旗竿地とは不動産投資に有利なのかを考察|メリットとデメリットを知って投資に活かそう

新築で投資用不動産を立てる場合は、非常にコストがかかります。

高く・安定した収益を狙って不動産投資を始めるのですからなるべく土地代は安く済ませて、家賃は高くして高利回りを狙いたいところです。

「そのような物件は無いのでは?」と思っていませんか?実は、少し工夫は必要ですが土地を通常よりも最大40%程度安く購入できて、家賃を下げなくてもいい土地があるのです。

それが旗竿地と呼ばれる土地です。今回の記事では

  • そもそも旗竿地とは
  • 旗竿地のメリット・デメリット
  • 旗竿地は投資に有利なのか?それとも不利なのか?

以上について解説していきます。高利回りの新築投資物件を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1. 旗竿地とはどのようなもの?

旗竿地とは|敷地延長・敷延

旗竿地とはどのような土地のことを指すのでしょうか?恐らく馴染み街薄い言葉の一つだと思います。

多くの土地は、家を建てる際にきっちりと四角に整形された整形地と呼ばれる土地が多いのです。そのため、不整形地に分類される旗竿地はその数も少ないため、珍しい土地といえるでしょう。

旗竿地の由来は、上空から見ると土地の形がまるで旗のように見えることから来ています。

旗竿地は、道路に面した細長い土地(竿の部分)と細長い土地の奥に建物を建てるための四角い土地(旗の部分)で構成されています。

つまり、細長い土地と四角い土地が組み合わさった土地なのです。通常の整形地と違い竿に当たる土地の長さはおおよそ2m~3mのため、車などを置いた場合は道路に出るのが非常に困難なため不整形地に分類されています。

通常の整形地よりも不便な条件が多いため、土地の価値も低くなりやすいのです。その関係で売却査定を行う際にも旗竿地は通常の土地に比べ業者も売りにくいため、安く買われてしまう傾向にあります。

また、この旗竿地は一般的な呼び方で、不動産用語では「路地上敷地」「敷地延長」などと呼びます。

さらに通路部分を「路地状部分」、住宅を主に建築することができる奥の部分を「有効宅地部分」と言います。

ここでは、旗のような形に整形された土地と覚えておけば問題ありません。

不整形地

先程から出てくる整形地・不整形地ですが、他にはどのような土地が該当するのでしょうか?

その前に整形地とは、長方形または正方形にきれいに整形された土地のことを言います。

不整形地は、これ以外の土地全てを指します。例えば、台形・L型・三角型・傾斜地・高低差のある土地などがこれに該当し、不整形地と呼ばれます。

不整形地は整形地に比べると、土地の価値が低い傾向があります。それは、建物を建てにくいためです。整形地は建物を建てる前提で事前に整形されているため、メーカーも建物を立てやすく特に問題も起こりにくいのです。

一方で不整形地は、形によっては建物を法律上建てられないことや建物の形が制限される場合があります。

こうなると、不動産会社としても土地の買い手に困るわけです。なので、不整形地の価値は低くなりがちです。

再建築不可物件|道路幅2mが分かれ道

旗竿地が不整形地の中でも厄介な理由は、通路にあたる細長い土地にあります。

これは、建築基準法に引っかかってしまう可能性があるためです。建築基準法では、住宅を建てる土地の基準が明確に決まっています。

公道に2m以上接している場合に限り、住宅を建てることが可能なのです。つまり、旗竿地の場合は奥の土地はそもそも公道に接していません。そのため、この条件を満たすには細長い土地の幅が2m以上必要です。

もしも公道に接している幅が2m以下の場合は、住宅を建てられないので土地の価値はさらに下がります。そのため、購入を検討する際は2m以上の幅があるか確認をしましょう。

また、中古で購入する場合も注意が必要です。この法律ができる前に建てられた住宅の場合、そのまま住む分には問題はありません。しかし、老朽化して建て替えるとなった際には建築基準法の関係上建て替えはできないのです。

この中古物件を立て替えられないことを「再建築不可物件」と呼び、住宅が建てられないため土地の価値は低くなります。そのため仮に売却したとしても、相場よりかなり低い価格で取引される残念な土地になってしまいます。

