中古マンションは新築マンションと比較してリーズナブルな価格で購入可能です。
ただやはり大きな買い物なので、なるべく安く購入したいとお考えでしょう。
新築マンションとは異なり、中古マンションの購入では値引き交渉が可能です。
値引き交渉に関する正しい知識を身につけて、優位な価格で売買契約できるようにしておきましょう。
今回の記事では、中古マンションを値引き交渉で購入する際の注意点や、実際の流れや仕組みについてご説明します。
目次
1. そもそも中古マンションの値引きはできるのか?
中古マンションは新築マンションと比較してリーズナブルとはいえ、なるべく安く購入したいものです。
実際に、中古マンションは値引きできるのでしょうか?
中古マンションの値引きは可能?
結論から言えば、中古マンションを購入する際の値引きは可能です。
中古マンションの価格は売主と交渉することで下げることができます。
新築マンションの場合、価格を決めるのは開発業者(デベロッパー)です。
開発業者は、さまざまなコストを上乗せして売り出し価格を決定するわけですが、中古マンションの場合は売主の考えひとつで価格が決まります。
中古マンションに定価は存在せず、売主と買主の交渉によって価格は変動するため、値引き交渉も可能になるのです。
まずは中古マンションの値引きについて知ろう
中古マンションはどんな場合に値引きできるのでしょうか。
「中古マンションは売主との交渉だから値引きが可能」と前述しましたが、売主が法人か個人かによっても異なります。
売主が法人の場合
法人の場合、売れ残りを早めに処分したいがために大幅に値引きをして販売するケースがある一方、人気エリアや注目エリアの物件であれば安易な値引きには応じません。
売主が個人の場合
個人の場合は条件などによって必ず値引きできるとは一概に言えませんが、相続や買い替え、転勤など止む終えない事情があり、値引きしてでも早く処分したいと考えるケースがあります。
また、保有しているマンションの売却を前提に新居の購入契約を結んでいる場合では、やはり売り急ぎがちだと言えます。
売主が法人か個人のいずれにせよ、「売主が売り急いでいるタイミングが値引き交渉のチャンス」と覚えておきましょう。
中古マンションの価格には2種類ある
中古マンションに価格には、「売出価格」と「成約価格」の2種類があります。
売出価格
売出価格とは、売主がマンションを売りに出したタイミングで値付けされた価格です。
売主の希望価格であり、特に値引き交渉を行わないのであれば、売買契約が成立します。
成約価格
一方、成約価格とは実際に売買契約を結んだ際の価格です。
値引き交渉を行わない、または応じてもらえずに売買契約を結べば、売出価格が成約価格になるケースもあります。
値引き交渉のタイミングとは?
中古マンションの値引き交渉は、売り出し直後よりは一定期間が経過したタイミングが良いでしょう。
一般的に売出し後1~3カ月程度は、早く売却したい特段の事情がない限り、安易な安売りはしないため3~4カ月経過した後ならば値引きも期待できます。
ただ、最初から値引きされるのを前提に売出価格を高めに設定している場合もあり、相場を把握しておくなどの対策が必要です。
また、実際に値引き交渉を行うのは、金融機関の住宅ローン事前審査の通過後になります。
住宅ローン事前審査を通過していなければ、「本当に買う意思があるのか」「資金を用意できるのか」と売主が不安になるため、価格交渉どころか売買契約を結ぶのが難しいのです。
新築マンションも値引きはできるのか?
中古マンションに限らず、新築マンションでも値引きは可能です。
開発業者が何らの事情で早めに売りたいと考えているのであれば、新築マンションでも値引きに応じてくれるでしょう。
ただ、新築マンションの場合、さまざまなコストを乗せられて販売されており、それらを回収するためには安易な値引きに応じるケースは少ないのが現状です。
一方、中古マンションには定価が存在しないため、新築マンションと比較したら値引き交渉はしやすいと言えるでしょう。
2. 中古マンションを値引き交渉して購入する時の9つの注意ポイント
では、中古マンションを値引き交渉して購入する場合、どのような点に注意したらよいのでしょうか?
