主要都市での不動産投資は土地代が高いということから、利回りが低くなってしまうという傾向が強くなっており、不動産投資を行う人々は主要都市から離れたエリアでの不動産投資に注力し始めるようになりました。
2年連続、広島カープのリーグ優勝に盛り上がりを見せる広島県。
お好み焼き・もみじ饅頭・牡蠣など、おいしいグルメもたくさんありますね。
その広島県における不動産投資の実態はどのようになっているのでしょうか?
まずは広島県がどのような地域なのか見ていきましょう。
目次
1. 広島県とは?
広島県はあまり知られていないかもしれませんが、都道府県別の面積の順位では47都道府県中11位にランクインするほどの大きさです。
お隣の岡山県や大きそうなイメージを持つ静岡県や兵庫県よりも上位にいるということをご存知の方も少ないのではないでしょうか?
まずは広島県にどのような観光スポットがあるのか見ていきましょう。
観光スポット
広島には観光スポットがたくさんあります。代表的なスポットについて見ていきましょう。
広島平和記念公園
修学旅行や平和学習などで広島平和記念公園を訪れた人も多いのではないでしょうか?
広大な敷地の中には、世界文化遺産に登録されている原爆ドームや原爆に関する資料館などがあります。
宮島
日本三景の一つに選ばれている神が宿る島として有名な宮島。
厳島神社を含め、宮島全島の14%に及ぶ広範囲が世界文化遺産に登録されています。
天然記念物に登録されている弥山原始林など自然豊かな景観は一見の価値があるでしょう。
その他にも海軍の町として有名な呉やジブリ映画の舞台になった鞆の浦などたくさんの観光スポットがあります。
2. このエリアで成功する投資戦略
広島は山が多く平地が少ないため、全体的に土地不足が発生しています。
土地や中古物件が売り出されることは投資家の数と比較すると年々少なくなっている傾向があるので、この地域で不動産投資をお考えの方は早めに行動に移したほうが良いでしょう。
そもそも賃貸需要はあるのか
不動産投資にはマンションやアパートなどを一棟所有し貸し出す方法やマンションの一室を貸し出す方法、一軒家や倉庫の貸し出し、コンテナ・レンタルルームなど多岐にわたります。
広島市などの中心部では人口が安定した推移を示しているため、マンションやアパートなどの需要はまだまだあるでしょう。
また一部の世界遺産などの観光地の近くでは、中心部の広島市と比較すると周辺の地価相場が比較的安いため、外国人観光客向けに民泊を行うなどの需要が期待されます。
3. おすすめ・人気エリアは
広島市が通勤などに最もアクセスが良く人気があるのは当たり前ですが、どうしても土地が高くなってしまうため、利回りが下がってしまうのが難点になります。
そこでオススメの、人口がある程度多い、かつ中心部と比較すると土地が安く初期投資が抑えることができるエリアをご紹介したいと思います。
まず1つ目は福山市。広島市は地区ごとに見てみると人口が平均して15万人程度になりますが、実は福山市は人口が40万人を超える都市なのです。土地の値段も広島市と比較すると4分の1程度になるため、初期投資を抑えることができる上に人口が多く需要が期待できます。
2つ目は呉市。呉市も人口は25万人程度と規模が大きく、土地の値段は福山市よりは少し高くなりますがそれでも広島市と比較すると圧倒的に安価であるため需要が期待できます。
最後は東広島市。こちらは人口が18万人と先ほどまでと比較すると少なくなりますが、土地の値段がこの中で最も安く、初期投資を抑えながら投資が行えるためおすすめのエリアとなります。
4. 投資に役立つ広島のデータまとめ
4-1. 人口の増減・年齢比率
広島県の過去20年間の人口推移をグラフにすると以下のようになります。
特に平成22年と27年の人口減少が特に目に留まります。
この現象は広島県に限った話ではなく、日本の地方都市各所で見受けられます。次のグラフを見てください。
こちらのグラフでは0~14歳と15~64歳の人口が減少し、65歳以上の人口が増えるという少子高齢化の影響が広島県にも生じていることになります。
4-2. 平均利回り
広島県内の不動産投資の平均利回りは8%前後になります。
もともと山が多く平地が少ないといった特徴があるため全体的に土地の価格が高く、特に広島市などの中心部に近づくにつれ土地の価格が上がっていき、利回りが悪くなる傾向があります。
空室率も15~25%となっており、メインの広島市でもエリアによっては空室率が20%を超えるエリアもあるので注意が必要です。
4-3. 犯罪件数・治安の良し悪し
平成28年度の全国で認知された犯罪件数は約100万件でしたが、そのうち広島県内で認知された犯罪件数は約1万7千件でした。
全国的に犯罪そのものが減少傾向にある中、広島県でも大幅に減少しており、平成14年と比較すると約4分の1程度まで減少しています。
暴力団や暴走族といった人たちに対する取り締まりが厳しくなった結果、以前と比較して治安が良くなっています。
5. 今後の成長予測
広島県は山が多く平地が少ないことから土地の価格が下がるということは期待できないため、不動産投資を行う場合の初期投資は増加していくでしょう。
人口は少子高齢化の影響を受けて減少傾向にありますが、他県と比較しても減少傾向は緩やかであるため、まだまだ賃貸需要が期待できます。
中心部でのアパートやマンションの運用は初期費用が多くかかってしまうため利回りは低くなってしまいますが、
世界遺産や観光地などの土地が安いエリアでの外国人観光客向けの民泊などは、新規参入が少ないためこれからに期待できるでしょう。
5-1. このエリアで投資する際に知っておくべきリスク