旗竿地の細長い土地が公道に2m以上土地が接しているかどうか、がまさに旗竿地の価値を大きく分けるポイントと言ってもいいでしょう。

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2017.09.14

2. 旗竿地のメリット・デメリット

前述の通り、旗竿地は通常の土地ではありません。

不整形地に分類されるため不動産業者としても通常の整形地のように簡単に売買が出来ないため取扱の非常に難しい土地のひとつなのです。

しかし、不整形地だからこそのメリット・デメリットというものも存在します。

まずは、購入を検討する前にこれらの条件を知ることで、より不整形地に対しての知識を蓄えて購入を検討しましょう。

メリット・デメリットを把握していれば、旗竿地を購入しても後悔することはないでしょう。そこでこの章では、旗竿地の具体的なメリット・デメリットを解説していきます。

メリット

では、旗竿地を購入して不動産投資を行うことにどのようなメリットが存在するのでしょうか?具体的に解説します。

相場価格より安く購入できる

一番のメリットは、土地の価格を通常の相場よりも安く購入できることでしょう。

新築で物件を購入する場合には、土地の購入も必要になってきます。物件の購入代金の中でもかなりの割合を占める土地代を安くできるのは大きなメリットと言えます。

概ね相場価格の2~3割程度は、安く購入することが可能となっています。これも前述の通り不動産業者としては、旗竿値は頻繁に買い手が付くような土地でも無いため、安くしてでもなんとか売りたいということです。

購入者側から見れば建築には工夫が必要になりますが、もしも良い土地に巡り会えたなら地価が高いエリアだとしても予算内で物件を建てることができるようになります。

利回りが高い

土地の購入費用を安く済ませることができることは、新築物件を建てる時のみのメリットではありません。投資においても重要なメリットなのです。旗竿地の場合は、初期費用のコストを下げることができるため、利回りも高くなる傾向があります。

土地価格を下げたとしても、住宅が建てばその住宅の賃料はあまり下がることはありません。

なぜならば入居者は旗竿地であることを気にしないからです。土地代という大きなコストを削減することができれば、賃料にそこまで差はないため必然的なに利回りは高くなるわけなのです。

地価が高いエリアに安く建てることができれば、高利回りの優良物件を安く手に入れることも可能です。

プライバシーを保てる

騒音問題も物件を建てる際に気にしなくてはならないポイントです。マンションではなく一軒家を選ぶ入居者は、騒音が少なくプライバシーを守れる家を求めています。

しかし、実際には一軒家でも交通量の多い場所や道路に面している場所では、騒音の問題もあり不人気であることが多いのです。しかし、旗竿地ならばそのあたりの心配もないでしょう。

旗竿地の特徴として、道路から奥まった部分に住宅を建てるため、通行人や交通量の有無を気にする必要はありません。つまり、自分の敷地内に入る人が少ないため、プライバシーを保てる静かな住宅を建設できます。

ただし、注意するべき点は周囲の住環境です。旗竿地は、独立して区画があるわけではなく基本的に周囲を他の住居に囲まれています。そのため、近隣住民や自宅の生活音が伝わらないように防音対策を重視するといいでしょう。

通路を駐車場にできる

地価の高いエリアの物件の場合は、一軒家を建てたものの駐車スペースを確保するほど土地はなく、駐車場を別に契約して車を止めているということもあると思います。

しかし、旗竿地の場合は通路部分の土地は私有地のため駐車スペースとして利用することができます。駐車場まで車を停めに行ったり自宅まで歩くこともありません。

少々通路が手狭になりますが、自身の敷地内に駐車スペースを確保できるのは大きな魅力でしょう。

外構にお金が掛からない

前述の通り、旗竿地は基本的に周りを住宅で囲まれているケースが多いので、家の外壁は公道から直接見えません。そのため、外壁材や塗料あるいは門などのコストを削減できます。

一般の住宅では自由に調整が効くため、外壁材などの分を削られがちな内装や家電・家具などに回すことができて、家の中のものにコストをかけることができます。

デメリット

旗竿地には、安く購入できて利回りを高くすることも可能というメリットがありました。内装へのこだわりが強い人などは、通常よりも内装へコストをかけることも可能です。

しかし、メリットも大きい分旗竿地特有のデメリットもあります。この点をしっかりと抑えておかないと後々非常に困るため抑えておきましょう。こちらでは、デメリットを解説します。

建築や解体・建て替え費用が高くなる

まず、デメリットに関わってくるのは通路部分の土地です。細長の形状をしており、この部分を通らないと奥の住宅への工事に取り掛かれません。

この通路の幅によっては重機が入らない可能性もあり、そうなると工事工程が増えたり工期そのものが長くなるため建築費用や解体費用は高くなる傾向があります。

旗竿地の定義としては、2mほど公道に面していれば問題なく住居を建てることが可能ではありますが、通路幅がギリギリの場合は工期が延びて土地代が安いというメリットを十分に活かせない可能性もあるのです。

なので、土地を選ぶ際には重機が入る程度の通路幅かどうかを確認しておきましょう。もしも2mギリギリの場合だと、仮に建設しても今度は自分の車で通路が狭くなるケースもありますので、通路が広いことに越したことはありません。

インフラ整備に追加料金が掛かる可能性

旗竿地の中には、稀に水道管や電線が敷地内に通っていない土地が存在します。特に長い間使われなかった土地などはその傾向が強いです。

このような土地の場合だと住居を立てる場所まで水道や電線を引き込む工事が追加で発生します。その分コストも工期もかかる可能性があるため、インフラが全て整っているかを確認しておくことをおすすめします。

