圧倒的な存在感を放つ豪華なタワーマンション。
通常のマンションでは見ることができない抜群の眺望が魅力です。
今では都心部だけではなく地方都市でも続々と建設されていますが、実際の住み心地はどうなっているのでしょうか?
今回は、タワーマンションに実際に居住したことのある人の口コミやアンケートをもとに、住み心地を検証してみました。
そして、タワーマンション購入を考えた時に必ず突き当たる「高層階か?低層階か?問題」。
これは、一概に高層階がベストではなく、ライフスタイルによっては低層階の方がベストの場合があります。
この記事では高層階・低層階のそれぞれのメリット・デメリットもまとめています。
タワーマンションの購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
1. タワーマンションの住み心地は良い?悪い?
タワーマンションの実際の住み心地を検証するため、住んだことのある人の感想を、良い口コミ・悪い口コミ両方の立場からご紹介します。
1-1. 住み心地が良いという口コミ
部屋からの眺望は何物にも換えがたい財産
高層階の窓からの眺めの良さは、タワーマンションの一番の醍醐味とも言えます。
タワーマンションを売却する時も、立地や部屋の向きと並んで重要な査定項目でもあります。
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夜景を楽しみながら夕食ができる
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花火大会が自宅にいながら楽しめる
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高層で人目が気にならないので、カーテンを開けっぱなしにできる
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マンション売却時も価格が下がりにくい
管理が行き届いている
通常のマンションと比べて、管理費が高くなるタワーマンション。
月々の管理費と修繕積立費で4万~5万するというのはよく聞く話です。
その分、管理面ではとても満足しているという口コミが多数見られました。
口コミからみる管理面での満足ポイント
- ゴミ捨て場は各フロアに24時間設置しているので好きな時間にゴミ出しできる
- 郵便物の発送やクリーニングの取り次ぎ等、コンシェルジュが生活面でサポートしてくれる
- セキュリティが厳重なので安心できる
- ジム・キッズルーム・パーティールームといった共有スペースが充実している
交通アクセスが良い
駅に直結していることが多いタワーマンション。
口コミをみると、特に小さい子供がいる世帯は交通アクセス面で満足している人が多いようです。
口コミからみる交通アクセス面での満足ポイント
- 駐車場や駅に雨に濡れずに行ける
- ベビーカーでも買い物に行くのが楽
- 遅い帰宅でも駅から直結しているので安全
- ベーカリーやスーパーが近く、子供が寝ている間に買い物に行ける
- アクセスがいいので友人・知人を呼びやすい
1-2. 住み心地は悪いという口コミ
管理費・修繕費用の予測が困難
タワーマンションの住み心地の悪さに関する口コミで、1番多く見受けられたのが修繕積立金への心配や不安の声でした。
タワーマンションの大規模修繕では、通常のマンションと違い高層階までクレーンが届きません。屋上から吊り下げる「ゴンドラ」や「リフトクライマー」を使った特殊な工法で作業します。
マンション業界自体もタワーマンションの大規模修繕の前例がほとんどなく、修繕の工法や費用の概算は今だ手探りな部分も多い状況です。
口コミからみる修繕積立金に関する不満足ポイント
- 多額の修繕費による追加金が発生した場合、住民間で揉める恐れ
- 自分が使用しない共用施設の管理・修繕費の負担
エレベーターでの待ち時間や止まった時の大変さ
地震の時や定期点検の時にエレベーターが止まった場合、階段を使っての上り下りになるので高層階になればなるほど大変になります。
また、朝の通勤ラッシュ時、共用戸数の多い中間層はエレベーターの待ち時間が長くなります。
口コミからみるエレベーターに関する不満足ポイント
- エレベーターが止まった場合、点検が入るまで階段で上り降りをしなければならない
- エレベーターの待ち時間が長い
- エレベーターに乗るのが億劫で出不精になる
- 地震が起きた時、水や食料の運搬が困難
子供の発育面での不安
地面に近い一戸建て住居と違い、地面から遥か遠くに離れたタワーマンションでの生活では、子供の発育面で不安視している口コミが見られました。
口コミからみる子供の発育面に関する不満足ポイント
- 5階以上にすむ子供は、高所に対しての不安感が少ないように感じる
- 高層階に住むと出不精になり、親子で引きこもりがちになる
- 忘れ物をしても取りに帰るのが困難で、子供の提出物の遅れが多くなる
2. タワーマンションに住んで良かった・悪かったと思える事は?
