク対策を講じておかなければ、利益が上るどころか思わぬ負債を抱え込むことにもなりかねません。
今回は、マンション投資を始める前に『最低これだけは対策を検討しておかなければならない』というリスクをご紹介します。
あらかじめ対策を講じておくことで、もしものときにも備えることができる強い返済計画を立てることができるでしょう。
目次
1. マンション投資のリスクと対策|投資なのでリスクはある
マンション投資は、株式などの他の投資物件に比べるとリスクが少ないと思われがちです。なぜなら、投資として上手くいかなくても購入した物件が資産として残るからでしょう。
しかし、マンション投資も投資の1つ。当然、リスクはありますし、投資である限りリスクからは逃れられません。
リスクを抑えるポイントは、考えられる投資リスクについてはあらかじめ対策を講じておくことです。
対策によりすべてのリスクが避けられるわけではありませんが、損失を軽減することで、また新たな投資計画を立てることも可能になるでしょう。
①経済的なリスク
マンション投資にあたって、避けて通れないのが『経済的なリスク』です。
ローンの返済は一般的に長期にわたることが多く、その間にさまざまな経営上のリスクを負う可能性があります。
たとえば金利の上昇は返済計画に大きな影響を及ぼしますし、空室や滞納があれば家賃収入が見込めなくなるでしょう。では、どのように運営していけばリスクを避けることができるのでしょうか?
金利上昇リスク
お金があれば別ですが、現金でマンションを購入できる人はほんの一握りです。
そのため、投資家のほとんどが借入リスクを負うことになります。そして借入は借金なわけですから、当然、毎月の支払い(返済)が付きまといます。
そこで考えられるリスクは、返済途中で金利が上昇すること。そうなってしまうと、計画通りに返済が進まなくなる可能性もでてきます。
金利上昇リスクの対策としては、まずは借入額を少しでも減らす努力が必要でしょう。なぜなら元の金額が大きいため、金利の小さな変動も大きな数字となって反映されるからです。
5,000万円を年利3%で借り入れたとすると、金利だけで年間150万円になります。仮に金利が倍になってしまうと、金利だけで年間300万円の支払いが必要です。この差は大きく、金利負担はバカになりません。
ローンを組むときに大切なのは『投資総額の3分の1』を意識して借り入れること。
ローン額を投資総額の3分の1くらいにおさめられれば、比較的早期に完済できるため金利上昇のリスクを軽減することができるといわれています。
たとえば3戸のマンションを購入する場合は、そのうちの2戸については現金で購入します。3戸中1戸のみでローンを利用するのです。
1戸分のローンの返済金を3戸分の家賃収入で支払えば、金利が倍に膨れ上がったとしても10年以内に完済することが十分に可能です。投資総額と借入額とのバランスが金利上昇リスクのポイントといえます。
税金・増税リスク
マンション投資における税金リスクには、主に以下のようなものがあります。
- 不動産取得税(物件購入時の税金)
- 固定資産税(運用中にかかる税金)
- 譲渡所得税(売却時にかかる税金)
また、消費税の増税による影響も小さくありません。マンション投資にはこれらの税金についてもしっかりと考慮をしながら購入・運用計画を立てる必要があります。
②運用面でのリスク
マンション投資のリスクは、運用面でもいたるところに潜んでいます。
マンション運用において大切なのは、いかに長く上手に運用していくか、ということです。
これからご紹介するリスクは、どれも長く運用するために欠かせないポイントともいえますので、しっかり対策を考えておきましょう。
空室リスク
空室だらけの期間が長くなってしまえば、たちどころにローンの返済に影響がでてしまいます。
空室リスクは、購入時に立地のよい物件を選ぶことがポイント。都心(東京都内など)にある、駅に近いなど、魅力のある物件であれば空室のリスクを最小限におさえることが可能です。
また、不動産会社や賃貸管理会社選びも重要です。入居者募集に実績がある・管理戸数の多い管理会社を選択しておけば、空室期間を短くすることもできますし会社の倒産リスクにも対応できるでしょう。
ただし、交通の便が悪いようなマンションであれば、退去者がでると次の入居者が決まるまでに時間を要する場合があるので注意が必要です。
家賃滞納リスク
家賃滞納者の存在も、空室率と同じようにローンの返済に影響を与えます。
1カ月くらいと甘く考えていると、2カ月になり3カ月になり、だんだんと返済計画を圧迫していきます。空室リスクのように次の入居者を探せばすむ問題ではなく、解決するのが難しいリスクともいえます。
家賃滞納リスクについては、滞納問題に強いプロに任せることをおすすめします。長期にわたると滞納金額も高額になり回収が難しくなるからです。
滞納があったとしても、法律ではすぐに退去させることもできないので、長引けば長引くほど難しいリスクになります。
「賃貸住宅管理業登録制度」へ登録している賃貸管理会社であれば、敷金が分別管理されていて安心です。
賃貸管理会社の倒産リスク
「家賃のことは賃貸管理会社に任せてあるから大丈夫!」
本当にそうでしょうか?