日当たりや風通しが悪い場合がある

旗竿地は日当たりや風通しが通常の土地よりも悪い場合があります。それは周りが全て他の住居に囲まれているため1階部分はどうしても日当たりや風通しが悪くなりがちです。

この問題を解決するために旗竿地に建てる物件には、特殊な設計をすることが多く、リビングを2階に設けたり天井に大きな窓を設けるなどの工夫が必要不可欠なのです。

地域によっては雪かきが大変

地域によって旗竿地の特性上、敷地内の構造が特殊なため、雪かきをするには作業は大変になります。住居から公道まで少し距離があるため、雪を持っていくのも重労働になるでしょう。

売りにくい・資産価値が下がりやすい

前述の通り、不動産業者はあまり旗竿地を扱いたがりません。それは、即座に売れるような物件でもない上に建物の形も工夫が必要なため資産価値が下がりやすいからです。

だからこそ、旗竿地を売却しようと思ったのならば即座に売れるような物件では無いことをまず知っておきましょう。

3. 旗竿地の評価額|不整形地補正率を重要視

旗竿地はどうしても間取りの工夫やインフラの引き込みなどもある関係で、土地代を非常に安くすることが可能です。土地の評価額が安くなるため、最大で40%ほど評価が引かれることもあります。

評価の計算方法

旗竿地の土地の評価は通常とは異なり独自の評価方法が採用されています。評価対象地と全面宅地のかげ地部分を基に、不整形地補正率を掛け合わせることで評価します。

具体的には以下のような内容で、計算を行います。

① 評価対象地(A)と前面のかげ地部分(B)を含めた全体の整形地の価額

路線価×奥行価格補正率(全体の土地に対する奥行距離の補正率)×地積(全体の地積:A+B)

② 前面のかげ地部分の価額

路線価×奥行価格補正率(かげ地部分に対する奥行距離の補正率)×地積(かげ地の地積:B)

③ ①-②

④ ③×不整形地補正率(※)

※ (ⅰ)(ⅱ) のいずれか小さい方

(ⅰ)不整形地補正率×間口狭小補正率(小数点第2位未満切捨、≧0.6)

(ⅱ)間口狭小補正率×奥行長大補正率(小数点第2位未満切捨、≧0.6)

奥行価格補正率

旗竿地の評価額が低いのは、奥行価格補正率があるためでもあります。これは、簡単に言えば土地の奥行きが長く使いにくい土地として評価を下げる減額補正率のことです。

税負担が抑えられるメリットも

旗竿地などの不整形地は、奥行価格補正などで土地の評価を下げる補正があるため、かかる税金を低く抑えることが可能です。しかし、これはその土地次第になるため、ある程度は自分自身で土地の評価を行えるようになると安心です。

4. 旗竿地は投資に有利?不利?

エリアを吟味する|資産価値と供給量

旗竿地を購入する最大のメリットは利回りが高くなる可能性があることです。それを実現するために重要なのものは資産価値と供給量です。

旗竿地の場合はどうしても資産価値は下がります。そのために売却が通常の土地のようには上手くいかないケースも存在するため、購入前に出口戦略を固めておきましょう。

また、土地を安く購入しても入居者がいないのならば意味がありません。だからこそ旗竿地だから購入するのではなく、地価の高い土地に焦点を合わせておくと市場に出回った際に素早く動けます。

多くの融資を受けられる可能性がある

旗竿地は前述の通り非常に癖の強い土地です。物件を建てるには様々な工夫が必要になります。

その影響で、土地の評価額は周りの土地の相場よりも低いです。

この土地評価が低いということは銀行からの融資にも関わります。不整形地の場合まず銀行の評価額は通常の土地よりも低くなります。

しかし、旗竿地は実際の評価額以下の安値が付くことがあります。

つまり、銀行からの融資は通常の土地よりも低いですが、市場の評価額の割には多くの融資が受けられるというケースが存在します。

5. 旗竿地を有効活用するには付加価値が必要

ここまで、旗竿地のメリット・デメリットについて解説してきました。旗竿地は上手に活用できれば、地価の高い土地を安く購入できて高利回りの物件を建てることも十分可能な魅力的な土地です。

しかし、その反面インフラが十分に整備されていないことや物件を建てる際には、工夫が絶対的に必要になるなど制限がかかる可能性もあり、一概に有利とは言い難い土地なのです。

そのため、旗竿地に投資用物件を建てるのであれば、物件自体の付加価値をつけることや高地価の物件を確保する必要があるでしょう。

この2点をクリアできれば、安く土地を手に入れることが出来て高い利益を生み出すことができます。

今回記載した情報を元に条件の合う旗竿地を探してみると意外な掘り出し物件があるかもしれません。

 

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