ポイントを押さえておきましょう。
①購入価格が安いからという理由で購入するのは危険
値引きに応じてもらい、安く購入できるからと安易に飛びつくのは危険です。
何らかの不備があり、売り急いでいる可能性も考慮しなければなりません。
内覧するのはもちろん、後々トラブルに発展しないよう見極めましょう。
例えば、
- 設備に異常がないか確認する
- 共有部分に不備がないか確認する
- 建物の老朽化具合を確認する
- 売主と実際に話をして気になる点を確認する
- 住宅ローン減税の対象なのかを確認する
- 修繕積立金や管理費などの滞納がないかを確認する
- マンション組合に借金がないかを確認する
上記のような項目をしっかりと確認した上で、売買契約を結びましょう。
②流動性があるか考えた上で購入する
マンションの購入後、何らかの事情で売却せざるを得ない場合、流動性によっては売却が困難なケースもあります。
つまり、需要が少なく売りにくい物件です。
- 最寄りの駅やターミナル駅から遠い
- 設備が古い、不備がある物件
- 建物の築年数
- 地域のターゲット層にそぐわない
- 個性的すぎるリノベーションを行なっている
- 治安が悪い
上記のような物件は、一般的には「住みにくい物件」で流動性が低いため、しっかりと検討が必要です。
③口頭での価格交渉はしてはいけない
値引き交渉は、「不動産購入申込書」を通じて行うのが前提であり、口頭での相談には応じてくれないケースもあるので注意しましょう。
購入希望価格を記入する欄があるので、値引き後の金額を記入して不動産仲介会社に提出します。
買主側の購入希望額を受け入れるかは最終的には売主が判断するわけですが、実際の交渉自体は売主と買主、それぞれの不動産仲介会社を通じて行うのです。
ただ、不動産購入申込書で値引き交渉を行った後は、基本的にキャンセルは出来ません。
つまり、口頭ではなく不動産購入申込書での値引き交渉は、「本当に購入したい」という意思を示す意味もあるのです。
④購入を希望するマンションの相場を確認する
中古マンションの購入で値引き交渉する際は、マンションの相場を把握しておくのが前提です。
適正価格が分からなければ、どの程度の金額を提示すればよいのか判断できません。
中古マンションの価格は、築年数や部屋の広さ、駅からのアクセスなどの諸条件でそれぞれ異なるため、しっかりとリサーチして相場を把握しておきましょう。
逆を言えば、もし売り出し価格が相場を下回っているのであれば、値引き交渉せずに売買契約を進めても良いとも言えるわけです。
⑤事前にローンの審査と資金を準備する
中古マンションの値引き交渉をする際は、住宅ローンの事前審査をパスしておかなければなりません。
売主との価格交渉権は、住宅ローンの事前審査をパスし、かつ不動産購入申込書を提出した順番になるからです。
ここで注意が必要なのが、インターネット完結型の事前審査ではなく金融機関の窓口で行った事前審査であること。
インターネット完結型の事前審査では、収入証明書類などを確認しないため、実際に融資を受けられる証明にならないわけです。
また、他物件で住宅ローンの事前審査をパスさせた結果があれば、価格交渉に利用できる場合もあるため、金融機関の発行した住宅ローン事前審査結果は保管しておきましょう。
さらに、値引き交渉を有利に進めたいのであれば、ある程度の資金も準備しておかなければなりません。
売買契約時には、物件価格の約10%の手付金を支払うのが一般的です。
(売主が宅建業者で買主が個人の場合は、手付金の上限は売買代金の20%)
手付金を用意することで、購入の意思を売主に対して明確にできるため、手付金はしっかりと用意しておきましょう。
⑥購入を検討している物件の悪口は言ってはいけない
値引き交渉の際、物件の悪い点を指摘すれば譲歩を引き出せると考えている人もいます。
売主からすれば、とても思い入れの深い物件かもしれません。
事実であるにせよ、欠点を指摘して嫌な気分にさせるのは得策ではないでしょう。
購入したいと考えている物件であれば、欠点を指摘するのではなく、相場との乖離やリフォームに要する金額を提示するなど、売主の気分を必要以上に害しないよう交渉しましょう。
⑦契約後の値引き交渉はできないと知っておく
正式な契約後に建物の不具合を見つけても、それを材料に値引き交渉はできません。
売買契約の際、「付帯設備表」や「物件状況確認書」に設備の問題なし、と記載があったにもかかわらず故障などの不具合が判明した場合には、売主側に修理や改善を求めます。
売買契約後はいかなる事情でも値引きは不可能であり、明らかな契約違反が判明した際には違約金の請求を行うのです。
⑧契約直前の値引き交渉はしてはいけない
値引き交渉を経て、あとは売買契約書に捺印するだけ、という段階で値引き交渉をしてはいけません。
「もうひと押し」と考え、そんなタイミングでさらなる値引きを打診すると、売主は気分を悪くします。
最悪の場合は破談になるため、値引き交渉のタイミングは「購入申込書に記載する時のみ」と覚えておきましょう。
⑨仲介手数料は値切らない方が良い?
