スイス銀行とは何かご存知でしょうか?
聞いたことはあるけど実際にどのような銀行かよくわからない人が数多くいると思います。
スイス銀行は私たちが普段利用している銀行とは大きく違い、かなりセキュリティの強い銀行になります。
資産運用が上手く、金利が高い銀行でもありますが、誰でもスイス銀行に資産を預けられるというわけではありません。
また、ゴルゴ13でも登場しており、ゴルゴが仕事のためにスイス銀行を利用しているシーンがあります。漫画の世界でも登場するスイス銀行は一体どのようなものでしょうか。
今回は世界の富裕層が資産を預け入れるスイス銀行について細く書いていこうと思います。
目次
1. スイス銀行とは|概要
スイス銀行は歴史のあるプライベートバンクで多くの富裕層の資金を調達し運用をしている銀行です。
「スイス銀行」はスイスに本店を持つ銀行の通称
スイス銀行はとても有名ですが、「スイス銀行」という銀行は実際に存在しません。
銀行の本店がスイスにあればスイス銀行と呼ばれます。スイス連邦銀行法に定められたものがあり、スイスに本店を置く銀行には守らなければいけない義務があります。
もしも千葉銀行や横浜銀行の本店がスイスにあればスイス銀行として扱われます。
著名な銀行|UBSとクレディ・スイス
UBSとクレディ・スイスはスイスに本店を構えている世界でも最大規模の銀行です。この2つの金融機関はプライベート・バンキング・サービスを提供しています。
一般の個人やや法人相手にも顧客としていて預貯金だけでなく、融資や株式の売買、債権等の自己売買なども行なっています。
両社共に日本に進出しておりUBSはUBS証券会社・UBS銀行東京支店・UBSアセット・マネジメント株式会社の3つの形態で業務を行なっています。
一方クレディ・スイスは日本も同じくチューリッヒとして進出しており、投資銀行業務、プライベートバンク業務、資産運用業務を行なっています。互いに東京に会社を置いています。
2. スイス銀行はなぜ有名なのか
スイス銀行が有名なワケは歴史の長さと安全性に長けており、世界各国の大富豪がスイス銀行に資産を預けていると言われているためです。
スイスは世界の中でも特に資産運用を昔から行なっており、資産運用の技術もトップレベルであることから多くの資産がスイスに集まります。
秘匿性|名義人が表示されない
スイスはプライベートバンクを取り入れており入出金により名前が表示されないため匿名で取引することができます。
ですので個人が特定される事がないため個人情報が流出する可能性もありません。
こうした理由から世界の大富豪達は資産を守りたいためにスイス銀行に資産を預けています。
逆にデメリットもあり、匿名性を利用して違法な取引に利用されてしまうこともあります。
例えば銃や麻薬の密売などの取引に匿名性のあるスイス銀行を利用して足跡を残さないように利用されています。最近だと仮想通貨の匿名性も利用されています。
プライベートバンクはセキュリティー対策をしっかり行なっていることや、匿名性により情報が流出する可能性が極めて低いため資産を安全に預けたい人はスイス銀行を利用するといいかもしれません。
顧客でも来訪には申請が必要
プライベートバンクは実際の店舗でもセキュリティー面でしっかりと対策が行われています。
普通の銀行のようにすぐに銀行に行けるのではなく事前に来訪申請を行い、決められた時間で決められた人としか接触できません。
システム面でも実店舗でもセキュリティー対策はしっかり取ってあるので、安心して資産を預ける事ができます。
安全性|富裕層の資産が集まる理由
スイス銀行は資産運用がかなり上手く、巨額の資産を保有する事で資産を莫大な金額にする事ができます。
ですので多くの顧客から資金を集めるのではなく、富裕層限定にする事で効率よく資金を調達する事ができます。
効率よく資金を集める事ができるため金利を高くして顧客に高金利で配当する事ができます。
日本支店|プライベートバンクに預けるには?
