あなたは、不動産投資をするときに何を基準にしていますか?
お金を稼ぐためには、スタートする前にあらかじめ戦略を練って、その戦略に応じた計画を立てなければいけません。
当然、戦略の根拠になる目安があるでしょう。
一般的には、表面利回りや実質利回りを参考にしている人が少なくないようです。
もちろん、それらを目安にすることは欠かせませんが、実は「自己資金」に着目することも大切なことになります。
つまり、キャッシュフローがポイントになるのです。
そこで、今回は自己資金に的を絞った、「CCR」という投資する上での目安になる計算方法を紹介しましょう。
なぜなら、収益拡大のために物件を増やすには、手持ち資金の有無が大きく影響するからです。
目次
1. 不動産投資ではCCR(Cash On Cash Return)が重要になる
CCRという計算方法があることを知っていますか?
馴染みのないコトバかもしれませんが、物件を増やしていくためには理解していなければいけません。
CCRは「自己資金に対する収益率」のこと
CCRとは「自己資金」に対する収益率を意味します。
したがって、投資した自己資金の回収率を知ることができるのです。
たとえば、値が20%であれば、1年で投資した資金の20%が回収できることになるので、5年で全額回収できるということになります。
CCRの計算方法
計算式 |
CCR=利益÷投資した自己資金×100 |
たとえば、投資した自己資金が1,000万円で、1年間に得た利益が200万円だとして、上記の計算式にあてはめてみましょう。
計算式 |
200万円÷1,000万円×100=20% |
ROIは「投資利益率」
ROIとは、「自己資金」だけではなく、融資額を含めた投資総額に対する利益率を意味します。
投資した額に対して、経常利益がどれだけあるかを知ることが可能。
ビジネスでは、よく使用される財務指標だといえます。
ROIの計算方法
計算式 |
ROI=利益÷投資総額(自己資金+融資額)×100 |
たとえば、投資した総額(自己資金+融資額)が5,000万円で、1年間に得た利益が200万円だとして、上記の計算式にあてはめてみましょう。
計算式 |
200万円÷5,000万円×100 =4% |
不動産投資でCCRが重要な理由とは?
不動産投資では融資を受けて資本投下することで、自己資金のみを投下するよりも収益を高めることが可能。
これをレバレッジ効果といいます。
しかし、融資を受けるためには、ある程度の資金を持っていなければなりません。
そこで、自己資金に着目した計算方法であるCCRが重要とされます。
たとえば、値が10%以下だと、自己資金を回収するのに10年以上も必要に。
次の融資を受けるのに時間を要してしまうので、新たな展開を講じることが難しくなってしまいます。
物件を購入する時にCCRを重視しよう
CCRは投下した自己資金のみで計算するので、値が高ければ早く回収することが可能。
不動産投資では複数の物件に投資するスタイルが一般的なので、投下した資金を早く回収できるほうが効率的に物件を増やすことができるのです。
CCRとROIを併用することでレバレッジの効率判断ができる
CCRとROIを使って、自己資金のみで物件を購入した場合と融資を受けて物件を購入した場合を比べてみましょう。
物件データ |
物件価格:3,000万円
表面利回り:10% 管理費:100万円 |
自己資金のみで購入した場合
上記の物件を自己資金のみで購入すると次のようになります。
計算式 |
CCR…200万円(300万円-100万円)÷3,000万円×100=6.6%
ROI…200万円(300万円-100万円)÷3,000万円×100=6.6% |
自己資金のみで購入しているので、両方の値は同じになります。
融資を受けて購入した場合
自己資金を100万円のみ使用し、残りの2,900万円を融資利用で、ローン返済費用が120万円だとした場合は次のようになります。
計算式 |
CCR…80万円(300万円-100万円-120万円)÷100万円×100=80%
ROI…80万円(300万円-100万円-120万円)÷3,000万円×100=2.6% |
ROIの値は、融資返済費用のためにダウンしましたが、CCRの値は大幅にアップしています。
CCRの値を高めるために重要なのは、レバレッジを効かせることです。
しかし、CCRの値だけでは、投資総額に対する収益が分りません。
そこで、CCRとROIを併用することをおすすめします。たとえば、CCRが30%以上でROIが2%以上などの基準を設け物件を探すのです。
2. 不動産投資の理想的な自己資金の回収期間
不動産投資で複数の物件を運用するためには、CCRを意識して融資を受けやすい環境にしておくのがポイントです。
そこで、理想とされる自己資金の回収期間を紹介しましょう。
自己資金はどれくらいで回収するべき?
不動産投資で物件を増やしていくためには、CCRで30%程度は目指したいものです。
30%程度が維持できれば、おおよそ3年程度で自己資金が回収できるでしょう。
最初の物件選びの段階でCCRの高い物件を選んでください。
少しでも自己資金を回収する方法を短くするには?
CCRの値を高めるためには、自己資金の投下を減らし融資額を増やすことが必要です。
しかし、自己資金が少なすぎると融資が受け難くなります。したがって、融資を受けやすい物件に絞って探すのが効率的。
たとえば、鉄筋コンクリートの物件であれば耐用年数も長いので、築20年未満であれば評価も高く、長期に渡る返済期間を設けることが可能になるのです。
CCRの値が高くなる物件だといえるでしょう。
3. 自己資金の回収が短い期間でできる物件を選ぶ必要がある
不動産投資では、複数の物件に投資することで収益を増やすという手段を用います。
そのためには、自己資金に着目した運用をしなければいけません。
なぜなら、キャッシュの有無が金融機関の決済を左右するからです。
なお、本当にキャッシュフローがきちんと出る物件を知りたい方やキャッシュフローの計算方法でお悩みの方は、MIRAIMOのLINEでできるオンライン無料相談をご利用ください。
専門家のアドバイスを受けることでスムーズな運用が可能になるでしょう。