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限界集落って何?どんな問題があるのか?|土地活用に向いているのかを検証してみた

限界集落と聞いてピンとくる人は少ないでしょう。コトバだけ聞くと、何となく人の少ない田舎のような気がしませんか?

実際その通りで、若い人が都会に出て行き、残った数少ない高齢者を中心に集落が形成されている田舎をさすコトバです。

高齢者中心の田舎では、さまざまな問題が発生します。限界集落とまではいかなくても、一般的に田舎と呼ばれるような地域では「空き家」が増え、村がスラム化するなどの社会問題が発生しているのです。

今回は、具体的な限界集落の意義や現状について具体的に説明します。

さらに住民の減少が進む原因や対策についても確認し、限界集落を不動産投資に利用することができるのかどうかについても検証してみます。

1. そもそも限界集落って何?|意味と定義

限界集落とは、人口流出や少子高齢化のため将来的に過疎化していく可能性の高い小規模な農林漁業地域の村であり、特に中山間部に位置する村のことです。

過疎化のために共同体としての運営が限界にあるともいえます。

定義としては「65歳以上の人口が50%以上」とされています。つまり、高齢者人口が生産性のある年齢層を上回る地域であり、将来の発展が見込めない地域です。いずれは、廃村など消滅の可能性が高いといえます。

2. 限界集落の現状

現在の限界集落を数字で具体的に確認してみましょう。

国土交通省と総務省による2015年の「過疎地域等条件不利地域における集落の現況把握調査」による過疎地の集落についての調査結果をまとめてみました。

限界集落は現在どれくらいあるのか?

国土交通省の調査によると75,662集落のうち「65歳以上の人口が50%以上」の地域は、15,568集落です。

比率にすると20.6%になります。前回の調査で15.5%、前々回の調査で12.7%と、増え方が加速していることが分かります。

65歳以上しかいない限界集落はいくつあるのか?

65歳以上の人だけで集落を形成しているところもあり、「65歳以上の人口が100%」が801集落になります。

さらに、「75歳以上の人口が100%」は306集落です。はたして、65歳以上の住民だけで村を維持できるのでしょうか?

居住する条件が厳しい程、限界集落が多い

限界集落になる条件は、居住する条件が厳しい地域です。

山間の末端地である村を想像してください。周辺にコンビニや公共施設などはありません。

数十人程度の人口で主な収入源は農業などです。このことから、働き手の若い人が村を離れていくのは仕方のないことと言えます。

3. 限界集落が出来てしまう原因とは?

限界集落が増えるのは、さまざまな原因があるようです。そこで、住民が減少する理由を3つのポイントで整理します。

若者が集落から出ていってしまい戻らない

若者にとって山間の田舎での暮らしは苦痛をともなうようです。

昔とは異なり、今はインターネットなどにより都会の情報が溢れています。そして、一度村を離れて都会で生活すると、再び戻る人はほとんどいないのが現実です。

限界集落に移住してくる人がいない

便利な都会から不便な村へ移住してくる人は限られています。

今流行の田舎暮らしを求めて移住してくる人はいるかもしれませんが、求めるのはノンビリとした自然のなかでの暮らしであり、自然の過酷さを知れば都会に戻る人が少なくありません。

限界集落から移住する事ができない

限界集落を解消するためには、住民を移住させて村自体を消滅させたほうが早いかもしれません。

しかし、高齢者の生まれた場所に対する思い入れは強いものです。また、収入源の少ない村で暮らしているので移住費用の貯えがないことも移住ができない原因となっています。

4. 限界集落にはどんな問題点があるのか?

限界集落になることで、どのような悪影響を及ぼすのでしょうか?問題点を整理してみます。

空き家や空き地が増えてきている

住民が減少していくということは、それまで住んでいた家が空き家になり、使っていた土地が空き地になるということです。

人の手をかけない空き家は老朽化も早く倒壊の危険性が高まります。このことは街のスラム化の原因となります。

農林漁業の産業が衰退してしまう

田舎暮らしの主な収入源は農林漁業になり、いずれも人手の必要な仕事です。

住民の減少により人手が少なくなると経営を続けることが難しくなります農林漁業者の高齢化は限界集落に限ったことではありませんが…。

経済的な問題が出てくる

村に対する行政のサービスに、コスト高という経済的な問題が生じるのです。たとえば、公共施設を建てるときに利用する住民一人あたりの費用を計算すると、都会では人数が多いので1人あたりの費用が少ないのですが、田舎では多くなります。

5. 限界集落で取られている対策

限界集落を放っておくと、空き屋・産業の衰退・コスト高などさまざまな問題が生じます。

そこで限界集落の対策として、行政やその他の団体が行っている村おこしなどの取り組みをご紹介します。

空き家バンクが設置されている

空き家バンクとは、所有者が物件を登録して移住希望者に物件を紹介するサービスです。

自治体が運営する空き屋バンクは増えており、自治体が地域住民の理解を得て、積極的な受け入れを推進しています。

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2024.03.05

空き家を活用した再生事業が行われている

空き家を宿泊施設として活用するなどの再生事業が行われています。

収益にもつながるのですが、田舎に住みたいが不安もあるという人のために体験的な田舎生活を提供するという考え方です。自治体から補助を受けられるというメリットもあります。

イベントを企画し、人を集客する活動が行われている

自治体主導でイベントを開催し、人を集めるという活動が行なわれています。直接移住につながるものではないのですが、一定の集客力になっています。

人を集めるためには、村の名前を知ってもらうということから始めなければなりません。

ITを利用した企業の呼び込みや産業育成に活用する取り組みがある

企業を誘致するという取り組みがあります。

一般的に企業活動をするうえでは、交通の利便性は重要ポイントです。しかし、IT企業であればネット環境が整備されていれば場所を選びません。自治体のバックアップというメリットがあれば誘致の実現も可能でしょう。

6. 限界集落での土地の活用方法

不動産投資として考えたときに、限界集落の物件自体の価格は安いです。

しかし、投資する条件として、「需要」がある物件という要素は必要不可欠です。人気がなく過疎化の進む地域が投資物件として成り立つのでしょうか?

太陽光発電事業で活用する方法

土地が安いというメリットと人気がないというデメリットから、「太陽光発電事業」という投資方法が考えられます。人が住むわけではないので人気の有無は関係ありません。そして、一番のポイントである設置場所が安く手に入るのです。

いつか活用されるまで土地を保有し続けるor売却

現在、限界集落に物件を所有しているのであれば、売れる間に売ってしまうのが賢明かもしれません。

しかし、自治体で村おこしなどの活動が予定されていたり、前向きな取り組みが行なわれているのであれば保有を検討する余地はあります。

7. 限界集落に移住はいいが、不動産投資では選ばない方が良い

日常を都会の喧騒のなかで過ごしていると、逃げ出したくなることがありませんか?

そんな時、人里離れた集落は隠れ家として魅力的です。現にテレビなどで田舎暮らしに成功し、幸せを掴んでいる人を見かけます。

現在はパソコンひとつでできる仕事が多く、限界集落に移住することは、それほどの大きなデメリットにはならないと言えます。

しかし、一方不動産投資としては、単に「需要」がないという大きなリスクがあるため、投資は避けることをおすすめします。

不動産投資をする土地にお悩みの方はまず、不動産投資の専門家に話を聞くことをおすすめします。

弊社でも不動産投資をこれから始めたい人向けに無料セミナーを行っているのでお気軽に足を運んでみてください。

 

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