ここでは実際に行ったアンケート調査による、タワーマンションに住んでみて良かった点と悪かった点をそれぞれご紹介します。
2-1. タワーマンションに住んで良かった!と思った事をアンケート調査
今回は、SUUMOジャーナル編集部によるタワーマンション購入者に対して行われたアンケートを参照しました。
参照:http://suumo.jp/journal/2017/12/26/146882/
実際に住んでみて良かったと思えるところTOP3
- セキュリティが充実している
- 眺望が抜群
- 上層階は虫が出にくい
セキュリティ面に関する満足度が1位となりました。
確かにタワーマンションのオートロックシステムは、通常のマンションよりも厳重なシステムが採用されています。
タワーマンションでの一般的なオートロックシステム
- エントランスに入る前に1つ目のオートロック解除
- エントランスからエレベーターホールへ入るために2つ目のオートロック解除
- エレベーター操作時にキー認証(該当階にしか止まらない仕様)
荷物が多い時はこの幾重ものロック解除が面倒ですが、セキュリティ面での安心感はかなり高いといえるでしょう。
2-2. タワーマンションに住んで悪かった!と思った事をアンケート調査
実際に住んでみて悪かったと思えるところTOP3
- 管理費が高い
- 災害時にはエレベーターがストップする
- エレベーターの待ち時間が長い
タワーマンションに住んで悪かったと思うポイントは、口コミと同じく、1番に上がるのは月々の管理費用の高さでした。
管理費用の中には、共有施設の維持費や清掃スタッフ・コンシェルジュの人件費、修繕積立費用が含まれています。
修繕積立費用に関しては、現在、2000年前後のタワマンブーム初期のタワーマンションが、そろそろ1回目の大規模修繕期に入るところです。
2回目、3回目の大規模修繕費用がどのくらいかかるのかは、まだ誰も把握できず未知の領域です。
つまり、管理費に含まれる修繕積立費用の負担が今後どれだけ増えるのかわからないことが、一番不満を感じるポイントだと考えられます。
3. タワーマンションに住んでみての満足度はどれくらいなのか?
8割以上の人が満足しているという結果がでた!
最後に、住んでみての総合的な満足度は、「満足」と「やや満足」と感じている人が全体の約8割以上いました。
管理費用の高さやエレベーターに弱冠不満は感じるものの、実際に住んでみるとほとんどの人が快適さが上回っていると感じていることが分かります。
4. タワーマンションは何階が住みやすいのか?
タワーマンションは1階から最上階の間で、どのフロアが一番住みやすいのでしょうか?
各階層のメリット・デメリットをそれぞれ挙げてみました。
4-1. 階層によって価格が違う理由とは?
タワーマンションは、上層階に行くほど販売価格が高くなります。上層階ほど高くなるのには3つの理由があります。
① 眺望の良さ
通常、建物は都市計画法で定められた12種類の用途地域ごとに、建築可能な建物の種類が定められています。
多くのタワーマンションは、高層オフィスビルなどが建築可能な「商業地域」に建てられています。
つまり、将来的にマンション周辺に、タワーマンションの眺望を遮る高層オフィスビルが建てられる可能性があります。
しかし、上層階に行けば行くほど眺望を遮られる可能性が低くなるので、おのずと販売価格が高くなります。
② 日当たりの良さ
部屋の中に入ってきている日の光の3割は、空気の反射と言われています。なので、日当たりの良さは、部屋の前がどれだけ開けているかが重要になってきます。
上記でも述べたように、タワーマンションの周辺は、将来的に高層オフィスビルが建てられ、部屋の前を遮られる可能性があります。
したがって、上層階に行くほど日当たりの良さを遮られる可能性が低くなるので、必然的に価格が高くなります。
③ ステータス
「タワーマンションの上層階に住んでいる。」と聞くと、誰でもセレブなイメージを持つのではないでしょうか。
また、高層階から街を見下ろすことで、何ともいえない充足感を味わうことができます。タワーマンションの価格設定には、この一種のステータス感も加味されています。
4-2. 1階と2階以上の低層階、高層階と最上階のメリットやデメリットとは?
