アパートオーナーになって家賃収入で生活していきたいと考えたことのある人は少なくないでしょう。
アパート経営が専業ではなく副業だとしても、定期的に一定の家賃収入が見込めれば大きなアドバンテージを得るはずです。
しかし、実際に不動産投資を行うには、様々な不安がありませんか?
投資家になるためには専門知識が必要になるでしょう。
もしも失敗したら大きな負債を抱えるかもしれません。したがって、なかなか実行に移せないのが現実では…?
そこで、今回は経営を成功させるための方法と物件の選び方を紹介します。
実は、不動産投資では最低限の知識があれば、一定のポイントを押さえることでアパートオーナーとして成功することも、それほど難しくはないのです。
目次
初心者でもアパートオーナーになれる!方法や年収を解説
誰でも一度は、アパートオーナーになって、家賃収入で暮らしていけたら素敵だなと思ったことがあるでしょう。副収入程度だとしても、不安視されている年金問題が、たちどころに解決するような気がします。
しかし、初心者に不動産投資は難しいと思っていませんか?ところが、初心者でも一定の方法を実践することで、アパートオーナーになることができるのです。また、どの程度の収入になるかも解説しましょう。
アパートオーナーの年収はどのぐらい?
アパートオーナーの年収を計算するときには、収入と支出を確認することから始めることになります。収入とは賃貸物件から受け取ることのできる家賃収入になり、支出とは賃貸物件の購入費用や物件の管理費修繕費などです。
そこで、家賃が月に5万円の部屋を10戸運営していたとすれば、満室運営で年間に600万円の収入になります。そして、ローンの返済額や物件の管理費・修繕費などの支出を合計した顎が、月に一部屋あたり2万円程度だとすると年間で240万円くらいになるでしょう。
したがって、「600万円-240万円=360万円」が年収です。しかし、この数字はあくまで概算であって、実際にはローンの返済額や物件のメンテナンス費用など、支出した額に応じて数字は変わります。
アパートオーナーになるには
アパートオーナーになる方法としては、「所有している土地にアパートを新築して賃貸する」「土地ごと中古アパートを購入して賃貸する」「土地を購入して、そこにアパートを新築して賃貸する」の3通りの方法の中から選択することになります。
どの方法を選択したとしても、ポイントになるのは「目標設定」だと言えるでしょう。つまり、何を目的にアパートオーナーになるかを明らかにしてからスタートしてください。なぜなら、目標が曖昧では期待する結果を導くことも難しくなるからです。
アパートオーナーになるうえで必要になる費用
アパート購入に必要な費用は、安い物件で1,000万円台、高い物件だと1億円以上と様々です。当然、購入する物件価格により必要な費用の額は異なります。おおよその目安としては4,000万円程度を見込んでおけば良いでしょう。
4,000万円のアパートを購入するためには、金融機関の融資を利用するのが一般的です。頭金として融資額の10%程度準備しておくと融資がスムーズに進むでしょう。また、仲介手数料などの購入費用として物件価格の8%程度準備しておいてください。
アパートオーナーとして収益をあげるまでの流れ
アパートを購入してから、実際にアパートオーナーとして収益を上げるまでの流れを紹介しましょう。
収益をあげるまでの流れ | |
1.アパートを購入する | 不動産会社に仲介を依頼し賃貸物件を購入する |
2.ローンの仮審査を受ける | アパートの売買契約前に融資利用枠などを確認しておく |
3.購入の申し込みをする | 不動産会社に購入の意思を伝える |
4.売買契約を締結する | 申し込みから1週間程度で売買契約に至る |
5.ローン契約を締結する | 売買契約後に金融機関とローン契約を締結する |
6.アパートの引き渡しを受ける | 購入代金を支払えばアパートの引き渡しが行われる |
7.家賃を受け取る | アパートオーナーとして家賃を受け取ることができる |
アパート経営を成功させるためのポイント