仲介手数料は、不動産仲介会社の利益です。
買主側の立場で言えば、物件の価格を下げても仲介手数料を下げても結果同じなわけですが、不動産仲介会社側は利益が目減りしてしまいます。
不動産仲介会社にとって、旨味がなく積極的に進めるべき案件ではないと判断されれば、売買交渉は円滑に進まない可能性があるのです。
安易に仲介手数料の値引きを打診するのはやめておきましょう。
3. 中古マンションの価格別値引き相場
中古マンションの値引き相場を明確にするのは難しいですが、一般的には端数が値引きの目安になるでしょう。
「端数ならば…」と、売主に受け入れてもらいやすいのです。
例えば、30,500円の家電を購入する際に「30,000円ピッタリにならないか?」と値引きした経験がある方なら、理解できるかもしれません。
つまり、数千万円の中古マンションで言えば、100万円に満たない部分です。
物件の価格によって端数の占める割合が異なるため一概には言えませんが、売り出し価格が高いほど値引き額が大きくできる可能性もあります。
以下に目安を示しておくので参考にしてください。
中古マンションの価格帯 | 値引き相場 |
2,000万円~4,000万円未満 | 30~90万円 |
4,000万円~6,000万円未満 | 90~290万円 |
6,000万円~8,000万円未満 | 90~390万円 |
4. 物件の売却価格はどのようにして決まるのか?
実際に売却価格はどのように決めるのでしょうか?
売主は不動産仲介会社にマンションの価格を査定してもらい、価格を決定します。
不動産仲介会社が同地域の成約事例と売主の部屋を比較し、プラスポイントとマイナスポイントをまとめた結果を価格に反映させたのが査定金額です。
売主は査定金額を参考にして、以下で説明するように価格を決定します。
端数を値引きされることを見越した価格が設定
「端数が値引きの目安となる」とご説明しましたが、売主側も端数の値下げを想定して価格を設定するケースがあります。
つまり、不動産仲介会社が査定した査定金額に、端数をプラスして売出し価格を決定するのです。
値引きを最初から受け付けない価格を設定
そもそも値引き交渉は受け付けない前提で、最初から相場より安い価格を設定しているケースがあります。
このような場合、売主が値引きに応じる可能性は低く購入を躊躇していると、せっかくの安く購入できるチャンスを失うかもしれません。
相場より安いわけですから無理な値引き交渉をする必要はなく、積極的に話を進めていくのが得策でしょう。
大きな値引きを予想した価格設定
大きく値引きを打診されるのを想定し、始めからその分を上乗せした価格設定を行なっている場合があります。
「その価格で売れれば儲けもの」と言わんばかりの価格のケースもあり、やはり相場を把握しておくのが重要です。
このようなケースでは、最初の1~3カ月は高値で購入してくれる買主が現れるのを待っている場合もあるため、販売開始から4カ月以降のタイミングで値引き交渉に望みましょう。
売却価格の相場を知らずに不動産会社に言われるがままに売却価格を設定
値引き交渉を成功させるためには、中古マンションの相場を把握しておくのが重要ですが、そもそも売主が相場を把握していないケースも多いです。
思い入れのある物件であれば、「この金額で売れるはず」などと勘違いしてしまう場合もあるでしょう。
このようなケースは、不動産仲介会社側にも責任があります。
相場とかけ離れた売り出し価格だと理解しつつも、「顧客の依頼を断るわけにはいかない」と考えて非現実的な価格を受け入れてしまうわけです。
強硬な価格のまま値引き交渉に応じてもらえないのであれば、諦めて別の物件探しを始めるのも方法のひとつでしょう。
5. 実際にマンションの値引き交渉をする流れ
「口頭での価格交渉はしてはいけない」での項目でご説明した通り、実際の値引き交渉は不動産仲介会社を介して行います。
流れを確認しておきましょう。
購入申込書の希望価格に値引き後の金額を記載する
値引き交渉は、「不動産購入申込書」を持って行います。
不動産購入申込書は「買付」とも呼ばれており、中古マンションを購入する最初のステップとして、売主に対して購入の意思を明確にするものです。
不動産購入申込書の「購入価格」の欄に、希望する値引き後の価格を記載します。
不動産仲介業者が価格の交渉をする
売主と買主との交渉は、お互いが仲介を依頼している不動産仲介会社を通じて進めていきます。
最終的な契約金額は売主と買主が決断するわけですが、それまでの交渉はお互いの不動産仲介会社が窓口となって進めていくのです。
不動産購入申込書に希望額を記入したら、不動産仲介会社を介して売主側の不動産仲介会社に渡してもらいます。
6. 売主が中古マンションの買主を決定する仕組み
中古マンションの購入では、価格交渉の過程で他の購入希望者が現れるケースがあります。
実際に中古マンションの購入が決定する仕組みは、どのようになっているのでしょうか?