プライベートバンクに資産を預けるにはある一定の基準がなければいけません。
よく言われているのが1億円以上資産を保有していないと審査が通らなかったり、身元の確認も徹底しているのでとにかく多額の資産と信用力をつけなければプライベートバンクを利用するのは難しいでしょう。
3. スイス銀行を揺るがした2大事件|スイス・リークスとパナマ文書
次にスイス銀行の歴史に名を刻む事件や問題を書いていきたいと思います。
①【2015年】スイス・リークス事件
スイスのジュネーブに拠点を置いているHSBCの子会社であるHSBCプライベートバンクの顧客情報が外部に漏洩した事件で、この事件で日本人も被害にあったと言われています。
今回の事件で判明したのがHSBCは約200ヶ国の顧客に対して脱税をしていました。
脱税以外にもテロ組織への資金援助や麻薬の密売資金に利用した人がいることをこの事件をきっかけに判明しました。
スイス銀行利用者の中でも特に資産を保有している大富豪向けに秘密口座(タックスヘイブン)を利用して脱税を助けていたと言われています。
この事件が公に出た理由は、HSBCのIT部門で働いていた男性社員が脱税データを見つけ出しそのデータを抜き取って、財務当局やメディアに提供したことから発覚しました。
この男性の行いにより脱税やテロ組織の資金援助などが遮断されましたが、プライベートバンクでは起こってはいけない事だと問題になりました。
②【2016年】パナマ文書
パナマ文書は1970年代から作られ、流出総数約1,200万件です。
パナマ文書の内容はオフショア金融センターを利用する企業や株主や取締役などの重要事項が記されている文書です。
パナマ文書のデータ量は2.6TB(2,600GB)ですので携帯や安いパソコンには入りきらないほどの莫大な量が流出しました。
この流出により世界の政治情勢が変わってしまった国もあります。アイスランドやパキスタンでは首相が辞任してしまいました。
日本では約31億円の申告漏れが明らかになりました。
スイス銀行への影響
スイス銀行は秘匿性が評価され、多くの大富豪や著名人が利用していますが、流出事件により国際夜会の圧力によりスイス銀行独特の特徴は無くなりつつあります。
銀行によっては国から圧力をかけられてプライベートバンクの制度を廃止するように呼びかけています。その動きにより顧客が資産を引き落としたり、預入額が減ったと言われています。
このような事件によりスイス銀行では長年有力だと言われていた他の国には無い制度の良さも年々弱くなりつつあります。
4. プライベートバンクは転換期|スイス銀行の動向に注目しよう
スイス銀行は匿名性で金利が高い事で有名ですが一方匿名性などを利用して悪質なものに利用する人まで出てきています。
プライベートバンクはマイナス金利の日本にとっては最高のシステムです。日本で多額の預貯金をしているとお金が減ってしまいますが、プライベートバンクに預けることで資産を減らしてしまうリスクを軽減する事ができます。
日本人は預貯金がとても大好きな性格がありますが、日本人はスイス銀行に向いている性格だと言えます。
スイス銀行に預けるまでの信用を蓄えるのは大変ですが、もし多額の預貯金を考えているのであればスイス銀行に預けるのも1つの方法です。
最近だと銀行が仮想通貨の技術を取り入れ、国によっては国家レベルで仮想通貨の技術を取り入れています。
スイスも仮想通貨の技術を取り入れている国の1つで、これから先新たなサービスが増える事が予測できます。
ブロックチェーンを利用すれば匿名性で人が関わる事なく取引が可能になりますので、過去に起こったような不正行為を防ぐこともできます。
仮想通貨の中には完全に匿名性で取引な仮想通貨もあるので、スイス銀行の仕組みとほとんど変わらない仮想通貨もあります。ですので今後スイス銀行の動きに注目する必要があります。
日本でおすすめな銀行については以下の記事を参考にしてみてください。
不動産投資オンライン無料相談実施中!LINEで友だち登録