アパートのような賃貸物件を購入すれば、誰もがアパートオーナーとして成功するわけではありません。アパート経営を成功させるためには、押さえておかなければいけないポイントがあり、あらかじめチェックしておくことで成功に近づくのです。
①アパート経営を他人に任せきりにしない
不動産投資では、物件の選択を不動産会社に依頼し、物件の管理を管理会社に依頼します。したがって、アパート経営を他人まかせで運営できると考える人がいるかもしれません。しかし、他人まかせで成功するほど不動産投資は甘くないのです。
たとえば、物件の管理を管理会社に依頼する場合でも、実際に現場に足を運ぶことが必要です。あらかじめオーナー自身の目で確認しておけば、管理会社と交渉する場合にも現実的な話ができます。管理会社も手が抜けない相手と意識するでしょう。
②収支管理を厳格にできる
アパートオーナーとして利益を上げるためには、収支管理を厳格にしなければいけません。アパート経営では家賃という唯一の収入から、ローン返済額や物件の管理費用・修繕費用などを差し引いて利益をあげます。
したがって、収入だけにポイントをおくのではなく、支出に対する意識を強く持つことが必要です。アパートオーナーとしての成功者には、キャッシュフローに対する意識が強い人が少なくありません。
③賃貸物件の保有数を増やす
不動産投資のリスクとして、最も注目しなければいけないのは空室リスクです。空室リスクを軽減するためには、アパート一棟の戸数を増やすという方法があります。空室が発生しても部屋数の分母が大きいのでリスクを軽減できるのです。
しかし、余裕があれば賃貸物件の保有数自体を増やすことをお勧めします。複数の賃貸物件を経営することで、空室リスクのみではなく、災害リスクの軽減もはかれるからです。また、リスクだけではなく収益の面でも家賃収入を合算することができるでしょう。
アパートオーナーとして成功するための物件の選び方
不動産投資では、物件の良し悪しが成功を左右するといっても過言ではないでしょう。したがって、物件選びは慎重に行わなければいけません。そこで、アパートオーナーとして成功するための物件の選び方を紹介します。
瑕疵(かし)のある物件を選ばない
瑕疵(欠陥)のある物件は避けてください。瑕疵があれば資産価値が落ちるのは言うまでもなく、不動産投資では最悪のリスクと言える空室になる可能性も高まるでしょう。また、売主とのトラブルにつながるかもしれません。
瑕疵には、雨漏りなどの「物理的瑕疵」、自殺や殺人があった「心理的瑕疵」、周辺に暴力団の事務所があるなどの「環境的瑕疵」があります。契約書の物件状況確認書や管理会社に確認するなど、事前に調べておきましょう。
交通アクセスのよい物件を選ぶ
賃貸物件の選択に交通アクセスの良さは欠かせません。物件を選択する際には、まず入居するターゲットを絞り込みましょう。そして、ターゲットに応じた賃貸需要を満たした物件を選択するのです。
たとえば、交通アクセスで言えば、ターゲットがサラリーマンであれば駅近のエリアを選択したり、学生であれば学校に近いエリアを選択したりするのです。極端に言えば、交通アクセスの良さが不動産投資の成功を左右すると言えるでしょう。
エリアで人気のある間取り物件を選ぶ
ターゲットの家族構成が入居のポイントになります。例えば、単身者とファミリーでは人気のある間取りが異なります。単身者であればワンルームでも構わないのですが、ファミリーであれば複数の間取りが必要になるでしょう。
いくら優れた物件でも賃貸需要がなければ、どうしようもありません。物件を選択する時には、そのエリアに入居を希望するターゲットを想定してください。そして、ターゲットに応じた間取りの物件を選択するのです。
人が少ない地方マンションは避ける
地方のアパートは都心のアパートよりも安いため、利回りが高いのが一般的です。しかし、人が少ない地方のアパートは避けた方が無難だといえます。なぜなら、人が少ないということは賃貸需要も低いということになるからです。
たとえば、地方のアパートは近くに学校があるなどの理由で建てられることが多いのですが、その学校が移転すると、その後の運用が難しくなります。学校などの特定の賃貸需要を期待するアパート経営では空室などのリスクを避けることが厳しくなるでしょう。