基本は融資の審査を通過した購入希望者順
不動産業界の慣例ではありますが、交渉の優先権は不動産購入申込書を売主側に提出した順番が基本です。
ただし、金融機関から融資を受けて購入する場合は事前審査を通過していなければなりません。
売主側からすれば、支払い能力が明確でない人との交渉は無駄な労力になる可能性があると考えます。
また、金融機関に審査の申し込みをする際には、値引きされない可能性も考慮して、値引き前の金額である売り出し価格で申請しましょう。
満額購入や自分が提示した金額より高い購入者がいる場合そちらが優先される
交渉は不動産購入申込書を提出した順番とご説明しましたが、他の購入希望者が現れた場合はどうなるでしょうか?
不動産購入申込書に値引きした希望額を記入して提出した後、売り出し価格満額を提示する購入希望者が現れたとしましょう。
このようなケースの場合、売主は価格の高い方の購入希望者を選択できます。
ただ通常、あくまでも優先権は最初に不動産購入申込書を提出した方にあるため、売主から「満額で購入するならば、あなたを優先します」という連絡が入ります。
つまり、同価格であれば先に不動産購入申込書を提出した者に優先権があるままですが、価格の高い方に合わせられない場合は他者に優先交渉権が移ってしまうわけです。
特別な理由により売主が他の人への売却を決めた場合
前述した通り、「住宅ローンの事前審査を通過かつ先に不動産購入申込書を提出した人」に交渉の優先権があります。
ただ、このルールは不動産業界においての慣行であり、法律で定められているわけではありません。
何らかの理由により自分に優先権があるにもかかわらず、他者に売却されるケースもあるのです。
したがって、あまり大きな値引きを提示して売主に不信感を持たれるのは避けたいところ。
あまりに相場とかけ離れた値引きを提示し、「こんな法外な値引きを持ちかけてくる人には売りたくない」と売主が他者との交渉に切り替えてしまうケースもあるでしょう。
また、現金で購入する予定の希望者がいる場合、すぐにでも支払いや引き渡しが可能なために優先される場合もあります。
7. 中古マンションの値引き交渉を成功させる秘訣とは?
