日本の中心である東京都。
特に23区は人口密度が高く交通の利便性もよいため、不動産投資にとって魅力的なエリアです。
ただ、東京23区であっても、不動産投資を始める際にはエリアの見極めが重要となります。
今回の記事では、東京23区での不動産投資の魅力と地域情報をご紹介しましょう。
1. 東京23区周辺の魅力と地域情報を紹介
東京23区は日本の中心であり、人工密度・交通の利便性など、あらゆる面において常に注目されるエリアです。
東京23区周辺の魅力と地域情報を紹介していきましょう。
東京23区が人気なワケを考察
では、なぜ東京23区は人気なのでしょうか?
その理由を考察していきましょう。
人口増加の上、不動産価格も上昇
総務省統計局ホームページによると、日本全体での人口は、2008年をピークに減少を続けています。
しかしながら、東京都では郊外では2023年にはピークを迎えるとされているものの、23区では依然人口の増加が続くとされており、2030年まで増え続けると予想されているのです(参考:東京都政策企画局)。
人口が増えれば、不動産価格も上昇します。
住む場所を探している人のマンションなどの物件購入ニーズも高まるため、おのずと不動産価格は上昇していくのです。
東京オリンピックや再開発など投資するには安心
2023年の東京オリンピック・パラリンピック開催の影響でマンションの需要は上昇しています。
また、マンション需要の高まりに追従するように有明やお台場などの再開発も進んでおり、土地や賃貸価格の上昇が期待されているのです。
また、東京の賃料は高いというイメージをお持ちかもしれませんが、世界の主要都市と比較すれば安い賃料であり、世界中の不動産投資家が注目しています。
東京で地価がいきなり暴落するような事態は起こりにくいと予想されており、不動産投資を行うのには最適な都市と言えるのです。
東京の人口の約70%が23区に集中している
東京都の人口の約70%が23区に集中しており、平成27年度の国勢調査によると平成22~27年の間に23区の人口は327,045人増えているのがわかります(参考:総務省統計局・平成27年国勢調査)。
また、世帯数も増え続けており2030年にピークを迎えるとされているなど、多くの道府県で人口が減少している中、東京都23区は依然として人口の流入が続いているのです。
今後も人口減少が続く地域から若者を中心に流入し世帯数が増えることが予想されており、賃貸物件を借りる人も増加します。
賃貸収入によって利益を上げる不動産投資においては、部屋を借りる人が増えることは重要なことであり、今後も稼げるチャンスの大きい市場と言えるでしょう。
東京23区の治安
東京都23区は世界の主要都市と比べれば、断然治安の良い都市です。
しかし、日本全体で見れば人口密度の多い分だけ犯罪の発生件数が多いのは致し方ないと言えます。
東京23区内でも同様なことが言え、中央区・港区・新宿区・千代田区など、より人口密度の高い区ほど犯罪の発生件数も多い傾向があるのです。
利便性の高い地区ほど人が集まるため不動産投資では有利ではあるものの、物件を購入する際には周辺の治安状況をしっかりと確認することが重要でしょう。
東京23区の交通事情
東京23区内は、まるで網目のように鉄道網が複雑に絡み合っているように見えます。
JR東日本の山手線をはじめ、私鉄各線や地下鉄の多くの路線が運行しており、慣れない人はどの路線に乗ったらよいのか悩むほどです。
会社名 | 路線名 |
JR東日本 | 山手線・京浜東北線・中央線・総武線・湘南新宿ライン・京葉線 |
東京メトロ(地下鉄) | 銀座線・丸ノ内線・日比谷線・東西線・千代田線・有楽町線・半蔵門線・南北線・副都心線 |
都営地下鉄 | 浅草線・三田線・新宿線・大江戸線 |
私鉄各社 | 小田急電鉄・京王電鉄・京急電鉄・西武鉄道・東急電鉄・東京臨海高速鉄道・東京モノレール・東武鉄道・ゆりかもめ |
主要ターミナル駅としては、下記の駅があります。
- 東京駅
- 新宿駅
- 池袋駅・渋谷駅
- 品川駅
- 上野駅
また、都バスが23区内にて運行しており、ターミナル駅ほか多くの駅を経由しているため、バスを使って移動する際にも東京23区は便利です。
2. 東京23区の不動産投資データ
では、不動産投資を行う際に参考になるデータを確認しておきましょう。
東京23区の人口推移
東京23区の人口は増え続けており、2030年にピークを迎えると予想されています。
2010年の東京23区の人口は894万人であったのが、2015年の最新の国勢調査では927万人と32万人増えました。
東京都の人口予測の統計データでは、下記のように2040年までの人口推移が予想されています。
2010年 | 2015年 | 2023年 | 2025年 | 2030年 | 2035年 | 2040年 |
8,945,695 人 | 9,272,740 人 | 9,593,732 人 | 9,760,341 人 | 9,788,126人 | 9,701,415 人 | 9,523,662 人 |