タワーマンションの、それぞれの各階層のメリット・デメリットをまとめてみました。
1階
1階のメリット
- 高層階より割安で購入できる
- エントランスや駐車場が近いので外出がしやすい
- エレベーターを待つ必要がない
- 階下への足音を気にしなくていい
- 地震や火災があった時も避難しやすい
- 割安で共有施設を利用できる
- 専用庭がある場合、緑のある景色を楽しめる
1階のデメリット
- 車や通行人の音が聞こえやすい
- 害虫が入りやすい
- 外からの視線を気にしなければならない
- エレベーターの保守・修繕費用も負担しなければならない
- 将来的に眺望や日当たりを遮られる可能性が高い
2階以上の低層階
2階以上の低層階のメリット
- 高層階より割安で購入できる
- エレベーターラッシュ時や点検時にも階段を使いやすい
- 割安で共有施設を利用できる
2階以上の低層階のデメリット
- 車や通行人の音が聞こえやすい
- 害虫が入りやすい
- 外からの視線を気にしなければならない
- 将来的に日当たりや眺望を遮られる可能性が高い
高層階
高層階のメリット
- 眺望が良い
- 日当たり・風通しが良い
- 騒音が少ない
- 害虫が発生しにくい
- 外部の視線が気にならずプライバシーを保てる
高層階のデメリット
- 外出が億劫になる
- 日差しがきついため夏は暑くなりやすい
- 低層階に比べて固定資産税が高くなる
- 災害時に避難するのが困難
- エレベーターが止まった時の上り下りが大変
最上階
最上階のメリット
- 眺望が良い
- 日当たり・風通しが良い
- 騒音が少ない
- 害虫が発生しにくい
- 外部の視線を気にせずプライバシーを保てる
- 充足感・満足感を得られやすい
- 上階の物音が気にならない
最上階のデメリット
- 外出が億劫になる
- 日差しがきついため夏は暑くなりやすい
- 屋上からの熱で冷房効率が悪い
- 低層階に比べて固定資産税が高くなる
- 災害時に避難するのが困難
- エレベーターが止まった時の上り下りが大変
4-3. 階層を選ぶポイントは?
それぞれの階層のメリット・デメリットを踏まえて、ここではタワーマンションの階層を選ぶポイントをご紹介します。
ポイント① 緑が近い方がいいなら専用庭のある1階
一般的にタワーマンションは、階層が高くなるにつれ価格も高くなりますが、1階に専用庭がある場合は、2階より1階の方が高くなります。
眺望よりも身近に緑を感じて生活したい人には、専用庭のある1階がおすすめです。
ポイント② 低層階は割安で共有施設が利用できる
ジムやキッズルーム、パーティーハウスといった共有施設が充実しているタワーマンションの場合、購入価格の安い低層階は割安でそれらの施設を利用することができます。
ポイント③ セキュリティ面では高層階の方が安全
空き巣や不審者に侵入されやすいのは、やはり地上に近い低層階とされています。
また、最上階は住人や関係者以外立ち入ることができないので、不審者が居ればすぐに発見することができます。
セキュリティ面を重視するなら、上層階に軍配が上がります。
ポイント④ 害虫を避けるなら6~8階以上
周辺の環境にもよりますが、害虫が入ってこなくなるのは6~8階以上が目安とされています。
ただし、上層階でもゴキブリが配管を伝ってきたり、エレベーターに蚊が一緒に入ってくることもあります。
上層階でも、害虫が発生する可能性はゼロではありません。
ポイント⑤ 外出や災害時に避難がしやすいのは低層階
外出のしやすさでは、地上に近い低層階に利があるといえます。
また、災害時も低層階の方が階段ですぐに避難することができます。
子供のいる世帯やシニア世代の人には、低層階は生活しやすい環境だと考えられます。
4-4. ライフスタイルに合った階を選ぶのがおすすめ
タワーマンションの醍醐味を思いっきり満喫したい人や、節税対策を考えている人には高層階に軍配が上がり、子育て世帯や移動の負担を減らしたいシニア世代にとっては、低層階の方が利便性が高くなります。
タワーマンションは一概に階数が高い方が住みやすいとは言えず、それぞれのライフスタイルに合った階を選ぶのがおすすめです。
5. タワーマンションの住み心地を参考にして自分に合った物件を探しましょう!
憧れのタワーマンションですが、実際に住んでいる人の口コミを見てみると、広告だけでは知ることができないリアルな意見や感想を知ることができます。
タワーマンションの購入の検討をしている人は、メリット・デメリットもふまえて、自分に合った物件を探しましょう。
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