では、実際に中古マンションの値引き交渉を成功させるにはどうしたら良いでしょうか?その秘訣を覚えておきましょう。
値引き交渉しやすい売却状況か確認する
売主が売却を急いでいる場合、値引き交渉のしやすい状況です。
売主が物件を売却したいと考える背景を確認しておきましょう。
- 新しい新居を住宅ローンで購入し、すでに住んでいる
- 新しい新居を住宅ローンで購入し、入居時期が間近
- 海外への転勤により、早く売却したい
- 離婚につき、早く売却したい
- 相続税対策で早く売却したい
- なかなか売れずに期間が経過している
- 売主が転居するまで期間があり、引き渡しまでの期間が長い
売主がこれらのような状況により、なるべく早めに物件を売却したいと考えている場合は値引き交渉のチャンスなのです。
値引き交渉に失敗しそうな理由も知っておく
一方で、売主に売り急ぐ理由がなく、値引き交渉が難しい場合もあるので確認しておきましょう。
- 実家に住むなど、転居先で家賃やローンなど費用がかからない
- 賃貸募集も行なっており、安売りはしないと考えている
- 多人数で相続するケースなど、値引きに反対する人がいる
- 販売開始から間もない時期
- 売主が相場を把握していない
- 「売れれば儲けもの」というスタンスで売りに出している
- 売主側の不動産仲介会社が、売主を説得する力がない
- 売主が不動産会社の場合
- 売主の人間性に問題がある
- タワーマンションやブランドマンションなど、資産価値が高い物件
- 相場より安い物件
これらのケースでは、値引き交渉がうまく進まない可能性があるため、場合によっては他の物件にシフトしたほうが得策です。
物件の現在の状態を把握する
値引き交渉でのテクニックとして、リフォームや設備の設置を行いたい旨を申し出る方法があります。
内装の傷みや設備や水回りの不具合が確認できれば、修繕や交換を理由に値引き交渉が行えるわけです。
しかし、不具合や不備は十分承知した上で売り出し価格を設定している場合もあるため、値引き交渉に応じてもらえない可能性もあります。
不動産業者との信頼関係を作る
実際の値引き交渉は、依頼した不動産業者が行います。
値引き交渉は不動産業者の協力のもとで行うものであり、不動産業者は唯一の味方です。
非常識な言動や態度に気をつけて、「不動産業者との確固たる信頼関係構築が値引き交渉を成功させる鍵となる」と覚えておきましょう。
いつでも売価契約できるように予定を開けておく
交渉している物件に、他の強力な購入希望者が現れるかもしれません。
また、売主が少しでも早く売却したいと考えている場合、対応の早い購入希望者を選ぶ可能性もあります。
いつでも売買契約を結べるよう、交渉中はなるべくスケジュールを空けておきましょう。
現金一括購入が最大の値引き交渉?
売主が「早く物件を売却して現金化したい」と考えているならば、現金での一括購入は値引き交渉で大きな武器になるでしょう。
住宅ローンを利用する場合、事前審査と本審査を経てから売買契約と期間が必要な上、手続きも煩雑になります。
売主側にとって現金一括購入は、確実かつ早く現金が手に入るため魅力的なのです。
もし現金を用意できるなら、積極的な値引き交渉の展開が可能になり、優位に契約を進められるでしょう。
真剣に購入を考えていることを伝える
値引き交渉を成功させるためには、真剣に購入を検討している旨を売主、不動産仲介会社に理解してもらいましょう。
「値引きしてもらえるならば必ず買う」という意思を伝えることで、不動産仲介会社も積極的に動いてくれ、売主も値引きに応じてくれるものなのです。
間違っても口頭で軽はずみな発言や交渉をしてはいけません。
8. よくやりがちな値引き交渉の失敗例
値引き交渉での失敗例を挙げておきましょう。
相場より安い金額を提示する
売り出し価格が相場より安い場合、値引き交渉は慎重に行いましょう。
相場よりリーズナブルな価格設定にもかかわらず値引き交渉を行って、満額での購入を申し入れてきた他者にあっさり取られてしまうのはよくあるケースです。
希望する条件に合致し、かつ相場より安い売り出し価格であれば、安易な値引き交渉は禁物と覚えておきましょう。
過度な値引き交渉をする
相場とかけ離れた値引き交渉は危険です。
「法外な価格を押し付けてくる非常識な人間」と売主に判断されてしまっては、交渉は決裂します。
最初に大きく提示して中間的な価格に落とし込むのは、値引きの常とう手段ではありますが、通用するのは法人対法人、お店と個人などの場合です。
売主と買主といった、個人間同士ではそぐわない方法なのでやめておきましょう。
9. 値引き交渉をする前に事前に準備をしておこう!
中古マンションの値引き交渉では、「住宅ローンの事前審査を通過しておく」「不動産購入申込書で希望額を提示する」のが常識です。
売主が物件を売り急いでいる場合は値引きのチャンスですが、さらに良い条件を持ちかけてくるライバルの存在も忘れてはいけません。
いかなる状況にも迅速に対応できるよう、値引き交渉に当たっては事前にしっかりと準備をしておきましょう。
もし、マンションの購入でお困りの場合は、不動産の専門家に相談するのも有効な手段です。
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