災害が発生することを想定する
最近は、様々な地域で自然災害が発生しています。決して他人ごとではありません。アパートを選択するときには、災害が発生することを想定しなければならないでしょう。火災保険や地震保険への加入は、アパートオーナーとして当然のリスク対策だと言えるのです。
しかし、あらかじめ物件選びの時点で対策を講じておくのが先決でしょう。たとえば、鉄筋コンクリート造のような丈夫な建物を選択したり、1981年以降に建てられた「新耐震基準」の建物を選択したりすることで被害を軽減することもできるのです。
アパートオーナーとして成功している人の共通点
実は、アパートオーナーとして成功している人には一定の共通点があるのです。成功するためには、結果を出した人を真似るのが一番の早道でしょう。そこで、成功者に共通する事柄を紹介しますので参考にしてください。
自己資本率が高い
アパートオーナーとして成功するためには、賃貸経営の運営計画において余裕のあるキャッシュフローを設定しておく必要があります。つまり、3割程度の空室があっても赤字にならないように収支計画を立てておくのです。
そのためには、ローンの返済額を抑える必要があります。そこで、融資を利用する時に頭金などの自己資本を多くしておくことで、ローン返済額を少なく設定しておくのです。月々の返済額が少なければ少ないほど、キャッシュフローに余裕ができるでしょう。
物件のメンテナンスに費用を惜しまない
アパートには、屋根や外壁の定期的なメンテナンスが欠かせません。目安は、10~15年程度でしよう。早めにメンテナンスに取り組むことが、建物を長期間維持させるコツです。あらかじめ、メンテナンス費用を見込んで予算を積み立てておきましょう。
建物の老朽化が進めば資産価値が低下し、空室や家賃低下リスクが発生しやすくなります。物件のメンテナンス費用を惜しんではいけません。安定した賃貸経営には、メンテナンスが欠かせないという意識が必要です。
信頼がおける管理会社を利用している
アパートの運営では、家賃回収の他、清掃やクレーム対応など様々な仕事があります。アパートオーナー自身で全ての仕事を行うことは負担が大きいでしょう。そこで、管理会社を効率的に利用するアパートオーナーも少なくありません。
しかし、管理会社の選択は慎重に行なってください。管理会社の中には、信頼の置けない仕事ぶりの会社があるかもしれません。調べ方としては、インターネットで評判を確認することもできれば、実際に管理物件に足を運んで確認することもできるでしょう。
不動産投資に関する情報収集力に秀でている人
アパートオーナーとして成功している人の多くは、不動産投資に関する情報収集力に優れています。立地や将来性など、賃貸需要のポイントについての情報を押えている人が少なくありません。
賃貸経営とは、長期にわたって運営していく必要があります。したがって、現在の情報のみではなく、将来にわたった情報をつかんでおかなければいけないのです。情報収集力は、不動産投資の成功に欠かせません。
不動産関係者とのコミュニケーションを密にとっている人
アパート経営には、不動産会社や管理会社などの関係者とのコミュニケーションを密にとる必要があります。不動産関係者に仲介や管理を委託しているからといって、仕事を丸投げしているようでは成功することは難しいでしょう。
不動産会社や管理会社は、あくまでアパートオーナーをフォローする専門家だという意識を持ってください。関係者とコミュニケーションをとり、様々なアドバイスを受けるのですが、最終的に判断するのはアパートオーナー自身です。
アパート経営をするうえで参考にすべきオーナー3人
アパート経営では、目標を設定することが大切です。そこで、アパート経営をする上で参考にすべきオーナー3人を紹介しましょう。
20代でアパート経営を始めたYさん
Yさんは、平成元年生まれで金融機関に勤める女性です。2015年から不動産投資を始めました。現在は夫婦で不動産投資をされており、不動産投資を始めてわずか2年半で6棟を所有しています。
不動産投資について、オンラインで学べるセミナーなどを開催しているので、これから不動産投資を始めたい人にも有効でしょう。目標は、20代のうちに投資総額10億円を達成することだそうです 。