広島県の中心部である広島市で不動産投資を行う場合には、土地の単価が高くなってしまうため初期投資が高くなってしまい利回りが低くなります。
家賃相場は周囲より数千円から一万円程度高くなりますが、中心部であるにもかかわらず空室率が高いため、立地を厳重に選定しないとよりリスクが高くなってしまうでしょう。
5-2. メリット
中心部以外にも人口が集中しているエリアがあり、土地の価格が中心部よりも安いため、不動産投資を行う際に初期費用を抑えながら需要を期待することができます。
また先述の通り、広島県は周辺地域と比較すると世界遺産や観光地なども豊富なため、外国人観光客向けの民泊などの需要がこれから期待できるでしょう。
5-3. デメリット
山が多く平地が少ないため全体的に土地の価格が高く、特に広島市などの中心部に近づけば近づくほど土地の価格が高くなるため不動産投資を行う際の初期費用が大きくなってしまいます。
元々土地が少ないので、土地や中古物件が売り出されることが少ない傾向があるため、投資家の数が増えているにもかかわらず、売り出される数が少ないという傾向があります。
そのため、売り出される価格が上がってしまい利回りを下げる原因にもつながっています。
5-4. 失敗POINT
中心部の物件を購入していれば空室に悩むこともなく安心して投資を行うことができるという考えは、広島県の場合には通用しません。
中心部であっても空室率が高いため、最初の投資物件選びをしっかりと行わないと大損してしまうことになります。
広島県で不動産投資を行う場合には、人口比率と土地の価格を考慮に入れながら物件選びを行うことがリスクの軽減につながるでしょう。
成功するには
地域特有のメリット・デメリットをしっかりと理解した上で不動産投資を行うことが成功への近道となります。
特に広島県の場合には、土地価格が高いにもかかわらず空室率が目立つ中心部での不動産投資はリスクが高くなるでしょう。
近隣県と比較しても人口が多く賃貸需要があるので、土地の価格や周辺環境などをよく把握して物件選びを行うことがポイントになります。
5-5. 各県庁の対策
地域ぐるみで婚活をサポートする「こいのわPROJECT」や子育て応援「イクちゃんサービス」という親子にやさしいお店を導入するなど、
婚活から出産・子育てまで切れ目のないサポートを行うことで地域住民のサポートと他府県からの移住を推進しています。
それだけでなく、全国初の取り組みとして、
企業経営者によるイクメンを応援する仲間づくりの「イクボス企業同盟」を導入することで、男性の育児休暇取得率を全国平均よりも高めることに成功しています。
6. 広島県の物件例
土地の価格が高くなってくる広島市内にもかかわらず、利回りが10%を超える優良物件が存在するのでご紹介いたします。
沿線交通:広島電鉄横川線 横川駅 徒歩3分
物件概要:RC造 6階/11階建て
専有面積:21.66㎡
築年月:1988年2月(築30年)
物件価格:430万円
想定年間収入:51万円(4.3万円/月)
表面利回り:11.86%
物件のポイント
新幹線の停車駅でもあり中心部でもある広島駅まで最寄駅から2駅の広島電鉄横川線の横川駅まで徒歩3分という好立地。
横川駅周辺にはショッピングモールがあるなど生活環境が整い広島市内であるにもかかわらず、物件価格が比較的安く利回りが10%を超えているため安定した不動産投資が期待できる物件となっています。
交通事情
広島県の人口約280万人のうちの253万人は高速道路のICまで20分交通圏内に居住していると言われています。
車での通勤を行う人も多く、車や電車などの通勤にかかる平均時間も広島市内に約1時間でアクセスできるなど、関東都市圏の1時間30分と比較しても便利なのが分かります。
交通手段が分散されているためか、通勤ラッシュ時の混雑率も山陽本線下りで99%と、山手線外回りの202%と比較しても圧倒的に緩やかであることがわかります。
7. 周辺地域(近隣県)との比較
空室率で近隣県と比較を行うと、広島県が18.2%に対し岡山県が18.6%、山口県が19.1%と最も低くなっています。
しかし、残念ながら利回り(想定利回り)で見てみると広島県が11.3%に対し岡山県が16.9%、山口県が13.2%と最も低くなっています。
地価公示価格が1㎡あたり岡山県が59,835円、山口県が42,963円に対して広島県が113,748円と2倍以上の差があるにもかかわらず家賃相場があまり変わらないため、不動産投資に対する初期投資がかかる割には還元率が低いためこのような現象が起きてしまいます。
8. 広島県での不動産投資
主要都市は物件の需要があることから不動産投資が積極的に行われていましたが、土地の価格が高いことから利回りが低くなってしまう傾向にあります。
また投資家が多数参入してきたことから、物件の過供給が生じてしまい空室率が上昇してしまうようになりました。
投資家たちが次に目をつけたのが主要都市ではなく周辺地域や地方の不動産投資に進出することでした。
その結果、地方は土地価格が安く初期投資を抑えながら高利回りで運用を行えるため積極的に周辺地域や地方に不動産投資が行われるようになります。
広島県は面積ランキング11位と広大な敷地を持っているように思われますが、実際には山の割合が多く平地が少ないため土地が不足しているという実態があります。
それにもかかわらず全国の人口ランキングは12位という多さのため、まだまだ物件の需要がある地域の1つと言えるでしょう。
県内の居住者だけでなく、世界遺産や観光スポットに訪れる外国人観光客向けの民泊などもこれからますます期待されます。
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