賃貸に住もうと部屋探しを始める場合に、気になるのは敷金、礼金と言った初期費用と毎月の家賃や共益費、管理費。
特に、家賃、共益費・管理費は、長期間支払うことになるので、出来れば少しでも下げたいところです。
しかし、何家賃と共益費・管理費は何故別々に集めるのでしょうか。
家主からすると家賃と共益費・管理費を分けても分けなくても、家賃として総額で受け取れば問題ないのでは?
今回は、家賃と共益費・管理費の違いや、別々にするメリットについてお話したいと思います。
目次
1. 家賃と共益費と管理費について
賃貸物件のポータルサイトなどで物件を探すと、家賃の他に共益費や管理費といった項目があります。
家賃とは別に支払うことになる共益費や管理費。
共益費や管理費とは何か、どういったことに使われているのか気になるところです。
1-1. そもそも家賃とは?
家賃とは、賃貸物件を借りる為に毎月支払う部屋の使用料であり、家賃は物件の立地や部屋のグレードなどによって変わります。
家賃は、大家が自由に決められますが、実際には周辺の類似物件の家賃相場を参考に決めます。
相場より高ければ入居者は決まりづらく、安いと決まりやすい。
しかし、安くすると属性の悪い入居者が入る確率も上がるので、家主としては出来るだけ家賃は下げたくないのが本音。
最近では家賃を上げる為に、女性向けにオートロックや防犯カメラを設置するなど、セキュリティの高い物件に改装する家主も増えています。
1-2. 「管理費」と「共益費」は同じもの?
分譲マンションの場合は、家主が管理組合に管理費と修繕積立金を支払っています。
大家が分譲マンションを賃貸に出す際、その管理費分は入居者に支払ってもらうために家賃とは別に徴収していました。
最近では管理費と共益費は同じものとして扱っている不動産会社が多いようです。
基本的には、管理費も共益費も大家に支払われ、建物の共用部や設備のメンテナンス費用、賃貸管理費などに使われています。
1-3. 家賃と管理費・共益費は何故別々?
では、家主にとって家賃と管理費・共益費を別にするメリットはあるのでしょうか?
不動産会社がポータルサイトなどに物件情報を掲載する場合に、家賃と管理費・共益費を別に記載することで家賃を安く見せることができます。
例えば、家賃51,000円と家賃46,000円共益費5,000円で掲載登録した場合。
家賃51,000円の場合、賃貸の検索サイトでは50,000円~55,000円・
家賃46,000円では、50,000円以下の枠でも検出されます。
同じ物件でも家賃と管理費・共益費を分けることで安い家賃帯で検索されることになります。
入居者からしても、敷金・礼金、更新料、仲介手数料が安くなるメリットがあります。
通常、敷金・礼金、更新料、仲介手数料は、家賃1か月を基準とするので、家賃と管理費・共益費を分けることで家賃が下がればその分支払いが安くなります。
共益費や管理費も結局は家賃の一部になる
入居者からすると家賃のみでも家賃と共益費・管理費を分けても支払う総額は変わりません。
そういった点では共益費や管理費は結局家賃の一部。
実際には家賃のみの場合でも、大家は家賃の一部を建物の維持管理費として支払っています。
家賃と共益費・管理費を分けることで大家、入居者にメリットがありますが、家賃と管理費・共益費を分けないといけない決まりはありません。
1-4. 共益費や管理費は何に使われているのか?
では、実際には共益費や管理費は何に使われているのでしょうか。
共益費や管理費は、賃貸物件の共用部分の維持管理費に使われています。
例えば、アパートであれば、共用部分の電気・水道費、清掃費、設備のメンテナンス費用、賃貸管理費など。
分譲マンションであれば、建物管理会社への管理費として支払われ、共用部の維持費・清掃費・エレベーターなど設備にメンテナンス費用など。
他には、町内会費として使われるなど物件によって用途は多岐にわたります。
2. 共益費や管理費が無料になる事はあるのか?
共益費や管理費が無料になれば家賃が安くなると思うかもしれません。
しかし、実際に共益費や管理費が無い場合は本当にお得なのでしょうか?
共益費や管理費は交渉次第で安くすることはできるかもしれませんが、メリットが無いなら交渉する意味はありませんよね。
2-1. 共益費や管理費が無い場合は本当に「お得」?
「共益費や管理費が無いのでお得ですよ」と物件を紹介されることがあります。
確かに別途費用を支払わなくてよければ、お得と感じるかもしれません。
しかし、実際には、共益費や管理費が設定されていなくても、家主は家賃の一部を建物維持管理費と想定して家賃を設定しています。
そのため、共益費や管理費が無いからといって必ずしもお得かというとそうではありません。
2-2. 共益費や管理費は交渉で安くなる?
共益費や管理費の値下げ交渉は可能で、実際に安くなることもあります。
共益費や管理費は建物全体の維持管理費に使われているので、設定されている場合は下げると建物管理に影響が出そうです。
しかし、家主は共益費や管理費を下げても、実際には他の部屋と同様に家賃の一部を共益費や管理費として使うのでサービスの低下につながることはありません。
2-3. 築年数によって家賃が変わっている場合もある
賃貸物件の場合は、新築の時が一番家賃が高く、何も言わなければそのまま更新されます。
特に、更新手続きの無い自動更新(法廷更新)の場合は、こういった状態の方が多いのでは?
しかし、築年数が古くなれば入れ替わった時の募集家賃は年々下落しています。
そのため、長期間住んでいる方は、相場家賃よりも高い家賃を支払っている可能性が高いので、一度値下げ交渉してみてはいかがでしょうか。
3. 物件を賃貸するときに家賃と共益費を別々にするメリットまとめ
物件を賃貸するときに家賃と共益費を別々にするメリットについてまとめると
- 家主のメリット:ポータルサイトで物件検索する際に、安い家賃帯でヒットするので検索数が増える
- 入居者のメリット:敷金・礼金、更新料、仲介手数料などは、家賃1か月分を基準にしているので費用を抑えることができる。
となります。
実際には、家賃のみでも家賃と共益費が別々でも、共用部の維持管理費や設備のメンテナンス費用など家賃総額の中から支払われています。
そのため家賃と共益費が分けられていることでサービスが変わることはほとんどありません。
4. 共益費も管理費も最終的に家賃の一部に!契約時は共益費の相場を調べておこう
家賃のみでも家賃と共益費・管理費が別でも支払う家賃の総額は変わりません。
しかし、あまりにも家賃に対して共益費や管理費が高いと何かあるのではと疑ってしまいます。
そのため、自分が住みたい部屋の間取りや周辺の共益費や管理費の相場を調べておくことが重要。
入居後に、共益費が設定されたり、値上げされると大変です。
もし、家賃に共益費が無い場合や極端に共益費・管理費が高い場合は、不動産会社にその理由を確認してみてください。
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