参考:東京都統計データ
東京23区の賃貸需要
東京都内では単身世帯の割合が増加しており、今後さらに増えると予測されています(参考:東京都総務局)。
増加傾向の要因としては、以下のような理由が考えられます。
- 未婚・離婚率の増加
- 高齢者単独世帯の増加
- 外国人労働者の増加
- 地方からの流入人口の増加
特に、政府が外国人労働者を増やす施策を行っていることもあり、単身世帯の増加傾向は今後も続くでしょう。
また、地方では人口減少が著しい地域もあり、若者が仕事を求めて都内に転居してくるケースもさらに増えると予想されます。
収益物件では区分マンションが多い
都内では単身者世帯が増えていると説明しましたが、実際に不動産投資サイトで都内の収益物件を検索すると多くの区分マンションが取引されているのがわかります。
中には、200万円程度で購入できる区分マンションもあり、不動産投資をこれから始める方向けの物件もあるのでチェックしてみましょう。
参考:楽待
東京23区の不動産平均価格
東京23区では人口の増加とともに、不動産の平均価格も上昇しています。
ほとんど下落している区はなく、悪くても横ばいです。
たとえば、もっとも上昇率の高い台東区浅草で前年比+34.66%の上昇。
もっとも地価の低い葛飾区西水元でも+1.23%と、やはり上昇しており、人口密度や増加率などの影響で地価が上がっているのがわかります。
東京23区の基準地価ランキングの上位5区の平均価格は以下の通り。
区 | 基準地価平均 | 坪単価平均 | 変動率 |
中央区 | 610万7,129円/㎡ | 2,018万8,856円/坪 | +9.13% |
千代田区 | 504万6,250円/㎡ | 1,668万1,818円/坪 | +7.12% |
港区 | 423万8,947円/㎡ | 1,401万3,049円/坪 | +9.01% |
渋谷区 | 392万2,142円/㎡ | 1,296万5,761円/坪 | +7.85% |
新宿区 | 368万8,829円/㎡ | 1,219万4,476円/坪 | +7.87% |
参考:土地代データ
東京23区の賃料相場
では、東京23区の賃料相場はどのくらいなのでしょうか?
もっとも賃料相場の高い上位5区と下位5区を参考に確認しておきましょう。
駅から徒歩10分のワンルーム・1K・1DKと相場となります。
上位5区の賃料相場
区 | 家賃相場 |
千代田区 | 12.58万円 |
中央区 | 11.73万円 |
港区 | 13.23万円 |
新宿区 | 10.64万円 |
文京区 | 9.53万円 |
下位5区の賃料相場
区 | 家賃相場 |
板橋区 | 7.44万円 |
練馬区 | 7.36万円 |
足立区 | 6.74万円 |
葛飾区 | 6.47万円 |
江戸川区 | 6.79万円 |
3. 東京23区での不動産投資のコツと将来性
東京23区で不動産投資を行う場合のコツと将来性を説明します。
地価の安定はエリアによって違うので見極めが必要
東京23区の地価は全体的にみれば安定していますが、エリアによって地価の上昇率が異なっているように安定度も違うため、注意が必要です。
今後さらに少子高齢化や地方の過疎化による都心への人口流入など、利便性や地域のブランド力、地価などによって人口の集中するエリアかどうかを見極める必要があるでしょう。
周辺の環境や利便性等をよく考慮した上での投資物件選びが重要
東京23区で物件を購入する場合はもちろんのこと、不動産投資では物件選びが重要です。
特に、周辺環境や利便性などの確認を怠ると、入居者が集まらず収益を上げることができません。
たとえば、
- ターミナル駅が最寄りの駅、または近いエリア
- 山手線の内側でブランド力があるエリア
- 企業や工場、学校が集まっているエリア
- 再開発などで将来的な人口増加が見込めるエリア
これらの周辺環境をしっかりとチェックした上で、自身の投資戦略と照らし合わせて物件選びを行いましょう。
東京=安全とは限らない
東京で不動産投資を行えば必ず安心とは限りません。
仮に山手線の内側で物件を購入して不動産投資を始めたからといって、必ず儲かる保証はないのです。
人口密度の高いエリアほど多くのマンションが建てられているため、利回りが低くなる傾向があります。
借入金の額や老朽化によって高額な修繕費が必要になるなど、赤字経営になるケースも。
東京23区で不動産投資を始める場合であっても、しっかりとシミュレーションを行って物件を探しましょう。
4. 23区での不動産投資は狙い目!
人口減少が問題とされている日本において、依然として人口増加が見込める東京23区。
不動産投資では賃貸する人がいなければ成り立ちません。
どんなエリアでも一定のリスクはありますが、人口増加要因の多い東京23区で不動産投資を始めるのが成功への近道と言えるでしょう。
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