総資産6.5億円の元サラリーマン大家Aさん
Aさんは、「ボロ物件をリフォームして家賃収入を得る」という記事と出会い、不動産投資を始めたそうです。当初は、サラリーマンをしながら休みの日に不動産投資を行う、いわゆる「サラリーマン大家」でした。
ところが、今では11棟を所有し、総資産額約6.5億円で年間の家賃収入が約7,500万円、キャッシュフローも約4,500万円とのこと。物件購入後にリノベーションを行って賃貸するというスタイルが主流です。
海外不動産にも挑戦しているUさん
Uさんは、現役サラリーマンとして不動産経営を行っています。不動産投資開始後5年で8棟の物件を所有しています。不動産投資を始めたきっかけは、リストラによる先行き不安だそうです。株式や FX を経て不動産投資にたどり着いたとのこと。
現在、日本の人口減少など不動産投資の将来性が明るいとは言えません。そこで、海外の不動産投資を始めています。フィリピンなどに投資先を広げているのです。また、不動産投資についてのコンサルティングなども手がけています。
アパートオーナーの家賃収入と年収のシミュレーション
たとえば、毎月の家賃が6万円で16室のアパートを経営している場合の家賃収入と年収のシミュレーションをしてみましょう。
満室であれば、家賃収入月額が「6万円×16室=96万円」で、家賃収入年額が「96万円×12カ月=1,152万円」になります。
ローン支払額や管理費などの経費の合計が月々30万円だとすると、所得額は「1,152万円-(30万円×12カ月)=792万円」です。
所得税の計算では、所得が792万円の場合、税率が23%で、控除額が63万6,500円になるので、所得税の額は、「792万円×23%-63万6,500円=118万5,100円」になります。
したがって、家賃収入年額から年間経費や所得税の額を差し引いた残額が家賃収入に基づいた年収の概算になるのです。
アパートオーナーが加入しておきたい保険
不動産投資では、災害に対するリスク管理が欠かせません。災害により賃貸物件が損傷すれば、家賃収入が途絶えるからです。したがって、アパートオーナーにとって保険への加入は必須と言えるでしょう。
火災保険
火災保険は、大きく分けて「住宅火災保険」「住宅総合保険」「団地保険」「普通火災保険」の4種類があります。それぞれの違いを確認してから加入してください。火災保険料の相場は、物件のエリア・契約プラン・建物の構造・保険金額などで異なります。
地震保険
地震保険は、火災保険にセットする形で加入します。火災保険のみでは、地震が原因で火災が発生しても補償を受けることができません。保険料の相場は、物件のエリア・建物の構造・保険金額などで異なります。
家賃収入特約
アパートで火災が発生すれば、家賃収入を得ることもできません。しかし、「家賃収入特約」を付加しておけば、火災などで家賃収入が途絶えでも補償されるのです。補償期間は、3~12カ月の間で選択することになります。
施設賠償責任保険
建物の老朽化による劣化のために壁が崩壊し入居者などがケガをした場合、火災保険に加入していたとしても補償の対象にはなりません。しかし、「施設賠償責任保険」を付加しておくと老朽化が被災の原因でも補償されるのです。
家主費用特約
家主費用特約は、家賃収入特約に名称は似ていますが補償対象に違いがあります。家賃収入特約のように火災などのために途絶えた家賃収入を補償するのではなく、住民の死亡事故などによる空室や家賃割引などの損害を補償する特約です。
アパートオーナーは初心者にもなれる!知識をつけて始めよう
アパートオーナーになったとしても、経営を成功させて利益が出せないようでは意味がありません。実は、アパート経営を成功させるためには一定のポイントがあるのです。まずは、その内容を把握しておきましょう。
つまり、「アパート経営を他人に任せきりにしない」「収支管理を厳格にできる」「賃貸物件の保有数を増やす」といったポイントを意識して、しっかりした事前の準備をすることが成功の秘訣だと言えるのです。
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