入居者から敷金等を預かっている賃貸管理会社が倒産してしまった、なんて失敗例もあります。
そうなると、倒産した管理会社から敷金などを取り返せないケースが発生します。賃貸管理会社の突然の倒産は、思わぬリスクを負うことになりかねません。
資産価値下落リスク
地価の下落によってマンションの価値が下がることは考えられますし、地価が下がらなくてもマンションの建物自体が老朽化することで資産価値が下がる危険性もあります。
資産価値下落リスクについては、実は購入物件の選び方次第である程度回避できます。
そのヒントは――。利便のよい物件や商業施設に囲まれていて生活しやすい建物は人気が高いことにあります。
そう、資産価値下落リスクを回避するためのポイントは『立地』。
賃貸需要が高ければ、資産価値の下落は緩やかになり、比較的安定した家賃収入を見込むことができるわけです。
良い物件の選び方についてはこちらの記事を参考にしてください。
③建物損壊のリスク
災害列島といわれる日本では、災害についても想定しておく必要があります。たとえ経営的に安定していたとしても、災害という思わぬリスクに足を引っ張られる恐れがあるからです。
火事・地震リスク
マンションは人が住む場所であり、そこにはそれぞれの生活があります。火を使ったり電気を使ったりするのは当然で、それは同時に事故や火災の危険もあるということ。
火事への備えについては、マンションを燃えにくい材質で立てることでリスクをおさえることができます。
「鉄筋コンクリート造」のマンションであれば全焼の場合でも2カ月程度で修復可能ですので、火災保険への加入は必ず行うようにしましょう。火災保険に加入していなければ、マンション自体が全焼したにもかかわらず、ローンだけを支払わなければならないという状況にもなりかねません。
また、日本は世界有数の地震大国ということを忘れてはなりません。地震リスクについても、マンション投資のリスクとしてあらかじめ対策を講じておく必要があるでしょう。
火災についての対策は講じていても、地震についての対策を講じていない――
そんな人はマンション購入時の耐震基準で対応するようにしましょう。マンションが全壊したのでは、今後の家賃も見込めないからです。1981年以降に建築されたマンションであれば「新耐震基準」が義務づけられており、震度6強以上の地震でも耐えることができるとされています。
修繕リスク
「中古ではなく新築で購入した物件だから、しばらくは修繕なんて必要ない。」
そう楽観的に考えている人も多いのではないでしょうか?しかし新築だからこそ必要な修繕もありますし、思ったよりも傷みが早い可能性だって考えられます。
一般的には建物が建ってから10年目くらいが節目とされ、大きな修繕が必要になるというのが定石です。修繕には大きな金額が必要ですから、10年の間に細かな修繕費用以外のお金を用意しておく必要があるでしょう。
修繕にかかる費用については、家賃の収益から少しずつ積み立てていくしかありません。その積立金だけでは足りないケースもありうるので、あらゆるケースを想定して事前に備えておくことが大切です。
2. マンション投資のメリット5つ
マンション投資の収益は株やFXで成功した場合に比べると小さく、瞬発力はありません。
「だったら株のほうがいいのでは?」と思う人も多いでしょう。
しかしマンション投資には、株やFXにはないメリットがいくつかあります。そのメリットこそがマンション投資の魅力であり、初心者でも始めやすいとされる理由なのです。
①ミドルリスク・ミドルリターン
マンション投資の最大のメリットは、ミドルリスク・ミドルリターンであること。つまり、リスクもリターンもそれなりの中程度。株やFXのように爆益を生み出す可能性は低いものの、物件選びをしっかり行えば資産が0になることもほとんどありません。
つまり、マンション投資はほかの投資方法に比べて安定しやすいということです。
リターンが大きい代わりにリスクも大きい投資はたしかに魅力的ではありますが、とくに初心者にとっては長期的かつ安定した収益を生み出せるかどうかのほうが重要でしょう。
②毎月の収入が見込める
マンション投資の収益は主に2つ。インカムゲイン(運用益)とキャピタルゲイン(売却益)です。
株やFXはキャピタルゲインに特化した投資方法なので、購入と売却を繰り返し、場合によってはマイナスがでることも珍しくありません。マンション投資の場合は売却までのスパンが長く、その間もインカムゲイン=家賃収入が見込めます。
③レバレッジを活用できる
マンション投資の大きな魅力は、レバレッジを最大限に活用できること。レバレッジとはてこの原理を指し、小さな資金で大きなお金を動かすことができるという意味です。
たとえば1000万円の価格で物件があったとします。それを購入して運用する場合、自己資金額が1000万円の場合と300万円の場合ではどのように違うのか比べてみましょう。(自己資金額以外の条件は同じとします)
自己資金1000万円の場合 | 自己資金額300万円の場合 | |
ローン金額(借入金) | 0万円 | 700万円 |
家賃収入 | 80万円 | 80万円 |
ローン金利 | 0万円 | 21万円 |
収益(収入-金利) | 80万円 | 59万円 |
一見すると、自己資金額が低いほうはローン金利がかかってしまうため、収益は低いように見えますね。それでは自己資金に対する収益の利率を計算してみましょう。
自己資金1000万円の場合 | 自己資金額300万円の場合 | |
収益 | 80万円 | 59万円 |
自己資金に対する利益率 | 8% | 19.6% |
一目瞭然で自己資金額300万円のほうが利回りが多いことがわかりますね。ローンを利用して金利を支払ったとしても、自己資金が低いほうが利益が高くなっています。
このようにレバレッジの恩恵が高いことも、マンション投資の魅力の1つなのです。
④副業としての運用もできる
最近では、会社員としての年収がありながら副業で不動産投資をする人も増加の傾向にあります。その理由はどこにあるのでしょうか?
答えは、不動産所得控除にあります。不動産所得控除とは不動産を所持している人への税制優遇のことで、不動産投資に赤字があればその分をほかの収入と損益通算して税金(所得税や住民税)が軽減される仕組みです。
確定申告では内装
設備修繕費用やローン金利、管理費なども経費として計上できます。同時に固定資産税などの税金を支払う必要がありますが、税金が軽減された結果、所得税の還付金を受け取れるケースもあります。還付金があれば、修繕積立金にもできますね。
新築のマンションを投資用に購入した場合は減価償却の対象にもなりますので、節税効果がとても高いとして注目を集めています。
⑤生命保険代わり・相続税対策にも
マンション投資にあたってローンを利用した場合、団体信用生命保険に必ず加入することになります。これはマンションの所有者に対する生命保険で、高度障害が残るほどの病気やケガをした場合、または死亡した場合に残債を保険会社が支払ってくれるものです。
つまり自分自身に万が一のことがあっても、ローンのない不動産を家族に残すことができるということです。
さらに投資物件のマンションについては、相続税も軽減されます。現金を相続する場合はその100%が課税対象となりますが、資産が不動産でありなおかつ賃貸収入物件として利用している場合は相続税評価率が40%にまで下げられるケースもあります。
3. リスクヘッジは入念に|マンション投資のメリットを活かそう!
長くなりましたが、マンション投資のメリットやデメリットについてはご理解いただけたでしょうか。
マンション投資はリスクもリターンも決して高いものではありません。しかしだからこそ初心者にもおすすめできる投資となっています。
この記事でご紹介したリスクポイントを理解して、しっかりと対策すること。それがメリットを最大限に引き出すコツです。
さらにセミナーなどを活用して、リスクヘッジを入念に行うことをおすすめします!